cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_47b2435c9666_川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介 47b2435c9666 47b2435c9666 川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介 oa-newswitch

川崎市の知財マッチング、クリエーターが解放特許の活用アイデアを紹介

 川崎市や川崎信用金庫(同市川崎区)などが、地域中小企業に大手企業の開放特許を紹介して製品開発を後押しする「知財マッチング」を加速している。定期開催している交流会で、新たにクリエーターがプレゼンターとして参加。クリエーターが製品化アイデアを紹介し、特許の活用の仕方が浮かばず悩む中小企業を手助けする取り組みだ。今後、市は他の自治体でも交流会を開く予定で、各地域の経済活性化にもつながりそうだ。

 「特許選びの際は、各社の強みを生かせるものにするのが良い」―。川崎市や川崎信用金庫が9月に市内で開いた「かわしん知財マッチング交流会」の冒頭、同市産業振興財団の西谷亨知的財産コーディネータはこう強調した。当日は市内外の中小企業関係者約50人が参加した。

 会では大手企業の富士通、富士通セミコンダクター(横浜市港北区)が特許技術についてプレゼンテーションを実施。書類を挟み、ひとまとまりのタスクとして内容を無線で遠隔管理できる「スマートクリップ」技術などを富士通が紹介したほか、富士通セミコンダクターは電子タグを用いた「迷子検知システム」などを説明した。

 今回は特許紹介に加え、全国8万人のクリエーターが登録するクリーク・アンド・リバー社(C&R社)も主催者側で参加。クリエーター5人が特許の活用アイデアを提案した。このうちエージェントゲート(東京都千代田区)社長室の祖上仁氏は、富士通のスマートクリップ技術を活用した主婦向けの家事管理ツール「タスクリップ」というアイデアを提案した。子どもが学校でもらってきたプリント類などを挟み、スマートフォンで期限を管理しアラームも出せるという案を紹介。「さまざまなタスクを抱えるものの会社と違い、手伝ってくれる同僚がいない主婦の助けになる」と説明した。

 参加した中小企業経営者の反応も良かったようだ。川崎信用金庫の担当者は「終了後のアンケートでは、『特許の製品化に自社も取り組めると思った』など前向きな声が多く寄せられた」と手応えを得た。「事業化を具体的にイメージできるよう工夫したのが良かったのだと思う」と話す。

 今後、川崎市やC&R社による同様の知財交流会を2018年度内に3回行う。同市の取り組みに関心を持つ静岡県富士宮市などで開く予定だ。川崎市イノベーション推進室の木村佳司創業・知財戦略担当課長は「大手企業の特許で中小企業を盛り上げる川崎市の手法を広めることで、各地に特許の活用事例が増え、川崎市内中小企業と市外企業のマッチング機会増加にもつながるだろう」と期待する。
(文=大原翔)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_fd6eea39545a_AIブーム発生から5年。変わるベンチャーの画像認識ビジネス fd6eea39545a fd6eea39545a AIブーム発生から5年。変わるベンチャーの画像認識ビジネス oa-newswitch

AIブーム発生から5年。変わるベンチャーの画像認識ビジネス

画像への人工知能(AI)技術活用が岐路にある。ディープラーニング(深層学習)が大きなAIブームを起こして約5年。この間AIベンチャー(VB)たちは戦い方を変えてきた。技術コンサルティングや開発支援、データベース構築、人材教育など、さまざまな角度から事業化を試みてきた。現在は顧客側にも経験がたまり、費用対効果が強く求められている。(取材・小寺貴之)


概念実証向け無償提供
「画像認識はコスト競争になっている。ベンチャーが顧客の概念実証(PoC)に振り回されたらやっていけない。だから無償提供して顧客にやってもらう」―。アナモルフォーシスネットワークス(京都市左京区)の炭谷翔悟社長はオープンPoC戦略をこう説明する。同社は開発した画像認識AIソフトを自社HPで無償提供する。顧客が自分たちの現場で使えるか技術コンセプトを試すPoCまでは無料で誰でも自由に使える。本格導入に向けた開発からアナモルフォーシスが加わり、周辺システムとの連携やAIの精度出しを担う。



