cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_47b2435c9666_川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介 47b2435c9666 47b2435c9666 川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介 oa-newswitch

川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介

 川崎市や川崎信用金庫(同市川崎区)などが、地域中小企業に大手企業の開放特許を紹介して製品開発を後押しする「知財マッチング」を加速している。定期開催している交流会で、新たにクリエーターがプレゼンターとして参加。クリエーターが製品化アイデアを紹介し、特許の活用の仕方が浮かばず悩む中小企業を手助けする取り組みだ。今後、市は他の自治体でも交流会を開く予定で、各地域の経済活性化にもつながりそうだ。

 「特許選びの際は、各社の強みを生かせるものにするのが良い」―。川崎市や川崎信用金庫が9月に市内で開いた「かわしん知財マッチング交流会」の冒頭、同市産業振興財団の西谷亨知的財産コーディネータはこう強調した。当日は市内外の中小企業関係者約50人が参加した。

 会では大手企業の富士通、富士通セミコンダクター(横浜市港北区)が特許技術についてプレゼンテーションを実施。書類を挟み、ひとまとまりのタスクとして内容を無線で遠隔管理できる「スマートクリップ」技術などを富士通が紹介したほか、富士通セミコンダクターは電子タグを用いた「迷子検知システム」などを説明した。

 今回は特許紹介に加え、全国8万人のクリエーターが登録するクリーク・アンド・リバー社(C&R社)も主催者側で参加。クリエーター5人が特許の活用アイデアを提案した。このうちエージェントゲート(東京都千代田区)社長室の祖上仁氏は、富士通のスマートクリップ技術を活用した主婦向けの家事管理ツール「タスクリップ」というアイデアを提案した。子どもが学校でもらってきたプリント類などを挟み、スマートフォンで期限を管理しアラームも出せるという案を紹介。「さまざまなタスクを抱えるものの会社と違い、手伝ってくれる同僚がいない主婦の助けになる」と説明した。

 参加した中小企業経営者の反応も良かったようだ。川崎信用金庫の担当者は「終了後のアンケートでは、『特許の製品化に自社も取り組めると思った』など前向きな声が多く寄せられた」と手応えを得た。「事業化を具体的にイメージできるよう工夫したのが良かったのだと思う」と話す。

 今後、川崎市やC&R社による同様の知財交流会を2018年度内に3回行う。同市の取り組みに関心を持つ静岡県富士宮市などで開く予定だ。川崎市イノベーション推進室の木村佳司創業・知財戦略担当課長は「大手企業の特許で中小企業を盛り上げる川崎市の手法を広めることで、各地に特許の活用事例が増え、川崎市内中小企業と市外企業のマッチング機会増加にもつながるだろう」と期待する。
(文=大原翔)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_2cc58337b10c_NTTが「ジョブ型」人事制度を全管理職に拡大。新規事業の加速なるか 2cc58337b10c 2cc58337b10c NTTが「ジョブ型」人事制度を全管理職に拡大。新規事業の加速なるか oa-newswitch

NTTが「ジョブ型」人事制度を全管理職に拡大。新規事業の加速なるか

NTTは10月から、主要グループ会社の大半において、職務の内容に応じて従業員を処遇する「ジョブ型」の人事制度の適用範囲を全管理職に拡大する。従来は部長級以上を対象としていたが、課長級以上に改める。終身雇用は維持しつつも、外部環境の変化や社員の実力に応じ、柔軟に登用や降格といった人事を行う。NTTは新規事業の加速や海外売上高の拡大が課題。人事制度の改定がこうした課題解決に寄与するかが焦点となる。


NTTは自社および、NTT東日本やNTTドコモといった主要子会社の大半で、2020年7月から部長級以上にジョブ型人事制度を導入した。大きな混乱もなく定着しつつあると判断し、21年10月以降、対象を管理職全体へ広げる。






