cat_oa-rp05015_issue_bd2df045b647 oa-rp05015_0_bd2df045b647_子供服ブランド「RONI」を展開、RONIWORLDが破産へ bd2df045b647 bd2df045b647 子供服ブランド「RONI」を展開、RONIWORLDが破産へ oa-rp05015

子供服ブランド「RONI」を展開、RONIWORLDが破産へ

2019年10月16日 16:58 帝国データバンク

 (株)RONI WORLD(TDB企業コード:402016181、資本金5000万円、登記面=東京都中央区東日本橋2-27-9、代表岡田雅登氏)は、10月11日付で増田充俊弁護士(東京都港区西新橋2-18-1、増田総合法律事務所、電話03-3578-8388)に債務整理を一任した。今後、自己破産を申請する見込み。

 当社は、2015年(平成27年)8月に設立。2015年4月に民事再生法の適用を申請した別企業が手がけていた子供服ブランド「RONI」の営業基盤を引き継いでスタート、2018年5月には「BananaChips」ブランドも他社より引き継ぎ、キッズ向けブランドを展開していた。

 商品は中・高級価格帯に位置し、東京ガールズコレクションやガールズアワードへの参加、大手レコード会社と提携したモデルオーディションの実施などで知名度を高め、近時は越谷レイクタウン店、京王百貨店新宿店、お台場ヴィーナスフォート店、名古屋パルコ店、イオンモール福岡店の5店舗を展開するほか、ネット販売業者向けの卸も行い、2017年1月期には年売上高約4億1600万円を計上していた。

 しかし、営業基盤を引き継いだ店舗が当初10店舗あったものの、その後のスクラップアンドビルドで5店舗に縮小させた経緯があり、毎期の欠損計上と親会社および代表からの借り入れが膨らんだことで債務超過に陥っていた。業績不振のなか、今年に入ってからは同じ親会社のグループ企業が相次いで破たんする状況となるなど、対外信用は著しく低下していた。

 今夏以降、一部の店舗の閉鎖や従業員の解雇などを進めていたものの、資金繰りは一段と悪化。10月11日までに新宿店を除くすべての店舗が閉店する事態となっていた。

 負債は2018年9月期末時点で約12億2000万円(うち親会社および代表からの借り入れが約10億8800万円)。

cat_oa-rp05015_issue_bd2df045b647 oa-rp05015_0_bdc950c4a3fb_広島県東部で有名、注文住宅「SATIS」ブランドを展開するハウスビルダーのサンキョウハウジングなど3社が事業停止 bdc950c4a3fb bdc950c4a3fb 広島県東部で有名、注文住宅「SATIS」ブランドを展開するハウスビルダーのサンキョウハウジングなど3社が事業停止 oa-rp05015

広島県東部で有名、注文住宅「SATIS」ブランドを展開するハウスビルダーのサンキョウハウジングなど3社が事業停止

2019年10月11日 10:57 帝国データバンク

全国ネットの大手や地場同業者との競合激化、資材価格の高騰で収益は悪化していた

 サンキョウハウジング(株)(TDB企業コード:623069638、資本金1000万円、広島県福山市南蔵王町2-4-5、代表中川克之氏、従業員20名)および関係会社のサティスデザインホーム(株)(企業コード:805000097、資本金300万円、同所、同代表、従業員10名)、(株)フジミコーポレーション(企業コード:173008501、資本金300万円、広島県福山市東川口町2-1-18、同代表、従業員2名)の3社は、10月10日に事業を停止し、事後処理を中川祐介弁護士(広島県尾道市東御所町1-20、弁護士法人岡野法律事務所尾道さくら支店、電話0848-38-1500)ほか1名に一任、自己破産申請の準備に入った。

 サンキョウハウジング(株)は、2000年(平成12年)9月に設立された木造建築工事業者。自社ブランドの注文住宅「SATIS(サティス)」のほか、豊富な商品住宅「casaシリーズ」の新築・リフォーム工事を主体に、宅地分譲も行っていた。広島県東部や岡山県西部をエリアとして、耐震性・断熱性が高く、国産ヒノキを用いた戸建住宅やローコスト住宅などを数多く手がけて業容を拡大し、2018年8月期には年売上高約18億1300万円を計上していた。

