cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_0bd794c9370a_販売停止がすすむ成人向け雑誌 いまの主要購入層は誰か 0bd794c9370a 0bd794c9370a 販売停止がすすむ成人向け雑誌 いまの主要購入層は誰か oa-newspostseven

販売停止がすすむ成人向け雑誌 いまの主要購入層は誰か

2017年11月29日 07:00 NEWSポストセブン

 かつてコンビニエンスストアの雑誌コーナーといえば、発売日に書店よりも早い時間に入手できる、立ち読みする人がいることで防犯の役目も果たすなど店舗にとっての役割が小さくなかった。ところが、最近では成人向け雑誌の存在を筆頭に、何かと風当たりが強い。イオングループのミニストップが販売停止を発表した成人向け雑誌を今、購入している人たちは今後、どこで入手すればよいのか。このジャンルが生き残る道はあるのはか。ライターの森鷹久氏が苦しい業界の内幕を探った。

* * *

  大手コンビニ「ミニストップ」が、12月から千葉市内の店舗で成人向け雑誌の取り扱いをやめると発表した。さらに来年1月からは全国のミニストップ店舗でも販売を停止する。

 同社によれば、コンビニを訪れる女性客、子連れ客からの要望を受け、今年5月ごろから取り扱い中止の検討をしていた。さらに、ミニストップを含めた総合スーパーやドラッグストアなどを傘下におさめるイオングループ全店舗でも、来年1月より成人向け雑誌の取り扱いを中止する方針が明らかになった。

 成人向け雑誌は「有害図書」と受け取られているため、この取り組みに対する世論の反応は「概ね良い」(経済誌記者)というが、表現規制に反対するグループなどからは「行き過ぎだ」との声も上がっている。では、当の成人向け雑誌の制作サイドはどうだろうか。旧知の現役編集者に話を聞いたところ、意外にも落ち込んではいない反面「見せしめにされた」との憤りを隠さない。

「エロ本(成人向け雑誌)をコンビニで買う、という習慣はすでに消滅し、コンビニ側がエロ本の売り上げに期待しているなんてこともない。雑誌取次店などとの関係から、やむを得ず陳列していたという状況だった今回の決定は、商業的には“すでになくてもよい存在”になっていた、エロ本、そして我々を“悪”にして、企業イメージのアップを図ったのではとすら感じる」(現役の成人向け雑誌編集者)

 そもそも今回の取り組みは、イオンと、同社が本社を置く千葉市側との調整を経て決定したものだ。販売店側が扱い拒否を一方的に決めてしまっては雑誌取次業者、流通業者との間に要らぬ軋轢を産んでしまう。また、行政だけが進んで“表現規制”をしようものなら、反発する声も余計に大きくなる。そこで、小売業者と行政側とがタッグを組み、また東京オリンピックなどを控えた昨今の“時代の要請”や、女性や子供たちに優しい環境作りをする、といった面をアピールすることで、企業イメージと自治体イメージの向上を狙ったのでは、と成人向け雑誌業界は見ている。

 成人向け雑誌に限らず、大手コンビニの全店舗で、雑誌コーナーは縮小され続けている。かつては主力商品のひとつで、成人向け雑誌も有力商品に数えられていたため、棚も用意され仕入れルートも確立している商品だ。

 ところが最近、たとえば大手コンビニのセブンイレブンでは、旧店舗のリニューアルを進めているが、新店舗での雑誌コーナーは旧店舗の半分以下という場所も多く、成人向け雑誌に至っては、ギャンブル本などに紛れて、わずか数冊が平積みにされているほど。「成人向け雑誌など、二日に一冊も売れません」と語るのは、千葉県内にあるミニストップの店長。

「年配のトラックドライバーなど、熟女モノや漫画モノを熱心に買い続けてくれる人たちもいます。彼らはネットに疎い人が多く、コンビニで買えなくなれば、もう手段はないでしょうね。書店でも成人向け雑誌の扱いは減っていると聞いていますから……」(ミニストップ店長)

 彼らの多くは長距離の荷受け時間帯である深夜や早朝など、他の買い物客が少ない時間に買ってゆくという。出先で楽しむためにだけ購入するので、自宅に持ち帰らずに済む気兼ねのなさも、購入意欲を刺激しているのではないか。出張での利用者が多いビジネスホテルの近くにあるコンビニでは、成人向け雑誌コーナーが根強く残っているのもそんな事情だろう。

「老人が多い地域、地方の過疎地域では、今もエロ本の需要がある。北海道や九州の過疎地域では、エロ本の品揃えがよいほど客が増えた、ということもあるくらい、コンビニの主要商品でした。だたやはり、時代の流れには敵いません」(ミニストップ店長)

 前出の編集者は、今回の決定に憤りながらも「エロ本など売れない」と開き直る。

「エロ本を買っているのは、ネットに疎い中高年だけ。若い子は皆インターネットで成人向けコンテンツを見ている。ネットには田舎も都会も関係ないので、日本中の若者がエロ本を買わなくなりました。売れなくなったことで、金をかけて作れない。最近のエロ本はアダルトビデオ会社からもらったスチール写真を使いまわして、アダルトビデオのサンプルDVDを特典につけて……と、もはやアダルトビデオの紹介ツールと化している。これが300円でも売れないんですから……」

 これらの雑誌はコンビニ以外でも、例えば雑誌の通販サイトなどを通じて気軽に買うことが可能ではあるが、そこまでして「エロ本が欲しい」という需要は少ない。当然に扱い数は激減、遠くないうちにこちら(通販)も「淘汰されるはず」と、見通しは暗い。そうなれば、まさに「エロ本」の文化は完全に消えて無くなってしまうが、結局のところ「エロ」というコンテンツ自体は永遠に無くなることはなく、中高年であっても”エロ”に触れたければ、デジタル機器に挑まざるを得なくなる。

「一部の出版社は、携帯で見ることができるアダルトコンテンツ開発などにも力を入れています。ただ、紙とは性質が全く違うので受け入れられるまでには時間がかかると思いますが……。動画を縦型にして、スマホで見やすくしたり、熟年女優を多く起用したりと、中高年を取り込む努力はしている」(前出の編集者)

 一方、同じアダルトコンテンツでも「BL(ボーイズラブ)」などのジャンルは、今なお紙コンテンツでの需要が高い。出版社の判断で縮小を余儀なくされている成人向け雑誌の制作者たちは、BLというジャンルへシフトしている。

