cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_7b3e53579ed9_ドローン荷物輸送解禁でビジネスチャンスを掴め 7b3e53579ed9

ドローン荷物輸送解禁でビジネスチャンスを掴め

 ドローンネット(東京都千代田区)は、2018年度から、産業・ビジネス向けのドローン事業を本格化させる。17年度は格闘技試合の撮影など娯楽向けが中心だったが、離島・山間部のドローン荷物輸送が18年夏に解禁される見込みなど「規制緩和でドローン市場が急速に広がる」(野尻孝執行役員)と見て、産業向けに軸足を移す。ドローンサービス利用の「スカイビジネス」会員募集を開始、21年度に計3万件の登録を目指す。

 スカイビジネスは会員制で、月会費は7980円(消費税込み)。登録するとドローン空撮映像売買の「スカイストック」に参加できるほか、ドローン操縦士に業務を頼みたいときのマッチングシステム「スカイクラウド」が利用できる。遠距離現場に行かなくてもドローンを通じて現場映像が見られる「ドローンスコープ」サービスも予定する。

 ドローンスコープサービスではドローン業務の依頼者がわざわざ行かなくても、現場にいるドローン操縦士と同じ映像を見ながらコミュニケーションできるため、東京本社から九州の建築現場をリアルタイムで指揮監督したり、四国に住む祖父母へ東京にいる孫の運動会風景を生中継で送ったりするなど、さまざまな利用法が考えられる。

 スカイストックは旅行会社が国内旅行名所をビデオで紹介したり企業が自社の商品を売り込みたいときに海や鳥の映像をイメージビデオで流したりするといった利用を想定する。地方自治体や旅館が観光地のPR向けに、ドローン空撮映像を購入するような使い方も有効という。
日刊工業新聞2018年4年6日

【ファシリテーターのコメント】
ドローン市場は全世界で年間15兆円以上といわれ、規制緩和とアイデアビジネスで20年代は同数十兆円に膨らむとの予測もある。ただ、日本でのドローンの規制緩和は、外国の速度に比べると遅い。上空を飛ばすときに国土交通省の許可をいちいち取らなければならないほか、都市上空を飛ぶ場合に住民プライバシーや安全対策をどう確保するかなどの問題が山積している。規制緩和が進めば、ドローンネットの事業拡大にもつながる。
(日刊工業新聞編集委員・嶋田歩)
日刊工業新聞 記者

外部リンク

cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_269f87950a35_トヨタが部品会社向けの鋼材価格、2年半ぶり値上げへ 269f87950a35

トヨタが部品会社向けの鋼材価格、2年半ぶり値上げへ

 トヨタ自動車は、系列部品メーカーに対し2019年度下期(19年10月―20年3月)に供給する自動車用鋼材(支給材)価格を、上期(4―9月)に比べてトン当たり3000円程度引き上げる方針を固めた。近く系列部品メーカーなどに通知する。値上げは17年度上期以来2年半ぶり。同社の支給材は、取引量の多さから国内鋼材価格の指標で今後の相場に大きく影響する。トヨタの支給材は、半年ごとに見直される。

トヨタ自動車が2年半ぶりに引き上げる2019年度下期(19年10月−20年3月)の支給材(用語参照)価格は、トヨタと鉄鋼大手との交渉で決まる上期(4―9月)の鋼材集購価格(ひも付き価格)を基準とする。価格は非公表で、通常は鉄鉱石や原料炭価格、為替などの変動を参考に決まる。すでに決まったトヨタと日本製鉄など大手鉄鋼各社による19年度上期の鋼板価格(ひも付き価格)交渉も、トヨタによる支給材価格の引き上げと同程度になったもようだ。


 国内鉄鋼メーカーが資源大手から調達する鉄鉱石価格(本船渡し)は、7―9月期が4―6月期比21%高の1トン当たり約86ドル、原料炭価格(本船渡し)は4―6月期が1―3月期比1%安の同約208ドルだった。

 鉄鉱石の高騰は、ブラジルで1月に発生した世界最大手ヴァーレの鉱山ダム決壊事故や中国の鉄鋼増産により鉄鉱石価格の上昇が続いたため。ただ現在は、鉄鉱石と原料炭のスポット価格は下落している。為替も1ドル=106円前後と、支給材価格の見直しを行った前回(2月)より5円程円高が進んでいる。

 日本製鉄は原料価格の他に物流費、副資材などのコストが上昇しており大幅な値上げをトヨタに求めたが、鋼材需要の低迷により市中在庫が高水準で積み上がっている。そのため、今回の値上げは鉄鉱石価格の上昇分を反映する形で決着した。

 トヨタの支給材価格は17年度下期に4000円下げて以降、据え置きが続いていた。

【用語=支給材】
自動車メーカーが鉄鋼メーカーから一括大量購入することで安く仕入れ、系列部品メーカーなどに卸す鋼材。メーカーは部品コストを把握できるメリットがある。店売り価格の変動要因にもなる。トヨタでは集購材とも言う。