 しかし、売り上げを拡大させる一方で、全国ネットの大手や地場同業者との競合激化や資材価格の高騰などもあり収益性は振るわず、財務内容が悪化していた。この間、広告宣伝費などの経費削減を図る一方で、2016年5月に住宅リフォームの相談や住設機器の展示場「リフォーム&グリーンビレッジ」を新設して需要を喚起していたが奏功せず、借入金の返済や在庫負担が重荷となるなか、ここにきて事業の継続が困難となった。

 サティスデザインホーム(株)は、2006年(平成18年)4月に設立された木造建築工事業者、(株)フジミコーポレーションは、2013年(平成25年)1月に設立された土地売買業者で、ともにサンキョウハウジング(株)と連携して事業を展開していた。

 負債は、サンキョウハウジング(株)が2018年8月期末時点で約21億4700万円、サティスデザインホーム(株)が2019年2月期末時点で約8億8100万円、(株)フジミコーポレーションが2018年12月期末時点で約1億9200万円、3社合計で約32億2000万円。

cat_oa-rp05015_issue_bd2df045b647 oa-rp05015_0_ac5a69f4dce5_元観光農園経営の西山ファームが破産、マルチ商法まがいの勧誘あったとして風評が悪化していた ac5a69f4dce5 ac5a69f4dce5 元観光農園経営の西山ファームが破産、マルチ商法まがいの勧誘あったとして風評が悪化していた oa-rp05015

元観光農園経営の西山ファームが破産、マルチ商法まがいの勧誘あったとして風評が悪化していた

2019年10月10日 19:09 帝国データバンク

違法な勧誘を受けた被害者から預入金返還訴訟を起こされるなど動向が注目されていた

 (株)西山ファーム(TDB企業コード:718014417、資本金3100万円、登記面=岡山県赤磐市西軽部1116-2、代表山崎裕輔氏)は、10月10日に岡山地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人には、妻鹿安希子弁護士(岡山県岡山市北区南方1-7-21 SUMIKAビル2階、みどり法律事務所、専用電話086-803-2188、専用URL:https://hasan-nishiyamaf.kagoyacloud.com/)が選任されている。

 当社は、2004年(平成16年)4月創業、2015年(平成27年)1月に法人改組された果実の卸売業で当初は就労継続支援A型事業所を運営していたが、その後、同業務は(株)西山ファーム福祉サービスに移管していた。本店および大阪・名古屋・東京の各オフィスを拠点として、桃やいちご、ブルーベリー、ぶどうなどの果実を主体に、ドリンクやジャムなどの加工品の卸売りを手がけていた。また、1万6000平方メートルほどの敷地で、季節の果実の収穫体験ができる観光農園「西山ファーム」や、各種スイーツなどを味わえるカフェを運営し、観光客や家族連れを中心に人気を集めていた。さらに、飲食事業への参入や販売代理店の開拓を進めるとともに、グループ会社との連携を通じて積極的に事業を拡大し、2016年12月期に約16億3100万円だった年売上高は、2018年12月期には約104億7700万円にまで急成長していた。

 しかし、売り上げを急激に拡大させる一方で、新規出店に伴う先行投資が重荷となり、収益性は低調に推移していた。こうしたなか、当社が主体的に関与したかのような形でのマルチ商法まがいの勧誘があったとして、風評が悪化していた。その後、今年5月28日には出資法違反などの疑いで本社や関係先が愛知県警より家宅捜索を受ける事態となった。取引先が警戒感を強め、資金繰りが不安定となり仕入先への支払い遅延が発生し、連絡が取りづらい状況のなか、違法な勧誘を受けた被害者から預入金返還訴訟を起こされるなど動向が注目されていた。

 当社が公表した2018年12月期決算時点の負債は約9億3800万円だが、変動している可能性がある。

 なお、観光農園については6月下旬に別会社が運営を引き継いでいる。

※代表の「崎」は、正しくは立つ「崎」です。

cat_oa-rp05015_issue_bd2df045b647 oa-rp05015_0_26b95f7a707c_創業1728年の蔵元 藤崎(埼玉県寄居町)が特別清算 26b95f7a707c 26b95f7a707c 創業1728年の蔵元 藤崎(埼玉県寄居町)が特別清算 oa-rp05015