 かつては「河原に落ちているらしい」「友人の兄貴の机の上に……」など、筆者にとっても「エロ本」は思い入れのある「文化」の一つだったが、その灯火が消えかけようとしている様は、少し物寂しい気がしている。

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_cb550a02f2a9_歴史探訪東京さんぽ ゴッホが模写した歌川広重の「大はしあたけの夕立」 cb550a02f2a9 cb550a02f2a9 歴史探訪東京さんぽ ゴッホが模写した歌川広重の「大はしあたけの夕立」 oa-newspostseven

歴史探訪東京さんぽ ゴッホが模写した歌川広重の「大はしあたけの夕立」

2021年6月20日 19:05 NEWSポストセブン

 雨や雪など自然の描写と名所を組み合わせることで、人々の共感を呼ぶ作品を次々に生み出した江戸時代の浮世絵師、歌川広重。彼の作品に描かれた名所を行けば、梅雨の街も粋な絶景になる。代表作のひとつ『名所江戸百景』は、それまで知られていなかった江戸の新たな名所を掘り起こした、初代歌川広重の意欲的な作品。

 1857年(安政4)年の『名所江戸百景 大はしあたけの夕立』は、隅田川にかかる大きな橋「大はし」を空から見下ろすという斬新な構図で、左上の対岸には「あたけ」と呼ばれる軍船などを格納する幕府の軍事施設が描かれており、はっきりとしないよう白くぼかしている。激しい雨に慌てふためく人々と、ゆったりと進む船の様子が対比として描かれた。

「当時、絵画に雨を描くのは世界的にも珍しく、ゴッホが模写したことで広く知られる名作です」(岡田美術館・小林忠館長)

 この浮世絵に描かれた「大はし」とは、現在の「新大橋」のこと。江戸時代は現在よりも下流に位置していた。

※週刊ポスト2021年7月2日号


外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_9264e0b295b0_東京五輪に翻弄された椎名林檎「肩、二の腕、生足」魅せる服で吹っ切れた! 9264e0b295b0 9264e0b295b0 東京五輪に翻弄された椎名林檎「肩、二の腕、生足」魅せる服で吹っ切れた! oa-newspostseven

東京五輪に翻弄された椎名林檎「肩、二の腕、生足」魅せる服で吹っ切れた!

2021年6月20日 16:05 NEWSポストセブン

 まるで民族衣装のような、右肩と腕を露わにしたきらびやかな服装で現れたのは歌手の椎名林檎。42才になっても抜群のスタイルは健在。髪型もばっちり決めて、たとえラジオ番組の仕事でもアーティストイメージを壊さない姿でこなすあたりは、さすがである。

 あるレコード会社関係者は「昨年に8年ぶりに“再生”(再結成)したバンド『東京事変』で精力的に活動中。6月9日に10年ぶりのフルアルバムをリリースして、かつてないほどのプロモーション活動をしている最中です」と話す。

 音楽の専門的知識を掘り下げるバラエティー番組「関ジャム 完全燃SHOW」(テレビ朝日系、日曜午後11時)にも13日と20日と2週連続で出演。「変ジャム 森羅万SHOW」と番組名まで変えての大特集という、特別扱いだった。

「椎名さんら東京事変のメンバーは、本人のそっくりさんという設定で出演し、これまためったにテレビ出演をしない『King Gnu』のギター・ボーカル常田大希さん(29才)とドラマー勢喜遊(28才)までが、彼女たちのファンとして出演。SNS上では視聴者たちから『関ジャムの神回!』と絶賛されました」(前出・レコード会社関係者)。

 椎名の元に才能豊かなミュージシャンが集った東京事変は、令和のJ-POPシーンの最前線で活躍する若手ミュージシャンたちにも憧れられる存在。同番組では、常田に「曲の展開もサウンドも、かなりプログレッシブなことを、メインストリームでこれだけの規模で鳴らせているバンドはほかにいないんじゃないか」と尊敬を口にされると、椎名は照れながら感激した。

 改めて、そのオンリーワンな存在感を示し始めている椎名。ある情報番組のディレクターは「1年前のつまずきを考えたら、よく持ち直しました」と振り返る。

 新型コロナウイルス感染が広がり始めた昨年2月29日。ほかのアーティストたちが自粛する中で、8年前のバンド解散日だった閏日からの再始動という意味もあり、ツアー初日を決行、翌3月1日にもライブを行った。しかし、2月中旬に大阪のライブハウスでクラスターが発生しており、感染がますます拡大する中でのライブ開催に、バッシングの声が高まり、その後の全国ツアーは中止することになった。


 さらに椎名は、東京五輪・パラリンピックの開閉会式の演出チームの一員だったが、こちらも昨年12月にゴタゴタが表面化して、演出陣が解散。「椎名さんには何の非もないまま、コロナで余計な批判や迷惑を被ってしまった。2020年は気の毒な年でもありました」(前出・情報番組ディレクター)。

 椎名は、6月10に配信された「FIGARO」のインタビューで、そんな鬱屈した思いも露わになった新作アルバムだと認めた上で、コロナに対しては「チキショー」と言い、「サンドバッグも経験しましたし」とバッシングも笑いながら振り返った。

 昨年大みそかのNHK紅白歌合戦出場あたりから、若い世代の音楽ファンたちにも再注目を浴び始めている東京事変。今後も各方面からのオファーは続きそうだ。




外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_5a3d44c83cef_がんステージIVのママ「延命じゃなくて治すための治療がしたい」 5a3d44c83cef 5a3d44c83cef がんステージIVのママ「延命じゃなくて治すための治療がしたい」 oa-newspostseven

がんステージIVのママ「延命じゃなくて治すための治療がしたい」

2021年6月20日 16:05 NEWSポストセブン

 21才でステージIVのがんが発覚、23才で出産。もうすぐ1才になる娘を育てる彼女は、5月末に「余命は数週間程度」と宣告を受けた。自宅で家族と過ごしながら新たな治療法を模索する日々の思いを、彼女は克明に日記に書き記していた。

《この前の検査結果だめだった。また治療適応外。進行しすぎてて受けられる治療がない。

 焦りとか不安とかはもちろんあるけど、副作用がない生活できてるのはそれはそれですごくいいのかも。こんだけ探してるのに治療法ないならお休みするのもありなのかなってちょっと悩んでる。

