筋トレの定番であるスクワットは、誰でもすぐに取り組めるメニューのひとつだ。しかし、自分なりに継続しているものの、回数の設定に悩んでいる人も多いのではないだろうか。たとえば、毎日100回行ったとして、果たして効果は上がるのだろうか?
1. スクワットを毎日100回、効果はある?
器具が不要で、自宅でも簡単に取り組めるのが魅力のスクワット。毎日100回を続けたとして、どのような効果があるのだろうか。スクワットは本来、正しいフォームで行えば、10回でもきついと感じるトレーニングだ。それを100回継続したとなれば、大きな達成感を得られるだろう。では、身体への具体的な効果は見込めるのだろうか。
下半身の筋肉は鍛えられる
結論として、スクワットを100回毎日行えば、下半身の筋肉を鍛える効果が見込める。とくに、自重のみで行うノーマルスクワットやワイドスクワットなら、運動の強度が比較的低いため、毎日継続して行うことでより効果が高まる可能性もある。下半身を重点的に鍛えたい人にとっては、100回のスクワットを継続することには意味があるといえよう。
基礎代謝がアップして痩せ体質になる
毎日100回のスクワットを継続することで、痩せ体質になることが期待できるのも効果のひとつだ。スクワットで筋肉が鍛えられると、人間の活動に最低限必要な基礎代謝がアップする。すなわち、消費カロリーが増えるのだ。したがって、摂取したカロリーを効率的に消費できる身体、いわゆる痩せ型の体質になれるのである。
ボディメイクには逆効果の場合も
スクワットを行うと、下半身を中心とした筋肉が発達する。そのため、身体の引き締めには効果があるといえる。しかしながら、毎日100回ものスクワットでは、大幅に筋肉が発達し、どちらかといえばごつごつとした筋骨隆々の身体つきになる可能性もある。ダイエット目的や、すっきりと引き締まったボディメイクを目指す場合には、スクワットの回数は100回にこだわりすぎないのがおすすめだ。
2. スクワットを100回するときの注意点
ここでは、スクワットを100回行うときの注意点を紹介しよう。スクワットを100回行うことは、それ自体に大きな達成感があるだろう。しかしながら、目的は100回をやり切ることではなく、筋肉をつけたり、痩せたりすることにあるはずだ。そのためには、注意点を意識し、正しくスクワットを行うことが重要である。
正しいフォームでおこなう
スクワットを100回継続する場合、正しいフォームで行うことが大前提だ。どんなトレーニングでも同様だが、間違ったフォームは効果が得にくいばかりか、怪我のリスクを高める可能性もある。正しいスクワットは、足を肩幅に広げ、つま先を少し外に向けた姿勢がスタートポジションになる。とくに、お尻を下げていく際、太ももの筋肉で自重をしっかりと支え、膝が内に入らないよう注意しよう。そうすれば、スクワットを100回継続するときの膝への負担を軽減できる。
回数を調整しながら継続する
毎日100回のスクワットは、無理せず継続することが重要である。時には、100回行う時間がなかったり、体力がなかったりすることもあるだろう。時間がなければ、回数は分割して取り組んでもよい。出勤前に50回、帰宅後に50回など、自分のペースで調整しよう。また、スクワットは、必ずしも100回行わなければ効果がない訳ではない。体力や筋力に無理がある場合には、回数を減らして取り組もう。いずれにせよ、継続が最も重要なのだ。
筋肉痛があれば無理をしない
筋肉痛がある場合には、思い切って休息日にすることも大切だ。スクワットで傷ついた筋肉は、超回復と呼ばれる修復の過程で、筋肉痛を伴うことがある。痛みのある状態でスクワットを継続すると、身体に必要以上の負担をかけることになる。その日は思い切って休み、筋肉痛がなくなってから、存分にスクワットを再開すればよい。
3. 100回のスクワットをより効果的にするコツ
毎日の生活に100回スクワットを取り入れるのは、体力的な厳しさはもちろんのこと、精神的にも飽きてしまいがちになる。そこで、100回スクワットを効果的に継続するコツを紹介しよう。
スクワットの種類を変える
スクワットを100回行ううえで、筋肉の疲労は大敵だ。そこで、スクワットの種類を複数取り入れてみよう。刺激する筋肉が変わり、より広範囲を鍛えられるのに加え、気分転換にもなる。ノーマルスクワットを中心に、スタンスを広げたワイドスクワットや、片足で行う高強度のブルガリアンスクワットに挑戦してみよう。また、ダンベルやバーベルを使って負荷を調整するのもおすすめだ。高強度のメニューに取り組む場合には、100回にこだわらず、適宜負荷を調整しよう。
有酸素運動も併用する
100回スクワットの目的がダイエットなら、有酸素運動を併用するのがおすすめだ。スクワットは脂肪燃焼よりも、筋肥大や筋力強化に適した運動である。一方、ウォーキングやランニングに代表される有酸素運動は、脂肪燃焼に適した運動である。両者を組み合わせることによって、より高いダイエット効果が期待できるのだ。
結論
スクワットは、器具を必要とせず、誰にでもすぐに始められるトレーニングだ。スクワットを100回行うことで、筋肉の強化はもちろん、精神的な達成感も得られるだろう。しかし、回数はあくまでも目標の目安であるため、無理せず継続することを優先しよう。