cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_47b2435c9666_川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介 47b2435c9666 47b2435c9666 川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介 oa-newswitch

川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介

 川崎市や川崎信用金庫(同市川崎区)などが、地域中小企業に大手企業の開放特許を紹介して製品開発を後押しする「知財マッチング」を加速している。定期開催している交流会で、新たにクリエーターがプレゼンターとして参加。クリエーターが製品化アイデアを紹介し、特許の活用の仕方が浮かばず悩む中小企業を手助けする取り組みだ。今後、市は他の自治体でも交流会を開く予定で、各地域の経済活性化にもつながりそうだ。

 「特許選びの際は、各社の強みを生かせるものにするのが良い」―。川崎市や川崎信用金庫が9月に市内で開いた「かわしん知財マッチング交流会」の冒頭、同市産業振興財団の西谷亨知的財産コーディネータはこう強調した。当日は市内外の中小企業関係者約50人が参加した。

 会では大手企業の富士通、富士通セミコンダクター(横浜市港北区)が特許技術についてプレゼンテーションを実施。書類を挟み、ひとまとまりのタスクとして内容を無線で遠隔管理できる「スマートクリップ」技術などを富士通が紹介したほか、富士通セミコンダクターは電子タグを用いた「迷子検知システム」などを説明した。

 今回は特許紹介に加え、全国8万人のクリエーターが登録するクリーク・アンド・リバー社(C&R社)も主催者側で参加。クリエーター5人が特許の活用アイデアを提案した。このうちエージェントゲート(東京都千代田区)社長室の祖上仁氏は、富士通のスマートクリップ技術を活用した主婦向けの家事管理ツール「タスクリップ」というアイデアを提案した。子どもが学校でもらってきたプリント類などを挟み、スマートフォンで期限を管理しアラームも出せるという案を紹介。「さまざまなタスクを抱えるものの会社と違い、手伝ってくれる同僚がいない主婦の助けになる」と説明した。

 参加した中小企業経営者の反応も良かったようだ。川崎信用金庫の担当者は「終了後のアンケートでは、『特許の製品化に自社も取り組めると思った』など前向きな声が多く寄せられた」と手応えを得た。「事業化を具体的にイメージできるよう工夫したのが良かったのだと思う」と話す。

 今後、川崎市やC&R社による同様の知財交流会を2018年度内に3回行う。同市の取り組みに関心を持つ静岡県富士宮市などで開く予定だ。川崎市イノベーション推進室の木村佳司創業・知財戦略担当課長は「大手企業の特許で中小企業を盛り上げる川崎市の手法を広めることで、各地に特許の活用事例が増え、川崎市内中小企業と市外企業のマッチング機会増加にもつながるだろう」と期待する。
(文=大原翔)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_c8018c7b97db_「5GスマホでMLCCの受注が膨れる」(太陽誘電社長)、王者・村田にどう対抗しますか? c8018c7b97db c8018c7b97db 「5GスマホでMLCCの受注が膨れる」(太陽誘電社長)、王者・村田にどう対抗しますか? oa-newswitch

「5GスマホでMLCCの受注が膨れる」(太陽誘電社長)、王者・村田にどう対抗しますか?

―2020年は第5世代通信(5G)市場の拡大が予測されています。需要にどう応えていきますか。

「スマートフォンメーカー各社は5Gスマホに参入しない限り、次はないとみてこぞって参入してくる。受注が膨れる可能性が高い。このため、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の生産能力は21年3月期も20年3月期と同程度の前期比10%増、生産性改善で最大5%の能力上乗せを計画している。このペースはしばらく続くだろう」


「複合デバイスは、表面弾性波(SAW)フィルター、圧電薄膜共振子(FBAR)フィルターに加えて、セラミックフィルターが5Gスマホ向けで数量増になるとみている。期待に応えていきたい」


―MLCCは大型品が求められる5G基地局向けや車載向けなどでも需要があります。

「大型品が増えると前工程が、スマホ向けのような小型品が増えると後工程がそれぞれ逼迫(ひっぱく)する。基地局、データセンター、ここにさらに自動車向けが入ると、20年後半には需要過多になる可能性はある。生産性の改善で補いたい」