 余命数週間宣告されてから2週間。眠ったらもう目が覚めなくなるんじゃないかって不安で眠れなかったり、寝ても1時間おきに目覚めちゃったり、起きてる時間全部動いてなきゃ不安だったり、いろんな気持ちあるけど、毎日楽しくて幸せに生きてる。今までの人生で1番充実してるかも。毎日好きな人たちに囲まれて生きるの本当に幸せ》(6月10日、インスタグラムより)

 青森県出身の遠藤和(のどか)さん(24才)は、2018年11月、21才のときに「ステージIVの大腸がん」と宣告を受けた。

 約1年後の2019年12月、和さんはかねてから交際中だった遠藤将一さん(30才)と結婚すると、2020年1月に妊娠し、7月には娘を出産した。

 出産に至るまでも、決して平坦な道のりではなかった。

 妊娠中にがんが卵巣に転移し、和さんは妊娠27週に帝王切開で出産することになった。体重980gの超低体重出生児として誕生した娘は、すぐにNICU(新生児集中治療室)に入った。両卵巣の摘出手術を受けるため、和さんの入院生活も続くことになった。

 母子ともに無事でようやく退院できたのが、2020年10月のこと。自宅に戻ってからは、育児の傍ら、通院で抗がん剤治療を続けていた和さん。しかし、今年3月になり、主治医からこう告げられる。

「試せる薬は残り2種類。そのどちらも効かなくなったら、おそらく半年くらいしか生きられないだろう」──。


頑張れなかったら死んじゃうって焦る

 今年4月、将一さんの転勤で東京へと移り住むことになった和さんは、新たな治療法を探し続けていた。

 ところが、上京直後に腸閉塞が発覚。4月9日、和さんは「すぐに人工肛門造設の手術が必要」と告げられた。

「東京の病院は手術予定が2週間以上先までいっぱいで、夫を残し、娘と青森に戻って手術を受けることになりました」(和さん・以下同)

 和さんはそのときのことを日記にこう書き記している。

〈2021年4月14日

 大腸癌になって2年半。いつか人工肛門になるかもしれないって言うのは分かってたから心の準備はできてる。でも治るわけじゃない手術っていうのが辛い。今まで通りの生活できるかな? やってみなきゃわからないけど。大丈夫。わたしは置かれた場所で咲く。〉

 これまで、努めて前向きに闘病を続けてきた和さん。それでも術後は不安に苛まれた。新型コロナの影響で、面会が制限されていることも孤独感に拍車をかけた。

〈2021年4月18日

 本当に辛くて苦しくて怖くて癌になってはじめてもう頑張りたくないって思っちゃって。心折れたら死ぬってずっと思ってたから。こんなこと思っちゃったら本当に死んじゃう。ネガティヴに引っ張られそうで怖いって、でもどうしても頑張れなくて。どうしよう。死にたくないけど頑張れない。頑張れなかったら死んじゃうって焦って。

 インスタで「しんどい頑張れない」って言ったら、沢山の人が「大丈夫のんちゃんはいつもよく頑張ってるよ」「今は少しお休みして私たちに頼ってね」って言ってくれて超泣いた。私には応援してくれる沢山の人が付いてる。

 今はどうしてもショックで受け入れられないからみんなの力借りたいって思った。私が頑張れない分を埋めてもらえた気がして、すごく心が楽になった。〉


できることがまだ絶対あるはず

「絶対に退院したいから頑張る」―強い思いを持ち直した和さんは、4月20日に無事退院。しかし、1週間後の外来受診でショッキングな話を聞いた。

〈2021年4月27日

 診察。もう永く生きられないって話された。最後の抗がん剤も効いてないらしい。治験も受けられるものないから、緩和ケアに移ったほうがいいって。東京の病院も同じ意見らしい。東京の病院には緩和病棟ないから違う病院紹介するって言われた。

 亡くなった癌友沢山見てきたから、どんな道通って死ぬのかわかる。私もその通り進んでってる。怖い。本当にもうダメなのかな?

 術後の説明聞いた時からちょっとそんな気はしてたんだけど、大丈夫って言い聞かせてた。まだ死にたくない。怖い。やりたいことも沢山あるし娘と遠藤さん(夫)と、もっとずっと一緒にいたい。なにより遠藤さんを悲しませたくない。なんでこうなっちゃったんだろう。

 でもまだ諦めないよ。できることはまだ絶対あるはず。自由診療でもなんでもいい。どんなにきつい治療でも頑張るから絶対治してやる。負けない。大丈夫まだ頑張れる。〉

 2日後、娘とともに夫の待つ東京の家に帰ってきた和さん。しかし、その後、腫瘍が尿の通り道を塞いでいることが発覚し、腎ろうを造設する手術を受けることになった。

 再び入院生活が続くなか、和さんは、主治医以外の医師に意見を求める「セカンドオピニオン」を利用して、新たな治療法を探し続けた。

「このご時世、オンラインで利用できるので助かりました。主治医からは、『もう治療法はない』『新たな治療を受けても意味がない』と言われたんですけど、どうしても諦めたくなくて。

 セカンドオピニオン先では、『いくつかできる治療があるかもしれない』と言われました。そのうちの1つがダメだとわかったのが6月10日で、いまは別の治療法を試そうか迷っているところです。人工肛門と腎ろうの造設で入院続きだったので、全然がんの治療ができていなくて……『早く治療を進めたい』という焦りもあります」


 がんの治療は、苦痛を伴う。それでも新たな治療を探し続ける和さんは、何から原動力を得ているのだろう。

「正直言うと、治療はしんどい思いをしなきゃいけないので心が折れそうになることもあります。

 だけど、私が死ぬことで誰かを悲しませる方が嫌なんです。娘、遠藤さん、ウメ(猫)、妹、親、友達……みんなのために、生きなきゃって思います。そのためにも、延命じゃなくて治すための治療がしたいです」

写真提供/和さん

※女性セブン編集部では、遠藤和さんへの応援メッセージを受け付けています。

お手紙

101-8001 東京都千代田区一ツ橋2-3-1

小学館 女性セブン編集部

遠藤和さま

メール

j7otayori@shogakukan.co.jp

※女性セブン2021年7月1・8日号


外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_f8f884d73d7c_喜劇人、ヤクザ、東京写真集…高田文夫が読み乱れたノンフィクション f8f884d73d7c f8f884d73d7c 喜劇人、ヤクザ、東京写真集…高田文夫が読み乱れたノンフィクション oa-newspostseven

