ドナルド・トランプ大統領の食の趣味は、決して良いものではありません ―― この見解に対し、さほど驚く必要などありません。なにせこれは、遠慮気味に言っている表現なので…。
ステーキにケチャップをかける彼の姿を、皆さんも覚えているのではありませんか?
トランプの元選挙対策本部長コリー・ルワンドウスキー氏とおなじく、元選挙参謀デビッド・ボッシー氏の共著による『LET TRUMP BE TRUMP(トランプはトランプのままに)』を読めば、大統領の食生活がいかに酷いかが一目瞭然です。
「夕食にマクドナルドのビッグマックを2つ、フィレオフィッシュも2つ、おまけにチョコレート・シェイクと…トランプの食欲は、とどまることなど知らぬようです」と、彼らは書いています。
「ケンタッキーフライドチキン、ピザ、そしてダイエットコーク(1日に12本飲んでいることが、米「ニューヨーク・タイムズ」紙の記事になっていました)も、“トランプ専用機”には欠かすことができなかった」と、トランプと行動をともにしてきたルワンドウスキー氏とボッシー氏は記しています。
この情報に基き、私たちはこの第45代アメリカ合衆国大統領の好物に関する調査を独自に行い、そして、不健康な順にランキングをしてみました。なにはともあれ御覧ください。
ピザ
しばしば不当な評価を受けることもあるピザですが、チェーン店の脂ギトギトのものではなく、健康的な食材で作られてさえいれば当然のことながら悪い食べものではありません。
ですが、当のトランプが好きなのは、「ギトギトのピザである」と私たちは確信しているのですが…。
トランプ自身が証言しているように、トッピングだけを貪(むさぼ)るようなおかしな食べ方をするのではなく、全粒粉でできた健康的なピザを選んで食べれば良いのです。生地がそこに存在しているということは、それ相応の理由があるのですから…。
そう考えると、1995年のコマーシャルでチーズ入りのピザ生地からできたピザを、そのチーズ入りの耳側から貪っていたトランプを責めることができないことに気づいた次第です…。
ダイエットコーク
ダイエットコークがどんなものであるかは、皆さんご存知のとおりです。
『ストローク』誌に2017年掲載された調査報告には、これを飲み続けていれば心臓発作と痴呆のリスクが高まる可能性があると指摘されています。どんなものでも言えることですが、適量を弁えることが肝心です。
また、『アメリカ老年病学会雑誌(Journal of the American Geriatrics Society)』に掲載された論文によれば、65歳以上の高齢者にとっては体重増加の原因にもなり得るとのこと。
トランプが71歳であることを考えれば、そろそろ水に切り替える頃合いかもしれませんね。
マクドナルド
『アトランティック』誌が、私たちに代わって調査結果をまとめてくれています。前出のようにビッグマック2つ、フィレオフィッシュ2つ、それからチョコレート・シェイクという1食におけるカロリーの総計は、2400キロカロリーに達します。
「ナトリウムの摂取量は3400ミリグラムとなり、アメリカ心臓協会の推奨する1日あたり1500ミリグラム(1.5グラム)という目安の倍以上ということになります。また、この食事には、繊維質がほとんど含まれておりませんし、通常1週間で食べるべき白パンの量も超えています。いずれも大統領の心臓血管系に、悪影響を及ぼしている可能性は高いです」と、『アトランティック』誌の記事はさらに述べていました。
加えてアメリカ農務省によれば、トランプの年齢なら1日あたり2000から2200キロカロリーが好ましい摂取量とされています。この1食で、24時間のうちに摂るべき量を超えてしまっているというわけです。
ケンタッキーフライドチキン
著書『LET TRUMP BE TRUMP(トランプはトランプのままに)』には、トランプが「KFC」で具体的になにをどれだけ注文するのかは記されていません。…ということで、トランプの2016年のツイートをもとに私たちは計算を行いました。
写真にはなんと、大きなチキンバケットがあるじゃないですか。その大きさは、12ピースのチキンが軽く入るぐらいに見えます。また、グレイビーソースの入った容器と、それから恐らくはマッシュポテトと思われる謎の容器も見受けられます。
すでに食事中であることは明らかですので、さらなる量があったものと断定できます。KFCのウェブサイトに、その証拠が記されていました。
そこから推定すれば…12ピースのバケットはサイドメニュー(大)3種とビスケット6個がついた、合わせて6人前のセットになります。6人前です! 賭けても良いですが彼は絶対に誰ともシェアせず、ひとりで食べているに違いないでしょう。
カロリー通算は?
もも肉【※ドラムスティック】、腰肉【※サイ】、手羽【※ウィング】、そして胸肉【※ブレスト】、これですべてでしょうか…。これらがセットになったKFCの「エクストラ・クリスピーの12ピース入りバケット」を、トランプ大統領は1人ですべて食べきったと仮定します。
すると、KFCの養分表記によれば実に4800キロカロリーということになります。
セットのグレイビーソースが245キロカロリー、ビスケット6個で1080キロカロリー、それからグレイビーのかかったマッシュポテトが120キロカロリー(こちらのグレイビーは少量)ですから、すべて合わせて6245キロカロリーという計算です。
トランプが注文した他のサイドメニューがなんなのかは、私たちにもわかりません。ですが、そろそろ吐き気をもよおしてきたので、この辺でやめておきたいと思います。文句なしの最悪の1食です。
もちろん、こってりソースにまみれてさえいなければ、そしてサイドメニューにも気をつけさえすれば、チキンはけっして悪い食材ではありませんので…。
ステーキにケチャップをかけるトランプ大統領の姿
こちらの写真が、ステーキにケチャップをかけるトランプ大統領の姿になります。
米国のメディアでも連日とりあげられ、「ステーキにケチャップをかけたことがあるか否か」を問う街頭インタビューも行われたほどです。
皆さんはいかがですか?
From Men's Health
BY DANIELLE ZICKL
DEC 6, 2017
Translation / Kazuki Kimura
Edit / Hikaru SATO, Kaz OGAWA