海苔の日の2月6日に、Twitterに投稿された写真が話題になりました。拡大して見ると……この模様は一体?
弁当に海苔で描かれているのは、シンボリックな「家紋」。並べたのを見ると、もう芸術の域です。投稿には「鳥肌が立ちました」「勿体なくて食べられない」などの反響が。
BuzzFeed Newsは、制作者のきーこさんを取材しました。
きーこさん(@wasaisai)は、息子さんが中学校を卒業するまでの間、家紋弁当を作って持たせていたそうです。
完成した写真を撮り続けたところ、3年間で計480枚に。
きーこさんは、手描き友禅の職人として、着物の柄を染める仕事をしていますが、以前は和装小物を扱う会社で働いていました。そこでさまざまな家紋を紹介する本と出会い、デザインの面白さに惹かれたそうです。
「紋切り遊びを海苔でしたら、面白いかな?」と考え、お弁当のデコレーションに家紋を取り入れることに。
歴史上の人物の誕生日や命日にはその人物の家紋を、歴史的な出来事の日には関わった人のものを…という風に選んでいました。季節に合わせた花を採用することも多くあったといいます。
たとえば、関ヶ原の戦いの日には…
石田三成の旗印をもとにした「大一大万大吉弁当」です。
薩長同盟の日は…
毛利家と島津家で、おむすび2つの「薩長同盟家紋弁当」。
坂本龍馬の家紋は、華やかですね。
ただし、この家紋は作るのが難しくて、毎回苦労したそうです。
「簡単な家紋もたくさんあります」と紹介してくれたのは…
これは小田原北条氏の「北条鱗」。気軽に作ってみたら、話題のきっかけにできそうです。
きーこさんは、100円ショップのキッチンバサミで、だいたい5〜10分くらいかけて作っていたといいます。
「前の日に準備するとか、下絵を作るとかしない大雑把な性格なので、当日朝に海苔と家紋の本をにらめっこしながらハサミでチョキチョキしてました」
きーこさんのTwitterには、家紋弁当の写真がずらり。家紋や和柄、着物などに興味を持ってもらうための発信もしているので、ぜひじっくり、目で味わってみてください。
中学3年間の息子弁当まとめました!
— 和彩彩きーこ@次は3月閃華(大阪) (@wasaisai) March 6, 2018
保育園時代からずっと給食だったので、初めての毎日作るお弁当。
自分のモチベーションの為に写真を撮って毎日ツイートすることにしました。
家紋好きなので海苔で家紋を切り抜き家紋弁当に。毎朝キッチンバサミで切りました。
では、中1のお弁当から。#家紋弁当 pic.twitter.com/0i1phqSMtk
訂正
「海苔の日」とTwitterへの投稿日を「2月7日」としていましたが、正しくは「2月6日」でした。訂正いたします。
2020/02/08 11:59