喜劇人、ヤクザ、東京写真集…高田文夫が読み乱れたノンフィクション

2021年6月20日 16:05 NEWSポストセブン

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、書店で見つけたノンフィクションと東京の思い出をつづる。

 * * *

 週に3回は本屋をのぞくのが楽しみだ。出たばかりの雑誌やら新刊本の表紙を見て歩くだけで幸せになる。親も親戚も皆な出版社をやっていた血がさわぐのか……。私だけが本ではなく放送の世界にすすんだ。小説やドラマはそんなに見ない。やっぱりフィクション(作り物)よりノンフィクション、バラエティが肌に合う。〈落語〉で談志が分析する「作品派」か「己派」かと言うと“演者”そのものにひかれる「己(おのれ)派」なのだ。この2週間で乱れ読みしたノンフィクションを。

 衝撃! 表紙の白黒写真が圧倒する『あるヤクザの生涯 安藤昇伝』(石原慎太郎/幻冬舎)。あの石原が安藤昇のモノローグという形で一気に書きおろしている。戦後、渋谷の町でヤクザと闘った愚連隊。なんたって安藤組はみんな大学出なのだ。

 渋谷に住んでいた我々にとって安藤組はあの時代、町を守ってくれる一種のヒーローだった。最強の男といわれた安藤の右腕・花形敬に、我々の少年野球チームはいつもノックをうけて鍛えられていた。ワシントンハイツに住んでいたジャニー喜多川が渋谷の少年達を集めて作った野球チームが「ジャニーズ」。我がチームは2戦して2敗。花形さんの顔も立たなかった。

 3試合目、雨で試合中止。ジャニーにつれられて数名が話題の映画『ウエスト・サイド物語』を見に行った。これからは野球じゃない、歌って踊れる若者が格好いいと初代ジャニーズを結成。その時私は仲間を誘って『社長漫遊記』を見にいっていた。この時点で人生は右と左に大きく分かれていた。「やっぱ森繁とのり平は最高だよな」なんて言っていたのだ。

 発行からおよそ50年『日本の喜劇人』に書き足して書き足して、この度『決定版 日本の喜劇人』(小林信彦/新潮社)が出た。その筆は志村けん、大泉洋にまで及んでいる。

 昨年コロナ前の1月に突然亡くなってびっくりした文芸評論家であり博覧強記の東京っ子。『ツボちゃんの話 夫・坪内祐三』(佐久間文子/新潮社)が胸を打つ。昭和33年生まれと私より10歳も若いのだ。ひたすら「本」と「東京」を愛していた。

 ついこの前の東京のシーンを想い出したかったらいい写真集が出た。これ1冊ながめながら3日は飲める。『東京タイムスリップ1984⇔2021』(写真・善本喜一郎/河出書房新社)。新宿を、渋谷を、1980年代に撮り、今コロナ禍で同じポジションから町を撮る。無くなった風景、消えたビルや商売を想い出させる。

 そうだ、亡くなった『ショーケン 天才と狂気』(大下英治/青志社)も心ゆさぶられる。

イラスト/佐野文二郎

※週刊ポスト2021年7月2日号

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_d8458c56edc7_容姿差別に苦しむ40代男性介護士「お婆ちゃんたちの口があんなに悪いとは」 d8458c56edc7 d8458c56edc7 容姿差別に苦しむ40代男性介護士「お婆ちゃんたちの口があんなに悪いとは」 oa-newspostseven

容姿差別に苦しむ40代男性介護士「お婆ちゃんたちの口があんなに悪いとは」

2021年6月20日 16:05 NEWSポストセブン

 容姿に恵まれず、収入も財産も乏しい中年男性を「キモくて金のないおっさん」、略して「KKO」というネットスラングが広まったのは、2015年ごろのこと。KKOこそ決して救われない社会的弱者なのではという問題提起だったが、キャッチーな呼び名が生まれただけにされてしまった。俳人で著作家の日野百草氏が、KKOを自称する元保育士男性に、「顔が苦手」と感じていることを主張の核にしたコラムが批判されたいま、KKOの境遇は変わったのかについて聞いた。

 * * *

「結局、ブサイクなおっさんに人権なんかないんですよ」

 突然の大雨にも楽しそうな男女の嬌声が響く北関東の巨大ショッピングモール、内藤豊さん(42歳・仮名)は以前よりも沈んでいた。

「でも、お婆ちゃんまでブサイクなおっさんに冷たいなんて思いませんでした」

 内藤さんは2020年3月の『41歳元保育士男性が語る「罰ゲームのような人生」の要因』で話を聞かせてもらっている。あのときの取材はちょうどバレンタインデーで場所も同じ。今回は6月12日の「恋人の日」は避けられたが、やはりおっさん二人がキッズコーナーの女児向けカードゲームを眺めながら語り合うというのは地獄だ。それでも他ならぬ内藤さんのため。

「すいません、いつも遠いのに来てもらって」

 今回も内藤さんからの呼び出し。彼とは同人イベントで知り合ってからの長い付き合いで、女児向けアニメやゲームのキラキラな世界が大好きな乙女おじさんだ。

「僕、また介護士やってるんです。保育の仕事に戻るのは無理そうなんで」

 内藤さんはかつて保育士をしていたが、彼の容姿は”ルッキズムの最底辺”(本人談)であり、幼少期から『ドラゴンクエスト』シリーズの「ばくだんいわ」他、ありとあらゆる蔑称を背負わされた。純粋な意味で子どもが好きで乙女な内藤さん、公立高校から保育の専門学校に進み、”子ども仕事は容姿重視”なんて面接ハラスメントに耐えながらも晴れて私立保育園に採用された。しかし「子どもが大好き」はイケメンなら心優しい青年だが、彼の場合は事案となる。結局、理不尽な女児に対するいわれなき疑いをかけられて退職せざるを得なくなった。内藤さん、以前の取材当時は二号警備で食いつないでいたが介護士の経験もある。それにしても、保育の仕事に戻りたいと言っていたのに再び介護の仕事についたとは。

「同じ介護でも有料老人ホームと特養だと全然違いますけどね」


 前述の通り、内藤さんは以前、ごく短い期間に介護士の経験がある。しかし以前の施設は要介護4以上ばかりの特養で認知症がすすんだ利用者も多く、入所者との会話はほとんどなかった。コミュニケーションが活発で自立状態の入居者を対象にした有料老人ホームとはまた違う。介護福祉関連の話は本旨ではないためこの程度に留めるが、それにしても「お婆ちゃんまで冷たい」とはどういうことか。

「元気なお婆ちゃんって容赦ないですよ、お爺ちゃんも大概ですけど、僕にしてみたら容姿であれこれ言われることは少ない。でもお婆ちゃんってイケメン好きで、若いシュッとした介護士には優しくても、僕には下僕あつかいです」

 お婆ちゃんはイケメン好き、すごくわかる。デイサービスに行きたがらないお婆ちゃんもイケメンが迎えに来ると喜んで出かける。お婆ちゃんは女児同様、わかりやすいイケメン青年が大好きだ。でもマスクをしていればわからないのでは?

