cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_47b2435c9666_川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介 47b2435c9666 47b2435c9666 川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介 oa-newswitch

川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介

 川崎市や川崎信用金庫(同市川崎区)などが、地域中小企業に大手企業の開放特許を紹介して製品開発を後押しする「知財マッチング」を加速している。定期開催している交流会で、新たにクリエーターがプレゼンターとして参加。クリエーターが製品化アイデアを紹介し、特許の活用の仕方が浮かばず悩む中小企業を手助けする取り組みだ。今後、市は他の自治体でも交流会を開く予定で、各地域の経済活性化にもつながりそうだ。

 「特許選びの際は、各社の強みを生かせるものにするのが良い」―。川崎市や川崎信用金庫が9月に市内で開いた「かわしん知財マッチング交流会」の冒頭、同市産業振興財団の西谷亨知的財産コーディネータはこう強調した。当日は市内外の中小企業関係者約50人が参加した。

 会では大手企業の富士通、富士通セミコンダクター(横浜市港北区)が特許技術についてプレゼンテーションを実施。書類を挟み、ひとまとまりのタスクとして内容を無線で遠隔管理できる「スマートクリップ」技術などを富士通が紹介したほか、富士通セミコンダクターは電子タグを用いた「迷子検知システム」などを説明した。

 今回は特許紹介に加え、全国8万人のクリエーターが登録するクリーク・アンド・リバー社(C&R社)も主催者側で参加。クリエーター5人が特許の活用アイデアを提案した。このうちエージェントゲート(東京都千代田区)社長室の祖上仁氏は、富士通のスマートクリップ技術を活用した主婦向けの家事管理ツール「タスクリップ」というアイデアを提案した。子どもが学校でもらってきたプリント類などを挟み、スマートフォンで期限を管理しアラームも出せるという案を紹介。「さまざまなタスクを抱えるものの会社と違い、手伝ってくれる同僚がいない主婦の助けになる」と説明した。

 参加した中小企業経営者の反応も良かったようだ。川崎信用金庫の担当者は「終了後のアンケートでは、『特許の製品化に自社も取り組めると思った』など前向きな声が多く寄せられた」と手応えを得た。「事業化を具体的にイメージできるよう工夫したのが良かったのだと思う」と話す。

 今後、川崎市やC&R社による同様の知財交流会を2018年度内に3回行う。同市の取り組みに関心を持つ静岡県富士宮市などで開く予定だ。川崎市イノベーション推進室の木村佳司創業・知財戦略担当課長は「大手企業の特許で中小企業を盛り上げる川崎市の手法を広めることで、各地に特許の活用事例が増え、川崎市内中小企業と市外企業のマッチング機会増加にもつながるだろう」と期待する。
(文=大原翔)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_194a5c1c5da2_【動画あり】ジャパンディスプレイ、ソニーの本気!今度こそ3Dを“ブーム”で終わらせない 194a5c1c5da2 194a5c1c5da2 【動画あり】ジャパンディスプレイ、ソニーの本気!今度こそ3Dを“ブーム”で終わらせない oa-newswitch

【動画あり】ジャパンディスプレイ、ソニーの本気!今度こそ3Dを“ブーム”で終わらせない

あえて3Dという言葉を使わないジャパンディスプレイ
ジャパンディスプレイ(JDI)はあえて3D(3次元)という言葉を使わなかった。9月下旬に発売した、裸眼で3D映像を見られるディスプレーの名称は「ライトフィールドディスプレイ(LFディスプレイ)」。10年前に起こった3Dブームの悪いイメージを嫌ったからだ。しかし、コンテンツ作成などの技術革新により、現在3Dディスプレーへの関心が再び高まりつつある。ブームで終わらない3D市場の本格形成に挑む。


1950年代、1980年代に次ぐ第3次3Dブームは2009年に公開された3D映画「アバター」のメガヒットがきっかけであり、ユーザー不在の狂騒曲の始まりだった。JDI・R&D本部の林宗治研究主査は「ハードウエア優先でブームをつくろうとして失敗した」と当時を振り返る。アバターのブルーレイディスク(BD)版などの発売に合わせて、2010年にテレビメーカー各社が専用メガネ付きの3Dテレビを相次ぎ投入した。家電量販店での値下げ競争で疲弊していた各社にとって、消費者の目先を変える新型テレビとして3Dに飛びついた。


