eスポーツで生きていきたい──そんな夢を持っている若者が増えている。小学生の「将来の夢」の中にサッカー選手などと一緒に「プロゲーマー」が並び、「eスポーツ」という言葉の知名度もかなり上がってきた。
そんな中で、eスポーツを学べる専門学校が年々増えている。
専門学校と言えば、資格を取得するための勉強をしたり、実習などで社会に出て即戦力になれるよう、より直接的で実践的な勉強を、比較的短期間で学ぶための学校だ。
では、専門学校で学ぶeスポーツとはなんなのか、そして将来どのような仕事に就けるのか。今回の特集では、そんな「eスポーツ専門学校」にまつわる疑問を解決していく。
本記事が、プロゲーマーやeスポーツ業界を志す人たちの一助となれば幸いだ。
「eスポーツ専門学校」の定義は?
「専門学校」とは「専修学校の中で専門課程を設けている学校」を指す。その中でも、eスポーツに特化した専攻課程やコースが用意され、勉強や実習などが用意されている学校が総じて「eスポーツ専門学校」と呼ばれている。
「eスポーツ専門学校」の多くは、ゲームの専門学校に専攻コースとして設定されている。これは、ゲーム専攻科で学ぶ内容が、eスポーツ業界で働く上で役に立つものが多いためだ。
そのため、学校によってはプログラミングや配信技術、WordやExcelといったビジネスの基礎的なツールの資格を取得したり、英会話、さらにドローンの操縦方法なども学べる。
もちろん、プロゲーマーになるための技術やノウハウに強いところもあるが、いち社会人として働く上で役に立つさまざまな知識や技術も身につくのだ。
「eスポーツ専門学校」に入れる年齢は?
「eスポーツ専門学校」の多くは、高校卒業後に入学できるいわゆる「専修学校」だ。大学卒業後や、社会人からでも入学可能となっている。
中には、中学卒業後に入学できる「高等専門学校」もある。こちらは普通科高校と同じように勉強しながらもeスポーツ専攻コースなどがある学校と、eスポーツに特化した学校に分かれる。
最近は、高校のeスポーツ部などが参加できる「全国高校eスポーツ選手権」や、国体と同時開催される「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」の高校生の部など、高校でもeスポーツを楽しみ、切磋琢磨できる環境が整ってきており、eスポーツに強い学校を選ぶという、甲子園の常連校のような流れも生まれている。
また、学び方も多様で、毎日学校に通うのではなく、通信方式の学校も増えている。特にコロナ禍にある現状では、通信タイプの学び方がかなり広がっている印象だ。
「eスポーツ専門学校」卒業後の就職先は?
「eスポーツ専門学校」に行くくらいなので、誰もがプロゲーマー、もしくはeスポーツ関連の企業への就職を目指しているだろう。
各学校が公表している進路を見てみると、
- プロゲーマー(個人/チーム所属)
- ゲーム配信者
- eスポーツキャスター
- eスポーツイベントスタッフ
- eスポーツマネジメント
- ゲームライター/編集者
- ゲーム業界
- 映像業界
- IT業界
などなど、多彩な進路で活躍している。
もちろん、プロを目指す人にとってはそれが唯一無二の目標だと思う。ただ、20代前半にしてプロになれなかった時や、プロを引退せざるをえなくなった時にどうするか。eスポーツ専門学校であれば、そういったセカンドキャリアでも、資格や経験が生かせるのだ。
「eスポーツ専門学校」のメリット・デメリットは?