「マスク越しでもブサイクがわかるくらいのブサイクだから辛いんですよ」

僕みたいなその辺のおっさんは誰もかばってくれない

 本音のところ、男女問わず人間の大半は美しいとされるもの、自分が美しいと思うものが好きだろう。それは仕方のない話だが、だからといってブサイクだから、醜いからと口にするのは論外だ。

「あたりまえの話ですけど、その当たり前って小さなコミュニティでは守られません。とくにブサイクな男、まして僕みたいなキモいおっさんは何を言ってもいいってなります。ずっとそうでしたから、わかります」

 近年、SNSなどを中心に容姿で差別してはいけない、ルッキズム反対という意見は増えてきた。

「でも実社会ではどうですかね。そんなことを言っている人も、個々人の内輪レベルでは美醜で判断してるでしょう。しょせんネットの話、人間なんてそんなもんです。それに差別しちゃいけない対象に男、ましてや”おっさん”は入ってません」

 内藤さんは諦観している。しかし高齢女性までそれとは思わなかったという。

「露骨に口が悪いですね、あんたは気持ち悪い顔だねえとか、お前を見てるとメシがまずくなるとか、その顔じゃ嫁さん来ないのも当然とか、人生70年80年生きたお婆ちゃんから言われるんです。それも複数で。僕を人間扱いしてなかったクラスの女子まんまです」


 内藤さんの施設はアッパーミドルクラスの老人たちが入る。みな口は達者で元気、余裕があるからこその老人ホームだ。老人ホームといってもピンキリ、高級ホテルのような老人ホームもあれば、入居金が安く一般サラリーマンの年金で入れる老人ホームもある。内藤さんの施設はその真ん中くらい、大手企業の部課長クラスとその奥さんが入る感じか。中途半端な施設のほうが人間関係は難しそうだ。

「施設のグレードは関係ないと思います。人間それぞれですし、優しくて容姿のことなんか気にしない方もいます。でもお婆ちゃんでもあんな風にブサイクな男の容姿をあれこれ言うとは思いませんでした」

 イケメン演歌歌手やシニア向け歌謡曲のグループなど、高齢女性をターゲットにしたアイドルコンテンツも多い。内藤さんの言う通り、年をとったって女性は女性、それは若い女の子にデレデレのお爺ちゃんと同じだろう。

「でもね、傷つきますよ。もうキモメン人生には慣れっこですけど、まさか年寄りにまで容姿のことをいじられまくるなんてね。それも馴れ合いの冗談とかじゃなく本気で気持ち悪がるんですから」

 お婆ちゃんたちは戦前戦後まもなくの生まれ、ルッキズムもコンプライアンスも知ったことではない時代の方々である。1970年代の人気バラエティ番組『TVジョッキー』の「珍人集合」コーナー(出っ歯大会、エラはり大会、ペチャパイ大会、オカマ大会と称して一般人を笑いものにするコーナー、一応は”希望者”という体をとっていた)など家族揃って喜んで観ていただろうし、他にも奇形の人を集めて面白がるような番組だってあった。そもそも日本各地のお祭や縁日の見世物小屋(いわゆるフリークショー)で化け物に見立てた身体障害者が普通に陳列されていた世代である。悲しい歴史だが障害者基本法施行後も地域によっては昭和50年代くらいまで存在した。それほど古いわけではない。

「昔の差別意識のまんま年取った人たちだから容赦ありません。もう治せないし、治す気もないでしょう、あの作家さんみたいに」

 そう、内藤さんが筆者を呼び出したのは御年80歳を超える作家先生が元野球選手の顔をクソミソに書いたことがきっかけだった。あの件は自身の境遇とシンクロしたのだろう、内藤さんはアップデートされない世を嘆く。

「きっと(相手が)女性だったらブスだのキモいだの書いてませんよ。男だからいいだろう、なんです」

 あの先生は男女別なく昔からああいう芸風で辛口を売りにしてきたが時代は変わった。顔の好き嫌いは誰にもあるし、思想信条や主張は人それぞれだが顔を貶めるだけ、なんて単なる悪口でしかない。ただ生まれて生きているだけなのに顔の悪口を日本中に拡散されるなんて通り魔に遭ったようなものだ。

「でもあの選手は偉大な人だし、人気もあるからみなさん声を上げますけど、僕みたいなその辺のキモいおっさんなんて誰もかばってくれません。それが現実です」“キモくて金のないおっさん”をKKOと呼び、内藤さんも自認するが、改めて考えると内藤さんは働いているので薄給とはいえ生活とオタク活動するだけの金はある。むしろ”キモくて孤独なおっさん”の意味でKKOのほうが多くに当てはまる気がするが、どうか。

「確かに。職場に親しい人はいませんし、オタクの友人も物でつながってるだけですからね」

キモくて孤独なおっさんなりに生きていかなければ

 6月11日に政府が発表した高齢社会白書によれば、家族以外でお互いに相談や世話などをする友達がいないと答えた60歳以上の高齢者は31.3%に及んだ。相談したりされたりすると答えた人に至ってはわずか20%。60歳以上の話と思うなかれ、団塊ジュニアはもう10年20年でこの年齢に達するが、令和2年版の厚生労働白書によれば2015年時点における40代男性の生涯未婚率(一度も結婚したことのない人の割合)は40歳~44歳で30%(!)、45歳~49歳で25.9%である。後者はいわゆるバブル世代だが、おそらく2021年時点ともなれば40代男性の生涯未婚率は30%を超えているだろう。つまり40代の3人に1人は結婚経験のない独身のおっさんである。もちろん、結婚するしないは個人の自由だが、この層のほとんどが60歳以上の生涯未婚高齢者にスライドするのは確かだ。