創業1728年の蔵元 藤崎(埼玉県寄居町)が特別清算

2019年10月10日 18:23 帝国データバンク

日本酒「白扇」、焼酎「彩の響」などの旧製造元 事業は新会社が継続中

 藤崎(株)<TDB企業コード:270061491、旧:(株)藤崎総兵衛商店、資本金6400万円、埼玉県大里郡寄居町寄居925-2、代表清算人井口敦氏>は、9月26日にさいたま地裁熊谷支部より特別清算開始命令を受けていたことがこのほど判明した。

 当社は、1949年(昭和24年)8月設立の酒類等製造販売業者。創業は江戸時代中期の1728年(享保13年)で、業暦290年を超える当地老舗の蔵元として業界内では高い知名度を有していた。近年では、日本酒をはじめ焼酎などの酒類、また蔵元としての技術を生かし奈良漬の製造も行うほか、大手ビールメーカーの特約店として酒類を主体に食料品の仕入れ販売も行っていた。秩父山系の伏流水を仕込み水とした数多くの日本酒を醸造。看板銘柄の「白扇」を中心に「氏邦」「扇の舞」などの日本酒、また「彩の響」「琥珀の響」といった焼酎も製造。かつては県北地域に複数の営業拠点を開設するなどして徐々に業容を拡大し、ピーク時の92年9月期には年売上高約140億円を計上していた。

 しかし、バブル崩壊後の個人消費の低迷や若者をはじめとした飲酒敬遠の傾向など、業界環境の悪化が当社の業況にも大きく影響。ピーク時から10年後の2002年9月期は年売上高が約82億5000万円まで落ち込んでいた。このため、拠点の閉鎖や所有不動産の売却など各種の合理化を進めていたものの、以後は酒気帯び運転罰則強化による酒類需要の減退、さらにはアルコール飲料の嗜好・品種の多様化傾向が強まるなど、日本酒業界を取り巻く環境はさらに悪化。当社の売り上げも減少に歯止めがかからず、2012年9月期は年売上高が約22億円までダウン。収益面でも赤字となるほか、年商を上回る借入金の利払い負担が重く資金繰りも悪化していた。

 こうしたなか、抜本的な経営再建を目的に事業譲渡による再生を決断。2013年以降、複数の企業に酒類卸売事業や酒造事業を承継させるほか、会社分割なども行い、当社はそれまでの(株)藤崎総兵衛商店から藤崎(株)に商号を変更。清算手続きを進めていた。

 負債は推定30億円でさらに膨らむ見込み。

 なお、事業は新・(株)藤崎総兵衛商店ほか各々の企業が通常通り続けている。

※商号の「崎」「総」は、それぞれ立つ「崎」、旧字体の「総」です。

cat_oa-rp05015_issue_bd2df045b647 oa-rp05015_0_06c9f56254cc_海外アーティスト『KISS』などの公式ファンクラブを運営していたミュージックネイション、破産 06c9f56254cc 06c9f56254cc 海外アーティスト『KISS』などの公式ファンクラブを運営していたミュージックネイション、破産 oa-rp05015

海外アーティスト『KISS』などの公式ファンクラブを運営していたミュージックネイション、破産

2019年10月9日 11:23 帝国データバンク

創業メンバーの元役員2名が脱税事件で逮捕。以後、対外的な信用が大幅に失墜

 (株)ミュージックネイション(TDB企業コード: 652004630、資本金990万円、東京都渋谷区神宮前2-14-19、代表長谷川裕氏)は、10月2日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は、松尾幸太郎弁護士(東京都港区虎ノ門2-1-1、みなと協和法律事務所、電話03-3568-2178)。債権届け出期間は11月6日まで。

 当社は、2011年(平成23年)9月に設立。米国の興業事業者と業務提携を結び、過去には海外アーティスト『Maroon5』や『KISS』の公式ファンクラブ運営などを手がけ、2013年8月期には年収入高約1億5000万円を計上していた。

 しかし、2014年には創業メンバーであった当時役員2名が、別会社における脱税事件で逮捕され有罪判決を受けたことに伴い、対外的な信用が大幅に失墜。支払い遅延も続くなか、営業継続が困難な状況に陥り、今年8月に債権者より破産申し立てを受けたことで、今回の措置となった。

 負債は現在調査中。

cat_oa-rp05015_issue_bd2df045b647 oa-rp05015_0_14cc3ff0b84a_太陽光関連業者の倒産、ピークアウトの兆し 2019年度は6年ぶりの減少に転じる公算 14cc3ff0b84a 14cc3ff0b84a 太陽光関連業者の倒産、ピークアウトの兆し 2019年度は6年ぶりの減少に転じる公算 oa-rp05015