例えばコロナ禍ではカメラで出入りの人数を数えるニーズが増えた。店内の疎密を計るために人物検出AIが使われる。そこで人間や車両などを数える物体検知ソフト「トリミー」を年間1万円(消費税抜き)からで提供する。PoCまでは無料だ。炭谷社長は「この値段では利益は出ない。だが自身で試して本気になった顧客とつながることができる」と説明する。


AIブームに沸いた数年前は、AIで何ができるのかコンセプトの技術検証を受託するなどPoC自体がベンチャーのビジネスになっていた。ただ受託開発の業務を多くを占めたのはデータクレンジング(補正)だ。PoCのために用意された限られたデータでは精度が出るものの本番のデータに適用すると精度が足りない例が散見された。こうした経験を経て、PoCから実装までのコスト低減が求められている。


製造現場を解析 見積もり精度向上
KOSKA(東京都千代田区)の曽根健一朗社長は「論文を読めば面白い技術はいくつもある。ただ製造業の求める信頼性と費用対効果に合わせるにはシンプルでないと難しい」と指摘する。同社は原価管理サービス「GenKan」を展開する。一つの製品ができるまで、各工程で実際にかかっている時間を測り、製造原価を求める。実績原価が正確に求まれば、見積もりの精度が上がる。





KOSKAの実働時間計測カメラ(同社提供)

GenKanでは人物検出AIを実働時間の計測に利用する。例えばカメラの前で溶接している時間を測る。製造現場へのAI応用研究は作業認識や姿勢認識、異常判定などがある。さまざまな機能を追加することは不可能ではないがコストが上がる。原価計算などの現場改善ツールは改善分から対価をもらうため、サービス料を高く設定できない。GenKanは7工程の計測で月額4万8000円(消費税抜き)。これで計測デバイスのコストもまかなう。


カメラ保守 遠隔でログ収集
「面白いだけでは商売にならない。ベンチャーは一つの失敗が命取り。PoCに巻き込まれないことが大切」とアムニモ(東京都武蔵野市)の小嶋修IoTエッジビジネス事業部長は指摘する。同社はカメラネットワークのLTEゲートウェイ(中継器)を販売する。AI処理の前に、その映像を集めるカメラインフラが整備されていないと働かない。


商店街の監視カメラなど、地域のカメラは壊れたまま保守されていないこともある。小嶋部長は「街のカメラは運用できていそうで、できていない。保守契約なしで設置し、そのまま放置されている例が多い」と指摘する。同社のゲートウェイは遠隔でソフト更新やトラブル解析のためのログ(履歴)収集などができる。


端末側でAI処理をするための機器も開発中だ。監視カメラでは立ち入り禁止区域への侵入検出などが想定される。例えば駐車場でのナンバープレート識別ではリアルタイムの高速処理は必要ない。数秒に1回の識別でも機能は満たせる。計算負荷を抑えれば安価な機器でAIカメラインフラを構築できる。小嶋部長は「まずは確かなカメラインフラ。次に費用対効果のあるAI処理。着実に事業を作っていく必要がある」と強調する。


映像基盤に発展 100万台接続目指す
セーフィー(東京都品川区)はクラウド録画サービスを手がける。小売店舗や工事現場などに設置したカメラの映像を遠隔地のパソコンやスマートフォンで視聴できるサービスで、計10万台の映像が日々アップされている。セーフィーは人物検出などのAI機能も提供し、ユーザーが映像の解析に使う。AIでさまざまな事象が検知され、状況が自動でわかるようになればユーザーの便益になる。


ただAIが安定してできるのは、まだシンプルな機能だ。例えば小売店舗の改善コンサルティングでは人数を数える機能だけではコンサルにならない。実際には人物の属性や行動など細かな識別が必要になり、これを作り込むと費用がかさむ。