「結婚しないんじゃなくてできない男がほとんどですよ。女にモテモテの優雅な独身貴族なんて少ないでしょ。大半は僕と同じ、キモくて孤独なおっさんです」

 そうは言っても内藤さんはおしゃべりなほうで口下手ではなく好きな話題なら饒舌だ。保育士時代はブサイクで面白いお兄ちゃん、いわゆる「芸人枠」で通してきた。ブサイクは笑われることを武器にするしかないという。現在の施設でも口の悪い老人にいじられながらも芸人枠で通している。顔で笑って、心で泣いて。

「それでも心って正直ですね、以前は格好とか気にしてたのに、無駄な努力ってどうでもよくなりました。僕が着るとダサいけど、イケメンなら “外し”ですから」

 内藤さんだって努力はした。保育士という仕事柄、身だしなみにも気を使った。内藤さんによれば子どもは正直で、それ以上に保護者の手前もあるという。別にカッコつけたわけではなく、ただ清潔で、まっとうな服装を心がけた。しかし前述の通り、保育園は辞めざるをえなくなった。それから工場の派遣、倉庫、介護士、警備員と職を転々とし、介護士(二度目)に至った。内藤さんは無駄なことはしないと決めた。

「汚くはしませんけど、努力はしないというだけです」

 言われてみれば内藤さん、これまではオタクファッションの定型に抗うような若者向けの小綺麗な格好が印象的だったが年齢相応の地味な出で立ちになった。社会生活、仕事に影響がない程度で構わないということか。

「どうせキモメンのおっさんが何しても無駄ですからね。老人にまで容姿を否定され続けて、前より悪化してる気がします」

 以前、内藤さんは「だったらみんなが思うようなヤツになってやろうかと思う自分がいる」と語っていた。解釈はそれぞれだが、まるで映画『ジョーカー』のアーサーのようだった。

「僕もあの映画には衝撃を受けました。影響も受けたかもしれません。キモいおっさんは誰も助けてくれません」 困窮したおばさんは救われるが、おじさんは救われない。内藤さんは困窮していないが、そうなるかもしれない恐怖はあるという。それでも福祉レベルで金のないおっさんは救われるかもしれないが、内藤さんのような一歩手前の孤独なおっさんは救われない。

「キモくて孤独なおっさんでも人並みに働いて生きています。だからせめて、心で思うのは構わないから容姿で差別しないで欲しい。不快な顔は自覚してますから、ほっといて欲しい」

 これまでになく真剣な内藤さん、訴えたかったであろう言葉の重みが痛いほど伝わってくる。以前の二号警備と比べても、介護と理不尽な利用者からの仕打ちと職場の人間関係は辛いのだろう。まして本来は天職であったはずの保育の仕事には戻れない。いくらでも求人はあるはずなのに、ずっと落ち続けているという。

「もう応募はしてませんけどね。40過ぎの醜いおっさんを雇う保育所なんてないですよ。見かけもなにも関係ない二号警備が一番楽だったかな。まさか老人ホームでもこんな目に遭うとは思いませんでした。警備に戻ることも考えています」

 女性とつき合った経験もなく、保育、工場、介護、警備、そしてまた介護と40歳を過ぎて漂流を繰り返す内藤さん。話すととても楽しく、誠実で、むしろ好感を持てるのだが、社会のルッキズムは内藤さんに牙をむく。

「ブサイクでも結婚できるとか、それはブサイクを補うほど魅力ある人の話で、キモいだけのおっさんには当てはまりません。マスクで顔を隠してもブサイクなんて、ほんといつも言ってますけど僕の人生、罰ゲームみたいな人生です」

 内藤さんは自虐でマスク越しに笑う。他人に決めつけられた呪いで道化を演じる必要はないというのに、自分の容姿であえて笑いをとりにいく。

「これも処世術なんですよ、しょうがないんです。キモくて孤独なおっさんなりに生きていかなければいけませんから」

 コロナ禍なんのその、はしゃぐマスク姿の子どもたちを眺めながらつぶやく内藤さん、十分言いたいことは伝わった。もういいだろう。元気づけようと人魚のローラに足が生える話に変える。大好きなプリキュアの話に内藤さんは嬉しそうだ。保育士時代は誤解されたが、内藤さんは女の子の「かわいい」が好きなだけのオタクで、むしろプリキュアになりたいおじさんだ。プリキュア、性別や世代関係なく元気をくれる、いい作品だと思う。

「これから先、あの子たちが僕みたいな目に遭わないない社会になればいいなと、それだけです」

 これも訴えたかったことだろう。筆者も同感である。ルッキズムの継承だけは避けなければならない。せめて私たちの代で終わりにしよう。

 人間である限り、美しいものやカワイイものに魅かれるのは当然だ。それを生まれながらに手にした人が生きる武器に使うのもまた当然の権利だろう。内藤さんだって筆者だってかわいらしい女性キャラクターは大好きだ。しかしそうでないものを醜いとしてむやみに傷つけたり、あからさまに嘲笑したりする必要はない。偉い作家様であろうとも、そんな昭和の化石にはご退場願うしかない。キモい孤独なおっさんに対する理不尽な差別を容認し続けることは、おっさんだけにとどまらず女性が長く苦しんできた容姿主義も含め、すべてのルッキズムの正当化に繋がってしまう。

 ブサイクな男には何を言ってもいい、キモいおっさんはどうなってもいいという感覚もまた、昭和の遺物として終わりにすべき時が来ている。

【プロフィール】

日野百草(ひの・ひゃくそう)/本名:上崎洋一。1972年千葉県野田市生まれ。日本ペンクラブ会員。出版社勤務を経てフリーランス。全国俳誌協会賞、日本詩歌句随筆評論協会賞奨励賞(評論部門)受賞。『誰も書けなかったパチンコ20兆円の闇』(宝島社)、『ルポ 京アニを燃やした男』(第三書館)。近刊『評伝 赤城さかえ 楸邨、波郷、兜太から愛された魂の俳人』(コールサック社)。

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_9d2882b96057_変わりゆく女子アナの婚活事情 コロナ禍で飲み会減り社内婚が増加? 9d2882b96057 9d2882b96057 変わりゆく女子アナの婚活事情 コロナ禍で飲み会減り社内婚が増加? oa-newspostseven

変わりゆく女子アナの婚活事情 コロナ禍で飲み会減り社内婚が増加?