外部リンク

cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_b2a1151d845f_五輪にラグビーW杯…「夏のスポーツ大会」技術で暑さ軽減へ b2a1151d845f

五輪にラグビーW杯…「夏のスポーツ大会」技術で暑さ軽減へ

 高温多湿で過酷な日本の夏に行われるスポーツ大会。鍛え抜かれた選手でさえ競技や試合中に体調を崩すことがある。何試合も観戦する観客や会場のスタッフらに対し、熱中症を防ぐような暑さ対策が欠かせない。これからラグビーワールドカップ(W杯)、2020年東京五輪・パラリンピックと世界規模のイベントが相次ぐ。開催地では、国内で高まったスポーツ熱を冷ますことなく競技や試合に熱中できる環境づくりが進んでいる。

東京五輪、屋外での検証進む
 1年後に迫る20年東京五輪・パラリンピック。東京都は最寄り駅から競技会場までの道のり「ラストマイル」での暑さ対策に力を入れる。9月まで行われる競技テストイベントを活用し、ハードとソフトの両面から暑さ対策を試行検証する。

 7月に潮風公園(東京都品川区)で行われたビーチバレーボール会場の休憩所ではサーカス型テントや大型ミストタワー、ウオーターサーバーなどを投入。ソフト面では瞬間冷却保冷剤や水にぬらして首に巻くと冷える涼感マフラータオルなどを配った。

 8月に海の森水上競技場(同江東区)で開かれたボート大会では、会場周辺の道路上に設置した散水チューブから水をまき、どの程度気温が下がるか検証。都はこれらの検証結果を集計し、9月末までに大会本番で実施する暑さ対策として取りまとめる。

柔軟設置、ミスト冷却機
 暑さ対策として競技場周辺では冷却機や空調が活躍する。潮風公園のビーチバレー大会や海の森水上競技場のボート大会など都内開催のスポーツイベント会場周辺で設置されたのが、パナソニックの屋外用ミスト式冷却機「グリーンエアコン フレックス」だ。同社が開発した冷却機は噴霧ノズルユニットをフレキシブルな樹脂製の配管で接続し、既設構造物に合わせて柔軟に設置できる。東京五輪・パラリンピックでの活用を見据え、屋外での暑さ対策としての効果をアピールする。

 同社は設置現場での声を取り入れた上で9月下旬に発売する予定だ。粒径10マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下という極微細な「シルキーファインミスト」を噴霧するのも特徴で、体に当たってもぬれたと感じにくくしている。極微細のため素早く気化し、効率的な冷却効果も期待できる。

移動簡単、スポット空調
 ダイキン工業は屋外設置のスポット空調「アウタータワー」を5月に発売した。公共施設や商業施設、スポーツ施設の屋外休憩スペースなどへの展開を進める。東京五輪・パラリンピック関連の引き合いなどもあり、初年度500台の販売目標も達成できる見込みだ。スポーツイベントの際にモニター設置するなどして積極的にアピールしていく。

 同製品は高さ1・7メートル、幅と奥行きが52センチメートルの大きさで防水設計。周囲の気温より8度C冷たい風を前後左右の4方向に約3メートル先まで送風できる。室内機と室外機の機能を一体化しており、冷媒配管工事が不要で設置が容易だ。キャスターや取っ手も付いており移動も簡単にできる。

ラグビーW杯、残暑の熊谷で…
 9月20日のラグビーW杯開幕まで残り1カ月を切った。W杯は北は札幌市、南は熊本市と全国の12会場で開催される。その中で暑さ対策を積極的に進めてきたのが埼玉県の熊谷ラグビー場(熊谷市)だ。18年7月に国内最高気温41・1度Cを記録した「暑いまち熊谷」にある熊谷ラグビー場では、残暑まっただ中の9月24日にロシア対サモア戦が行われる。

 同ラグビー場は熊谷スポーツ文化公園の中にある。「駐車場からラグビー場に向かう道に木陰がない場所があり、暑さが問題になった」(埼玉県公園スタジアム課担当者)ことを契機に、17年11月末からヒートアイランド(都市高温化)対策を開始。延長390メートルに沿って計84本のケヤキ・高木を植栽し、3100平方メートルの遮熱性舗装工事が行われた。

 ヒートアイランド対策の最適化に一役買ったのがスーパーコンピューター「地球シミュレータ」だ。埼玉県環境科学国際センターと海洋研究開発機構はスパコンを用いた数値実験を実施。実験結果は植栽方法や舗装の選定に生かされたという。

 19年8月には同公園で集中気象観測を行った。現在は収集したデータを基に暑さ対策の効果を検証している。埼玉県環境科学国際センターの研究員は「時間や場所によるが、遮熱舗装の有無で約10度Cの差が出そうだ」という。詳細は9月に公表する予定だ。

(上)暑さ対策を実施した熊谷スポーツ文化公園(下)同じ地点をサーモグラフィカメラで撮影(ともに埼玉県環境科学国際センター提供)

外部リンク

cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_e5fde41ebc37_哨戒機「P1」と輸送機「C2」の値段は高くない。海外からの受注は? e5fde41ebc37

哨戒機「P1」と輸送機「C2」の値段は高くない。海外からの受注は?