―新事業創出に向けて、においセンサーを開発中です。

「世の中にはさまざまなセンサーがあるが、においのセンシングが遅れており、当社のSAW/FBARフィルター技術を活用して開発を進めている。におい物質が付くとSAWフィルターの振動でにおいを感じる。より感度の高いFBARフィルターを使うと、犬の鼻レベルが可能になる。がん細胞のにおい検知やスマホのアプリケーションとしての口臭検知など“コト”領域も開拓していきたい」


―開発した全固体電池は20年度中のサンプル出荷、21年度中の量産開始としています。

「顧客の話を聞きながら、試行錯誤を繰り返す中で使い勝手を良くする。生産工場は今年半ばには決めたい。MLCCの生産設備の転用で生産できるため、量産まで多くの時間を要しない」


―21年3月期までの中期経営計画の計画値に変更はありますか。

「売上高3000億円、3年間の累計設備投資1500億円など計画は変えていない」


【記者の目】

太陽誘電は不良率の大幅な低減や生産性向上による収益性の向上を目指して、生産革新活動「スマートEプロジェクト」を推進中。だが、海外拠点への展開はこれから。「日本で使いやすさを確信して海外展開したい」とする登坂正一社長。外部環境に影響されず、いかに合理的で迅速に生産性を上げていけるか。手腕が試される。

(山谷逸平)




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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_09e937aba992_無印良品の「見つけ出す」チカラ 09e937aba992 09e937aba992 無印良品の「見つけ出す」チカラ oa-newswitch

無印良品の「見つけ出す」チカラ

工場で無駄になっているモノや業務用として使われている製品、先人の知恵が生きている道具などを探し出し、それをできるだけシンプルな状態で商品化するのが無印良品の元々の哲学だ。


しかし企業の成長に伴い、一から自社で開発する商品が増えていった。そうした中、「探す」や「見つける」といった原点を問いただすため、「Found(見いだされた)MUJI」という活動が始まった。


具体的には無印良品のスタッフが世界中に足を運び、各地に根付く優れた製品を探し出し商品化していく。


その過程で大事にしているのは単にモノを探し出してくることだけではない。背景にある文化やその地域の空気感、伝統をしっかり伝えることも重要なテーマだ。


戦略を進めるうえで重要な役割を果たしているのが、良品計画のデザインアドバイザリーボードメンバーで、日本を代表するプロダクトデザイナー、深澤直人氏の存在だ。


生活に密着する形で使われた工芸品を中心に展示する日本民藝館の館長も務めており、両者の考えは似通っていることから、相乗効果を発揮している。


「見つけ出す」というこだわりが大ヒット商品として結実したケースもある。代表事例が、かかと部分を90度にすることにより、ずり落ちにくくした「足なり直角靴下」だ。ルーツは、チェコの母から娘へと受け継がれてきた毛糸製の手編みの靴下。現地に短期滞在していた人などの情報を参考にして、数年かけて商品化を果たした。


また、生産者がかかわる部分や生産工程について「資源を無駄にしない」といった観点を重視している点も特徴だ。具体的には上流部から逆算して全体像を組み立てることで、生地を裁断した時に発生する端切れの再利用を促進するなど高度な環境対策を講じている。


日系企業にとって持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みは今後の重点課題。良品計画の伝統工芸品に対する考え方はSDGsと密接にかかわっている。それだけに、同社の経営とデザインに関する手法は課題解決に向けた重要な指針となりうると言っても過言ではない。(秋山浩一郎・デロイトトーマツベンチャーサポ―ト第4ユニット)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_9bf8ce293f77_【新型肺炎】中国から部品が届かない…住宅設備メーカーに打撃 9bf8ce293f77 9bf8ce293f77 【新型肺炎】中国から部品が届かない…住宅設備メーカーに打撃 oa-newswitch

【新型肺炎】中国から部品が届かない…住宅設備メーカーに打撃

新型コロナウイルスによる肺炎感染の拡大を受けて中国の生産活動が停滞している影響により、住宅設備で国内の納期に遅れが出始めた。パナソニックやLIXIL、TOTOといった住設メーカーが販売店に対し、納品時期が通常より延びると通達を出した。中国では春節(旧正月)明けの企業活動延期や新型肺炎患者の増加により各産業でサプライチェーン(供給網)への影響が広がっている。