会社ごとに若干の差異はあるが、主要子会社では管理職における部長級以上の割合は4分の1程度。残りの約4分の3を占める課長級が、新たにジョブ型の適用対象となる。


ジョブ型は「ポストに給料を貼り付ける仕組みであるため、そのポストから外れたら、給料が下がる」(NTT幹部)。


例えば能力的な問題で部署Aの担当部長の業務を全うできなくなった人が部署Bの担当部長へ異動し、異動後の業務が異動前の業務よりも難易度が低いと、給与が減るといった場合が想定される。


日本ではNTTを含め、能力に応じて処遇する「職能給」を運用してきた企業が多い。年齢や勤続年数に比例して能力が高まるとみなされる傾向があり、担当業務の難易度や成果に応じた報酬が支払われにくいなどの課題が指摘されている。


NTTはジョブ型の利点に、管理職の使命や社内での位置付けが明確になり、業績や企業価値向上への意識も強化できるといった側面も挙げている。同社は19年度の海外売上高比率が18・7%だった。多様な幹部人材を育成し、収益源の多角化につなげられるかが問われる。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_a0306fd34889_将来の旅客機が今とは異なる形状になる可能性が高い理由 a0306fd34889 a0306fd34889 将来の旅客機が今とは異なる形状になる可能性が高い理由 oa-newswitch

将来の旅客機が今とは異なる形状になる可能性が高い理由

近年、地球温暖化対策として航空機においても二酸化炭素(CO2)の排出削減が求められている。国際民間航空機関(ICAO)では、燃料消費率を毎年2%改善する目標を掲げている。燃料消費効率を改善するためにはさまざまな技術が求められるが、このうち機体構造の軽量化が技術課題の一つとして挙げられる。


機体構造を軽量化する方法として、軽くて強い材料を用いることが挙げられる。従来用いられてきたアルミニウム合金から、近年では炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が多用されて軽量化が図られているが、現状の構造様式において材料によるこれ以上の軽量化には限界がきている。旅客機の構造様式は、1950年代にジェット機が登場して以来、セミモノコック構造が採用されており、現代までほとんど変化がない。


最近注目されているトポロジー最適化手法は、数値計算による構造最適化手法である。定義した設計空間の材料配置分布を荷重の負荷の程度によってコントロールし、繰り返し計算により最適な構造を得る手法であり、思いもよらない斬新な構造部材の配置を得られる可能性も有している。


しかしながら、トポロジー最適化では空力荷重のような分布荷重に対しては、膜状の構造となり、明確な構造部材として結果が得られないことが問題点として挙げられる。また、得られる結果が非常に複雑な形状になり、そのまま製造することが困難なことが多い。


そこで宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、トポロジー最適化の問題設定において、バイオミメティクスを応用して生物の骨格構造などをヒントにして荷重の与え方を考慮することや、近年開発が盛んな3DプリンターやCFRP自動積層装置など、新しい製造手法を用いることを前提に、これらの製造制約を考慮しながら最適化を行うバイオニックエアフレーム技術の研究を行っている。


例として旅客機主翼構造を対象としてバイオニックエアフレーム技術により得られた補強材一体型外板の一部について試作を行っている。


将来の旅客機は現在とは異なる形状になる可能性も高く、アルミニウム合金を前提とした構造様式ではなく、トポロジー最適化をうまく利用し、CFRPの特性をより生かした構造様式を提案することで、機体構造の軽量化に貢献したい。

(文=有薗仁<JAXA航空技術部門構造・複合材技術研究ユニット主任研究開発員>)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_c67ab051efb7_コロナ治療薬「変異株」対応へ、国内創薬ベンチャー各社が今年中の臨床試験開始へ c67ab051efb7 c67ab051efb7 コロナ治療薬「変異株」対応へ、国内創薬ベンチャー各社が今年中の臨床試験開始へ oa-newswitch