アムニモのカメラ用ゲートウェイ

瀧山博之マーケティング部部長は「現在は10万台。100万台がマイルストーン」と説明する。映像プラットフォーム(基盤)に接続するカメラが増えれば、さまざまな解析を自動化するAIアプリケーション(応用ソフト)の開発を促進できる。スマホアプリのような好循環を目指す。単機能で完結するサービスから実装され、さまざまな機能を提供する映像プラットフォームとしての発展を目指す。


PoC段階での無償提供や機能の絞り込みなど、費用対効果に応えるために各社は知恵を絞る。カメラインフラやプラットフォームも整う中、コンセプトから実用へ向かう技術開発が着実に進んでいる。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_94537ab34f14_コロナ禍で顧客が半減。ネイル業界の開拓者が起こした行動 94537ab34f14 94537ab34f14 コロナ禍で顧客が半減。ネイル業界の開拓者が起こした行動 oa-newswitch

コロナ禍で顧客が半減。ネイル業界の開拓者が起こした行動

企業の経営者をはじめとする「リーダー」を毎週1名ゲストに迎え、人生の岐路や重大な局面において大切にしてきた言葉を「5つの金言」として毎日1つずつ紹介するラジオ番組「Valuable Tips~5つの金言~」。日刊工業新聞社の提供により、千葉のFMラジオ局「bayfm」で1月から放送しています。ニュースイッチでは、毎週火曜日に前週に登場したリーダーの放送を一挙にお届けします。


「お客さんは半分以下になり、心折れそうになった」-。東京・千葉・神奈川を中心にネイルサロンを運営するティアラグレイス(千葉県市川市)の松岡華子社長は、新型コロナウイルス感染拡大による苦境をそう説明する。松岡社長は2003年に市川市に開設した1号店をスタートにネイルサロンの出店を積み重ねてきた。ネイルを教えるスクールも展開し、養成したネイリストを雇用するスタイルで企業規模を拡大しており、ネイル業界のパイオニアとも称される。


しかし、コロナ禍では対面でしかサービスを提供できない業態ゆえに大きな打撃を受けた。それでも「この最中に(癒やしなどを求めて)お客さんは来てくれた。ネイルはなくならないと思った」と前を向く。


また、コロナ禍では従業員に寄り添うリーダーとしての姿勢を示した。LINEで各従業員に「みんな(それぞれ)が出す答えが正解だから」とメッセージを送り、出勤するかしないかの判断をそれぞれに委ねた。


そんな松岡社長をゲストに迎えた1月11日-15日の「Valuable Tips~5つの金言~」では、松岡社長が考えるリーダーの条件を聞きました。




荒井香名社長5つの金言はこちら

 まず一歩を行動に移してほしい。

 みんなが出す答えが正解

 すべては自分の責任!と思うようにしてから楽になった。

 怒らない!褒めて伸ばす!

 日々、壁にはぶち当たる。


「日刊工業新聞社presents Valuable Tips~5つの金言~」
【放送日時】月-金曜日 5時54分-5時59分(POWER BAY MORNING内)

 【DJ】ドーキンズ英里奈、白鳥悟嗣(白鳥製薬社長)

 【番組HP】https://www.bayfm.co.jp/program/kingen/

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_25d7c06293f0_学生起業支援で1億円ファンドを立ち上げ、専門職大学が興味深い理由 25d7c06293f0 25d7c06293f0 学生起業支援で1億円ファンドを立ち上げ、専門職大学が興味深い理由 oa-newswitch

学生起業支援で1億円ファンドを立ち上げ、専門職大学が興味深い理由

開志専門職大学は事業創造キャピタル(新潟市中央区、佐藤光歳社長)と連携し、個人投資家(エンゼル)による同大学生発ベンチャー(VB)支援の投資ファンドを設立する。総額1億円に対し一口100万円からと広く募集し、起業家育成の「事業創造学部」の学生・卒業生を中心に起業を支援する。実務家教員の授業や在学中600時間超の長期インターンシップという専門職大学に、ファンドが武器として加わって注目されそうだ。