eスポーツに関わる仕事はいまや多岐に渡り、「eスポーツ専門学校」に行かなければなれない仕事ではない。では、「eスポーツ専門学校」に通うメリット・デメリットを考えてみよう。
eスポーツ専門学校のメリット
- 学校というかたちで、勉強・部活・私生活までeスポーツ漬けの毎日を送れる
- 同じようにeスポーツ業界を志す仲間と出会える
- なかなか知り合う機会のないプロチームや、講師・OBなどのプロゲーマーと知り合える
- プロゲーマー以外のeスポーツ関連の仕事に関わる資格や経験を積める
- 学校によっては、直接プロゲーマーになれるチャンスもある
- 万が一eスポーツ業界に就職しなくても、他分野で活かせる各種資格も取れる
メリットとしては、とにかく毎日、eスポーツやプロを目指したいタイトルのことだけを考えていられるという点が最も大きいだろう。大学などに通ってゲームを練習するよりもかなり濃密な時間が得られる。また、学校単位でプロチームやプロゲーマーと提携しているところも多く、プロと知り合ったり話を聞いたりできるチャンスもある。
特にeスポーツのプロは年齢層もかなり低い段階からプロになる人が多く、eスポーツ自体が選手でいられる時間が短いスポーツでもある。若いうちから理論などを身につけて、無駄なくプロへの階段を駆け上がりたい人には夢のような環境だろう。
eスポーツ専門学校のデメリット
- 実力だけでプロになる人と比べて、学費などが多くかかる
- 学校の勉強があるため絶対的なプレイ時間が減る可能性も
- プロゲーマーは最終的には実力主義であり、必ずなれるとは限らない
逆に、デメリットを考えてみると、学校に通うための費用や、ゲームを練習する時間が減ること、プロゲーマーになれるとは限らないといったことが挙げられる。
しかしよく考えてみれば、これらはeスポーツ以外の専門学校や大学に通ったとしても同じことだ。eスポーツ専門学校は、「eスポーツで生きていく」と決心した人が求めるさまざまな学びや経験を準備してくれている。
しばしば、eスポーツ専門学校は「やばい」とか「無駄」と言われることもあるが、最終的にプロになれなかったり理想と違ったと感じてしまった人にとっては、どんな環境でも否定的になってしまうもの。
eスポーツ専門学校に通えば自動的に“プロゲーマーにならせてくれる”わけではないし、学校に通わずにプロになった人がいたとして、果たしてその人と同じような才能と努力があるかどうかは誰にもわからない。最終的には、学生本人の努力や強い意志が必要であり、大事なのはeスポーツ専門学校で学んだことをその後の人生にどう生かすか、だ。それだけに、eスポーツ専門学校を志す段階で、自分自身はもちろん、周りの協力者としっかり相談してから進む道を決めてみてほしい。
<次のページ>一番気になる「eスポーツ専門学校」の学費はいくらくらい?
「eスポーツ専門学校」の学費は?
「eスポーツ専門学校」の年間の学費も気になるところだろう。金額は学校により異なるものの、だいたい年間約100万円〜150万円前後。これは2年制・3年制の一般的な専門学校と大きく変わらない金額だ。
主なeスポーツ専門学校の学費(2022年7月現在)
・総合学園ヒューマンアカデミー(秋葉校)/初年度納入金約161万円(eスポーツ プロプレイヤー専攻、ストリーマー専攻)
・専門学校 東京クールジャパン/124万7000円(1年次。2年次は129万4000円)
・バンタンゲームアカデミー/ゲーム学部(3年制)141万円、(2年制)146万円、eスポーツ学部eスポーツクリエイター総合(3年制)141万円、eスポーツ学部eスポーツ・動画クリエイター専攻(2年制)146万円
・学校法人TBC学院/eスポーツ学科 87万円
・国際アート&デザイン大学校/eスポーツ科 137万9000円
・NCC新潟コンピュータ専門学校/eスポーツ科 71万5000円
・鹿児島情報ビジネス公務員専門学校/システム工学科 eスポーツ&IT 110万円
・eスポーツ高等学院/初年度56万5000円
・岡山ビジネスカレッジ/106万円
※公式サイトなどで公表されている金額のみを参照
入学にあたって、金額だけを比較するのは得策ではない。どのようなカリキュラムか、先輩がどんな進路に進んでいるのかということの方が重要だからだ。必ず資料請求などをした上で、その内訳をしっかり吟味しよう。
ちなみに、学費は入学時点で納付するところがほとんどだが、半期ごとの納付などやり方は学校によって異なる。奨学金制度や特待生制度などを利用できる学校も多いので、アルバイトなどをしながら学ぶことも可能だ。入学に際してのこうした情報も学校側でノウハウを持っているので問い合わせてみよう。
「eスポーツ専門学校」に通う年数は?