コロナ治療薬「変異株」対応へ、国内創薬ベンチャー各社が今年中の臨床試験開始へ

新型コロナウイルス感染症の治療薬開発の方向性が変わろうとしている。変異株への治療効果を重要な要素に位置付け、長期的に活用可能な薬を対象に開発を進める方向にかじを切る。創薬ベンチャー業界で治療薬開発に名乗りを上げているペプチエイドとオンコリスバイオファーマでは、変異株への効果の確認が進む。創薬ベンチャーならではの機動力が感染症の治療薬開発に生きている。(門脇花梨)


「ウイルスにおける“弁慶の泣きどころ”を攻撃できる」―。ペプチドリームの金城聖文副社長は、同社など5社で立ち上げた共同出資会社、ペプチエイドが開発中の化合物「PA―001」の強みを明かす。


PA―001はアミノ酸が結合した化合物「ペプチド」であり、ウイルスが人の細胞に入る前に作用し、侵入を阻害する。サイズの小さいペプチドだからこそ狙える、かつ変異しにくい部位に作用する。特効薬となり得る。


実際に英国変異株で試験したところ、高い抗ウイルス活性を有することが確認できた。南アフリカ株、ブラジル株などに対しても同様の効果を示すデータの蓄積が進む。現在、最終の確認試験が進行中だ。


細胞に入るのを阻害するだけでは既に入ったウイルスに効かないようにも見えるが、ウイルスの治療薬は「入らないようにする」ことも重要だという。


金城副社長は「体に入ったウイルスは早期であれば数が少なく、免疫機能で対抗できる。増殖したウイルスが細胞から出て周辺細胞に侵入するのを防げば、最終的に体内からいなくなる」と解説する。


2021年中の臨床試験開始を目指し、開発を進める。


オンコリスバイオファーマが開発する「OBP―2011」は、人の細胞に入ったウイルスが増加するのを抑制する。通常の新型コロナのほか、英国型やブラジル型などでも同等の効力を示すことを、細胞培養系の実験で確認した。将来、変異型コロナウイルスが再びパンデミックを起こしても、早期感染者の治療に用いることが想定できる。


浦田泰生社長は「OBP―2011は、新型コロナウイルスを細胞に感染させて10時間後に投与しても、増殖を止めることが確認できた。レムデシビルは10時間後の投与では増殖を止められない。PCR検査陽性患者にすぐにOBP―2011を投与すれば、かなり効果を上げるだろう」と期待を込める。


現在、22年の臨床試験開始を目指している。


変異することで感染力を上げ、定期的にパンデミックを起こすコロナウイルスだが、感染症という性質上、収束すると治療薬のニーズは一気に落ちる。高い収益性が望めず、製薬企業による本格的な開発が進まなかった。


ただ、変異株にも対応した治療薬であれば定期的に起こるパンデミックに合わせて収益向上に期待が持てる。日本のベンチャー発で、長期的に人類を感染症から救う薬を作れるかが注目される。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_990dca282286_スバルが半導体不足で米国工場停止、従業員は一時帰休も 990dca282286 990dca282286 スバルが半導体不足で米国工場停止、従業員は一時帰休も oa-newswitch

スバルが半導体不足で米国工場停止、従業員は一時帰休も

SUBARU(スバル)が、半導体不足のため米国工場を19日に停止したことが分かった。期間は30日までで全2ラインを止める。減産台数は1万5000台となる見通し。一部の従業員に対して一時帰休を実施する。スバルの完成車工場は日米の2カ国体制。米国工場は生産の約4割を担う主力。スバルは日本の工場も停止しており、半導体不足が国内外の生産計画を狂わせている。


スバルが稼働を停止するのは、米生産子会社「SIA(インディアナ州)」が運営する米国唯一の工場。一時帰休する従業員には、賃金の9割以上を支払う。SIAには間接部門も含めて約6800人が所属している。