2021年6月20日 16:05 NEWSポストセブン

 加藤綾子アナ(36)の電撃婚が世間を驚かせた。お相手は過去にも別の女子アナと噂になったことがある人物。実は、同じ男性を女子アナたちが奪い合う構図は少なくないようだ。そして、一昔前ほどではないものの、女子アナのプロ野球選手人脈も健在だ。

「局が選手に取り入るため、食事の席に女子アナを呼ぶことが交際のきっかけになりやすい。とくにフジはスポーツ番組が強いので出会いも多い。最近も久慈暁子アナ(26)とヤクルトの原樹理(27)の破局が報じられたが、アナウンス室に緊張が走ったのは堤礼実アナ(27)とDeNAの神里和毅(27)が付き合い始めたとき。過去に神里は小澤陽子アナ(29)と付き合っていたとも言われていたからです」(フジ関係者)

 NHKの桑子真帆アナ(34)とフリーアナウンサーの滝川クリステルアナ(43)も“オトコ”でつながる。

「桑子アナの交際相手は、俳優の小澤征悦(47)です。桑子アナは俳優・和田正人(41)の紹介で小澤と知り合い、結婚も近いと言われています。小澤は過去に滝クリや杏(35)との交際が報じられ、滝クリは小澤との破局後に小泉進次郎(40)と結婚した。滝クリも椿原慶子アナ(35)と同様、幅広いセレブ人脈を持っている」(女子アナに詳しいライター)

 共演者と恋に落ちるケースもある。

「フリーアナの徳永有美アナ(45)の夫・内村光良(56)は、徳永アナの先輩であるテレビ朝日の下平さやかアナ(48)と交際していた過去がある。二人とも深夜の『内村プロデュース』で出会ったのが交際のきっかけでした。2005年に結婚して退社した徳永アナは現在、フリーとして『報道ステーション』のMCを務めていますが、同じ職場で下平アナと働いているというのも時の流れを感じます」(テレビ朝日関係者)

 複雑な関係性が垣間見えるが、近年の女子アナ婚活事情は様相が変わりつつある。

「日テレの徳島えりかアナ(32)やフジの永島優美アナ(29)が社内結婚しました。最近はコロナで出会いの場となる飲み会も少ないので、社内で結ばれるケースがさらに増えるかもしれません」(前出・テレビ局関係者)

 女子アナの婚活模様は、世相を映す鏡なのかも。

※週刊ポスト2021年7月2日号





外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_a5163c4f685a_松本人志『コントの会』 「世帯視聴率6.8%」で「視聴者2506万人」の意味 a5163c4f685a a5163c4f685a 松本人志『コントの会』 「世帯視聴率6.8%」で「視聴者2506万人」の意味 oa-newspostseven

松本人志『コントの会』 「世帯視聴率6.8%」で「視聴者2506万人」の意味

2021年6月20日 16:05 NEWSポストセブン

 ダウンタウンの松本人志が民放で20年ぶりに新作コントを披露した6月12日の『キングオブコントの会』(TBS系)の“視聴率”と“視聴人数”が話題になっている。ビデオリサーチが発表した2つの数字が一見、乖離しているように見えるからだ。

 13日に世帯視聴率は6.8%(関東地区)と明らかになったが、16日には番組をリアルタイムで1分以上視聴した推計人数が2506万5000人に到達したと公表された。その調査によれば、若年層を中心に多くの視聴があり、ツイッターの国内トレンド1位にも入ったという。

 この2つの数字はよく吟味しないと、「視聴率6.8%なのに、2506万5000人が視聴したって、どういうこと?」という疑問を抱きかねない。テレビ局関係者が説明する。

「視聴率は毎分出ています。前者の世帯視聴率は、3時間なら3時間の“平均視聴率”です。後者の2506万5000人という数字は、あくまで“リアルタイムで1分以上視聴した推計人数”です。言ってみれば、割り算の“平均世帯視聴率”と足し算の“推計人数”です。計算方法が違うので、そもそも比べるものではありません。

 今は世帯視聴率20%、30%が簡単に出る時代ではないし、ライフスタイルが多様化し、メディアもテレビが必ずしも王様ではなくなったので、いろいろな調査方法を使って、数字を出してくれているのだと思います。ただ、指標が多過ぎると、受け止める側は混乱するでしょうね」(以下同)

「テレビ離れ」に拍車をかけかねない?

 5月に衝撃のデータが出たことも関係しているのか。NHK放送文化研究所の『国民生活時間調査』によれば、調査日にテレビを15分以上視聴した場合のみ『見た』として集計したところ、平日は10歳から15歳までは56%、16歳から19歳までは47%、20代51%と半数前後だっだと判明した。

「“テレビ離れ”が取り沙汰される中で、局にとって“若年層が見た”というデータは、嬉しいですよ。ただ、今回の“リアルタイムで1分以上視聴した”という集計方法だと、番組を長くやればやるほど、数字は自然と上がりますよね。これが、テレビにとって良いことだとは思えません。

 今、YouTubeの主流は10分前後で手軽に見られる動画です。長い間、テレビの前に座って見続ける人自体は年々減っている。各局は数年前までの50代以上を狙うような番組作りから脱却し、若者へ訴求しようとしている。それなのに、長時間番組を肯定するようなデータを出してしまうと、“テレビ離れ”に拍車をかける要因となりかねないのではないでしょうか」

 昨今、テレビ局内では番組を評価する際、ツイッターなどSNSで話題になったかも1つの指標とする節がある。

「正直、やたらと気にしますね。たしかに、反応があると良かったと思いますよ。でも、個人的には少し疑問があるんです。ネットをやりながらテレビを見ると、どうしても集中力は分散するじゃないですか。本当に番組にのめり込んだら、SNSに書き込まないと思うんですよね。もちろん、見終わった後に書き込んでくれる人もたくさんいるでしょうけど、“トレンド1位”はだいたい放送中に達成されているはず。

 それに、みんながみんな、ツイッターを使っているわけでもないし、日常的につぶやいているわけでもない。ジャニーズ系アイドルが番組に出ると、すぐツイッターでトレンド入りしますが、彼らの出演番組の全てが高視聴率かといえば、必ずしもそうでもない。あんまり気にしすぎるのも、どうかと思いますけどね……」

“リアルタイムで1分以上視聴した推計人数”“ツイッタートレンド1位”……テレビ業界は良い要素を何か探したいほど、切迫しているのかもしれない。

 