「eスポーツ専門学校」に通う年数は、一般的な専門学校と同じ2年制もあれば、専門的な内容まで学ぶ3年制、4年制までさまざまだ。中には1年間でプロゲーマーになることを目指すコースがある学校もある。
大事なのは、その1年間でどのような内容を学べて、2年、3年と進む中で何を身に付けられるか。自分が学びたいと考えている内容や、その後の進路などを踏まえて、資料をしっかり参照して最適な学校をじっくり選ぼう。
「eスポーツ専門学校」の入試は?
eスポーツの専門学校といっても、その学校のカリキュラムを学べるかどうかを見定める入試は行われる。学力による一般入試もあるが、最近は面接や小論文によるAO入試が一般的だ。
具体的にどのような入試が行われるのかは、入試に関する資料を請求して確認する必要があるが、通っている高校の先生などにたずねてみるのがいいだろう。明確な意思を持って事前に準備すれば、希望する学校に入れるはず。ゲームの腕を磨くことも大切だが、プロゲーマーやeスポーツ業界に足を踏み入れる第一歩だ。しっかり事前に準備しておこう。
本記事後半にある各学校の情報の中に、どんな受験方法があるのかも明記してあるので、参照してみてほしい。
「eスポーツ専門学校」を選ぶタイミングは?
将来プロゲーマーになりたい、eスポーツ業界で働きたいという強い意欲を持っている方は、夏休み明けの9月までがチャンスだ。
というのも、毎年4月末〜5月のゴールデンウィークから9月くらいまでの半年間で、どの学校でも体験入学やオープンキャンパスを開催しているからだ。実際に学校を見学したり体験入学しながら、自分に合う学校を探す絶好のタイミング。
10月頃からは具体的に出願を受け付け始めるので、具体的に受験校を絞り、入学に向けて準備を進めていく。
出典:ヒューマンアカデミー 高校3年生の方へ(https://ha.athuman.com/e_sports/admission/highschool-3rd/?code=130051)
まずは各学校のカリキュラムや学費、学べる内容などを確認するための資料を請求し、比較することが最初のステップ。その中で気になった学校のオープンキャンパスなどに積極的に参加し、イメージを固めていこう。
<次のページ>全国に拡大中! 代表的なeスポーツ専門学校をご紹介
代表的な「eスポーツ専門学校」
ここからは、現在国内で通える主な「eスポーツ専門学校」の一覧をご紹介しよう。学校ごとにどんな特色があり、どんな専攻があるのか、ざっくりと特徴をつかんだ上で選んでみてほしい。
総合学園ヒューマンアカデミー
子どもから大人まで、あらゆる人に学びの機会を提供し、時代や社会の変化に合わせてあらゆるジャンルの講座を開講する「学びの面白さを創造するEdutainment Company」、総合学園ヒューマンアカデミー。その中の「eスポーツカレッジ」は、「好きからプロに」をスローガンとして、eスポーツ業界業界の次世代を担う人材の輩出実績No.1を目指す専門学校だ。25都市68校のうち、「eスポーツカレッジ」は主要都市を中心に、札幌から沖縄まで全国11校に設定されている。
専門学校として日本で初めて、プロゲーミングチーム「Crest Gaming」を運営する専門学校という点が大きな強みだ。プロゲーマーからの指導などが受けられるほか、トライアウトによってプロゲーマーになれる可能性も用意されている。
専攻コースはさまざまだが、「プロプレーヤー専攻」「ストリーマー専攻」は、1年制の短期集中で即戦力を目指すカリキュラム。本気でプロゲーマーを目指し、最短距離でトップに上り詰めたい、どうしてもプロゲーマーになりたいという強い意欲を持っている人にとって、挑戦しがいのあるコースだろう。中学校卒業時の学生を対象としたユースコースもあり、若いうちからプロを目指したい人にとっても魅力だ。
さらに、提携している通信制高校や大学で同時に学ぶ方法も用意されており、単にeスポーツを学ぶだけではなく、その先まで見越した勉強の道も選択できる。
総合学園ヒューマンアカデミー eスポーツカレッジ
学科・専攻:プロプレーヤー専攻(1年制)、ストリーマー(実況)専攻(1年制)、エンタテインメントビジネス専攻
所在地:札幌、仙台、大宮、秋葉原、横浜、名古屋、大阪、神戸、広島、福岡、那覇