世界的な半導体不足が要因だが、ルネサスエレクトロニクス那珂工場(茨城県ひたちなか市)で発生した火災に起因したものではないという。


スバルは日本に2カ所、米国に1カ所で計三つの完成車工場を構える。SIAは米国・カナダ向けに出荷する多目的スポーツ車(SUV)「アウトバック」、小型車「インプレッサ」、セダン「レガシィ」、北米専用SUV「アセント」の4車種を生産する。2019年度の同工場での生産台数は約40万台で、同社全体の約4割を占めた。同社の19年度の世界販売は103万4000台で北米向けが7割近くを占めた。


スバルは半導体不足で10―27日に矢島工場(群馬県太田市)の稼働を停止する。他に日本の自動車メーカーでは日産自動車やホンダが生産調整の実施を決めている。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_c380d56294fe_“東芝劇場”早くもお家騒動、再登板した綱川社長は暫定!? c380d56294fe c380d56294fe “東芝劇場”早くもお家騒動、再登板した綱川社長は暫定!? oa-newswitch

“東芝劇場”早くもお家騒動、再登板した綱川社長は暫定!?

東芝はまたしてもトップ人事に失敗した。2018年に招聘(しょうへい)した三井住友銀行出身の車谷暢昭社長が14日付で辞任。綱川智会長が再び社長に就任した。この10年間は元会長・社長のいざこざが表面化するなど、内紛が“お家芸”と言われ、15年の経営危機につながる不正会計の一因にもなった。落ちた企業イメージ回復のためのプロ経営者招聘だったが、英国投資会社からの買収提案でみそがついた。これで経営危機前に逆戻りし、名門企業の迷走が再び始まる。


「車谷社長に対して部下が自由に意見を言える雰囲気ではなかった。上意下達が強くなりすぎた」。経済産業省関係者は最近の東芝社内をそう分析していた。21年に幹部を対象として行った社内調査で、車谷社長への「不信任」の回答が過半を占めたのも空気悪化の表れだった。


創業146年の名門企業のただならぬ空気を感じ取った取締役会議長・指名委員会委員長の永山治氏が中心となって車谷社長の解任を検討し始めた。ただ、14日開催の臨時取締役会における自身の解任案提出の動きを察知した車谷社長が、いち早く辞任を申し出たのが今回の経緯だったようだ。


もともと、車谷社長が18年4月に東芝の会長兼最高経営責任者(CEO)に就任したいきさつも不透明だ。当時招聘を主導したのが経産省の嶋田隆事務次官だったとみられる。車谷社長は三井住友銀時代に、11年の東日本大震災で危機に陥った東京電力の再建に奔走した。嶋田次官も政府側で東電再建を担当。「嶋田さんはその時の車谷さんの働きぶりに恩義を感じ、東芝に推薦した」(ファンド関係者)とうわさされる。


一方で、「車谷社長だけのせいではない。会社全体の問題だ」(東芝関係者)との声も聞かれる。だからこそ、政府など周辺からは東芝の非公開化を引き続き推す動きがある。アクティビスト(物言う株主)との神経戦にわずらわされるよりも、非公開化で社内の構造改革や意識変革に短期集中して、名門の完全復活を目指す方が得策かもしれない。


 “車谷改革”の全てが間違いだったわけではない。20年3月期の連結営業利益はコロナ禍でも1304億円と近年最高の数字を残した。業績目標の未達が常態化していた東芝にとって、有言実行は珍しかった。事業ポートフォリオ改革や、多すぎるグループ会社の整理を断行し、売上高は経営危機前の半分に減ったが、収益性を高めたことで名門復活に近づけた功績は否定できないだろう。


ただ、車谷社長はアクティビストとの対立激化により21年定時株主総会での再任が危ぶまれる中で、自身の古巣であるCVCキャピタル・パートナーズから買収提案を6日に受けた。東芝の社外取締役でCVC日本法人の最高顧問も務める藤森義明氏を巻き込み、車谷社長の“保身”ととられても仕方のない構図が生まれた。