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_f8e40bf5e784_菅原文太から宇梶剛士への言葉「どうしても許せなかったら暴れたらいい」 f8e40bf5e784 f8e40bf5e784 菅原文太から宇梶剛士への言葉「どうしても許せなかったら暴れたらいい」 oa-newspostseven

菅原文太から宇梶剛士への言葉「どうしても許せなかったら暴れたらいい」

2021年6月20日 11:05 NEWSポストセブン

 昭和の「カリスマ」の弟子を自負する者たちにとって、師の箴言は決して色褪せない。俳優・宇梶剛士は菅原文太さんの言葉に今も支えられているという。宇梶が菅原さんの思い出を振り返る。

 * * *

 初めてオヤジ(菅原文太)と出会ったのは、19歳になる直前。歌手のにしきのあきら(現・錦野旦)さんの事務所で付き人をしていて、お使いで台本を取りに行った時のことでした。

 応接スペースでオヤジが鶴田浩二さん、東映プロデューサーの俊藤浩滋さんと打ち合わせをしていたので、台本だけ受け取って引き上げようとすると、背中からオヤジが「お前さんは何者だ?」と声かけてきたんです。

「俳優志望ですが、どうすればなれるのかわからないので、(にしきのさんのところで)お手伝いさせてもらっています」

 そう答えると、オヤジがその場でにしきのさんの事務所に電話をかけ、「おたくのところの若い大きい奴、もらっていいか? ああ、そう、はい」と言って電話を切った。

「ということで、いいか?」と聞かれ、オヤジの付き人になりました。

〈宇梶は高校中退後、暴走族の総長として鳴らした。だが、少年院で改心し、定時制高校に通いながら俳優への道を模索していた〉

 ワルだったことは、自分からは言いませんでしたよ。俳優の道に進もうと決めてからは、パンチパーマに特攻服ではなく、七三分けのサラサラヘアにし、服装にも気をつかっていました。

 それでも噂が耳に入ったんでしょうね。ある時、「お前、グレてたのか?」と聞かれた。「ハイ」と正直に答えると、オヤジはこう言ったんです。

「この世界は、自分にどんな理由があっても、暴力を振るえば退場だ。暴力は悪だ」と。いちおう「ハイ」とは答えましたが、内心、“オヤジも大人みたいなことを言うんだなぁ”と思いました。僕はまだ若くて、大人に対する不信感や怒りが解けていない時期でしたから。でも、オヤジが続けて口にした言葉が、僕の胸に刺さりました。

「だがな、どうしても飲めない、許せないと思うことがあったら暴れたらいい。そして、去れ」


 教師も親も警察も、ダメだといって抑えつけてきて、こっちは抑えつけられるほど反発する。だけどオヤジは「そこで考えろ」と言ってくれたんです。納得がいかないなら暴れることもできるけど、その責任は自分で負う。つまり、俳優の道を失うことになる。“お前にとって何が一番大事なんだ?”と。

 その後の俳優人生でも、テーブルをひっくり返したくなった時には、必ずオヤジのこの言葉が頭に浮かびます。

 オヤジはよく本を読み、映画も半端なく観て勉強していた。頭を指さして「ここも磨いておかなきゃダメだ」と言っていました。

 そんなオヤジのところにいたのは2年足らずです。美輪明宏さんの舞台に魅了され、「舞台に挑戦するので事務所を辞めたい」と率直に告げると、オヤジは「そうか、うん。離れていってもお前は弟子だからな。いつでも顔を出せ」と言って送り出してくれた。

 本当に広くて大きな人でした。

※週刊ポスト2021年7月2日号

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_0bd794c9370a oa-newspostseven_0_b3005508c405_田中邦衛さんの悲願だった『北の国から』40周年“同窓会”富良野で開催 b3005508c405 b3005508c405 田中邦衛さんの悲願だった『北の国から』40周年“同窓会”富良野で開催 oa-newspostseven

田中邦衛さんの悲願だった『北の国から』40周年“同窓会”富良野で開催

2021年6月20日 07:05 NEWSポストセブン

 往年のファンにはうれしい知らせが飛び込んできた。1981年の放送開始後、北海道を訪れる人が急増するなど、社会現象にもなったテレビドラマ『北の国から』(1981~2002年、フジテレビ系)。放送開始から40年を迎える今年、物語の舞台となった北海道富良野市では、さまざまな記念行事が開催される。

「第1話が放送された10月9日の前後に、40周年記念の“同窓会”を企画しています。ファンを集めて行う公開イベントで、当時のキャストも登壇する予定です」(ふらの観光協会の広報担当者)

 記念商品の発売やスタンプラリー、ロケ地を巡るツアーなどが計画されているが、目玉となるのは、ファンを集めてのイベントだ。

 2011年の30周年記念イベントには、中嶋朋子(50才)や竹下景子(67才)が登壇しており、今回も主要キャストの参加が期待されている。そんな節目を前に訃報が届いたのは今年3月。ドラマの主人公・黒板五郎を演じた田中邦衛さん(享年88)が老衰のため逝去した。

「今年は田中さんも亡くなったし、コロナ禍で無理をしなくても」という声もあったというが、開催を後押ししたのは、ドラマの「生みの親」の熱い思いだった。

「脚本を担当した倉本聰さん(86才)が“コロナで苦しいいまだからこそ、田中さんを忘れてはならない”との強い思いを抱き、『思い出せ! 五郎の生き方』をテーマに掲げました。懐かしの同窓会であるとともに、作品の精神を次の世代に引き継ぐイベントになりそうです」(テレビ局関係者)

 ドラマでは、地井武男さん(享年70)が演じた五郎の親友・中畑和夫が重要な役割を担った。中畑のモデルとなった富良野市麓郷地区の木材会社社長・仲世古善雄さんも秋のイベントを心待ちにする。

「ドラマの放送前は、森と畑しかない麓郷に観光客が押し寄せるなんて、夢にも思いませんでした。いまも想いを寄せてくれる人がたくさんいるのは、ありがたいことです」


 始まりの地・富良野での再集合は田中さんの悲願でもあった。

「田中さんは、『続編があれば遺影になってでも出たい』と周囲に語るほど、『北の国から』というドラマを大切に思っていました。30周年のイベントは体調不良で参加できなかっただけに、“次は必ず”と願っていたはずです」(前出・テレビ局関係者)

※女性セブン2021年7月1・8日号

外部リンク