Toru Hanai/Reuters
・日本のウーバーイーツは順調、その背景にはシニアの存在がある。
・ダラ・コスロシャヒCEOは、日本においてウーバーイーツは大きな成功を収めているとブルームバーグに語った。
・それでも日本は、ウーバーの主要事業である配車ビジネスの足場を築くことに苦労している6カ国のうちの1つ。
2019年はじめ、ウーバーが株式上場を申請した際、同社は投資家に対して6カ国で解決すべきことがあると述べた。
その6カ国の中で、ウーバーが足場を築くことに苦戦しているのが日本。だが今、ウーバーはいつもとは違う突破口を見つけたようだ。
7月4日(現地時間)、ダラ・コスロシャヒCEOは、日本で始まったばかりの市場において、シニアは最も熱心なウーバーイーツの配達員になっているとブルームバーグに語った。
「シニアは実際にウーバーイーツの配達員として登録している。日本においてウーバーイーツは大きな成功を収めている。ウーバーブランドにとって、極めて有効な導入につながるだろう」
同氏のコメントは、ウーバーがIPOを控えてフードデリバリービジネスについて投資家に語ったことと同じ。すなわち、ウーバーイーツはいずれ利益を生み出す多くの手段のうちの1つということ。
とはいえ、ウーバーの主要事業である配車サービスに関しては、日本は韓国、ドイツ、アルゼンチン、スペイン、イタリアとともに長い間、頭痛の種だった。だがつい先日、同社は既存のタクシー会社と提携して運営する計画を明らかにした。そうすることで、進出したほとんどの国で直面してきたタクシードライバーとの衝突を避けられる可能性がある。
ウーバーイーツも逆風に直面している。世界中の多くの国と同様に、日本でも配達員は労働組合の設立を求めている。配達員は現時点では個人事業主としてウーバーと契約しており、集団で会社と交渉することはできない。
「時間はかかるだろうが、日本市場の可能性について我々は明るい見通しを持っている」とコスロシャヒ氏は語った。
「日本でタクシー会社とともに我々がやろうとしているイノベーションは、世界中に広がるだろう」
[原文:Uber's CEO says elderly people are fueling its efforts to ramp up food delivery in Japan]
(翻訳:仲田文子、編集:増田隆幸)