太陽光関連業者の倒産、ピークアウトの兆し 2019年度は6年ぶりの減少に転じる公算

 2019年度上半期(4-9月)の太陽光関連業者の倒産件数は36件と、前期(2018年度下半期)の47件から23.4%の減少となった。2014年度以来、5年連続で太陽光関連業者の倒産は増加してきたが、2019年度は通年でも6年ぶりの減少に転じる可能性が高い。

 2019年度上半期の太陽光関連業者の倒産件数は36件(前期比23.4%減)。半期ベースでは2期連続の前期比減少となった。2006年度から2019年度上半期までの累計倒産件数438件を分析すると、「倒産態様別」では「破産」が413件(構成比94.3%)。

 「負債額別」では「1億~5億円未満」が167件(同38.1%)でトップとなり、5億円未満までが全体の85.4%を占めた。「地域別」では「関東」が161件(同36.8%)、次いで「中部」の76件(同17.4%)となった。

 太陽光関連は東日本大震災以降の固定価格買取制度(FIT)などの支援策で市場が拡大したものの、“バブル”は比較的短期間で終息し2014年以降は一貫して倒産増加の傾向が続いてきた。2018年度には過去最多の96件に達している。

 しかし、2019年度に入ってからは一転、減少傾向で推移しており、通年では6年振りの減少に転じる可能性が高い。これまで、業歴が浅く事業規模の小さい中小企業や安易な他業種からの参入組が市場からの退出を余儀なくされてきた。事業用太陽光の買取価格引き下げなど取り巻く環境は引き続き厳しいものの、倒産増加傾向はピークアウトした公算が大きい。

cat_oa-rp05015_issue_bd2df045b647 oa-rp05015_0_e09356ab3546_小売業の倒産、3年連続で前年度比増加の勢い 飲食店、アパレル関連などで前年同期を上回るペース e09356ab3546 e09356ab3546 小売業の倒産、3年連続で前年度比増加の勢い 飲食店、アパレル関連などで前年同期を上回るペース oa-rp05015

小売業の倒産、3年連続で前年度比増加の勢い 飲食店、アパレル関連などで前年同期を上回るペース

 10月1日、消費税率が10%に引き上げられた。政府は、今回の消費税率の引き上げで軽減税率や条件付きながら顧客へのポイント還元を導入するなど、影響の大きい小売業者へ向けた施策を打ち出している。これまで小売業はインバウンド需要が好調であったが、近時は中国経済の減速や日韓問題の影響で一部地域および一部業種を中心に大きな影響を受けている。

 帝国データバンクでは、2008年度以降の小売業者の倒産動向(負債1000万以上、法的整理のみ)について、集計・分析した。

小売業の倒産、3年連続で前年度比増加の勢い

 2019年度上半期(4~9月)の小売業者の倒産件数は988件となった。前年同期(2018年4~9月、916件)を7.9%上回っており、東日本大震災の発生した翌年度となる2011年度以降、減少傾向で推移していたが、2016年度を底として増加傾向となっている。このままのペースで倒産が発生すると、3年連続の前年度比増加となる。

 一方、2019年度上半期の負債総額は811億2200万円。前年度には(株)ケフィア事業振興会の倒産(2018年9月破産、負債約1001億9400万円、東京都)が発生していたこともあり、大幅に前年同期を下回った。

 負債規模別にみると、負債「1000万~5000万円未満」が738件で全体の約7割を占め最多。負債「5000万~1億円未満」の94件と合わせ、負債1億円未満の小規模業者が全体の8割超を占めた。負債「1億~5億円未満」は131件で、年度上半期としては2014年度上半期以来5年ぶりに130件を超えた。

 2019年度上半期は既に負債50億円以上の倒産が2件発生している。具体的には(株)リファクトリィ(2019年5月、民事再生、東京都)とマザウェイズ・ジャパン(株)(2019年6月、破産、大阪府)の2社で、ともに衣料品販売業者であった。負債50億円以上の衣料品販売業者の倒産は2014年8月に民事再生法の適用を申請した(株)オルケス(負債63億4500万円、東京都)以来となった。

飲食店で最多更新の勢い、アパレルでは大型倒産が顕著

 業種別にみると、「飲食店」が375件で全体の約4割を占め最多となり、過去10年で最多となった2011年度の732件を更新する勢い。「飲食店」は、参入障壁が低い一方、流行や衛生・安全面での評判の影響を受けやすいとされ、個人消費の減退に加えて近時では人手不足も顕著で人件費の増大などが業績不振の一因ともなっている。

