スリッパや家具など、部屋中のいたるところをカミカミカミ……。
子犬期のあま噛みを「若いうちはしかたない」「犬だからしかたない」とほうっておくと、のちのちなんでも噛みつく犬になりやすいって知っていましたか?
そんな困ったワンコにさせないために、まずは噛んではいけないものは徹底的に噛ませない工夫を。
通常犬は、成長とともに噛みつき欲求が弱まっていきます。また、子犬期に噛んだことのないものは、将来噛もうとしなくなります。そのため、今のうちから“噛んではダメなものは噛ませない”よう、キッチリ対策することが大切なのです!
ワザ1 小物は見えない場所に片づける
スリッパや靴下、タオルなど噛まれて困るものは、愛犬から見えず、さらに口や足が届かないところにきちんと片づけて、いっさい噛ませないようにします。
もし噛まれたくない小物が扉つきの棚などに片づけられない場合は、犬が小物のある場所に行けないようゲートなど設けて対策してもOKです。
ワザ2 家具はアルミホイルでカバー
犬が家具の脚などを噛むのは、ガジガジ噛めて楽しいから。犬が噛む部分にアルミホイルをまいてカバーすれば、その噛み心地を嫌う犬が多いため、しだいに噛まなくなります。
もし犬がアルミホイルを食べてしまうなら、市販のアクリル板や、ペット用保護シートなどでカバーするのも手。どちらもホームセンターなどで購入できます。
ワザ3 犬が嫌がる味をつける
噛まれて困る場所に、事前にペット用の苦みスプレーをかけておきましょう。
そこを噛んだ犬は「これを噛んだら苦い味がした!」と覚え、徐々にその部分を噛まなくなっていきます。
なお苦みスプレーは、こまめにかけ直さないと苦みが薄れてしまうことがあるので注意を。また、吹きつけた箇所が変色する可能性もあるので、目立たないところで試してみてから使うようにしましょう。
ワザ4 人の手にも嫌な味をつける
じゃれているときなどに人の手を噛むような場合は、あらかじめ人の手の“甲”に苦みスプレーをかけておきます。その甲を噛んだ犬は、「手を噛むと嫌な味がする」と覚え、それ以降噛まなくなります。
まれに、自分の手をおもちゃ代わりに噛ませる飼い主さんがいますが、絶対にダメ!
将来、「手=噛んでいいもの」と覚えてしまいますよ!
なお、手の“ひら”には苦みスプレーをかけないようにして!
人の手が嫌いになってしまい、なでられたりすることを嫌がるようになってしまうかもしれません。
ワザ5 おもちゃを存分に噛まて欲求を満たす!
噛まれたくないものは徹底的に噛ませない工夫が必要ですが、それだけでは犬は、元来もっている「噛みたい」欲求が満たされずストレスに。何とか欲求を満たそうとして、ほかのものを噛むようになってしまうかもしれません。
そこで、カミカミ遊びに向いている犬用おもちゃを噛ませて、欲求を満たしましょう。
与えるおもちゃは、ガジガジと噛めるゴム系のおもちゃやウッドトイ、飼い主さんといっしょに遊べる引っ張りっこ用のおもちゃなどがおすすめです。
「ダメなものは噛ませない」、「噛んでいいものは積極的に噛ませる」。
この基本を守って、噛みグセのないイイコに育てましょう!
参考/初めて飼い主さんの「いぬのきもち」2016年1月号『ダメイイコ正しい伝え方』(監監修:Can!Do!Pet Dog School代表 西川文二先生)、
初めて飼い主さんの「いぬのきもち」2016年5月号『はじめてしつけコンプリートドリル vol.3』(監修:Can!Do!Pet Dog School代表 西川文二先生)
文/h.taco