ただ、当初から3D映像視聴に際して子どもの目への影響を懸念する専門家の声があった。加えて、3Dテレビを買っても優良な3Dコンテンツが不足していたため、やがてどこの家庭でも従来通りの2Dテレビに成り下がった。「アバター以外の3D映画は技術を分かっていない人たちが3D化したので強い違和感を覚える作品ばかりだ」(林研究主査)とハード主導の悲劇となった。消費者の頭の片隅に3Dの嫌な記憶だけを残した。ブームの最後の花火だったのが東芝の2010年末に発売した専用メガネ不要の3Dテレビだった。東芝のディスプレー事業を源流の一つとするJDIが10年後に再び、裸眼3Dディスプレーを発売したのは不思議な巡り合わせだ。


JDIが国内企業・団体向けにオンライン販売を始めた5.5型LFディスプレイはあくまで開発キットの位置づけだ。専用コンテンツを作成するためのソフトウエア開発キットも同梱する。新事業開発本部の堀洋平主査は「キットを開発者に使ってもらい、LFを活用した市場や用途をいっしょにつくっていきたい」とメーカーの都合を押しつけず開発者の創造力に期待する。ここに3Dブームの反省が生かされている。現時点で限定販売40台のうち半分の引き合いがあり、「大学や学校関係、企業の研究所からの問い合わせが多くて意外だった」(堀主査)と想定外の反応を喜ぶ。


現実の物体はさまざまな方向へ反射光を放っており、人間は光線を両目でとらえることで立体感を得る仕組み。物体をディスプレーに置き換えて、その原理を再現したのがLFディスプレイだ。今回の製品は横軸69方向の光線を放つ仕様で、「目の前に物体があれば、こういう見え方をするだろうという光を出すディスプレーだ」と林研究主査は語る。ディスプレーに対して左から見れば物体の左側、右から見ればその逆側を表示する。69方向の画像が必要だが、実際のカメラで撮影するわけではなく、開発者などがつくった3DのCGモデルを仮想空間で撮影するためコンテンツ作成の手間は大幅に省ける。


LFディスプレイの視域角度は100度で、見る位置に制約がなく多人数視聴も可能なのが特徴だ。一方、従来型の製品は、適視距離(30センチ―50センチメートル)を設定した上で左右の目に入る画像をそれぞれ表示する仕組みだ。そのため視聴者が前後左右に動くと、画像が二重に見えたり、本来と逆の目に入ったりする事象が起きて、十分な立体感を得られないケースが少なくない。LFディスプレイはディスプレーの前に遮光のバリアマスクを設置し、各光線の方向を制御している。林研究主査は「広い範囲で見える点を重視して、バリア方式を採用した。ただ、バリア方式は構造的に暗くなりがちだが、ディスプレーメーカーだからこそバックライトなどの部品調整で明るくできた」と胸を張る。



ソニーも31日に「空間再現ディスプレイ」発売


ソニーの3DCG映像を裸眼で見られる「空間再現ディスプレイ」

2020年は真の意味で「3D元年」と呼ばれる年になるかもしれない。この10年間の3Dディスプレーは医療や車載など一部用途に限られていた。JDIだけでなく、ソニーも裸眼で3D映像を楽しめる「空間再現ディスプレイ」を10月31日に発売する。こちらは搭載した画像センサーで検知した視聴者の目の位置に応じて映像を生成することで、専用メガネなしで立体感のある映像を表示する仕組みだ。JDIと技術方式は異なるが、3Dという言葉を前面に出していない点は共通していて興味深い。お互い切磋琢磨しながら、「3Dブーム」ではなく「3D市場」の立ち上げを目指す。(編集委員・鈴木岳志)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_093818413596_インク化したカーボンナノチューブが登場、農業から宇宙まで幅広い分野に提案へ 093818413596 093818413596 インク化したカーボンナノチューブが登場、農業から宇宙まで幅広い分野に提案へ oa-newswitch

インク化したカーボンナノチューブが登場、農業から宇宙まで幅広い分野に提案へ

アドバネクスはカーボンナノチューブ(CNT)を活用した面状発熱体「HEATNEX(ヒートネクス) HBL15―R200」を開発、近く受注を始める。CNTをインク化し、薄膜塗装し電気抵抗体として発熱させる。金属系ヒーターに比べ軽量で均一に発熱。自動車や航空・宇宙など幅広い分野に提案する。幅30センチメートルで長さ200メートルのロール状素材として供給する。