 そのほか「織物・衣類・身のまわり品小売業」は122件、「飲食料品小売業」は167件、「家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業」は55件となり、前年度の件数を上回るペースで推移している。 

一方、「自動車・自転車小売業」は58件と前年度(147件)を大幅に下回るペース。


■主な倒産事例(2019年度上半期)

 人気アパレルブランド「J.FERRY」を展開していた(株)リファクトリィ(東京都中央区、2019年5月民事再生)は、銀座本店、自由が丘店を中心に、百貨店やショッピングモールなど、首都圏・大都市圏を中心とした日本全国に32店舗を展開。オンラインショップでも販売を手がけ、2018年6月期には年売上高約44億円を計上していたとされていた。しかし、今年5月に入って10年以上にわたる粉飾決算が判明。実際には2016年以降の売り上げ不振が続き、2018年6月期の年売上高は約25億6000万円にまで減少していた。こうしたなか、多額の簿外債務も重荷となり、自主再建を断念した。

増税を機に廃業・倒産するケースも 粉飾決算などコンプライアンス面での課題も噴出

 2019年度上半期の小売業者の倒産は、988件を記録した。負債総額は811億2200万円となったが、前年同期には負債1000億円以上を抱え倒産した(株)ケフィア事業振興会が発生していたため、前年同期を大幅に下回った。

 小売業者は近時、ECサイトを運営する業者との競争激化や、これまで売り上げを支えてきたインバウンド需要が中国経済の減速や日韓問題の過熱などから減少傾向にあり、厳しい状況が続く。加えて、10月1日からは消費税率が10%になり、政府は対策として軽減税率やポイント還元などの施策を講じているが、増税を機に廃業を検討する業者が増加しており、その結果倒産に至るケースも聞こえてきている。

 今年に入り、小売業を中心に中堅企業の長期間にわたる粉飾決算が発覚するケースが散見される。そのため、金融機関も警戒感を高めており、融資先への評価を見直す動きがあるとも聞かれ、企業からは融資姿勢の変化などを懸念する声があがっている。

 2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、東京都では受動喫煙防止条例が全面施行される予定となっており、従業員を雇う飲食店では原則禁煙となるなど飲食店には条例に応じた対策を講じることが必須となっている。インバウンド需要には期待感が高まっているが、その一方で同条例施行に伴う費用負担など未だ懸念材料が多くあり、引き続き注目度の高い業界であると言えよう。

cat_oa-rp05015_issue_bd2df045b647 oa-rp05015_0_5ef136b5e378_各業界の2019年度業績、足踏み状態の「曇り」見通しが最多に  米中貿易摩擦で先行き不透明感も影響 5ef136b5e378 5ef136b5e378 各業界の2019年度業績、足踏み状態の「曇り」見通しが最多に  米中貿易摩擦で先行き不透明感も影響 oa-rp05015

各業界の2019年度業績、足踏み状態の「曇り」見通しが最多に  米中貿易摩擦で先行き不透明感も影響

 2019年度上半期の国内景気は、総じて悪化傾向が鮮明となっている。帝国データバンクが調査した国内の景気指標(景気DI)はこれまでの回復基調から一転し、「足踏み」傾向が続いている。今後も製造業を中心に国内景気は弱含むとみられ、各業界では先行きに警戒感を強めている。

 帝国データバンクでは、100業界197分野の業界動向について、最新の2019年度における業界天気を予想し、展望とポイントをまとめた。

■TDB業界天気図
企業業績や各種統計データ、業界ニュースなどから、各業界・分野の展望を7段階の天気図を用いて帝国データバンクが総合的に判断した。

「曇り」が最多の72分野、回復局面から足踏み鮮明

 2019年度の業界展望は、「晴天」と予想される分野が84分野(前年度比3分野減)、「雨天」と予想される分野が41分野(増減なし)。「晴天」は2016年度以来3年ぶりに減少に転じたほか、「曇り」は5%から8%に消費税率が引き上げられた2014年度(79分野)以来5年ぶりに増加するなど、全体の業況は足踏み局面が続く見通し。