 米ボーイングの民間旅客機「777」から「777X」移行の端境期で、直近では業績の足踏みが続く日本の航空機産業。将来訪れる成長期に向け、雌伏の時だ。2020年以降は新興国をはじめとした新旅客機需要で堅調な成長が見込める。防衛関係では新防衛大綱が制定され、対応する装備品開発が急務だ。川崎重工業の下川広佳取締役常務執行役員に成長戦略を聞いた。

 ―6月のパリ航空ショーに固定翼哨戒機「P1」や輸送機「C2」を出展しました。
 「2機種を同時に出したのは初めて。これまでも世界各国のエアショーなどに出展しており、海外での認知度も高まっている。注文獲得につなげたい」

 ―両機とも高価格がネックと言われます。
 「よく指摘されるが、必ずしもそうではない。コスト削減努力で他機種との差は縮まってきている。低速で低空を飛べる能力はP1だからこそ。C2についても、競合機とは開発の年代や機体構造に違いがあり、すみ分けは可能だ」

 ―米ボーイングの最新鋭旅客機「777X」の協業については。
 「前部・中部胴体パネルを担当する名古屋第一工場(愛知県弥富市)は生産能力を従来比2倍に引き上げた。同工場ではロボットや自動化設備を導入し、コスト削減と生産の見える化に努めている。ロボットの習熟も進み、生産機数がさらに2倍になっても対応できる。次は部品加工を手がける岐阜工場(岐阜県各務原市)のコスト削減を進める」

 ―具体的には。
 「岐阜工場には常時10万点の部品の取引があり、近隣の協力工場を含めると組み合わせは100万通りにも達する。この管理を今までは人間が経験則でやっていた。遅れやトラブルの対応などをデジタル化し、生産設備の稼働状況も見える化して、すべてのモノの所在が明確に分かるようにしたい。その上で人工知能(AI)による管理だ。AIでトラブルの解決策を導き出せるようにする」

 ―AIをどう導入していきますか。
 「本社の開発部門で自社開発するしかないだろう。航空機は自動車に比べて少量生産なことに加え、専門性が高く、既製のAIでは使い物にならないだろう。生産のデジタル化やAIに、今後3年で数十億円をかけて研究開発を進める」

 ―航空部門は21年度から本格的に利益貢献するというのはその意味でしょうか。
 「その通りだ。777Xの注文が拡大するのはこれからで、21年度以降は相乗効果が期待できるだろう。生産数が増えても生産コストはそれほど上がらない。今後はロボットの混流生産対応もテーマ。胴体の直径が777や767、737と変わっても対応できる」

【記者の目】
 防衛省向け、民間機向けともに、海外勢と比べた日本企業の弱点は“コスト”だ。川崎重工業は弱点をロボットなど自動化技術とAIでカバーしようとしている。国内航空機産業は元々、生産機数が少ないことに加え、熟練工の高齢化が進み、技能伝承なども急務。川重が成功できれば、他の国内メーカーの手本となりそうだ。
(嶋田歩)

外部リンク

cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_4098d35b9418_片手か両手か、ハンドルに手が触れている位置まで判別できるセンサー 4098d35b9418

片手か両手か、ハンドルに手が触れている位置まで判別できるセンサー

 住友理工が「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」と呼ばれる自動車業界の新潮流に対応するため、材料や製品の開発を加速している。第1弾として、自動運転向けに運転手がハンドルを握っているかを検知するシステムを完成した。緊急時に自動運転から手動運転へ切り替える判断をつかさどる重要なシステムで、2020年後半に量産する計画だ。

 開発したシステムは柔軟で電気を通す独自開発の特殊なゴム材料で作った「スマートラバー(SR)センサー」をハンドルに内蔵する。センサーに手が触れた際の静電容量の変化で、ハンドルを握っているかどうか識別する仕組み。

 「片手か両手か、ハンドルのどの位置に手が触れているかまで判別可能」(浜田真彰執行役員)という。ゴム材料の持つ柔軟性を生かし、ハンドルの曲面に沿わせてセンサーを設置できるため、ハンドルの意匠性を損なわないのも特徴だ。

 住友理工は道路の種類や天候など一定の条件下ではシステムが運転を担い、緊急時には運転手が操作する「レベル3」、一定の環境下で人間の関与なく走行できる「レベル4」の自動運転車での採用に照準を合わせる。

 センサーの検出回路はアルプスアルパインの協力を得た。浜田執行役員は「自社の技術だけでは高機能な製品は作れなかった」と指摘。「他社との協業で先端技術を持ち寄らないと、CASEの開発スピードに対応できない」と続ける。新時代への適応には、オープンイノベーションが一つの解となりそうだ。
(名古屋・長塚崇寛)

外部リンク

cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_933ac7fb3e9a_「和食」売り込む有望市場は東南アジアより米国だ 933ac7fb3e9a

