注目の俳優・宮沢氷魚さんが、舞台『CITY』で柳楽優弥さんと共演
【連載】「今、この人に会いたい!」宮沢氷魚さん ※サイン入りチェキプレゼント! 秘蔵フォトギャラリーあり
アメリカ生まれの日本育ちで、英語と日本語のバイリンガル。優しくもクリアな声がまた魅力的。
今回の“今、会いたい人”は宮沢氷魚(ひお)さん。モデルであり、俳優としての活躍も目覚ましい25歳です。5月~6月には、3作品目となる舞台『CITY』に出演。その心境と、透明感あるピュアな輝きを放つ素顔に迫ります!
――『CITY』は、今最も注目を集める若手演劇人の一人、藤田貴大さんが作・演出する新作舞台。昨年の宮沢さんの初舞台『BOAT』も藤田作品でしたね。
「僕は知らなかったんですが、『BOAT』の公演中に事務所にオファーがあったそうです。藤田さんが“次の作品もぜひ氷魚くんと”と言ってくださったと後で聞いたときは、本当に嬉しくて。今回も各場面が本のようにチャプターで分けられたつくりになっていて、場面転換にもすごくこだわりが感じられて……。また藤田さんらしい舞台になるんだろうなと思って、とても楽しみにしています」
――象徴的なシーンを別の角度から繰り返し見せる映像的な手法など、独特の作風と世界観を持った藤田作品。今回は柳楽優弥さんを主演に迎えて、都市を舞台に“ヒーロー”を描くと伺っています。
「藤田さんの作品は全部カッコイイと思うんですけれども、今回は都会を描いているので、さらにカッコよさがあるものになると思います。お芝居を生で見てみたいと思っていた柳楽さんと、初共演できるのも楽しみです。柳楽さんが演じるのは、妹の事故死の真相を追っているうちに町を守る存在になっていく青年で、僕はそれを手助けする幼なじみの役なので、間近で見られるなと思って。でも、まさか1年の間にご夫婦それぞれと共演するとは思いませんでしたね(笑)」
母はタレントの光岡ディオンさんで、氷魚さんはクォーター。魅力的な目の色に思わず引き込まれる。
――『BOAT』では、柳楽さんの奥さんの豊田エリーさんと共演されてますものね。その『BOAT』、なかなか台本が完成しなかったとか?
「稽古場では結局、クライマックスからエンディングまでの台本がないまま稽古が終わって、そこから先の部分は劇場入りしてから作っていきました。それで豊田さんと一緒に、この物語はどうやって終わるんですか?”と藤田さんに聞きに行ったら、初日3日前なのに“それはまだ言えないから”と言われて(笑)。きっと藤田さんの中でまだ納得のいく終わり方ができていなかったから、役者には話せなかったのかなと思うんですが、不安で怖くて仕方なかったです」
――初舞台でそれは、かなり心臓に悪いですね。
「そうですね(笑)。初日が開いてからも台詞や動きが毎日変わっていくので、前日に新しい台詞を渡されて、それを必死で覚えるというのが、また恐ろしくて(苦笑)。でも、こうやって作品が日々進化していくのはすごいな、舞台はまさに生きているもの、生ものなんだなと感じました」
――藤田作品の魅力をどう感じていますか?
「人それぞれの感じ方や捉え方ができるところが面白いなと思います。『BOAT』を観に来てくれた友達や、先輩や後輩と話していても、その人ごとに見方が違っていて、“あれってこういうことだよね?”と言われて、演じているこっちが“あ、そうかも!”と思うような発見があったりしました。きっと、藤田さん自身が正解を決めて作っているわけじゃないからなんだろうなと思います」
――今回いちばん楽しみにしていることは何でしょう?
「『BOAT』のときは、初舞台にして主演ということで、とにかく成功させなくてはという勝手な思いがあったんですね。自分が座長だとは全然思っていなかったし、皆さんに本当に助けていただいたんですけれども、どこか“自分がちゃんとしないと”とか“先頭に立たないと”というプレッシャーがあって。でも今回は柳楽さんがいらっしゃるので、もっと自由に楽しめるというか、主演というプレッシャーから解放されたことで、きっとまた違った体験ができるのかなと。かつ、前回共演した方も多いので、チームワークという部分では、さらに高いレベルまで持っていけるんじゃないかなと思っています」
スポーツも得意。三島由紀夫の長編小説を舞台化した『豊饒の海』では、剣道に初挑戦した。
――昨年は、三島由紀夫原作の舞台『豊饒の海』にも出演されましたね。こちらはまた、言葉も場面も細部まできっちり練られた美しい舞台で、宮沢さんの鮮やかな口跡にも引き込まれました。
「ありがとうございます。『豊饒の海』は、同じ舞台でも、『BOAT』とは作り方からまるっきり違っていて、びっくりしました(笑)。唯一、シンプルなセットで、役者が道具を動かすことで場面転換をしていくところは、ちょっと似ていましたね。でも藤田さんの作品は、『豊饒の海』のように33公演もできない気がします(笑)。自分の体力的にもハート的にも、たぶん今回の14公演がMAXなのかなと(笑)。毎日発見があって楽しいんですけれども、今回も相当、体と頭を使うんだろうなと覚悟しています」
――今の仕事に興味を持ったきっかけは何だったのでしょう?