 この結果、2019年度における天気の改善・悪化状況は、「改善」が9分野(前年度比18分野減)、「悪化」が14分野(同4分野減)となり、「悪化」が「改善」を3年ぶりに上回る見通し。また、「改善」分野は、集計比較が可能な1999年度以降で最少となる。

 業界天気が改善する分野では、特需の発生や業界環境の改善などが見込まれる。『ソフトウェア開発』は、改元や消費税増税、Fintechなどソフト開発の特需が続く。ファストフードや居酒屋・ビアホールなど『外食』は引き続きコスト面が課題となるが、業績の落ち込み幅は緩やかで、業態変換などによる業績上振れも見込まれる。

 一方、悪化する分野では、特に米中貿易摩擦の影響が懸念される。『総合商社』は、資源高の落ち着きのほか米中貿易摩擦の影響から収益面で弱含みとなる。『工作機械』や『半導体・電子部品』も、中国経済の減速や米中貿易摩擦による影響を織り込む。また、『家電』では、エアコン販売の反動減や消費税増税後の需要減少が不安要素となるもよう。

業況改善が見込まれる主な業界・分野

(ソフトウェア開発)
2018年度:「薄日」→19年度天気予想:「晴れ」

底堅いIT投資、改元や消費税増税にともなうシステム改変特需が追い風。今後もFintech需要のほか、RPAなど業務効率化需要、5Gなど次世代技術開発といった旺盛なIT投資は続くと見られる。


(通信<インターネットサービス>)
2018年度:「曇り」→19年度天気予想:「薄日」

動画・音楽配信サービスやオンラインゲーム市場の拡大により、固定系ブロードバンドに追い風。ネットインフラ構築やクラウドサービス、セキュリティ対策などのネット接続サービス拡大に期待。


(旅客輸送<鉄道>)
2018年度:「曇り」→19年度天気予想:「薄日」

豪華列車の運行や観光資源を生かした旅行商品の提供、有料着席サービスの導入が進展、各社で増収傾向となる見通し。首都圏鉄道網では、相鉄・JR直通線の開業や、2次交通統合型サービス「MaaS」の実証実験が進むなど、利便性向上などに向けた投資も活発。


(眼鏡)
2018年度:「小雨」→19年度天気予想:「曇り」

花粉症対策や眼精疲労対策眼鏡など新たな分野での需要喚起を進め、潜在顧客発掘に向けた商品開発や店舗展開を進める。また、市場規模の大きいシニア層の取り込みを進め、市場は堅調にする見通し。


(外食<居酒屋チェーン・ビアレストラン>)
2018年度:「雷雨」→19年度天気予想:「雨」

外食産業では好調な季節メニューの導入などによる客単価増加がみられるが、居酒屋業態では依然客単価の低迷が続く。積極的な出店で業容拡大を図るものの、アルバイト時給の上昇や原材料の高騰などが利益を圧迫しており、損益面では厳しい局面が続くとみられる。

業況悪化が見込まれる主な業界・分野

(商社)
2018年度:「晴れ」→19年度天気予想:「薄日」

資源高の一服感や米中貿易摩擦の激化などの海外リスク、国内景気の減速見込みなど不安要素がやや目立つ。そのため、各社とも業績は横ばいや微増の予想にとどめる。


(工作機械)
2018年度:「薄日」→19年度天気予想:「曇り」

米中貿易摩擦の先行き不透明感から、製造業を中心に設備投資に慎重となる動きもあり、受注の停滞が続く見通し。他方で、中国国内の減税策などによる中国経済の動向が注目要素となる。


(半導体・電子部品)
2018年度:「薄日」→19年度天気予想:「曇り」

自動車関連市場や5G導入に向けたインフラ市場の立ち上がりなど、底堅い受注環境は続くと見られる。ただ、米中貿易摩擦の動向やスマートフォン関連需要の停滞など、流動的な業況環境が続く。


(家電)
2018年度:「薄日」→19年度天気予想:「曇り」

白物家電は、ルームエアコンが長梅雨の影響で前年度から反動減予想。黒物家電は東京五輪など大型スポーツ祭典を前に映像機器需要拡大が見込まれる。ただし、消費税増税後の個人消費鈍化が懸念材料。


(証券)
2018年度:「小雨」→19年度天気予想:「雨」

国内株式市場は米中貿易摩擦の激化やEU離脱交渉の行方など海外リスクなどで不透明な市場環境を予想し減収減益見込み。販売チャネルの多様化や店舗の統廃合など、伝統的な証券ビジネスからの転換が急務に。