「和食」売り込む有望市場は東南アジアより米国だ

 「和食」が2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあって、近年、日本食品の海外販売熱が高まっている。中小企業の食品の輸出先として、東南アジアが注目されがちだが、中小企業の海外展開を支援する海外PR戦略研究所(東京都中央区)の松島みか代表は「最も重要で有望な市場は米国だ」と力を込める。理由について聞いた。(聞き手=石掛善久)

 ―なぜ、米国市場をターゲットにすべきなのでしょうか。
 「貿易統計によると、日本の農産物輸出国・地域のトップは1995年から13年間、米国だった。その後、中国に抜かれたが13年から再び5年間、米国がトップ。近年、東南アジアが輸出先として注目されがちだが、米国市場は安定して大きい重要市場だ」

 ―しかし、距離的・人的な近さや資金の関係などから近隣諸国が有利になりませんか。
 「日本の食品輸出先で見ると、18年で米国は香港、中国に次いで3位。だが、米国の食品別輸入総額の国別割合で見ると日本のシェアは37位と低い。例えばコメ。輸入額で見るとタイが59%、インドが23%、パキスタンが4・7%。これに対し日本は0・05%だ。世界有数の高品質を誇る日本米は売り方次第でもっと売れる。日本食品はここ5年間で62%伸びている。もっと伸びるはずだ」

 ―なぜ、そう思いますか。
 「米国は民間最終消費支出で世界1位。購買力が大きく、先進国では数少ない人口増加国だ。全成人人口の肥満割合は38・2%でOECD肥満ランキング1位。日本の肥満割合は10分の1以下。日本食は大きな問題となっている米国人のメタボリック症候群対策にも寄与できる」

 ―日本食品のシェアが低い原因は。
 「全米市場から見ると日系市場は外食で3%、小売りで0・5%。非日系市場を開拓する必要があるが、多くの食品メーカーが流通の壁に直面している。米国の場合はディストリビューター(卸売業者)に卸していても自分たちでエンドユーザー(最終消費者)にしっかり提案していかないと売り上げ基盤を作るのは難しい」

 「それとスタートアップ段階の商品でも真剣に売ってくれる中堅ディストリビューターの発掘が不可欠だ。近いうちに、当研究所で中小企業の皆さまのお手伝いができる組織を立ち上げたいと考えている」

外部リンク

cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_61b7c9ce3b25_世界を魅了する映像に…Jリーグ中継、裏方たちの挑戦 61b7c9ce3b25

世界を魅了する映像に…Jリーグ中継、裏方たちの挑戦

 英パフォームグループのスポーツ配信サービス「DAZN(ダゾーン)」を通じ、スマートフォンやタブレット端末で手軽にスポーツ観戦を楽しめるようになった。特にサッカーJリーグはJ1からJ3まで全試合を生中継しているが、どのような仕組みで試合映像が視聴者の端末に届くのか。Jリーグ中継を支える裏方の現場を追った。(文=編集委員・水嶋真人)

汗だくでつなぐ 製作→伝送→配信
 7月31日に開かれたJ2の栃木SC対東京ヴェルディ戦。試合開始6時間前の13時過ぎ、栃木県グリーンスタジアム(宇都宮市)の気温は35度C。炎天下の中、映像専用回線中継端子盤のそばで汗だくになりながら光ファイバーケーブルを敷設する上野通信工業(同)ブロードバンド事業部の荒山雄太さんの姿があった。目指す先は端子盤から約200メートル離れた駐車場に駐まるNTTコミュニケーションズ(NTTコム)の伝送車だ。「来場客が通る場所は特に注意して敷設しています」と荒山さんは話す。

 ワゴンタイプの伝送車の隣にはJリーグプロダクション(東京都港区)の中継車がある。スタジアムのTVカメラが撮影した試合映像を基に中継車内でコンピューターグラフィックス(CG)や解説音声を挿入した放送用映像を作成し、デジタル信号化。この信号を伝送車が受け取り、光ケーブルでつながる中継端子盤経由で専用回線によりDAZNの配信サーバーに届ける。同サーバーからインターネットで視聴者の端末にJリーグ中継が届く仕組みだ。

 14時半過ぎ、光ケーブルを敷き終えた荒山さんは伝送車内にあるエンコーダー(映像変換器)4台の設定に着手した。エンコーダーは中継車から受け取った放送用映像のデジタル信号を光回線で伝送できるように変換圧縮する装置。CGや解説音声が入った放送用映像とスポーツニュースなどで使うCGなしの映像、それぞれのバックアップ映像という計四つの映像を伝送するため、エンコーダーも4台ある。

 モニター画面できちんと映像が送られているかをチェックすると荒山さんの業務は一段落だが、試合中もモニターで映像を確認。試合後も監督・選手のインタビューやニュース用の素材映像の配信を終えた後で撤収作業に入る。Jリーグ中継は約2時間だが、NTTコムの映像伝送業務は1日がかりだ。