中国からの部品調達の遅れにより、水回りや建材関連製品の納品時期が見通せない状況だ。パナソニックはシステムキッチンのほかユニットバスやトイレ、床暖房などで納期が延びる可能性があると、販売店に書面で通達した。


LIXILでは14日以降の受注分について、一部のコンロや食器洗い乾燥機に納期遅延が発生している。それ以外のトイレやユニットバスについて欠品は出ていないものの「今後、中国当局の方針次第ではサプライヤーからの部品供給などが遅れる可能性もある」と懸念している。


TOTOは中国から温水洗浄便座「ウォシュレット」の部品調達が遅れている。今後、ウォシュレット一体型便器やシステムキッチン、洗面化粧台などで納期が遅れる恐れがあるとして、代理店やショールームに告知している。


中国にある7工場のうち3工場はまだ一部が稼働しているだけで、残る4工場についても24日をめどに再開準備を進めている。出社できない人や部品調達先の稼働が遅れているためという。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_82a5aa8e568d_アサヒグループ食品が優良顧客育成を託す「アマノ食堂」の正体 82a5aa8e568d 82a5aa8e568d アサヒグループ食品が優良顧客育成を託す「アマノ食堂」の正体 oa-newswitch

アサヒグループ食品が優良顧客育成を託す「アマノ食堂」の正体

アサヒグループ食品(東京都渋谷区、尚山勝男社長、03・6303・3250)は、フリーズドライ食品「アマノフーズ」の優良顧客育成を目的に、通信販売サイトとは別にウェブマガジン「アマノ食堂」を展開している。旬の食材や食材の処理・保存方法、料理研究家のコラムなど“食”にまつわるさまざまな情報を紹介。「楽しんでもらいながら、いつの間にかファンになってほしい」(鈴木章子食品事業本部食品マーケティング部担当課長)と狙いを説明する。


アマノフーズはフリーズドライみそ汁で6割を超えるトップシェアを持つ。需要増が続き2019年の売上高は約139億円で過去最高を更新した。通販サイトを通じて定期購入するケースも多い。


一方、「ブランドの認知率は約44%ほどで、もっと高めていきたい」と鈴木課長は課題を指摘する。優良なファンを増やす目的で15年に「アマノ食堂」を開設。認知率を高めながらファンをつくり、通販サイトに誘導する橋渡し役を担う。アマノ食堂は「街の食堂のように、ふらっと足が向いてしまうような場所」という設定。旬の食材のコーナーではキャベツやチーズなどをテーマに話題やレシピ、保存方法などを紹介。道具とレシピでは便利な料理用品や料理研究家らのレシピなども特集する。


同サイトではフリーズドライ食品の紹介をあまりしない。鈴木課長は「食に関するウェブマガジンであり、フリーズドライの広告にならないようにしている」と説明。記事の最後に商品を選んでもらったり、ニュースのコーナーで新商品を紹介する程度という。毎月、各コーナーの情報を更新している。(取材=編集委員・井上雅太郎)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_99762d4d721c_2億円以上する電子顕微鏡をシェア、ベンチャー企業の勝算 99762d4d721c 99762d4d721c 2億円以上する電子顕微鏡をシェア、ベンチャー企業の勝算 oa-newswitch

2億円以上する電子顕微鏡をシェア、ベンチャー企業の勝算

ANMIC(アンミック、茨城県つくば市、井上佳寿恵社長、050・3555・6778)は、電子顕微鏡のシェアリングサービスを5月に始める。高額な電子顕微鏡を複数の企業でシェアする仕組みを創出。併せて関連技術の人材育成を提供することで、日本の産業競争力強化に貢献することを目指す。


アンミックは、物質・材料研究機構(物材機構)に勤務していた井上社長が2019年8月に設立したベンチャー企業。20年5月までに起業支援施設のつくば研究支援センター(つくば市)内に面積約50平方メートルの部屋を借り、電子顕微鏡1台を設置してサービスを開始する。電子顕微鏡そのものはレンタルリース会社の所有物で、アンミックはサービスの運営と人材育成を手がける計画だ。


シェアリング装置の1号機は、日本電子の電子顕微鏡「JEM―F200」を設置する。透過型電子顕微鏡(TEM)の高性能機で、分解能と機能の拡張性に優れる。原子レベルの観察や、試料を加熱した際の変化のリアルタイム観察などが可能で、利用者の多様な要望に応えられる。


