REUTERS/Noah Berger
・アップルの元小売部門責任者、アンジェラ・アーレンツはリンクトインのポッドキャスト番組「Hello Monday」に出演し、仕事で自分の才能を生かすことの重要性について語った。
・自分の子どもたちにも伝えていると同氏は述べた。
・自分の才能を理解して、それを伸ばすことで、最も価値ある貢献ができるようになると同氏は語った。
アップルの元小売部門責任者のアンジェラ・アーレンツ(Angela Ahrendts)は2014年に同社で働き始めてから、とても大切なことを学んだ。とりわけ、最初の100日間で。
「何かを教えられたとしたら、そこにあなたが採用された理由がある」と同氏は2019年5月、リンクトイン(LinkedIn)のポッドキャスト番組「Hello Monday」で語った。
「だから自分の得意領域を生かし、才能を発揮していけばいい」
自分の強みが何かを理解し、これまで経験したことのない分野の仕事でもその強みを生かしていくという教えは、自分の子どもたちにも伝えていることと同氏は述べた。
アーレンツは長くファッション業界で働いてきた。アップルの前はバーバリー(Burberry)のCEO、さらにその前はリズクレイボーン(Liz Claiborne)やダナ・キャラン・インターナショナル(Donna Karan International)の幹部を務めてきた。同氏にとってアップルへの転職は、新たな分野に足を踏み入れることだった。
「子どもたちには、水上スキーのようなものと伝えている」と同氏。
「ここにとどまりたくない、もっと素晴らしい場所に行きたいと思ったら、そのために努力する。すると人生は動き出す」
アーレンツは小売部門の責任者として、アップルストアやオンラインショップでの販売戦略を担当した。バーバリーからアップルへ転職したのは2013年、アップルウォッチが発表される前年のこと。そして2019年4月、アップルによると「新たな個人的、専門的な目標」のために退職。5月にAirbnbの取締役となった。
同氏はアップル在職中、同社で最も報酬の高い幹部だった。2019年1月の株主総会資料によると、2018年の同氏の報酬は2650万ドル(約28億円)。ティム・クックCEOの1570万ドル(約17億円)よりも多かった。
また2018年の資料によると、2017年のアーレンツ氏の報酬は2420万ドル(約26億円)。クックCEOの1280万ドル(約14億円)よりもかなり多く、最高財務責任者のルカ・マエストリ(Luca Maestri)氏やハードウエア・エンジニアリング部門の責任者のダン・リッチオ(Dan Riccio)氏といった他の幹部よりも若干多かった。
アーレンツはまた、仕事での自分の役割に対する不安感にどう対処するかについてもポッドキャストで語った。そのような気持ちはなかなか払拭できないが、自らの強みをしっかりと見極めることで、成功に必要な自信を得ることができると語った。
「あなたはさらに強くなり、自分自身と社会に貢献できる自らの才能に対して、もっと自信が持てるようになる」とアーレンツ。
「そのためには、より専門的な分野を歩むことが大切。そうすれば、生きているうちに果たすべき貢献を成し遂げることができる」
[原文:How to succeed at work, according to Angela Ahrendts, who was one of Apple’s highest-paid executives]
(翻訳:仲田文子 編集:Toshihiko Inoue、増田隆幸)