小型精密バネを手がけるアドバネクスはCNTを用いた製品開発に力を入れており、発熱体はその第1弾。一般に高い導電性・熱伝導性を持つCNTを高分散技術により水性の溶剤に混ぜてインク化。ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに厚さ約2マイクロメートル(マイクロは100万分の1)で薄膜塗装した。


CNT膜の全面が均一に発熱し、電気の入力に対して速く反応。耐熱温度は基材に依存し、PETフィルムの場合で100度C程度となる。ポリイミドフィルムなどを基材にすれば、200―300度Cまで対応できる。


今回の製品は発熱面が黒色だが、単層CNTを使用して透明化したり、立体形状に塗装して3次元(3D)ヒーター化したりといった製品展開も検討する。自動車や航空・宇宙のほか、医療機器、農業資材などとして用途開発を進める。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_2b4e00dafbba_現実味帯びてきた「空飛ぶクルマ」、日本精工が市場形成へ一手 2b4e00dafbba 2b4e00dafbba 現実味帯びてきた「空飛ぶクルマ」、日本精工が市場形成へ一手 oa-newswitch

現実味帯びてきた「空飛ぶクルマ」、日本精工が市場形成へ一手

日本精工は、空飛ぶクルマなどを支える技術として「可変ピッチ機構付きモーターハブ」を開発した。推進力や揚力を生むブレード(羽根)の向きを調整できるため、機体の安定化や低電力化、航続距離の確保につながる。同社は自動車や航空産業に軸受・ボールネジを提供してきた。この技術を応用し、空飛ぶクルマや飛行ロボット(ドローン)など新分野での活用を模索する。


同モーターハブは、機体を浮かすための羽根の角度をボールネジの機構を活用して制御するもの。具体的にはサーボモーターの回転を複数のギアを通じてボールネジに伝える。ボールネジの上下運動によりピニオンギアがかみ合い、羽根の角度を変えられる。




可変ピッチ機構付きモーターハブ

横風が吹く場合などでは従来、モーターの回転速度を制御して機体の安定化を実現していた。ただ、大型ドローンや空飛ぶクルマなどで同様のことをすると高負荷の電力がかかる。同モーターハブを利用することでモーターの回転を一定にしたまま、機体の安定が可能になる。


経済産業省と国土交通省は2018年に、空飛ぶクルマの実現に向け「空の移動革命に向けた官民協議会」を設立した。ロードマップを作成し、民間企業への試作機開発を後押ししていく狙いがある。


日本精工は19年にNECが実施した試作機の飛行実験に同製品を提供するなど同分野の市場形成に力を入れている。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_eb30fde06df0_あの看板も実は共同工芸社、見慣れた看板手がけBtoC市場に参入 eb30fde06df0 eb30fde06df0 あの看板も実は共同工芸社、見慣れた看板手がけBtoC市場に参入 oa-newswitch

あの看板も実は共同工芸社、見慣れた看板手がけBtoC市場に参入

大手スーパーのイオン、中華料理チェーンの日高屋、プロ野球・千葉ロッテマリーンズの本拠地であるZOZOマリーンスタジアム。これらの店舗やスタジアムの一部の看板を同じ企業が手がけていることを知る人は少ないだろう。千葉市に本社を置く協同工芸社。商業施設や事業所の看板の製作が主力事業で、2019年に創業50周年を迎えた。近年は、住宅の表札やキャンプ用品といったBtoC市場にも参入。「看板屋」としてのDNAを受け継ぎながらも、常に新しい形を模索することを忘れない姿勢で海外展開も視野に入れる。


企画製作から施工まで内製化に強み

「仕事があって、人手が足りないから人を雇うのではない。人を育て、さらに成長してもらうために、ふさわしい仕事を提供する。その循環をつくることが経営者の使命」。


協同工芸社の箕輪晃社長は「ものづくりは人づくり」と強調する。


同社の主力の商業看板は一点物が多い。顧客によっては複雑で細かい注文も少なくない。自ずと、企画力やデザインなど機械化できない部分の差別化が競争を左右することも多い。