入学方法:AO入試、一般入試
URL:https://ha.athuman.com/e_sports/
資料請求・学校見学はこちら
JIKEICOM Team Esports
JIKEICOM Team Esportsは、日本最大級の専門学校グループである「滋慶学園(じけいがくえん)」のグループ校により結成された、プロゲーマーを目指すためのeスポーツ専門学校だ。
日本初のeスポーツ専門学校として、日本でeスポーツという言葉が定着する前から積み上げてきたノウハウ、eスポーツ関連企業・団体とのネットワークを武器として、世界のeスポーツシーンで活躍できるプロゲーマーの育成を目的としている。
現在のグループ校は、札幌から福岡までの10校。それぞれの学校名が異なり、「eスポーツ」という言葉が含まれていない学校もある。また、学校ごとに学べるコース内容も異なるため、自分が行きたい地域の学校でどの専攻科が用意されているかは調べておきたい。
JIKEICOM Team Esportsの強みとしては、在校生による学生向けのeスポーツ大会での活躍が光っている。タイトルによっては学生世界大会に出場した年もある。また、現在プロゲーマーとして活躍している在学生、卒業生も多数おり、2021年には「LeagueU 全日本学生選手権2020 VALORANT部門」で準優勝、「DONCUP SQUAD#28」で優勝などの実績がある。
JIKEICOM Team Esports
学科・専攻:プロゲーマーコース(3年制)、イベントスタッフコース(3年制)、マネジメントコース(4年制) ※名称は学校によって異なる
所在地:東京(東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校、東京デザインテクノロジーセンター専門学校)、大阪(OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校、大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校)、札幌デザイン&テクノロジー専門学校、仙台デザイン&テクノロジー専門学校、名古屋デザイン&テクノロジー専門学校、京都デザイン&テクノロジー専門学校、神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校、福岡デザイン&テクノロジー専門学校
入学方法:AO入学、高校推薦、指定校推薦、一般入学、大学生・社会人入学、編入学
URL:https://www.oca.ac.jp/team-e-sports/
専門学校 東京クールジャパン
東京クールジャパンは、「日本を代表するプロゲーマーに!」という合言葉を掲げ、プロゲーマーとしての技術はもちろん、ゲームの魅力を違った方面からアプローチできるプロゲーマー、eスポーツ業界の最先端を走る人材を目指す専門学校だ。
もともと同校にはゲーム総合学科・アニメ総合学科・声優学科があり、特にゲーム業界、アニメ業界への就職実績が非常に高い学校だが、ゲーム総合学科の中に「eスポーツ専攻」が追加された。
特徴は実習が全授業のうちの93%を締めること。eスポーツ実習、ゲーム実技や戦術研究のほか、ゲームを仕事にするためのライター実践講座や音響・配信技術、イベント企画・運営、ゲームビジネスなどがある。さらに、グローバルに活躍する上で必須とも言える英会話レッスン、フィジカルトレーニングなども盛り込まれている。
専門学校 東京クールジャパン
学科・専攻:ゲーム総合学科 eスポーツ専攻
所在地:東京
入学方法:AO入学、推薦入学、一般入学
URL:https://www.cooljapan.ac.jp/dept/g_esports/
バンタンゲームアカデミー
創立50年以上の実績を持つ「実践型デザイン教育」の専門学校がバンタングループ。その中のバンタンゲームアカデミーだけでも29年もの実績を誇る。
実は、バンタングループはKADOKAWAグループの一員。出版・アニメ・ゲームまで手がけるKADOKAWAをはじめ、「ファミ通」や「電撃PlayStation」などを発行しているKADOKAWA Game Linkageともグループとなっているため、実践的な教育に加え、卒業後の進路にもつながる。