この「開志エンジェルファンド1号ファンド」は2021年の設立で、同大や同大が属するNSGグループの企業も出資する。事業創造キャピタルが運営し、運用期間は10年間。同大の「情報学部」「アニメ・マンガ学部」の学生も対象だ。


同大の支援は学内施設「起業家道場」の育成機能と実務家教員による授業、ファンドの資金支援機能とプロのベンチャーキャピタリストによるサポートと多岐にわたる。「超・実践的 開志起業教育プログラム」(仮称)と呼ぶ起業支援策も計画中だ。20年度開学ながらすでに、事業創造学部と情報学部の学生の起業サークルが発足しているという。


市内で開いた会見で池田祥護NSGグループ代表は「学生の創造的、革新的な発想を具現化し、VBの成長を後押しすることは、グループが目指す『新しい持続可能な成長』を実現する」と強調した。同大の北畑隆生学長は「ファンドは実践教育の具体的で大きな柱だ。新潟を拠点に日本、世界を相手にできるVBを育成したい」と語った。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_5f3fbeace4fc_「デジタル技術でコスト低減。ここが1丁目1番地」。ファミマの新社長、細見氏はどんな人? 5f3fbeace4fc 5f3fbeace4fc 「デジタル技術でコスト低減。ここが1丁目1番地」。ファミマの新社長、細見氏はどんな人? oa-newswitch

「デジタル技術でコスト低減。ここが1丁目1番地」。ファミマの新社長、細見氏はどんな人?

ファミリーマートは18日、次期社長に内定している細見研介氏(伊藤忠商事執行役員)の就任会見を初めて開いた。ファミマは2021年、設立40周年を迎える。細見氏は「次の40年の持続的な成長に向け確実に一歩を踏み出し、礎を築くことが私の使命」と抱負を述べた。


細見氏は3月1日付で社長に就任する。ファミマは20年11月に伊藤忠の完全子会社となった。伊藤忠で消費者関連の次世代ビジネス事業を担当してきた細見氏が陣頭指揮を執り、デジタル技術を活用した店舗運営の省力化によるコスト削減、新サービス開発などを進め収益改善を図る。


同席した沢田貴司社長は「布陣を強化して良い会社にする」とバトンを託した。


危機感バネにデジタル化

新型コロナウイルスによる消費行動の変化に翻弄(ほんろう)されるコンビニエンス業界。ファミリーマートも来店客減少による売り上げ減で苦戦が続く。


細見研介次期社長は「嵐の中の船出。『稼ぐ・削る・防ぐ』の観点から整理する」。最初に実行するのは削る部分に当たるグループ全体でのサプライチェーン(供給網)再構築だ。「デジタル技術を駆使しコスト低減を図る。ここが1丁目1番地」と説く。デジタル化を重要視する背景には伊藤忠商事での経験がある。30年携わった繊維業界は、デジタル化が最初に現れた業界なのだという。「その波はあらゆる業界に飛び込んでくる。危機感をバネにスピード感を持って経営判断をしていく」考えだ。


社内外からは「良く気が付く、気さくな人」との声が多い。趣味は美術館巡りや料理。(編集委員・丸山美和)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_010fc1840ec5_テレワーク・5G・ゲームが通信量を圧迫、事業者は通信環境の質を保てるか 010fc1840ec5 010fc1840ec5 テレワーク・5G・ゲームが通信量を圧迫、事業者は通信環境の質を保てるか oa-newswitch