「高額な装置を購入しても新機種の登場で技術が陳腐化してしまうのを防ぎ、常に最先端の測定技術を利用できる」と井上社長はシェアリングのメリットを説明する。電子顕微鏡は2億円以上もする高価な装置だが、今回はレンタルリース会社との協業により、シェアする装置を1―2年で入れ替えることで常に最先端装置の利用環境を提供する。


【利用は会員制】
サービスの利用は会員制とする。利用目的でプランを分け、メーカーや研究機関が研究開発用途で利用する場合はベーシックプラン(年会費370万円)、受託解析会社などがビジネス用途で利用する場合はビジネスプラン(同780万円)を用意。1台の装置を約10社でシェアし、会員は1日単位で予約して装置を利用する。




電子顕微鏡による観察画像のサンプル(酸化ジルコニウムを800℃で加熱しながら観察したもの)

これまで、国内での同様のシェアリングサービスは物材機構などが提供していた実績はあった。ただ、国費を一部活用して運営していたため、受託解析目的での利用ができず、データを完全非公開にできないなどの制約があった。今回は完全に民間で運営するため、これらの制約はなく、幅広い用途での利用が可能になる。


人材育成にも注力する。大学の研究者らを技術アドバイザーとして迎え入れ、測定技術のセミナーや講習会を開く計画だ。電子顕微鏡の測定技術者は、大学や研究機関で任期制の職員として採用されることが多く、人材が育ちにくいと言われてきた。測定データは利用者それぞれの機密事項とする一方、測定手法や人材育成の知見は多くの企業で共有する仕組みを構築する。


【共創の場づくり】
井上社長はもともと物材機構で任期付きの事務職員として働いていた。業界関係者のニーズを聞く中で、「技術の詳細は分からないが、自分にも関係者をつなぐ役割が果たせるのではないか」と感じ、会社の設立を決めたという。井上社長は「事業を通じ、共創の場づくりをしていきたい」と話している。(取材=茨城・陶山陽久)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_9a64009f9bf8_「自分が恥ずかしくなった」と双日幹部が明かす、育休を取得した部下の妻からの手紙 9a64009f9bf8 9a64009f9bf8 「自分が恥ずかしくなった」と双日幹部が明かす、育休を取得した部下の妻からの手紙 oa-newswitch

「自分が恥ずかしくなった」と双日幹部が明かす、育休を取得した部下の妻からの手紙

双日が男性の育児休暇の取得を促進している。全部長がすでに「イクボス宣言」に署名。管理職として部下の仕事や育児、介護などの両立に理解を示し、キャリアを応援しながら組織の成果を追求する。イクボス宣言をマネジメントに生かしつつ、どれだけ働き方改革を推進できるかが注目される。(取材・浅海宏規)


【賛否の声】
「男性社員も堂々と育児休暇を取り、自身の視野も広げてもらいたい」―。藤本昌義社長は、こう社員に呼びかける。


双日は2018年10月、NPO法人ファザーリング・ジャパン(東京都千代田区)が運営する「イクボス企業同盟」に総合商社として初めて加盟した。同社の15年度の男性の育児休暇取得率は4・1%で、平均取得日数は3・3日。18年度は31・0%まで拡大したものの、同日数は3・5日にとどまっていた。


同社は19年4月から育児中の男性社員に有給で8週間までの育児休職を認める制度を導入した。社内からは「賛成の声もあれば、そんなに長く休むのか、テレワークではダメなのかといった反応」(宮野寛子サステナビリティ推進室ダイバーシティ・マネジメント課長)もあった。


【1カ月間取得】
19年11月末、双日の部長級研修で61人の全ての部長がイクボス宣言に署名した。こうした中、部下の男性社員から1カ月間の育児休暇の申請を受けた、エネルギー・社会インフラ本部電力プロジェクト部の将基孝一朗部長は「制度自体は知っていたが、聞いた時は何を考えているのかと思った」と率直に振り返る。


第2子誕生で申請した高原剛志さんは17年9月、双日に中途入社。同年12月に第1子が誕生した際には育児休暇を1日だけ取得した。「その際、妻は育児で大変そうだった。今回、独身の同僚からの後押しもあり、申請した」と話す。