その中のeスポーツ学部については、100%現役プロを講師とし、プロゲーミングチーム「Sunsister」Apex部門所属Molis選手が講師を務めるほか、実践・実習にこだわったカリキュラム、就職サポート・プロデビューサポートも手厚い。
バンタンゲームアカデミー
学科・専攻:eスポーツクリエイター総合(3年制)、eスポーツ・動画クリエイター専攻(2年制)
所在地:東京、大阪、名古屋
入学方法:特別入試、AO入試、学校推薦入試、一般入試、再進学入試
URL:https://www.vantan-game.com/faculty/esports/
学校法人TBC学院
北関東地区最大の専門学校グループである学校法人TBC学院のeスポーツ学科は、ゲーミングPCやデバイスのメーカーの協力を受けており、ゲーミングルームやゲーミング環境が整っていることが特徴だ。プロになるための実践もかねてさまざまな学生大会にも出場しており、好成績を納めている。
講師陣にもプロゲーミングチームやその所属選手など、eスポーツのプロフェッショナルたちが在籍。プロゲーマーを目指すコースや、eスポーツタイトルの開発に携わるコースのほか、新たにeスポーツイベントコースも加わった。JeSUのプロライセンスはもちろん、配信に活用できる音楽系の資格や、動画作成に役立つCGクリエイター検定、Photoshopの検定といった資格の取得も可能となっている。
学校法人TBC学院
学科・専攻:eスポーツ学科プロゲーマーコース(2年制)、eスポーツ学科eスポーツゲームクリエイターコース(2年制)、ゲーム・アプリクリエイター学科ゲームクリエイターコース(2年制)、ゲーム・アプリクリエイター学科アプリクリエイターコース(2年制)
所在地:宇都宮本校、国際テクニカルデザイン☆自動車専門学校(小山校)
入学方法:AO入学、指定校推薦入学、推薦入学、一般入学
URL:https://www.tbc-gakuin.jp/
国際アート&デザイン大学校
国際アート&デザイン大学校は、ゲームやアニメなどのクリエイター分野と、トリマーやドッグトレーナーなどのペット分野を持つ専門学校グループ。その中のeスポーツ科は、3年課程のeスポーツマスター科、2年課程のeスポーツビジネス科がある。
ホームページのモデル授業をみると企画や実況などはもちろんのこと、ゲームプレイング実習に半日以上を割いており、みっちりゲームの腕を磨ける環境となっている。さらに就職実務やストリーミング、セルフコントロールといった授業もある。
講師としてもプロゲーマーが参加しているほか、産学官連携によりRIZeST(現ウェルプレイド・ライゼスト)などとも提携しており、eスポーツ運営の現場の話も聴ける。「ゲームで勝つための論理的思考」と、「eスポーツ業界で働くための基礎のすべてが身に付く」をじっくり学べる。
eスポーツマスター科では、県内e-sports協会との連携により大会運営からプレイまでプロと学べ、イベント企画・運営が定期開催される。また、県内強豪プレイヤーが生徒の成長に合わせて直接・個別指導。トレンドに合わせたタイトルを選定し、最新の格闘ゲームタイトルを大会に向けてプレイできる。国際アート&デザイン大学校
学科・専攻:eスポーツマスター科(3年制)、eスポーツビジネス科(2年制)
所在地:郡山(福島県)
入学方法:AO入試、高校推薦入試、一般入試、社会人入試
URL:http://www.art-design.ac.jp/course/entertainment/course05/
NCC新潟コンピュータ専門学校
NCC新潟コンピュータ専門学校は、就職希望者は10年連続就職率100%という、卒業後の進路が非常に強い専門学校だ。eスポーツ科については、ゲーム開発とプロゲーマーという2つのコースがあり、2年間で集中的に学ぶか、3年かけて応用レベルまでじっくり学ぶかを選べる。
現役プロゲーマーのKaraage選手や全国大会で実績を残している選手が直接指導。セカンドキャリアも見越したプログラミングの授業もあり、eスポーツ業界だけでなくIT企業でも活躍できる人材を育成し、在校生がプロ選手として活躍している。