国内景気に悪化局面の兆しが見られ、幅広い業界・分野で業況回復ペースに掛かるブレーキは強まる

 今後は、国内では消費税増税以降の消費への影響を不安視するほか、安全保障上の輸出管理で優遇措置を与える、いわゆる「ホワイト国」からの除外など、日韓関係の悪化による影響が懸念される。海外では、米中貿易摩擦をはじめとした貿易問題や、主要先進国の景況改善に黄信号が灯るなど、先行き不透明感が高まっていることも各業界の業況改善を下押しする要因と考えられる。

 現時点では、多くの業界で業況が足踏み状態となる「曇り」基調を予想する。しかし、国内景気に悪化局面の兆しが見られるなか、製造から小売・サービスなど幅広い業界・分野で業況回復ペースに掛かるブレーキは強まると見込まれ、各業界で業況が18年度よりさらに悪化する可能性が高い。

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2019年度上期の倒産、2年ぶり前年同期比増加 今後は緩やかな増加傾向をたどる可能性高まる

2019年度上期の倒産、2年ぶり前年同期比増加 アパレル不振が深刻化、中規模クラスの倒産相次ぐ

 2019年度上半期(2019年4~9月)の倒産件数(4172件、前年同期比4.0%増)は、2年ぶりに前年同期を上回った。負債総額は5646億4800万円と、2016年度上半期(6756億200万円)を下回り、比較可能な2000年度以降の半期ベースで最小を更新した。

 業種別では、小売業(988件、前年同期比7.9%増)の増加が件数全体を押し上げたほか、製造業(479件、同6.2%増)、運輸・通信業(145件、同16.9%増)など計5業種で前年同期を上回った。衣料品や靴、鞄などのアパレル関連企業では、負債数億円から数十億円規模の倒産が相次いで発生したことなどから、負債1億円以上の倒産(999件、同1.5%増)は、リーマン・ショック直後の2009年度上半期(2670件、同0.9%増)以来10年ぶりのプラスに転じた。

建設業の倒産、減少傾向は底打ちか 地方圏を中心にさらなる倒産増加も

 建設業の倒産は、直近ピークの2008年度(3556件)以降減少基調で推移し、とくに近年は国土強靭化に基づくインフラ整備や災害復興、都市部での再開発案件の増加などを背景に、前年度には過去最少(1375件)を更新した。しかし、2019年度上半期(718件)は前年同期比2.1%の増加と、震災復旧・復興工事が最盛期を過ぎた東北(前年同期比10.0%増)で2年連続増加したほか、北海道(同23.1%増)、四国(同62.5%増)、九州(同59.5%増)など地方圏で、労務費や建材費の上昇を背景とした採算悪化による倒産が目立った。

 直近2019年8月の新設住宅着工戸数(国土交通省)は2カ月連続で減少し、このうち持ち家は11カ月ぶりに、また貸家は12カ月連続で前年割れとなるなど、住宅建設では落ち込みがみられている。業界全体では、公共事業を中心に今後も底堅い受注動向が見込まれるものの、地域人口の減少が進むなか、地方圏を中心にさらなる倒産増加も懸念される。

抜本的な経営改善が進まない企業の整理、緩やかに進むと想定

 金融機関から返済条件の変更等(リスケジュール)を受けた企業による返済猶予後倒産は、2019年度上半期255件と前年同期を23.8%上回り、増加率は2半期連続で20%を超え、2014年度上半期(257件)以来5年ぶりの高水準となった。負債総額は1154億7000万円にのぼる。

 金融庁は9月10日、金融機関の経営を監督するための「金融検査マニュアル」を12月に廃止する方針を公表。過去の実績を基にした画一的な検査を改め、持続可能な経営に向けた収益性や地域貢献などに重点を置いた検査に移行する。今後は柔軟な貸倒引当金の計上による将来性などを考慮した融資先支援が期待される一方、抜本的な経営改善が進まずにリスケ解消が見込めない企業の整理は緩やかに進むと想定され、その動向が注目される。

中小零細の負担感強まり、倒産は増加傾向たどる可能性も

 消費マインドが弱まるなか、5年半ぶりに消費税率の引き上げが実施された。引き上げ分の料金を価格に転嫁できていない飲食店や小売店は多いとみられるうえ、消費者の節約志向のさらなる高まりなども予想され、経営への影響が懸念される。また、この10月からは最低賃金が全国平均で過去最大の27円引き上げられ、東京都と神奈川県では全国で初めて1000円を超えた。物流費や原材料費なども上昇もしくは高止まり傾向のなか、負担感は中小零細企業ほど強い。