 ただ、2018年からタブレット端末で各スタジアムの作業状況が一目でわかる「RAI」を導入。作業員が現場で作業項目を一つ終えるたびにタブレット端末の画面にチェックを入れるだけで遠隔地でも進捗(しんちょく)状況を把握できる。NTTコムの戸田肇テレビジョン中継サービスグループ統括部長は「電話で逐一報告していた従来に比べ、報告作業が楽になった」と話す。

 スタジアムで試合を撮影するTVカメラはJ1で12台、J2で5台、J3で4台ある。撮影された試合映像はスタジアム脇の関係者駐車場に駐めた中継車に送られる。スイッチャーと呼ばれる担当者が、中継車内部のモニターに映し出されたTVカメラの映像から最適な映像に随時切り替える。ファウルやシュートがあるたびにオペレーターが該当シーンを巻き戻し、ディレクターの指示に従って撮影したリプレー映像を順番に放映していく。Jリーグプロダクションの松田誠之プロデューサーは「主役である得点者のリアクションを中心にゴールシーンをしっかり見せるよう心がけている」と明かす。

撮影内容を明確化
 17年にDAZNがJリーグ中継の放映を始めて以降、映像制作や著作権管理はJリーグが担当するようになり映像制作も大きく見直された。その一つに公式映像マニュアルがある。マニュアルでは映像制作を委託された地方のTV局によってバラバラだった時間ごとの撮影内容を明確化。試合のほか、選手のバス降り、監督の試合前インタビュー、試合後の記者会見まで決められた順番で撮影することを義務付けた。得点や試合時間を表記するCGも統一。各試合の撮影内容が標準化されたことで、「Jリーグの試合をパッケージ商品として海外に展開しやすくなった」(松田プロデューサー)という。

 世間一般では「DAZN中継」という認識が強いが、Jリーグプロダクションが撮影した映像をNTTコムがDAZNなどのコンテンツ配信業者に伝送し、放映権を持つDAZNが自社アプリケーション(応用ソフト)などを通じて視聴者の端末に配信する。映像制作・映像伝送・映像配信それぞれを担う企業が世界トップレベルの品質を目指すJリーグ中継を支えている。

 JリーグはNTTの支援を受け、膨大な試合映像やデータを“風呂敷”で包むように一元管理して容易に持ち運び(編集・配信)できる「Jリーグふろしき」の構築を始めている。この一環としてJリーグ中継も人工知能(AI)や第5世代通信(5G)を用いたデジタル変革が期待できそうだ。

 AIによる自動撮影は既に始まっている。NTTぷらら(東京都豊島区)は18年に、日本フットボールリーグ(JFL)のFC今治対奈良クラブの試合をAI搭載型の自動撮影カメラで撮影し、NTTぷららのユーチューブ公式アカウントにインターネット配信した。同カメラは選手やボールの位置を自動認識しながら撮影できる。Jリーグは「公式試合のほか、Jリーグの育成年代の試合への活用なども視野に実施準備を始める」という。

 AIが複数の映像の中から最適な映像に切り替える自動スイッチングも開発中だ。Jリーグふろしきに集まった試合のデジタルデータをAIが解析し、ハイライト動画や個別選手に特化した動画を自動で制作することも予定している。

 5Gを活用した動きも加速している。その一つが仮想現実(VR)映像の作成だ。VRヘッドセットをかぶって観戦すれば、フィールドを俯瞰(ふかん)する視点、ゴール裏など自分が好きな映像を選んで、あたかもスタジアムのピッチサイドで観戦しているような臨場感を得られるサービスが実現する。

 スタジアムから離れた場所での中継映像制作も5Gで可能になる。AIが自動撮影した試合映像を5Gで遠隔地にある映像制作拠点に伝送し、AIが編集したJリーグ中継をVRで見る日もそう遠くはなさそうだ。

外部リンク

cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_26ebdfd08a78_人工知能研究者が伝えたい、失敗やAIとの上手な付き合い方 26ebdfd08a78

人工知能研究者が伝えたい、失敗やAIとの上手な付き合い方

 失敗は時に人を成長させる。では脳科学の視点で失敗にはどのような価値や意義があるのだろうか。人工知能(AI)研究者で脳科学に詳しく、エッセイストの顔を持つ感性リサーチ社長の黒川伊保子さんに聞いた。(取材・葭本隆太)

他人の失敗さえも自分のものに
 ―著書「英雄の書」などで脳にとって失敗を重ねることの重要性を指摘しています。
 人の勘やセンスは失敗してこそ磨かれる。人の脳は失敗して痛い思いをすると、失敗に使われた関連回路に電気信号が流れにくくなる。それを重ねることで電気信号が無駄に流れない場所が決まり、直感で使う場所が作られていく。勘やセンスはそうやって浮き立つように作られる。だから脳神経回路の仕組みは失敗によって完成するといっていい。

 ―失敗の意義や価値は年齢によって変わりますか。
 いくつになっても失敗をして痛い思いをすること自体は無駄にはならない。ただ、28歳くらいまでの脳は入力装置。そこから56歳くらいまでは脳の回路の優先順位がつくられる。特に、35歳くらいまでの失敗はセンスを研ぎ澄ましていく上で重要。そこでしっかり失敗しないとその後の勘は鈍くなる。だから35歳くらいまでは逃げずに失敗した方がいい。