テレワーク・5G・ゲームが通信量を圧迫、事業者は通信環境の質を保てるか

コロナ禍で緊急事態宣言が発出されたことに伴い、トラフィック(通信量)が増大している。ゲームのダウンロードや、ライブ配信の開始時刻になると急激に増加する事例もある。2020年春の緊急事態宣言発出時に通信速度が低下した経験などから、通信インフラの増強が必要と考えている生活者が多いとの調査結果も出た。通信会社やコンテンツ関連企業には、通信環境の維持や改善に向けた幅広い努力が求められる。(斎藤弘和)


NTT東日本によると、1月9日の土曜日から10日の日曜日における夜間ピークの通信量は、前週比16%増加した。20年2月29日―3月1日との比較では38%増えている。緊急事態宣言の発出を踏まえて外出を控える人が増え、結果として通信量も増大したようだ。


NTT東は、ライブやゲームによってトラフィックが左右された事例も示した。例えば、20年12月31日の20時―23時半は「国民的スーパーアイドル」(同社)のライブ配信が行われたことで通信量が急激に増大したものの、その配信が中断した21時半―22時の間は下がっていた。


また、有名ゲームの配信開始時には、ピークトラフィックが前日比20%上昇する場合もあるという。これらに加え、テレワークの普及や休校などで20年春以降、平日昼間の通信量も増えてきている。


だが、短期的には通信環境へ大きな支障が出る可能性は低いとみられる。NTT東は「これまでのピークトラフィック量を踏まえたネットワーク設計をしているため、現時点ではネットワーク全体の容量は十分に確保している」。野村総合研究所の桑津浩太郎研究理事は「通信事業者は、ピーク時対応さえしていれば、昼間のトラフィックが伸びることはそこまで問題ではない」と分析する。


コンテンツ関連企業も対策をしている。ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE、東京都港区)は、家庭用ゲーム機「プレイステーション」のソフトについて、事前配信の枠組みを展開。消費者はゲームの発売日時よりも前にダウンロードをしておき、その日時になったらすぐに遊べる。SIEはこの仕組みを多くのゲームソフト発売元に採用してもらい、発売直後に通信量が急増する事態の防止にもつなげたい考えだ。


ただ、コロナ禍を機に、通信環境への生活者の目は厳しくなりつつある。総務省が20年12月に行ったアンケートの結果では、20年春の緊急事態宣言中は、同年の宣言前と比べて、携帯電話および固定インターネットの通信速度が「遅い」あるいは「不安定」と感じる人の割合が増加した。また、日本の通信インフラについて認識を聞いたところ、今後増強が必要との回答が56・5%を占めた。








テレワークの定着や第5世代通信(5G)普及に伴う大容量コンテンツの増加などにより、トラフィックの動向は予断を許さない。多様な関係者が連携して通信環境の質を保つ努力が、これまで以上に求められそうだ。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_c128a98cbae7_花王と京大が「おむつリサイクル」を推進、炭素素材に加工し植物育成 c128a98cbae7 c128a98cbae7 花王と京大が「おむつリサイクル」を推進、炭素素材に加工し植物育成 oa-newswitch

花王と京大が「おむつリサイクル」を推進、炭素素材に加工し植物育成

花王と京都大学は、構築した使用済み紙おむつのリサイクルシステムについて、愛媛県西条市で実証実験を開始した。使用済み紙おむつを回収前に炭素へと変換する。炭素を回収、炭素素材に加工し、空気・水の浄化や植物の育成促進などに活用する。焼却するおむつの量を減らすことで二酸化炭素の排出量を減らし、環境負荷低減に貢献する。


西条市の保育施設1カ所に紙おむつ「メリーズ」を提供し、使用済みを回収する。当面は既存のおむつ処理装置を使う。まずはゴミの量や作業量など現場における運用面の課題を確認する。


今後は、低温反応で使用済みおむつを炭素化できる装置を開発し、おむつ処理装置と置き換える計画だ。短時間で効率的に、粉末状の炭素に変換できるようにする。殺菌・消臭しながら体積を減らせるという。衛生面の課題を解決し、回収頻度も減らせる。


