犬の治療費は人と違って「自由診療」です。動物病院によって金額も異なるため、病気になるとどれくらいの治療費がかかるのかは気になるところ。保険会社のデータや『いぬのきもち』読者の体験談をもとに、病気ごとの治療費の目安を紹介します。
※この記事ではアニコム損保株式会社の「家庭どうぶつ白書2016」を引用しています。「家庭どうぶつ白書2016」はアニコム損保の「どうぶつ健保」にご契約のあった犬45万6822頭(0〜12才、オス・メス)を対象にしています。
また、年間平均診察費は「2016年度犬保険請理由TOP30」のデータをもとにしています。ただしこれらの金額は、最低額と最高額が大幅に異なるものも含まれているので、あくまでも平均額の参考としてお読みください。
※始期日(保険契約の開始日):2014年4月1日〜2015年3月31日
治りにくい、通院回数が多い、費用がかさみがちな病気って?
【外耳炎】かかりやすい上に1回で治らないことが多い
外耳炎は保険請求の理由第1位になっていることからもわかるように、非常にかかりやすい病気。1回の治療では治らないことも多いため、少なくとも2回以上の通院や、点耳薬を使ったり、自宅ケア用に洗浄液を購入したりすると、費用がかさみます。悪化してからの治療はとくに費用がかかるため、早めの受診が大切です。
【膿皮症】重症化すると治りにくく、通院回数が増える
細菌感染により激しいかゆみを伴う膿皮症(のうひしょう)は、犬がかかりやすい皮膚病の1つ。
軽度なら1回の治療につき数千円程度ですむこともありますが、重症化すると治りにくく、かかりやすい犬などは通院回数や薬代が増え、費用もかさみます。
また、自宅ケア用に動物病院処方の薬用シャンプーが必要になることも。
【アトピー性皮膚炎】発症したら長く治療が必要
完治が難しく、薬や処方食、薬用シャンプーなどの治療やケアを続けることになるため、年間の費用もかさみがち。アレルギー検査を行うと2万〜3万円はかかってしまいます。
安価なステロイ治療もありますが、副作用の少ないかゆみ止めや免疫抑制剤を使うと、高額な治療費がかかることも。
いざというときのために治療費を知っておきましょう
犬の治療費は人のように公的な医療保険が適用されない「自由診療」だからこそ、いざというときのために目安は知っておきたいですね。
参考/「いぬのきもち」2018年11月号『愛犬の病気にかかった「治療費」白書』(監修:ぬのかわ犬猫病院 中田分院院長 石田陽子先生)
データ提供/アニコム損害保険株式会社
文/\(m.h)/