 ―失敗の価値を最大化する上で大事なことは。
 三つある。『失敗を他人のせいにしない』『過去の失敗にくよくよしない』『未来の失敗を怖がらない』だ。他人のせいにすると脳は自分の失敗と思わず学習機会にはならない。他人の失敗さえも自分が阻止できなかったことを悔やみ、自分の失敗と思った方がいいくらいだ。また、くよくよすると失敗したときの関連回路がもう一度通電し、消したはずの失敗の関連回路がよみがえる。当然、未来を心配しすぎては成功にたどり着くはずがない。一方、失敗した瞬間は傷つき、胸を痛めることが大事。心は脳神経系にあり、ショックを受けるほど学習効果はおそらく高い。

 ―若い世代は失敗を怖がる傾向が強いと言われます。
 それは社会の責任が大きいと思う。この国ほど失敗を怖がらせる国はないのではないか。一度失敗すると汚れた人のように扱われる。失敗は学びの機会を得たとポジティブに捉える考え方が必要だ。もちろん犯罪など許されないものもあるが、特に若い人の仕事の失敗なんてなんでもないはずだ。
 ◇失敗を怖がる若手社員:日本能率協会(JMA、東京都港区)の調査によると2019年度の新入社員が仕事をしていく上で不安なことは「仕事での失敗やミス」が43.0%で「職場での人間関係」と同率トップだった。「仕事に対する自分の能力やスキル」(29.9%)や「やりたい仕事ができるかどうか」(12.5%)「残業時間の量」(10.4%)などを抑えた。

部下の失敗との付き合い方は?
 ―若い社員が失敗したとき、上司にはどのような対応が求められるでしょうか。
 失敗を(部下が学びの機会を得たと)ポジティブに捉えて『とりあえず自分が顧客に謝ってくる』と言ってあげられる上司だとすてきだと思う。一方、失敗は組織としてもポジティブな面はある。例えば答えがAだったのにBという答えを導き出して失敗しても、そのBがいつか使える局面が出てくる可能性がある。そう考えると、Bという答えを導き出す人がいた多様性のあるチームの方が強いかもしれない。

 ―部下が男性か女性かで失敗した時のアドバイス方法に違いはありますか。
 叱るべきタイミングが違う。男性は「ゴール思考」のため、成功という結果が出たときには脳の免疫力が高く、過程にあった細かい失敗を指摘しても受け入れられる。ただ、失敗という結果が出たときには免疫力が下がっているので叱ると落ち込んでしまう。一方、女性は「プロセス思考」。結果が悪かったときはその結果に対するプロセスを分析しているので、過程にあった失敗の指摘は大歓迎。ただ、結果が成功だったときには成功の途中の駄目だしをするとストレスになるのでやめた方がよい。

 ―若い社員にとって挑戦する場は重要だと思いますが、いわゆる「むちゃぶり」の仕事はどう考えるべきでしょうか。
 厳しい仕事は若い人の進化のためには必要なことだとは思う。これはあくまで私自身の経験の話だが、1991年に電力中央研究所からの仕事でエンジニアとして「日本語対話型女性AI」を作った。それは本当に不可能だと思う仕事で、いわゆるむちゃぶりだったが、自分のステージがきたと思って挑んだ。実際にとても辛い仕事だったが、なんとか全国の原子力発電所での稼働にこぎ着けた。稼働1ヶ月後にアンケートを取ったら、その1枚に『彼女は美人さんだね』と書いてあった。当時は音声合成や音声認識の技術がまだまだで、今のLINEのように文字のやりとりだけだが、たおやかな女性の話し方を再現しようと設計し、それが認められた。私にとって金字塔になる仕事だったし、男女のコミュニケーションのスタイルの違いや五感の研究など、今の私の仕事を支えているあらゆるものがその仕事を起点に生み出された。むちゃぶりがなかったらそれらは得られなかったと思っている。一方で、むちゃぶりには邪悪さが含まれるケースがあるのは事実。そこは上司が部下にとってチャンスか否かフィルターの役割を果たしてあげないといけない。

AIは人生に踏み込ませるべきでない
 ―AIの進化によって一部の仕事が代替されようとしています。
 AIが若い人の失敗の機会を奪う可能性を懸念している。AIは定型業務を緻密にこなし、多少の新しい事象には整合性のある答えを出す。その結果、定型業務などを繰り返して失敗を積み重ねるべき35歳ころまでの脳の学習機会をAIが奪ってしまうかもしれない。企業の経営者は失敗の機会を奪わないためにも、あえて導入しないという英断が必要になるかもしれない。

 ―AIとはどのような付き合い方が望ましいと考えますか。
 AIに何をさせるべきかではなく、何をさせないべきかについて考えた方がよいと思う。人がネガティブだと思っていることをAIの導入によって本当にポジティブに変えていいのか。例えば失敗はネガティブだと思われるけれど、それを繰り返すことは人の脳の進化に必要ということをどう考えるか。また、AIが人の命を守るような用途で使われることは歓迎したいが、人生そのものにAIが踏み込むのは無粋だと思う。