同時に、炭素化した使用済み紙おむつの活用方法についても、研究技術開発を進める。




「使用済み紙おむつ炭素化リサイクルシステム」とその他のリサイクル(京大の発表資料から)

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外資系ITベンダーで相次ぐトップ交代、外国人社長から日本人へバトンタッチ 

外資系有力ITベンダーの日本法人各社のトップ交代が月内に相次ぐ。年明け早々、先陣を切ったのはレッドハット(東京都渋谷区)。4日付で前日本マイクロソフト常務執行役員の岡玄樹氏がトップに就任した。ヴイエムウェア(東京都港区)は18日付で山中直副社長が社長に昇格、シスコシステムズ(東京都港区)は25日付で中川いち朗副社長が社長に昇格する。3社とも外国人社長からのバトンタッチとなり、トップセールスの強化で新風を吹き込む。(編集委員・斉藤実)




岡玄樹氏



岡氏は日本マイクロソフトでは最高執行責任者(COO)として各事業を統括してきた。それ以前は米リーマン・ブラザーズや米マッキンゼー・アンド・カンパニーで勤務。さらに米シリコンバレーにおいて、ソフトバンク・グループのチーフ・グローバル・ストラテジストの任を担い、中国系フィンテック(金融とITの融合)のアリペイの日本代表だった。


レッドハットはオープンソースの供給業者。オープンソースの「クーべネティス」対応のコンテナ型仮想化基盤「オープンシフト」を軸に、国内パートナー各社との連携強化が今後の焦点。豊富な経験を持つ岡氏の手腕が注目される。




山中直氏



山中氏は2007年にシニア・コーポレート・アカウント・マネージャとしてヴイエムウェア日本法人に入社。要職を歴任し、日本の顧客企業のデジタル変革(DX)の支援に力を注いでいる。


新機軸に据える「ヴイエムウェア・Tanzu(タンズ)」は、クーべネティスとサーバー向け仮想化基盤「ヴイエムウェア」を中核とした統合プラットフォーム。レッドハットのオープンシフトとは競合関係にあり、日本法人同士も新体制で火花を散らす。




中川 いち朗氏



中川氏は日本IBM、日本ヒューレット・パッカードと、2大ITベンダーの経営幹部を経て、14年にシスコ日本法人の専務執行役員に就任。現在は副社長として情報通信産業事業を束ねている。


今後の焦点は第5世代通信(5G)商戦。直近では、地域限定の「ローカル5G」と通信事業者が提供する5Gネットワークをエンドツーエンド(両端)で結ぶソリューションのデモや実証実験を行う共創の場として「5Gショーケース」を開設。「医療や車、工場、街づくりなどで、かつてない新しいビジネスやサービスを実現したい」(中川氏)という。


3社のほか、一足先に20年12月には日本オラクルがトップ交代し、前日本IBM取締役専務執行役員の三沢智光氏が社長に就任した。三沢氏にとって日本オラクルは古巣であり、新体制は一気にフルスピードで走りだしそうだ。

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_51790f316074_「入職を促すには年収を増やす必要がある」。大成社長が人手不足に危機感 51790f316074 51790f316074 「入職を促すには年収を増やす必要がある」。大成社長が人手不足に危機感 oa-newswitch

「入職を促すには年収を増やす必要がある」。大成社長が人手不足に危機感

―2021年の見通しは。


「新型コロナの業績への影響は思ったほどでなかった。夏には大型案件が動きだすだろう。期待は首都圏の駅周辺など再開発事業案件。激甚災害が頻発し、インフラ投資が重要になっている。土木も安定的に受注があり、心配はない。不振の宿泊施設や交通インフラなども工事がなくなったわけではない」


―コロナの影響で働き方が変わりました。


「すでに現場業務の集約を進めているが、現場と本・支店での伝達業務や会議のデジタル化が促進された。電子契約など対外的なことや社内のペーパーレス化も進めている。調達もできる限り本社で対応する」


