〈レアでもベイクドでもないチーズケーキ「BASCHEE」(バスチー)〉
ローソンが3月26日に発売したスイーツ「バスチー」(税込み215円)が発売3日間で販売数が100万個を突破した。2009年9月に発売し、コンビニスイーツブームのきっかけとなった「プレミアムロールケーキ」が当時5日間で100万個を販売し、「通常のヒット商品の3倍のペース」(東條仁美ローソン商品本部デイリー商品部シニアマーチャンダイザー)を記録したが、それを上回る売れ行きとなっている。
「バスチー」とはフランスとスペインにまたがるバスク地方で食べられているチーズケーキ。焼き工程の温度を上火と下火で変えることで、中側のなめらかな食感と外側のカラメルの香ばしさを両方楽しめるのが特徴。ローソンでは北海道産の生クリーム、クリームチーズ、牛乳を使うなど原料にもこだわった。
〈「プレミアムロールケーキ」は10年で累計3億6000万個を販売〉
まもなく発売から10年になる「プレミアムロールケーキ」は、累計で3億6000万個を販売している。昨年はゴディバとのコラボ商品も発売して話題になるなど、現在も同社スイーツのトップ商品として安定的に売れ続けている。一方で、「驚きのある商品」「プレミアムロールケーキと並ぶ新たなスイーツの柱」の開発を目指し、同社のスイーツ開発担当者が食文化の先進国、フランスとスペインで、30以上の洋菓子店を視察して、「これは売れる」と確信したのが「バスチー」だった。
「チーズケーキはスイーツの中でも人気1位の定番だが、見せ方を変えるものをやりたかった。(バスチーは)チーズの食感が今までにないもの」(東條氏)という。2月に群馬県で実験販売したところ、プレミアムロールケーキの初週を上回る実績だったという。プレミアムロールケーキが税込み150円に対し、バスチーの215円という価格はやや割高感があるが、「170円、195円、215円、240円と4つの価格帯で実験販売した。どの価格も同じような売れ行きだった」(東條氏)といい、200円を超えてもいけると確信したという。
パッケージは「専門店、こだわりではなく、新感覚というイメージ」(東條氏)で、黄色に黒文字の若者に訴えるようなインパクトのあるものにした。「通常のスイーツは30~50代がメーンだが、今回は20~30代を狙った」(同)という。
実際の購入者は7割が女性(ローソンのデザート全体では女性は6割)で、10代~70代でスイーツ部門の1位を取るなど幅広い層で支持を得ているという。
〈食べればわかるザクザク新食感、ザクザクチョコシュー「ZAKSHU」(ザクシュー)も〉
ローソンでは同様のインパクトのあるパッケージの「ザクシュー」(税込み195円)も同時発売している。ザラメ入りのクッキーパイシュー生地の表面をチョコレートでコーティングし、シュガーコーティングしたアーモンドダイスを乗せた。中具もカカオニブとクッキーを加えたチョコクリームで、生地、クリームともにザクザクとした食感が楽しめる新感覚スイーツになっている。
ザクザクチョコシュー「ザクシュー」(ローソン)