車谷改革の3年間は東芝を“普通の会社”に回復させたが、功罪相半ばするプロ経営者の最後は残念な退場となってしまった。


後継者選びは?「誰も手を挙げる人がいない」

東芝の次期トップの人選は混迷を極める。車谷社長の退任を受けて、綱川智会長が14日付で社長に再登板した。ただ、今回はあくまで暫定的な措置であり、社外を中心に早期の後継者選びが求められる。


「車谷さんの後任に産業界で誰も手を挙げる人がいない」と経産省関係者は嘆く。現時点で海外投資家が株主の大半を占め、アクティビストが全体の約3割に達するとみられる。常に圧力を感じながらの経営の難易度は、他の日本企業と比べて圧倒的に高いのは確かだ。


加えて、原子力や半導体事業などを抱える事業ポートフォリオの運営も容易ではない。国のエネルギー政策や防衛政策のほか、最近の経済安全保障問題にも関わるため、ステークホルダーは単なる民間企業よりも多岐にわたる。


人選は社外中心だが、社内では豊原正恭副社長や畠沢守専務、今野貴之専務らの名が取り沙汰される。ただ、今後東芝の株式非公開化が実現すれば、次期トップの人選についての見通しも大きく変わりそうだ。



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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_a583b1970c78_熊の捜索・捕獲も!石川県加賀市がドローン事業に挑む a583b1970c78 a583b1970c78 熊の捜索・捕獲も!石川県加賀市がドローン事業に挑む oa-newswitch

熊の捜索・捕獲も!石川県加賀市がドローン事業に挑む

「加賀スマートシティ宣言」により、全国から注目を浴びている石川県加賀市。ドローン事業はスマートシティ構想にも包含され、今年度から本格的に事業に参入するという。そこで加賀市長の宮元陸さんに、自治体におけるドローンの利活用の可能性と今後の展望について聞いた。


ドローンによる撮影で、熊が潜む場所を特定できた
-人里に出没した熊の捜索が、ドローンでできたそうですね。
「商業施設に熊が迷い込んだことで、一躍全国に加賀市の名が知られることになりました。お恥ずかしい話です。騒動の最中、ドローンのAI管制システムなどを作る企業から『人間が近づくと危ないので、ドローンを飛ばして熊を探したらどうか』という提案があり、即座に採用しました」

「熊が潜んでいるエリアを特定し、施設の内部を順番に撮影をしながら捜索していきました。しかしどこにも熊の姿が写っていない。最後に一番奥の食料品売場の保管室だけとなったので、そこに熊が潜んでいることを想定して捕獲することができました」


ドローンが撮影した商業施設の画像



 -街の3Dマップを作り、それを元に飛行させたと聞きました。

「熊が目撃された場所の3Dマップを簡単に作り、それを頼りに飛行させ、赤外線カメラととともに探索しました。マップの作成は、前述の企業と共同で行なっています。本来ならば、3Dマップを物資の輸送や観光目的に使うはずが、図らずもクマの探索に使うことになったのは予想外で…」


-今後加賀市全域の3Dマップを作るそうですね。

「2021年度中に完成する予定です。これがあれば、ドローンが障害物を避けて飛行できるので、目視外の自律飛行が可能になります。市内全域の3Dマップの作成は、他の自治体ではやっていませんので、自慢できることかもしれません。地図が完成すると、いろんな分野でドローンの利活用ができますから」


-具体的にはどんなことでしょう?

「市内には全国的に有名な温泉が3つもあるので、『観光』と『観光に絡めた物資の輸送』を計画中です。誰でも簡単にドローン航路を作成することができるシステムにより、温泉地を自動飛行させることができます。そこで、観光客自身でドローン航路を作成し、自動飛行させるサービスを2つ考えました」

「1つは『空撮』。ドローン航路を作成度、ドローンで撮影したビデオ映像を観光客へのお土産として渡します。さらにはSNS等での公開を促進します」

「もう1つは『物流』。市内の片山津温泉に隣接する柴山潟という湖を観光中の方に向け、宿泊ホテルからドローンによる飲食物の配送を行うというものです。以上のように観光分野にドローンを活用することで、アフターコロナでのリアル観光客の誘客を狙います」