 ―無粋とはどういうことですか。
 以前、大手IT企業のシンポジウムのパネルディスカッションにパネリストとして参加した。その際に「AIと暮らす近未来」を描いた映像が流れた。70代くらいの父親が40代と思しき娘にサプライズで花束を贈ろうとする。そこでAIが出てきて、娘がサプライズを喜ぶ確率は75%以上だが、花束を好まない確率は90%とはじき出した。どうやら娘は花束にトラウマを抱えているらしい。それを知った父親は花束を贈るのをやめるのだが、私はその確率を導き出すAIに腹が立った。女性は999人の男性に花束をもらって心を動かさなくても、たった一人の男性のそれを一生忘れられないほど喜ぶような生き物だ。もしかするとその女性のトラウマも小さい頃に父親がピアノの発表会に花束を持ってきてくれなかったからかもしれない。だとしたらAIは父親の人生の奇跡を逃したことになる。AIによって危険を回避していたら人生の奇跡には出会えない。だからAIには人生に踏み込ませるべきではないと思う。

【略歴】1983年(昭58)奈良女子大理卒。富士通ソーシアルサイエンスラボラトリで14年にわたりAIの研究に従事した後、コンサルタント会社勤務などを経て03年感性リサーチを設立。主な著書に『妻のトリセツ』『共感障害 ~“話が通じない”の正体』『女の機嫌の直し方』『英雄の書』など。

連載・なぜ?なに?失敗(全6回)
【01】動物ライター 丸山貴史氏(8月19日配信)
【02】元JAL機長 小林宏之氏(8月20日配信)
【03】元芝浦工業大学大学院教授 安岡孝司氏(8月21日配信)
【04】離婚式プランナー 寺井広樹氏(8月22日配信)
【05】恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表 清田隆之氏(8月23日配信)
【06】感性リサーチ社長 黒川伊保子氏(8月24日配信)
日刊工業新聞2019年8月20日記事に加筆

【ファシリテーターのコメント】
自分の失敗も部下の失敗も赤の他人の失敗もすべてポジティブに捉えようと話されていた黒川さんがなんだか良いなぁと感じました。また、AI研究者の黒川さんがAI導入について慎重論を語っているのも印象的でした。ちなみパネルディスカッションでは実際に(インタビューで語っていたような)駄目出しをされたそうです。それでも、その忖度なし(!?)の議論が逆に観客には好評だったようで企業からクレームされることもなくほっとしたとおっしゃっていました。
葭本 隆太

外部リンク

cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_18f4a24b6fae_学校教材がICT活用で有償に…著作権の新制度で利害関係者がもめている 18f4a24b6fae

学校教材がICT活用で有償に…著作権の新制度で利害関係者がもめている

 学校教育の教材で使う他者の写真や文章の著作権扱いが変わろうとしている。教室内であれば無許諾・無償で使えたが、情報通信技術(ICT)活用で有償となる。メールで予習教材を送ったり、欠席者や社会人がオンデマンドで学んだりする場合がそうだ。管理団体に「年間学生1人当たりいくら」と補償金を支払う仕組みが予定されている。しかし利用者と権利者の利害がぶつかり、調整に時間がかかりそうだ。(文=編集委員・山本佳世子)

「学生1人当たり」補償金、管理団体が集め資金配分
 論文や小説、写真や音楽などの他人の著作物を、印刷物としてコピーしたりインターネットで利用したりする場合は、個別に著作権者の許諾を得る必要がある。しかし非営利の教育機関での授業は、個人使用の場合とともに、著作権者の許諾なしに自由に使うことができる「例外規定」となっている。

 ところが印刷物のコピーは教室での受講生が使うにとどまるのに対し、ICTの発展でインターネットを介すると拡散しやすい。異なるキャンパスへ同時中継する遠隔合同授業はぎりぎり従来と同じ。しかしそれを越えた使い方では許諾が必要となる。授業を議論中心にするため事前に教材を提供する「反転授業」や、平日昼間と学びの時間をずらした社会人教育などが想定されている。

 しかし個別に著作権者とやりとりするのは、小中高大のいずれの学校にとっても手間がかかりすぎる。そのため「授業目的公衆送信補償金制度」に向けて2018年5月に著作権法が改正された。

 これは各学校の設置者である学校法人などが、指定管理団体を通じて「補償金」を支払い、同団体が著作権者に資金配分する仕組みだ。文化庁長官が指定する指定管理団体は一つだけだ。


 著作権関連団体が数年前から準備を進め、19年1月に一般社団法人「授業目的公衆送信補償金等管理協会」(SARTRAS=サートラス)を設立。2月に指定を受け、中心的な存在となった。

 現在、サートラスで補償金額や対象となる授業方式などを固めるべく、関係団体の意見聴取が進められている。その後、サートラスが学生・生徒1人当たりの補償金額を文化庁へ申請し、文化庁長官・文化審議会の諮問・答申を経て、運用スキームが確定する。