「自分も人前に立つ仕事がしたいと思うようになったきっかけは、父(THE BOOMの宮沢和史さん)のライブを観たことです。僕は歌が下手なので、結構早い段階で歌の道は無いなと諦めがついて、昔からテレビドラマや映画を観るのが好きだったこともあって、俳優になりたいと思うようになりました。それで、アメリカの大学に通っているときに、自分で今の事務所に履歴書を送ったんです」
――歌は得意ではないのですね。お父さま様のDNAは、いったいどこに!?
「弟に持って行かれましたね(笑)。弟は歌がうまいんです。でも自分がうまく歌えたとしても、音楽業界には入らなかったと思います。父という壁を越えられる気がしないので」
――モデルの仕事から始めて、今も続けていらっしゃいますね。
「はい。演技の知識も経験もないので、まずはモデルの仕事からやらせてもらいました。モデルの現場では、見せ方や表現の仕方という面で、だいぶ鍛えられたと思います。逆に、映像の仕事をやった後、モデルの現場に戻ると、雰囲気が変わったねと言われて嬉しかったり……それぞれに刺激をもらっています」
――俳優になってよかったなと感じるのは、どんな時ですか?
「うーん……今まで出た作品やシーンで、納得がいくものが、やっぱりまだないんですね。悩むことばかりで。でも、先輩に話を聞くと、ほとんどの方が“そんなもの、いまだにないよ”“もっとこうすればよかったと思うことばっかりだよ”とおっしゃっていて(笑)、何かそこがいいなと感じています。“今度は絶対こうしよう”と思っても、同じシーンを同じ状態でやれることは二度とないし、常に次のシーンや作品や役と向き合って生きていかなければいけないのが役者の仕事というか、楽しさというか……。癖になりますね(笑)。とはいっても、納得いく演技ができないのは、やっぱり悔しい。なので、できることなら自分が出たものは観たくないです(笑)。 勉強のために観るようにしてはいるんですが」
『CITY』では、ファッションデザイナーの森永邦彦(アンリアレイジ)が初めてデザインを手がける舞台衣装にも注目だ。
――そんな宮沢さんにとって、舞台はどんな場所ですか?
「怖い場所ですね。緊張感のレベルが映像より遙かに高くて、台詞や動きを全部覚えて、この緊張感と常に闘っている舞台役者さんは、本当にすごいなと思います。ただ、その緊張感や、公演が終わった後の快感や達成感というのは、ほかのことではなかなか体験できないなとも感じていて。共演者の方が“舞台を1回やってしまうと、年に1回はやらないと刺激が足りないと感じるようになる”と話されているのを聞いて、そんなことあるのかなと思っていたんですけれども、今はちょっとだけそれがわかるというか(笑)」
――お仕事をする際にどんなことを心がけていますか?
「気持ちが弱くなったり、休みたくなったりしたときは、“自分が好きで選んだ仕事だし、そこは頑張らないと”というスイッチを入れて、気持ちを“やるぞ!”と奮い立たせています。時にとてもしんどくなって、もうダメかもしれないと思うこともあるんですが、本当にやりたいことを仕事にできている自分は、すごく幸せだなと思っているので、今できることは全部やろうと決めています。20代のうちは、とにかくがむしゃらに頑張ろうと思っていて」
――将来的に目指していることはありますか?
「英語を使った仕事は、いつか絶対にやりたいなと思っています。『豊饒の海』の演出家さんはイギリスの方だったので、英語で直接コミュニケーションが取れたんですね。1対1で話す時間も多かったですし、細かいニュアンスまで全部直接聞いたり、伝えたりできるのは、やっぱり楽だなと感じました」
――ぜひ世界でも活躍してほしいです。今回の『CITY』はどんな作品になりそうでしょう?
「今回も、僕の想像を遙かに超えたものになるのだろうなと思っています。ヒーローを描くということで、深い内容でありながらも、今までの藤田さんの作品にないアクションを取り入れたエンターテインメントになりそうですし、また何回でも観たくなる作品になるのだろうなと。柳楽さんの生のお芝居も味わえますし、きっと幅広い層の方に楽しんでいただけると思います。観ていただけたら嬉しいです」
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宮沢氷魚/Hio Miyazawa俳優、モデル1994年、米国カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ。2015年に雑誌『MEN’S NON-NO』の専属モデルとしてデビュー。2017年にテレビドラマ『コウノドリ』で俳優デビュー。2018年には『R134/湘南の約束』でドラマに初主演、また初舞台『BOAT』で主演を務める。初出演の映画『賭ケグルイ』が2019年5月3日より公開。
『CITY』
5月18日~26日/彩の国さいたま芸術劇場 S席/5500円 A席/4500円 U-25/3000円 お問い合わせ/SAFチケットセンター 電話0570-064-939
5月29日/兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
6月1日・2日/穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
作・演出/藤田貴大 出演/柳楽優弥、井之脇 海、宮沢氷魚、青柳いづみ、内田健司、續木淳平 ほか
https://saf.or.jp/arthall/stages/detail/6361
宮沢氷魚さんからサイン入りチェキを抽選で2名様にプレゼント!
【応募方法】
サイン入りチェキの応募締め切りは2019年6月9日(日) 9時00分です。
下記応募フォームに、必要事項を入力してください。なお、ご応募は、お1人様1回限りとさせていただきます。
複数回のご応募は、無効とさせていただくことがございますのでご了承ください。
当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。編集部へのお問い合わせはご遠慮ください。
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取材・構成・文/岡﨑 香 撮影/taro ヘア&メイク/スガタクマ