特に同社は、業界では珍しく、看板の企画から製作、施工までを内製化している。内製化することで、細かい注文や短期間での納品に対応できるのを強みにしているが、その強みを発揮し続けるには人材がなおさら問われることになる。




業界では珍しく、看板の企画から製作、施工までを内製化している



同社の「人づくり」を語る上で、大きな転機となったのが2011年。現在会長の長塚公章氏が社長に就任し、12年から新卒の採用を始めた。当時の社員数は40人にも満たなかったが、毎年10人規模の採用を継続した。


長塚会長は「新卒の採用ノウハウも育成ノウハウもなかったけれども、採りつづけようと決めた」と振り返る。


無謀にも映る取り組みだが、実は目標があった。「日本一の看板屋になる」(長塚会長)。そのためには、人を採って、育てなければいけないとの思いがあった。


採用はできても、定着しないなどその道のりは決して平たんではなかった。自分たちの会社をどうしたら知ってもらえるか。看板を製作できるインターンシップを導入するなど地道な取り組みを続けた。その結果、採用は軌道に乗り、社員も定着するようになった。現在、従業員は120人を超えるが、約7割が新卒入社組だ。


日用品をちょっとおしゃれに

「人づくり」を重視する同社だけに、若手のアイデアを積極的に採用する土壌も社内にはある。社員の発案で商品開発し、売れればその収益の一部を還元する制度を2018年に開始。その格好の舞台となったのが、ここ数年、力を入れ始めた一般消費者向けビジネスである。


例えば、2019年に始めた表札のネット販売は社内のデザイナーの発案だ。市場で流通する表札の大半はデザイン性に乏しいことから同社は、商業デザインで培ったデザイン力をいかして、豊富なパターンを揃えた。顧客の要望に応じてカスタマイズできる柔軟性も人気を呼び、通販サイトのランキングでも常に上位に位置する。


プロ野球の千葉ロッテマリーンズとライセンス契約を結び、球団のロゴやキャラクターを取り入れた表札の販売を始めるなど、表札事業は着実に広がりを見せる。




表札ビジネスも好調。千葉ロッテマリーンズとライセンス契約を結び、球団のロゴやキャラクターを取り入れた表札の販売も



BtoC事業は「『日用品を少しおしゃれにする』がテーマ」(長塚会長)。今秋にはキャンプ用のカップホルダーを発売。ゴルフのマーカーも近々市場に投入する。


共通項がなさそうな製品群にも映るが、看板製作に使う機械が稼働していない時にスチールやプラスチック板の端材でできるかどうかが新規事業の判断軸だ。あくまでも看板事業が保有する経営資源を活かす方針はぶれない。


BtoC市場への進出は、思わぬ収穫もあった。箕輪社長は「開発力だけでなく、技術力も上がった」と語る。


「例えば、看板と表札では求められるクオリティーが違う。看板は上に掲げるものなので、お客さんの目線は上を向く。遠くからでも認識できるかが重要になる。一方、表札は目線が同じ高さ。どうしても細かいところまで目が届いてしまう。つくる我々も加工のきめ細やかさにこれまで以上に気を配るようになり、ものづくりの水準が上がった」。


コロナ禍で生かされたノウハウ

こうして蓄積されてきた経営資源が思わぬ形でいかされたのがコロナ禍だ。


「何か社会の役に立てないかという視点で考えた時に、『看板用のアクリルを使って飛沫感染を防止する装置や資材をつくれるのでは』となり、一日で試作品を組み立ててみた。これも看板一筋ではやろうと思わなかっただろうし、技術的にも難しかっただろう」(箕輪社長)。


パーテイション(間仕切り)を4月末に発売するや、企業や飲食店から問い合わせが相次ぎ、ネット通販市場には連日注文が殺到した。


患者の頭部にかぶせることで医療従事者の飛沫感染対策となる「エアロゾルボックス」も開発し、全国の医療機関に50個無償提供した。看板用のアルミ複合材を使って、PCR検査用のボックスも製造している。いずれもネットでも販売している。


「(BtoC製品を手がけることで)開発力、デザイン力、技術力があがったがパーテイションや医療用器具では(ネット販売という)販路をすでに構築していたのが大きかった。技術力があるけれども売ることができない企業も多かったのでは」(箕輪社長)。