―建設業界の人手は不足していますか。


「今は人手に余裕はあるが、今後、増えることはないだろう。入職を促すには彼らの年収を増やす必要がある。また、現場のロボット化や自動化による労働環境の改善もゼネコンの役割だが、まずは協力会社が仕事を安定的に続けることが重要だ」


―今春には中期経営計画を発表します。


「経営方針として、外部環境の変化に左右されない持続した成長を目指すことを掲げている。10年後の2030年に向けた長期ビジョンを策定する。今回はその第1ステップとなる3年ごとの計画を作成する。柱は異業種とのオープンイノベーションの促進、ESG(環境・社会・統治)経営、国連の持続可能な開発目標(SDGs)環境経営の強化、収益源の多様化などになるだろう」


―技術開発の目玉は。


「新中計では環境経営も軸になる。ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)技術の向上で、二酸化炭素(CO2)削減に貢献できる。発電も太陽光発電、陸上と浮体式の洋上風力発電事業を強化する。5、10年後に向けた準備に入る」


―海外事業は。


「大型プロジェクト対応が中心のビジネスモデルだったが、波が大きく安定せず人材も育たない。東南アジアを対象に現法を設置する一方、政府開発援助(ODA)などの大型プロジェクトはチームで取り組む2本立てで対応する」






大成建設社長・相川善郎氏

【記者の目/持続成長へ盤石の備え】

新型コロナウイルスの影響で、昨年は計画していた設備投資を消化できなかったが、積極投資の姿勢は変わらない。弱点を補強する技術の獲得、技術者の確保などを目指した各種提携やM&A(合併・買収)。さらに不動産開発に、営業力強化や人材育成など多岐にわたる。持続的な成長に向け、盤石の備えを急いでいる。(編集委員・山下哲二)

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cat_oa-newswitch_issue_47b2435c9666 oa-newswitch_0_b87a698fe38e_ENEOSがナノインプリント活用の「透明導電フィルム」開発。低抵抗値と高い透明性を両立 b87a698fe38e b87a698fe38e ENEOSがナノインプリント活用の「透明導電フィルム」開発。低抵抗値と高い透明性を両立 oa-newswitch

ENEOSがナノインプリント活用の「透明導電フィルム」開発。低抵抗値と高い透明性を両立

ENEOSは、ナノインプリント技術を活用した透明導電フィルムを開発、2022―23年の市場投入を目指す。ナノ(10億分の1)サイズの型押し技術により極細の配線を厚く形成し、面抵抗0・1―10オームの低抵抗値と高い透明性を両立する。次世代自動車に求められる透明通信アンテナや透明ヒーターに提案する。


ENEOSのフィルムは、肉眼で視認できない高い透明性と高い導電性(低抵抗)を両立し、導電フィルムの新領域を狙う。フィルムに塗った樹脂にはんこを押すように型押しして凹凸構造を作り、溝に導電ペーストを埋め込んで配線を形成する。溝を深くすることで印刷技術よりも細くて厚い配線も形成しやすい。線幅は1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下にできる。






この特徴を生かし、同フィルムを次世代自動車向け透明ヒーターや第5世代通信(5G)用アンテナなどへ採用を目指す。例えば、寒冷地で運転支援センサーを安定的に使うにはフロントガラスの融雪や曇り防止が必要だが、電気自動車はエンジン排熱を利用できない。そこで極細配線を電熱線に利用した雪霜の除去を提案する。


また次世代車では直進性の強い5G用のミリ波帯電波に対応するため、ガラス窓へ複数の透明アンテナ設置が予想される。そこでナノインプリント技術による透明アンテナ加工を提案する。このほか通信障害や電子機器の誤作動を防ぐ電磁波シールドにも提案する。


ENEOS液晶(長野県辰野町)で生産し、サンプル提供していく。同社はフィルムに加え、ガラスへのインプリント技術も持つ。


20日から東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される展示会「オートモーティブワールド」で紹介する。

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