 意見聴取の舞台は「著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」だ。サートラスの構成員である各著作権協会など権利者側と、国立大学協会や日本私立大学団体連合会など利用者側が参加。文化庁・文部科学省や有識者の助言を得ながら、環境整備に取り組んでいる。18年度に議論してきた四つの専門フォーラムを、19年度は統合して全体での議論に進んでいる。

適用範囲、合意形成急がれる
 いくつかの切り口のうち「大学教員の関心が大きいのは、どのような授業形式が対象になるか」(文化庁著作権課)だという。また学長ら経営陣にとっては、新たに出現した経費として、補償金の金額が重要だ。

 そもそも補償金の適用範囲や金額は、権利者側なら「より広く高く」、利用者側なら「より狭く安く」設定したいと思うもの。簡単には意見の一致が得られない。しかし使用者側の負担感が大きすぎると、個別の権利処理ですませたり、他者の著作物活用を極端に避けたりするケースが増えてしまう。新たな仕組みを生かすには、双方の納得が欠かせない。

 また大学では教員らが書籍や論文、顕微鏡写真、芸術作品などの創作活動を行っている。そのため山口大学の木村友久知的財産センター長は「新制度を機に『職務著作』の範囲を見直す大学が増えてくるのではないか」と指摘する。職務著作とは「教員が施設や設備など大学の資源を使って生み出した著作物を、個人活動ではなく職務によって生まれたと解釈する」ものだ。

 国立大学では04年度の法人化以降、教員の研究成果による発明が、個人発明から「職務発明」に変わっている。権利は個人ではなく大学にある形だ。しかし著作権は当時、「議論を進めるには時期尚早」と判断され、グレーのままだった。

 つまり現状では、大学の資源を使って個人が創作した著作物の権利は、多くの場合で個人にある。一方で学長裁量経費や研究プロジェクト予算による著作物では、権利は大学という場合が出てきつつある。

 これからの大学においては、どのような線引きがふさわしいのか―。著作権の対価の還元を促す新制度は、議論を起こすきっかけになりそうだ。

 新制度を含む改正法の施行期限は21年5月。利害の対立を越えた合意形成が急がれる。

日刊工業新聞2019年8月22日

【ファシリテーターのコメント】
激しくもめている、と権利者側と利用者側の対立を耳にしたのは数ヶ月前のこと。それまで私もこの件については何も知らなかった。そのため対立の状況を週刊誌的に書くよりも、「学校教育の教材著作権が、ICT利用では変わってくる」ということをまず、伝えなくてはと思った。小中高大すべてに影響する内容だが、とくに大学関係者は状況をよく把握しておく必要があると感じた。

山本 佳世子

外部リンク

cat_oa-newswitch_issue_7b3e53579ed9 oa-newswitch_0_a787b48cd97c_東京・虎ノ門に日本一高いビル 東京タワーとほぼ同じ高さ! a787b48cd97c

東京・虎ノ門に日本一高いビル 東京タワーとほぼ同じ高さ!

 森ビルは22日、東京都港区の虎ノ門・麻布台地区に、日本一の高さとなる約330メートルの高層ビルなど3棟(イメージ)を建設する再開発計画を発表した。東京タワー(333メートル)とほぼ同じ高さで、2023年の完成予定。

 森ビルは22日、東京都港区の虎ノ門・麻布台地区で着工した大規模再開発事業について「モダン・アーバン・ビレッジ」をコンセプトとして進めると発表した。洗練された国際都市の質感と、小さな村のような親密さを備えた街を志向。辻慎吾社長は会見で「世界の都市による競争が激しくなる中で、このプロジェクトが東京の未来を切り開くと信じている」と自信を示した。総事業費は約5800億円で、同社としては過去最大級の開発となる。

 約8万1000平方メートルの区域に7棟を建設。オフィスや住宅、商業施設で構成する高さ約330メートルのメーンタワーは大阪市の「あべのハルカス」を抜き、日本一の高さとなる見通し。住宅を中心とした262メートルの西棟、住宅と外資系ホテルが入る237メートルの東棟なども建てる。

 50カ国以上の約700人が学ぶ「ザ・ブリティッシュ・スクール・イン・東京」も誘致する。中央に約6000平方メートルの広場を置き、全体で約2万4000平方メートルの緑化空間も設ける。2023年3月の完成を計画する。

 同プロジェクトは89年に、再開発区域の中央部にあたる我善坊地区で街づくり協議会が発足しスタートした。区域の相次ぐ拡大・変更やバブル崩壊に伴う景気後退を乗り越え、17年に現在の区域を対象とした都市計画が決定した経緯がある。細い路地や木造住宅が密集する土地を集約することで防災上の課題を解消するとともに、都市機能を更新する。地権者は約300人。
日刊工業新聞2019年8月23日

【ファシリテーターのコメント】
虎ノ門エリアの再開発が進んでいます。
昆 梓紗

外部リンク