コロナ禍ではパーテイションや医療用資材も開発



2014年に長塚氏は社長のバトンを箕輪氏に渡した。現在は二人三脚体制だが、箕輪社長が本業である看板事業を、長塚会長が新規事業という緩やかな棲み分けもある。そうした中、新規事業が広がりを見せるが、長塚会長は「あくまでも意識は『看板屋』」と語る。


実際、新規事業だけでなく、本業の看板事業でも事業の枠を自ら壊し、「看板」の再定義を続けている。


例えば、宅配便で送りやすいサイズの看板をネットで受注する「ミニ看板」事業を計画している。製作した看板を依頼主に送って、依頼主は地元の工務店に設置をしてもらう。そうした仕組みをつくれれば、協同工芸の製作力をいかし、遠隔地からの注文も受けやすくなる。


各省庁の入札にも参加するようになった。「看板製作会社が入札に参加することは非常に珍しい」(箕輪社長)。入札には省庁ごとに細かい規定があり、参加要件も細かく設けられているが、ひとつずつクリアしている。


長塚会長は「利益が出たら新しいことをやってみる。それが激変する環境に対応できる唯一の手段」と語る。


2人はここ数年かけて、東南アジアを回った。長塚会長と箕輪社長の頭にあるのは海外進出だ。どこの国がビジネスに向いているか、工場をつくるならばどこか。まだ構想段階ではあるが、ここ数年、技能実習生を受け入れるなど、海外展開の布石を着実に打っている。彼らが母国に戻り、デザイン会社を設立し、ともに事業を展開できないか。日本から世界へ。日本の協同から世界のKYODOへ。「千葉の看板屋」の挑戦は終わらない。





【企業情報】

▽所在地=千葉県千葉市美浜区新港152▽社長=箕輪晃氏▽創業=1969年▽従業員数=123人▽売上高=20億8000万円(2018年12月期)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_115de43748f7_昭和電工が日立のIoT基盤を活用で何が変わる? 115de43748f7 115de43748f7 昭和電工が日立のIoT基盤を活用で何が変わる? oa-newswitch

昭和電工が日立のIoT基盤を活用で何が変わる?

昭和電工は日立製作所と共同で、化学コンビナートに関係するあらゆる情報を統合するプラットフォーム導入のプロジェクトに着手した。製造の運転・監視データから設備保全データに加え、作業指示書、設備図面、会議資料などの情報の一体管理・活用を視野に入れる。会議内容も含めた幅広い情報の統合に取り組む。より確実な安全・安定稼働と現場の働き方改革につなげる。


情報を統合する「構造化情報プラットフォーム」には、日立製作所のIoT(モノのインターネット)基盤を活用する。2021年度まで大分コンビナート(大分市)の一部設備で検証を行い、22年度以降に順次実装を開始する計画。その後、設備管理システムなどの既存の業務システムとの連携を進める。


既存システムや設備図面などのデータはそのまま活用できる見通し。対象設備は検証結果を見て決める。


同プラットフォームは情報を統合管理するだけでなく、設備トラブル時には必要な情報を自動で担当者へプッシュ型で通知する予定。現在の人を介した情報伝達に比べトラブル対応を効率化できる。各情報の関係整理や構造化は当面は人が行うが、次の段階では人工知能(AI)を使って埋もれた情報から必要な情報を見つけ、関連付けることも検討する。またプラント運営効率化の成果を生かし、働き方改革を推進することで、データ解析などのデジタル技術を使ってプラント運転をさらに高度化できる人材を育成する。


具体的な計画は未定だが、将来はサイバー空間上にプラントを再現して高度なシミュレーションを行う“ミラープラント”や、市場やユーザーとの情報連携などが進むと想定。情報プラットフォームを活用し、プラントを進化させる。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_5215dfc61302_450度Cの耐熱性と高い絶縁性と密着性を併せ持つ水溶性塗料 5215dfc61302 5215dfc61302 450度Cの耐熱性と高い絶縁性と密着性を併せ持つ水溶性塗料 oa-newswitch