育児休暇を終え、職場に復帰した高原さんの妻から、将基部長宛てに手紙が届いた。手紙には、期間中、高原さんが長男の面倒から炊事、洗濯をこなしていたことや、高原さんの同僚や上司に対して感謝をつづる内容だった。


手紙には、高原さんが双日に入社したことを誇りに思うといった内容まで触れられており、受け取った将基部長は「これまで、どこかで“けしからん”と思っていた自分が恥ずかしくなってしまった」と明かす。


【帰属意識高まる】
社内の部長級研修では、将基部長と高原さんがそろって育児休暇の際の体験について話した。「双日に入社して2年ほどのキャリアだが、会社への帰属意識が高まった」と高原さんは強調する。後輩の若手社員からも育休に対して質問を投げかけられることも増えたという。


双日では「今後は課長以下にも理解を促していくための取り組みも進めていく」(中原慶子サステナビリティ推進室長)といい、制度の普及を図っていく。



研修などを通じ、男性の育児休暇取得への理解を促している

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携帯大手に痛打…値引き規制引き金にスマホ販売減速

国内スマートフォンの販売台数が減少している。端末値引きの上限を原則2万円に制限した改正電気通信事業法が2019年10月に施行され、iPhone(アイフォーン)など高機能端末の価格が高騰したためだ。3月に商用化する第5世代通信(5G)対応スマホの普及にも影響しかねないだけに、携帯通信大手は毎月の支払額を抑えた端末購入プログラムの開発に知恵をめぐらせている。(取材=編集委員・水嶋真人)


MM総研(東京都港区)がまとめた2019年の国内スマホ出荷台数は、前年比4・7%減の2969万台と、3年ぶりに3000万台を割り込んだ。米アップルが同8・9%減の1406万台となるなど高価格端末の減少が目立つ。携帯大手3社(MNO)向け出荷台数も同5・5%減の2659万台と、12年以降で最少となった。


改正電気通信事業法施行後の19年10月以降の販売も落ち込んだ。NTTドコモの19年10―12月のスマホ販売台数は前年同期比13・6%減の273万台。KDDIも同10・9%減の170万台だった。高価格端末の大幅な値引きで通信契約を狙う従来の販売手法が姿を消した上、消費税率引き上げの影響も出た。


一方、格安ブランド「ヤフーモバイル」や格安スマホ「LINEモバイル」を手がけるソフトバンクは、同4・7%増の285万台。日常使いなら支障を感じない旧型機種を利用し、月額料金も安い格安スマホ業者が若年層やシルバー層の支持を集めている側面もある。


こうした中、KDDIは24回払いを条件に、購入機種の2年後の買い取り価格を残価として差し引くことで23回までの支払いを低く抑えたスマホ購入プログラム「かえトクプログラム」の提供を今月21日に始める。容量64ギガバイトのアイフォーン11の消費税込みの価格は9万720円だが、同プログラムでは残価を3万6785円に設定し、実質5万3935円で購入できる。この金額を23回で割った2345円が月額支払額となるため、消費者の購入負担を下げられる。


改正法では、通信契約と端末をセットで販売した場合の端末値引きの上限を2万円に制限しているが、自社回線の契約を条件としないことで改正法違反にならないようにした。NTTドコモやソフトバンクも分割払いで購入した端末を返却し、自社プログラムで買い替えることを条件とした購入補助プログラムを持つ。


ただ、総務省は同プログラムが新たな顧客囲い込みにつながりかねないと警戒感を強めている。5G時代を迎える中、購入補助に依存せず、高価格でも消費者にほしいと思わせる魅力的な5G対応サービスの開発が不可欠と言えそうだ。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_1fdfaf32806c_伝統の研究所にもメス、ホンダ「四輪改革」の実利と理想 1fdfaf32806c 1fdfaf32806c 伝統の研究所にもメス、ホンダ「四輪改革」の実利と理想 oa-newswitch

伝統の研究所にもメス、ホンダ「四輪改革」の実利と理想

4輪事業の運営体制を4月1日付で刷新するホンダ。ホンダの「四輪事業本部」が主体となる形で、研究開発子会社の本田技術研究所の商品開発機能などを移管する。営業・生産・開発・購買の各領域の運営を一体化し効率化を図る。一方、本田技術研究所は先進領域の開発に集中し、新たな技術や事業の創造力を高める。