また、100インチの大型モニターや音響・照明設備を備えた本格的なスタジアムがあり、公式大会を多数開催し実戦的なゲーミング環境でスキルを磨きます。
NCC新潟コンピュータ専門学校
学科・専攻:eスポーツゲーム開発コース・eスポーツプロゲーマーコース(2年制)、eスポーツゲーム開発コース・eスポーツプロゲーマーコース(3年制)
所在地:新潟市(新潟県)
入学方法:AO入試、特待生入試、指定校推薦入試、社会人特待生入試、一般入試
URL:https://www.ncc-net.ac.jp/department/esports
鹿児島情報ビジネス公務員専門学校
九州地方は、eスポーツチームやプロゲーマーを多数輩出している、実はeスポーツのメッカとも言える地域。その最南端に位置するeスポーツ専門学校が、鹿児島情報ビジネス公務員専門学校だ。eスポーツを通してITの知識の習得とともに、社会人としての実践力を付けることを目標に掲げている。
eスポーツに集中したいというニーズにももちろん答えているが、この学校がユニークなのは、在籍していない学科の授業も受けられる「セレクト授業」。学年や学科を超えて仲間を作れる。
具体的なeスポーツの授業としては、大会出場を目指す「eスポーツ実習」や業界の研究・日本と世界の市場調査や今後の動向などを学ぶ「eスポーツ概論」のほか、イベントプランニングやマネジメントなどの授業、さらに、AIに活用されることが多いPythonというプログラミング実習も用意されている。
過去には、鹿児島県eスポーツ連合の後援を受けて、学校として『eFootball ウイニングイレブン』の高校生大会を開催したことも。より実戦的な学習ができるところも強みといえる。
鹿児島情報ビジネス公務員専門学校
学科・専攻:システム工学科 eスポーツ&IT(3年制)
所在地:鹿児島市(鹿児島県)
入学方法:指定校推薦入学、AO入学、部活動推薦入学、特待生入学、推薦入学、一般入学、特別優待制度(大学・短大・社会人)、公務員試験併願制度
URL:https://www.kbcc.ac.jp/department/system_e-sports/
eスポーツ高等学院
eスポーツ高等学院は通信制高校サポート校の中央高等学院が運営し、2022年4月に開校されたばかり。NTTe-Sportsがコンサルティングを行い、教育カリキュラムの監督と講師を紹介し、施設やイベント運営のノウハウを提供している。
プロゲーマー、ストリーマー、Vtuber、ゲーム実況、プログラマー、ゲームアナリスト、ゲームライター等の夢の実現のためにプロフェッショナルな講師が直接指導し、eスポーツを通じて社会で活躍できる人間を育てる学校を目指している。
Jリーグクラブとして初めてeスポーツ参入し、シブヤeスタジアムを拠点としているプロチーム「TOKYO VERDY」が指導。「TOKYO VERDY」も使用する約7mもあるメインビジョンや、40台のハイスペックゲーミングPC、エントランスホール、ケアトレーニングスペース等、最先端の設備「シブヤeスタジアム」が利用でき、最高レベルのゲーム環境の中で学ぶことができる。
2023年4月渋谷校が拡張され、さらに池袋・横浜・名古屋にも続々開校予定だ。
eスポーツ高等学院学科・専攻:3年制
所在地:渋谷(東京)
入学方法:指定校推薦、面接のみ
URL:https://esports-hs.com/
岡山ビジネスカレッジ
「学校法人貝畑学園」は1983年に設立され、同年に「専門学校岡山ビジネスカレッジ」を開校させた。2022年4月に中四国専門学校初のeスポーツ専門学科を新設。日本初のフルデバイス導入、ASUS協力校として話題になった。
日本eスポーツ連合地方支部の岡山県eスポーツ連合が完全バックアップし、プロプレイヤーによる授業やeスポーツビジネス、ITスキルなどが総合的に学べる超実践カリキュラム。「自ら課題を発見し、解決する能力を身につけている」「どんな状況も前向きに捉え、逆境でも対応できる」「多様性を尊重し、豊かな人間関係を築ける」人材育成を目指している。
岡山駅西口から徒歩3分の場所にeスポーツ専用フロアがあり、最新ゲーミングパソコンやチェア、学科専用高速回線など、eスポーツに特化したデバイスを完備した最適な環境でプレイできる。