450度Cの耐熱性と高い絶縁性と密着性を併せ持つ水溶性塗料

ジャパンマテックス(大阪府泉南市、塚本浩晃社長、072・484・8500)は、450度Cの耐熱性と高い絶縁性、密着性などの特性を併せ持つ水溶性塗料「クアトロン」を開発した。環境負荷が低く、輸送・保管が容易で、加工時の防爆設備も不要。第5世代通信(5G)向けフレキシブル電子基板や電気自動車(EV)用モーターの絶縁、金型の離型性向上など、フッ素樹脂やポリイミドの代替として幅広い用途を見込んでいる。


消費税抜きの価格は1キログラム当たり1万円前後の見通しで、一般的なフッ素樹脂より3割程度安い。月10トン程度の供給体制を整備し、サンプル出荷を開始。近く販売を始める。


独自技術で水溶化したポリアミド酸と、同じく水溶性のフッ素樹脂材料PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を混合し、溶剤を使わない水性塗料を実現した。高密着性と耐熱性を実現するため、トルマリンなどの極性結晶体やアルミナを採用した。


2液を混合した塗料の塗布後に60度Cで30分乾燥し、380度Cで15分焼き付けた後、急速冷却する。金属などの材料上に厚さ40マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の塗膜を形成できる。自立した膜の形成にも成功した。


絶縁耐力性は1ミリメートル当たり49・9キロボルトで、ポリイミドやPTFEの2倍以上。塗膜表面から熱を放出する性能である輻射(ふくしゃ)率は水と同等の0・95と高い。撥水(はっすい)性は一般的なフッ素樹脂と同等。金属への密着性は「JIS K5600」に基づく試験で最高性能を確認した。


食品衛生法などの規格に適合し、フライパンなど調理器具にも使用できる。耐熱、絶縁、撥水・撥油(はつゆ)、耐摩耗、滑り性、耐薬品などフッ素樹脂と同じ特性を持ちながら、加工時に使うクロム系材料を含むプライマー(下地)が必要ない。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_7e0f98b2b8ae_北海道の自動車産業が急成長! CASEの進展が背景に 7e0f98b2b8ae 7e0f98b2b8ae 北海道の自動車産業が急成長! CASEの進展が背景に oa-newswitch

北海道の自動車産業が急成長! CASEの進展が背景に

CASEの進展、商機に

北海道で自動車の産業基盤が強固になってきた。道内大手自動車関連企業の部品や設備機械の道内調達額と調達率は過去最高を記録。次世代技術関連の受注を狙うほか、自動運転技術の実証実験地として存在感を示しつつある。寒冷地でのテストコースという従来の役割から生産拠点として成長した北海道は今後、次世代技術開発の先進拠点を目指す。


【製造業に課題】
北海道は強みの食と観光に比べて弱い製造業の振興が長年の課題だった。ただ、1992年に操業したトヨタ自動車北海道(北海道苫小牧市)を軸に、トヨタ系のサプライヤーが次々と工場を建設。道も産学官で北海道自動車産業集積促進協議会(HAIA)を2006年に組織するなど、自動車関連のモノづくりの強化に取り組んでいる。


トヨタ北海道やデンソー北海道(北海道千歳市)など道内大手6社の部品の19年度道内調達額は410億円(前年度比9億円増)、道内での部品調達率も21・9%(同0・9ポイント増)と過去最高を更新した。20年度は新型コロナウイルスの影響で不透明だが、額と率ともに増加した背景には北海道や道内企業の努力がにじむ。


大橋祥二デンソー北海道取締役は「北海道には気にかけてもらっている。道内調達は企業への支援もしつつ増やしていきたい」と話す。デンソー北海道は25年までに約110億円を投じて工場を拡張し、エンジン制御関連のシステムに使われる半導体センサーを増産する。デンソーグループの戦略として「エンジン回りのセンサーなどをデンソー北海道に集約しコストダウンを図って競争力を高める」(大橋取締役)狙いだ。


【参入支援も展開】
一方、北海道は道内に本社を置く企業に対し、自動車産業への参入支援も進める。1月にはトヨタ自動車の本社(愛知県豊田市)で東北の企業などと商談会を開催した。


出展したエスイーシー(SEC、北海道函館市)は水深1万メートル相当の水圧に耐えられる独自の耐圧防水樹脂「ジェラフィン」で次世代自動車向けへの応用を提案した。自動運転向けセンサーは雨や振動、排出ガスなどから保護する必要がある。「コスト面で課題はあるとの指摘を受けたが、性能が適していると説明したら納得してもらえた」(小野雅晴水産海洋プロジェクト統括マネージャー)と振り返る。