「また、農薬散布、高圧線の点検、さらには医薬品の輸送といったところも考えております」


-どれも実現の可能性が高そうですね。

「はい。今年の春先に、ドローンのビジネスモデルを模索する事業者との会議でも、実装に向けての話し合いを行いました。今年は、防災や災害状況の確認を目的とするドローンの購入を考えています。ただ、医療品に関しては、取り扱い注意のものがあるので、ハードルが高いかもしれません」


-医療品の取り扱いのほか、ドローン事業の課題はどんなことでしょうか?

「天候に左右されることと、ドローンが高額なので費用対効果が低いことです。ただし、用途にもよりますね。物資の輸送はもっとリーズナブルな手段で代替できますが、熊の探索や防災など、人間が行うには危険を伴う場合は、投資をしても良いかと考えています」


-3Dマップについて、どこかからお問い合わせはありましたか?

「加賀市の隣の小松市に、航空自衛隊小松基地があります。そちらの職員の方が見学にいらっしゃいました。自衛隊の広大な敷地の警備など、利活用の参考になさったようですね」


すべてはスマートシティ構想に帰結する

-加賀市はドローン事業による企業誘致も積極的に行なっていますが、手応えはどうでしょうか?

「他より先んじてやっていますが、なかなか競争が激しくて苦戦しています……。加賀市には田んぼ、国定公園、海岸など、ドローンを安全に飛ばせるところがたくさんありますが、それはどこの地方も同じ。そこで加賀市が一歩抜きん出るには、住民の大きな理解が必要です。つまり、安全・安心に飛ばせる場所があって、さらに住民が歓迎ムードであれば、誘致の可能性が高くなります。しかし、一貫した戦略とスピード感を持ってやらないと、遅れをとってしまいます」


-ドローンも最終的には「スマートシティ構想」に結びつくわけですね。

「その通りです。私はいろんな事業に手を出している首長だと思われているようですが、全ては『スマートシティ構想』に帰結します。近い未来では『空飛ぶクルマ』に大きな可能性を感じています。空は障害物が少ないので、地上を走る自動運転の車より先に実用化されるのではないでしょうか。加賀市は人口減少が続く『消滅可能性都市』なので、ドローンに限らず新しい産業に投資して、街を発展させていくのはマストです」


-子供達のプログラミング教育も未来への投資ですね。

「はい。小・中学生のプログラミング教育は全国より前倒しで行なっていますし、『ロボレーブ』というロボットの国際大会も毎年加賀市で開催しています。また、日本初の『コンピュータクラブハウス』を作って、子どもが家庭や学校以外でITを学べる環境も作りました。プログラミングやロボットの勉強は、ドローンのオペレーションにもつながります。私は、将来、加賀市を“日本のシリコンバレー”にしたい。そのためにも未来を担う子供達への教育に、もっと注力していくべきでしょう。それが消滅可能性都市から脱却するための重要なカギだと思っております」



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国内半導体工場はGWでフル稼働も、自動車向けなど依然不足か?

29日からの大型連休における主要な国内半導体メーカーの工場稼働予定が出そろった。大半は通常通り稼働を続けるが、東芝は各半導体工場の稼働日を前年比で数日増やす。自動車向けなどの半導体不足は深刻で、日米欧中心に国を挙げてサプライチェーン(供給網)再構築を急ぐ。日本は依然として世界の半導体生産能力全体の15%を有しており、市場への安定供給は重要な役割だ。(編集委員・鈴木岳志)


東芝は傘下でパワー半導体を製造する加賀東芝エレクトロニクス(石川県能美市)の操業停止期間を前年の半月から11日に短縮する。11日間の理由は法定点検だ。20年は新型コロナウイルス感染者の発生により操業できなかった。