 今後は、収益環境のさらなる悪化が見込まれる飲食店、小売店など労働集約的な業種の倒産が件数全体を押し上げながら、緩やかな増加傾向をたどる可能性が高まっている。

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ゲームセンターに再び倒産急増の懸念 消費増税が追い打ちに

街からゲーセンが消える?倒産急増の懸念、「1プレイ100円」の事情が関係

 10月1日より、2014年以来約5年ぶりに消費税率が10%に引き上げられた。政府は軽減税率のほか、キャッシュレス決済などを活用したポイント還元制度などを導入し、増税後の消費落ち込みを避けたい考えだ。しかし、制度の複雑さやレジ交換など費用負担の大きさを背景に、対応に苦慮する中小零細企業が相次いでいる。

 こうしたなか、消費増税のあおりを受けて一層の淘汰が懸念される業界もある。その一つが「ゲームセンター業界」。倒産や廃業増加が懸念される背景には、厳しい業界環境のほかに、プレイ料金をめぐる業界特有の事情が関係している。

ソーシャルゲームの台頭も逆風、3社に1社が赤字 倒産も過去最多に迫る

 もともと、ゲームセンター業界は厳しい経営状態が続いている。2018年におけるゲームセンター等を主業とする企業の収益は3割が減収決算。近年は増収企業の割合を上回る状況が続いている。損益面でも、一旦は2割台に下がった赤字企業の割合が18年は3割台に戻るなど、再び悪化傾向に転じている。

 2019年に入って、倒産が急増している点も見逃せない。2019年のゲームセンターの倒産は9月までに11件発生。件数こそ少ないが、既に前年(5件)を超えており、過去最多の2015年に迫る勢いだ。特に近年は、愛知県でゲームセンター「VIVACE」などを展開し、学生を中心とした若年層に支持されていたエッグボックスの倒産など、老舗ゲームセンターの経営破綻も発生している。

 理由の一つに挙げられるのはスマホの普及によるソーシャルゲームの台頭だ。日本生産性本部「レジャー白書」によれば、2018年のゲームセンター市場は4550億円。スマホRPGで人気な「Fate/Grand Order」のアーケード投入などで持ち直しの兆しもあるが、ピーク時の2007年(6780億円)に比べると7割程度まで落ち込んでいる。国内スマホゲーム市場がわずか数年で1兆円を突破した(矢野経済研究所)のに対して、落ち込み幅が顕著だ。

 これに加え、近年のアーケードゲームやメダルゲーム用の筐体は、家庭用ゲーム機などとの差別化を図るために大型化・高性能化が進み、価格も上昇。また、ネットワーク通信主体の筐体が主流になったことで、従来の導入費用や電気代と言った固定費に加え、通信費やアップデート費用なども新たに嵩む。そのため、低収益が続くゲームセンターにとっては安くても1台導入すれば数十万円、複数台で数百万円に上り、維持費もかかる新型機への投資負担は重く、大規模なリニューアルを躊躇ってしまう。結果的にゲーム機器や施設の陳腐化・老朽化が加速、集客力が低下し、一層の売上減少を招くという悪循環に陥りやすい。

14年の消費増税時にはゲームセンターの倒産が急増 増税分を値上げできないケースが多く発生

 こうした厳しい経営事情に追い打ちをかけると考えられるのが消費増税だ。5%から8%に消費税率が引き上げられた14年当時は、翌15年にゲームセンターの倒産件数が急増。企業数も15年は前年から1割減、過去20年間では半数以下となった。

 背景にあるのはゲームセンター特有のプレイ事情だ。ゲームセンターは利便性を高めるために、アーケードゲームを中心にプレイ料金を100円などに設定する「ワンコイン」業界。しかし、その分10円単位の小幅な値上げは難しい。そのため消費増税分をプレイ料金に価格転嫁できずに店側で負担するケースは多かったとみられており、経営悪化に拍車をかけた可能性もある。

 市場が縮小しているものの、ゲームセンターは手軽な娯楽としての存在意義がある。生き残る術をどうするか、ゲームセンターとユーザー双方の理解と知恵が求められる。