「相手側も新しい技術を求めている」(北海道経済部産業振興局の佐藤秀行産業振興課長)。CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)を好機の一つと捉え、商機をつかむ考えだ。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_30f43e9b2723_パナソニックがロボット型電動車いすを発売! 追従機能で移動を支援 30f43e9b2723 30f43e9b2723 パナソニックがロボット型電動車いすを発売! 追従機能で移動を支援 oa-newswitch

パナソニックがロボット型電動車いすを発売! 追従機能で移動を支援

パナソニックは、ロボット型電動車いす「PiiMo(ピーモ)=写真」を11月に発売する。レーザーセンサーなどを使って衝突を防ぐ安全停止機能を搭載し、人がリモコン操作する先頭車両に対して計5台程度の列を作って自動で追従走行できる。空港、駅、商業施設などの屋内で高齢者や障がい者といった人の移動を支援する。消費税抜きの価格は300万―400万円。2023年度に100台の販売を目指す。


独自の前方認識技術で人混みでも走行できる。各車両間で無線通信しており、走行中の車両列を人が横切った場合には列全体が停止する。列の順番変更や個別車両の離脱にも対応できる。


WHILL(ウィル、東京都品川区)の電動車いすに、パナソニックがセンサーや制御機能を実装して販売する。屋外用や荷物搬送用などの用途に向けた車両開発も進める。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_c925dd0a6cec_「情報量は変わらない」…東京一極集中に変化、コロナで地方移住への関心高まる c925dd0a6cec c925dd0a6cec 「情報量は変わらない」…東京一極集中に変化、コロナで地方移住への関心高まる oa-newswitch

「情報量は変わらない」…東京一極集中に変化、コロナで地方移住への関心高まる

柔軟な働き方、企業も支援

新型コロナウイルスの影響で東京一極集中に変化が起きている。みらいワークスが東京で勤務する35―65歳の正社員管理職1600人に行った調査によると、地方企業への転職に興味があると答えたのは全体の半数で、35―44歳の4割が新型コロナ感染症拡大後に地方で働くことへの関心が強まったと回答した。リモートワークの普及で働く場所を選ばなくなった今、地方移住はより身近な選択肢になりつつある。(大阪・大川藍)


ハカルス(京都市中京区)は工場の異常検知や医療診断支援への応用が期待される人工知能(AI)開発を手がけるベンチャー企業。同社に勤務するスギヤマタケシ氏は米国からの移住組だ。国民皆保険制度のない同国の医療体制に不安を持ち、コロナ禍を機に日本への移住を決意。自身のスキルを生かせるハカルスを転職先に選び、今夏入社した。


滋賀県で在宅勤務し、海外との会議をこなすスギヤマ氏。一般的に情報収集は首都圏が有利とされてきたが、「イベントがオンラインになり、地方でも情報量は変わらない」と指摘する。


同社は「東京のAIベンチャーと差別化する」(採用担当の菊本知美氏)ため、入社前に一定期間京都で生活してもらうなどの手厚い移住サポートを提供する。事業の独自性に加え、移住支援が決め手となり、今年に入って外国や東京圏から4人の採用に成功した。




ハカルスは社員を対象に京都の文化体験を行う(同社提供)



産業用ロボットのソフトウエア開発を手がけるリンクウィズ(浜松市東区)の吹野豪代表も東京一極集中の変化を感じている。同社は人材獲得にあたり、首都圏からの採用を強化してきたが、4月の緊急事態宣言以降、「このまま東京にいて良いか迷っている人が多い」(同社の吹野代表)状況といい、実際に静岡へ移住するエンジニア3人の獲得に成功した。


リモートワークが新しい日常となり、都心に住みながら副業に挑戦し、地方での就職を疑似体験する人も増えているという。みらいワークスの調査では全世代の75%が副業経験後、その地域へ移住・転職する可能性があると答えるなど、働き方や働く場所に関する考え方はより柔軟性を増している。


給料や待遇の良さだけで都市圏に社員を囲い込める時代は過去になりつつある。事業の社会的意義や、画一的でないライフスタイル提案など、多様な観点で企業の魅力を高める努力が求められそうだ。

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