アナログ半導体などを手がけるジャパンセミコンダクターの大分工場(大分市)は前年比7割減の3日間、同岩手工場(岩手県北上市)も同4割減の3日間操業を停止する。どちらも装置などのメンテナンスのため。


ソニーグループでイメージセンサーを生産する熊本県菊陽町と長崎県諫早市、山形県鶴岡市、大分市の4工場は、例年通り休みなく操業を続ける。操業度もフル稼働を予定。


中国・華為技術(ファーウェイ)に対する米国の輸出禁止措置で大口顧客との取引が難しくなったが、需要は引き続き堅調のようだ。


同じくファーウェイ禁輸の影響を一部受けるキオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)も四日市工場(三重県四日市市)、北上工場(岩手県北上市)ともに休みなく稼働する。三菱電機は連休中も、パワー半導体を製造する福岡市西区と熊本県合志市の工場の操業を続ける。


ルネサスエレクトロニクスは那珂工場(茨城県ひたちなか市)300ミリメートルウエハーラインの火災により生産が混乱している。


米ボストン・コンサルティング・グループによると、2020年の立地別半導体生産能力シェアは日本が15%で3位。台湾の22%、韓国の21%に次ぎ、中国と並ぶ位置だ。日本は半導体工場数で世界1位だが、多くは老朽化した旧世代の拠点となる。そのため、定期的な設備メンテナンスが不可欠だ。



【関連記事】 世界の半導体工場で、揺るぎない信頼を集めるクリーン搬送装置

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_89849ab235b1_九州大が東芝グループなどと「風車ウエイク」の謎に迫る 89849ab235b1 89849ab235b1 九州大が東芝グループなどと「風車ウエイク」の謎に迫る oa-newswitch

九州大が東芝グループなどと「風車ウエイク」の謎に迫る

九州大学は、洋上風力発電に関する研究で、東芝エネルギーシステムズ(川崎市幸区)、日立造船、東京ガス、ジャパン・リニューアブル・エナジー(東京都港区)と共同研究契約を結んだと発表した。風車ブレードの回転に起因する「風車ウエイク」と呼ばれる風速減衰効果などの研究がテーマ。九大の風況予測技術で、着床式や浮体式の大規模洋上風力発電の導入を後押しする。


一般的に風車ではブレードの回転に伴い、風の下流側に風速の欠損領域が生じる。複数の風車で構成する発電設備では、下流の風車の発電などに影響を与える。


それらは大規模洋上風力発電施設を開発する際の融資適格性評価やコストに関係するという。


共同研究では海風や陸風の洋上風況特性、洋上乱流特性を「再エネ海域利用法」に基づき指定される促進区域を対象に明らかにする。研究期間は2024年3月末までの計画。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_196487776058_三菱電機など6社が衛星データ解析の新会社設立。共通データ基盤構築へ 196487776058 196487776058 三菱電機など6社が衛星データ解析の新会社設立。共通データ基盤構築へ oa-newswitch

三菱電機など6社が衛星データ解析の新会社設立。共通データ基盤構築へ

三菱電機とパスコ、アジア航測、スカパーJSAT、日本工営、リモート・センシング技術センターは19日、衛星データ解析情報提供サービス事業化を目的に新会社「衛星データサービス企画」を6月に共同で設立すると発表した。災害発生時の迅速な状況把握や国土・インフラ監視などの用途を想定。2023年度から本格的なサービス開始を目指す。


新会社の資本金は2億円で、出資比率は三菱電機25%、パスコ20%、アジア航測など3社各15%、リモート・センシング技術センター10%。社長は三菱電機から派遣予定。本社は東京・飯田橋で、従業員が15人。


具体的な事業内容は、解析処理した衛星データをまとめた共通データ基盤を構築する。政府や地方自治体などの利用者が必要なデータを必要な時に利用できる仕組みにし、それぞれのサービス開発を迅速化するのが狙いだ。





事業イメージ(三菱電機らの発表資料から)

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