ほかに4輪事業の運営体制の変更では、ホンダの生産、購買、事業管理の各本部における4輪機能や、子会社のホンダエンジニアリング(栃木県芳賀町)の生産技術開発機能などをホンダの四輪事業本部に統合する。生産、購買の両本部は解消し、ホンダがホンダエンジを吸収合併する。本田技術研究所の人員は約1万人だが、異動対象人数は非公開。


ホンダは4輪事業の低収益性が課題で2018年度の同事業の営業利益率は1・9%にとどまった。かつては本田技術研究所が商品開発と先進技術開発の両輪を担うことで優れた製品を生み出す好循環があった。


しかし近年、地域ごとの需要を捉えた車づくりがより一層重要となったほか、自動運転など従来の延長線にない技術開発が活発化。4輪事業が営業、生産、開発、購買の各領域で分けられていることによる非効率が目立ってきたという。そこで事業運営を一体化し「良い製品を効率的に迅速につくれるようにする」(担当者)。


本田技術研究所の組織運営体制も刷新する。傘下の「先進技術研究所」に新たに知能化、自動運転などの分野を追加する。4輪事業の商品開発を切り離すことで「先進分野に集中できる体制を整える」(同)という。


4輪事業、本田技術研究所の体制変更と併せて、コネクテッドやMaaS(乗り物のサービス化)などの次世代サービス分野を担う体制も変更。ホンダ全体で同分野をカバーする「モビリティサービス事業本部」を新設し事業化を加速する。従来は各事業ごとに機能が分散していた。






日刊工業新聞2020年2月19日


新型「アコード」は改革の先兵?

ホンダは20日、中型セダン「アコード=写真」を約6年半ぶりに全面改良し21日に国内発売すると発表した。基本構造から見直した新型プラットフォーム(車台)を採用し、走行安定性と乗り心地を高めたという。また広い室内空間を確保した上でデザイン性を高めたという。日本で販売するアコードとしては初めてタイの工場で生産し逆輸入する。


新型アコードは10代目で、日本より先に17年から米国や中国などで販売する。同日会見した寺谷公良執行役員は「ホンダのセダンを象徴するコアモデル。ドイツ車のユーザーにも訴え、新たな顧客を開拓したい」と話した。価格は465万円(消費税込み)。月販計画は300台。


ハイブリッド車(HV)仕様で燃費は1リットル当たり22・8キロメートル(WLTCモード)。先進安全運転支援システム「ホンダセンシング」を標準搭載した。

生産を国内からタイ工場に切り替えたことについて寺谷執行役員は、「タイ工場の品質レベルは上がっており、国内工場と比べても遜色ない」と説明。開発責任者の宮原哲也本田技術研究所主任研究員は「本質を見極める人に自信を持って薦められる」とアピールした。



10代目となる新型「アコード」

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_164365059bee_電池が欲しい!トヨタの調達先拡大が止まらない 164365059bee 164365059bee 電池が欲しい!トヨタの調達先拡大が止まらない oa-newswitch

電池が欲しい!トヨタの調達先拡大が止まらない

トヨタ自動車と豊田自動織機は20日、ハイブリッド車(HV)用の新型電池を共同開発すると発表した。豊田織機が電池の製造を担い、全量をトヨタに供給する計画。搭載車種や電池の仕様・性能など詳細は今後詰める。HV市場の急速な拡大が予想されるなか、トヨタは電池の調達網を拡大する狙い。豊田織機は車載電池への参入で、自動車関連事業の底上げにつなげる。


豊田織機は今後3年程度で総額200億―300億円を投じ、新型電池の生産体制を整備。共和工場(愛知県大府市)の既存建屋内に生産ラインを構築し、東浦工場(愛知県東浦町)の隣接所有地に新工場を建設する。


トヨタは2025年に電気自動車(EV)やHVなど電動車で550万台以上(20年見通しは231万台)を販売する計画で、このうちHVとプラグインハイブリッド(PHV)で450万台以上となる見込み。需要の急拡大に備え、パナソニックとの新会社設立や車載用電池で世界最大手の中国・寧徳時代新能源科技(CATL)との連携を進めており、豊田織機との取り組みもこの一環となる。

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