岡山ビジネスカレッジ
学科・専攻:eスポーツビジネス学科(2年制)
所在地:岡山
入学方法:AO入試、指定校推薦、推薦入試、一般入試
URL:https://www.obcnet.ac.jp/course/esports/
メトロ IT ビジネスカレッジ
ITクリエイター科eスポーツ専攻は、ITクリエイター科の本来の目標である職種をベースにし、イベントの企画および提案を行い、「ゲームが得意なプログラマ」はもちろん、「プロのゲームプレイヤー」「イベンター」を目指している。
eスポーツ専攻で目指すものは大きく分けて「プロのゲームプレイヤー」と「イベンター」。選んだソフトをとことん練習する時間を十分に確保し、オンライン対戦だけではなく、一緒に勉強している人とのオフライン対戦で腕を磨くことも可能。さらに、プロプレイヤーとして活躍するためには、各種イベントの企画・提案ができることも大切な要素になります。
1年次ではITパスポート試験対策、eスポーツ実習、職業実践教育、全国都道府県対抗eスポーツ選手権出場など。2年次ではeスポーツ実習、イベント企画、eスポーツオフライン大会開催等を行います。
メトロ IT ビジネスカレッジ
学科・専攻:ITクリエイター科eスポーツ専攻(2年制)
所在地:長崎市(長崎県)
入学方法:AO入学、推薦入学、一般入学
URL:http://www.metro.ac.jp/pages/courses/courses04.php
早稲田国際ビジネスカレッジ
2023年4月からeスポーツコースを開校。2年間でプロゲーマーだけではなく「e-Sports業界で幅広く活躍できる人材」を育成することを目標としている。
e-Sports業界で求められている情報に関する知識をはじめ、プログラミングや外国語、ゲームに関するさまざまな知識・技術をプロゲーマーや講師から学び、2年間でe-Sportsに関する見識を深められる。また、生徒一人一人を第一に考え、学生のやりたい事や悩み・考え方に真摯に耳を傾けることで、学生全員が楽しい学校生活を送れるような環境づくりを徹底している。
e-Sportsコースのプロデューサーはプロゲーミングチーム「SCARZ」に所属していた関谷 將人氏。現役プロゲーマーやストリーマーを学校に招待し、プロゲーマーによる「VALORANT」「Apex」「PUBG」等のFPS主要タイトルに加えLoLの専門指導を行い、特別授業と称して授業を行っていただく機会を設ける予定。実際にe-Sportsの最前線に関わる方から刺激をもらい、さらに自分を見つめなおす事もでき、目的意識やモチベーションの向上を目指す。
国際コミュニケーション学科ならではの2言語体制で、英語と会話人口2位の中国語も学べます。また、体力の強化と健康状態を維持する目的で実施するフィジカルトレーニングにより、学生たちに健康状態を正常に保たせて健全なゲーム生活を送ります。
早稲田国際ビジネスカレッジ
学科・専攻:国際コミュニケーション学科 eスポーツコース(2年制)
所在地:新宿(東京)
入学方法:AO入学、一般入学
URL:https://wibc.jp/e-sports/
イベントやゲーム業界でも求められる、eスポーツ人材
国内のeスポーツ市場の拡大に伴い、eスポーツに詳しい人材はまだまだ不足している。それだけに、「eスポーツ専門学校」で専門的な知識を学び、実践的な経験を積み重ねてきた若手は、これからますます求められるようになっていくだろう。
同時に、プロゲーマーという職業についても、単にゲームが強いだけの存在から、配信や実況・解説、チームをマネジメントする能力などが求められるようになっていく。
現在第一線で活躍しているプロゲーマーたちは、eスポーツという言葉もなく、ゲームで生活ができなかった時代からゲーム業界を支えてきた、いわば第一世代のプロゲーマーたち。ゲームが「eスポーツ」と呼ばれ、毎年成長を遂げている巨大なビジネスになった現在のプロゲーマーは第二世代だ。
新しい世代を創り、担っていく若者の登場を、ゲーム・eスポーツ業界は心待ちにしている。「eスポーツ専門学校」からそんな新しい世代が誕生していくことが期待されている。