パリのファッションウィーク、通称"パリコレ"は、世界中のファッション関係者やセレブリティーがパリの街に集まる一大イベント。モデルにとって世界最高峰とも言える舞台です。現在TBS系列で放送中の「林先生が驚く初耳学!」内のコーナー「パリコレ学」では、アンミカ先生指導の元、パリコレモデルを育成する企画。FASHIONSNAP.COMでは、見事パリ行きの切符を手にした福岡出身の17歳 小野寺南友(みゆ)さんに密着しました。
パリコレ学とは? TBS系列で毎週日曜22時から放送されている「林先生が驚く初耳学!」内の企画。元パリコレモデルのアンミカを講師に迎え、全国300人以上の中から選ばれた歳も経歴も異なる9人のモデルの卵(=学院生)たちがパリコレデビューを目指すオーディション番組。モデルの冨永愛やデザイナーのコシノ・ジュンコ、写真家のレスリー・キーなどが特別講師として番組に参加し、ウォーキングやコンポジット撮影など半年に渡る厳しいレッスンを通じて成長していく様子を描く。3月3日に放送された卒業式の回で小野寺南友のパリコレ行きが決定した。
番組公式サイト
「これがゴールなのではなく、ここからがスタート。あくまで私は推薦するだけ。オーディションを勝ち抜いてパリコレのステージに上がれるかどうかは南友ちゃんの実力次第」。
卒業式の放送回でのアンミカ先生の言葉を胸に、小野寺さんはファッションウィークの約2週間前に撮影クルーとともにパリに到着。モデルは現地の事務所に所属することが通例。無事にパリのモデル事務所「UPMODELS」への所属が決まり、モデルにとって名刺代わりのコンポジット(コンポジ)の撮影も完了し、「キャスティング」と呼ばれるオーディションへと向かいます。
小野寺さんにとって初めてのモデルキャスティングは、パリ発のブランド「イーチ アザー(Each Other)」。ファッションデザイナーのイラン・ドゥルイ(Ilan Delouis)とアートディレクターのジェニー・マナーハイム(Jenny Mannerheim)が2012年に立ち上げたパリコレ常連の気鋭ブランドです。
現場にはデザイナーのイランさんの姿も。ショーの準備で多忙を極める中、普段は撮影NGのキャスティング中の撮影を快く受け入れてくれたナイスガイです。
地下鉄の乗り換えを間違えてしまうハプニングに見舞われつつ、現地に到着した小野寺さん。緊張の中、キャスティングが行われるショールームの扉を開けます。
中ではすでに何人かのモデルがスタインバイしていました。リラックスしているようにも見えますが、キャスティングはショーの出演が決まる重要な場です。
会場には可愛らしいスタッフの姿が。キャスティングの最中、モデルたちに愛嬌を振りまいたり、自由に動き回る姿に緊張ムードも和らぎます。
ここからが本番です。イーチアザーのキャスティングディレクターを務めるのはニコラさん。これまでに「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH」のルックブックやヴォーグなど雑誌のエディトリアルを手がけるなど、モデルを見定めるプロ中のプロ。コレクションの内容やデザイナーの意向を汲み取りながら、今回のショーにふさわしいモデルを決めていきます。
モデルが次々と呼ばれていく中、ついに小野寺さんの出番。靴をハイヒールに履き替え、コンポジを手にキャスティングに臨みます。まずは最も大事なウォーキング。
そして記録用の写真を撮り、審査が終了。およそ1分にも満たない短時間です。流れ作業のようですが、この一瞬で合否が決まるようなもの。毎シーズンおよそ100人以上がキャスティングに訪れ、結果は翌日以降、ブランドからモデル事務所に通達されます。
自分の番が終わっても、ライバルとなる他のモデルの様子が気になる小野寺さん。ウォーキングをじっと見つめます。
会場を後にした小野寺さんは「初めてのショーキャスティングなので緊張しましたが、他のモデルさんは慣れた感じでいたので、(冨永)愛さんからアドバイスいただいことを思い出して、普段以上に態度を大きく見せることを意識しました。自信はあります」と、安堵の表情を浮かべながら振り返ります。そして、ひと息つく間もなく次のオーディションへと向かっていきました。
次週3月17日放送の「パリコレ学」は最終回。FASHIONSNAP.COMの密着Part 2では、小野寺さんとアンミカさんの個別インタビューなどを通じて撮影の裏側を伝えます。