cat_oa-bengo4com_issue_765cc903f0f1 oa-bengo4com_0_765cc903f0f1_包茎手術「不要な施術勧められた」「保険適用知らされず騙された」男性がクリニック提訴 765cc903f0f1 765cc903f0f1 包茎手術「不要な施術勧められた」「保険適用知らされず騙された」男性がクリニック提訴 oa-bengo4com

包茎手術「不要な施術勧められた」「保険適用知らされず騙された」男性がクリニック提訴

男性器の包茎手術について、クリニック側がきちんと説明しなかったとして、関東地方在住の男性患者2人が2月7日、クリニックを運営する医療法人や医師を相手取り、損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。原告側弁護団が同日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いて発表した。会見した原告の1人、20代男性は「信頼してお願いしたのに、裏切られたかたちで残念だ」と述べた。20代男性が訴えた東京上野クリニック側は弁護士ドットコムニュースの取材に「この件は弁護士に一任している。担当者も不在で回答できない」とした。

●それぞれ十分な説明を受けていなかった

訴状などによると、原告の20代男性は2015年3月、東京上野クリニックで施術を受けた。包茎手術だけでなく、ヒアルロン酸注入など複数の施術を受けて、現在まで約139万円を支払っている(契約金額:約237万円)。本来なら、保険適用の手術を受けられるタイプの包茎だったが、自由診療の高額手術を受けさせられた。病院側が保険適用の可否や効果について説明義務を尽くさなかったため、誤解して契約したと主張している。

もう1人の原告の40代男性は2014年3月、別のクリニックで、包茎手術とヒアルロン酸注入などの施術を受けて、現在まで約122万円を支払っている(契約金額:約192万円)。施術のあと、出血や亀頭部分に凹みが生じたという。ヒアルロン酸の効果は6か月〜1年程度であることなどから、医師が亀頭増大の効果や予後、施術の危険性について説明義務を尽くさなかったとしている。

●20代男性「あとから騙されたと思った」

会見に出席した20代男性は、次のように包茎手術やヒアルロン酸注入に至った経緯を説明した。

「私は以前から、冬になると乾燥から、陰茎の皮が裂けるなど傷ができることがよくあった。これは包茎が原因なのではないかと考えて、意を決して包茎手術を受けることにした。事前にホームページで、包茎手術は10万円でできると理解していた。

受診すると、医師でないスタッフから『ヒアルロン酸を注入すると、通気性がよくなって、治りが早くなるメリットがある』などと説明されて、包茎手術だけでなく、ヒアルロン酸も注入することにした。

医師は、陰茎の状態を確認しただけで、とくに何も説明してくれなかった。そのあと、包茎手術だけでなく、ヒアルロン酸注入など、ほかの施術もすすめられた。どのような手術をおこなうべきかわからなかったので、医師がすすめる施術が必要だろうと思った。あとから、(本来なら)保険適用される手術で済んだとわかり、騙されたと思った」

●弁護団、電話相談を実施

原告側代理人が所属する医療問題弁護団によると、包茎手術やそれに伴う男性器の施術は、センシティブな事柄であり、男性器のコンプレックスを感じている男性が対象となっている。そのため、クリニックからすすめられると、誤解して本来必要のない施術についても契約してしまう側面があるという。

また、実際に健康被害があったとしても、コンプレックスに関する相談であるため、なかなか声が上げづらいという性質もある。同弁護団が2016年に実施したホットライン(合計58件・うち対面相談者15人)も、被害の「氷山の一角にすぎない」と考えられるという。同弁護団は同じような相談について、窓口を設けて対応する(03-6909-7680/平日10時〜16時)。

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cat_oa-bengo4com_issue_765cc903f0f1 oa-bengo4com_0_4lxb7ba6lz4x_ジャニーズWESTの「海賊版DVD」ツイッターで販売した女性、書類送検 JASRACが刑事告訴 4lxb7ba6lz4x 4lxb7ba6lz4x ジャニーズWESTの「海賊版DVD」ツイッターで販売した女性、書類送検 JASRACが刑事告訴 oa-bengo4com

ジャニーズWESTの「海賊版DVD」ツイッターで販売した女性、書類送検 JASRACが刑事告訴

人気アイドルグループ「ジャニーズWEST」のコンサートDVDを無断複製して、ツイッターを使って販売したとして、鹿児島県警は11月29日、福岡県の女性を著作権法違反の疑いで、鹿児島地検に書類送検した。

JASRAC(日本音楽著作権協会)が12月1日、発表した。同協会によると、女性は2009年ごろから、ツイッター上で、ジャニーズ事務所に所属するアーティストなどの海賊版DVDを1枚300円程度で販売すると告知していた。

販売によって、これまでに約1700万円を得ていたという。警察の取り調べに、女性は「生活費と遊興費の補填のため」と供述したそうだ。

女性が販売していた海賊版DVDの中に管理する楽曲が多く含まれていたことから、JASRACが11月24日、著作権侵害の疑いで鹿児島県警に刑事告訴していた。ツイッターに関連して、同協会が告訴した事例は、これで4件目となる。

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cat_oa-bengo4com_issue_765cc903f0f1 oa-bengo4com_0_zjyr9shkboe0_つけ麺「大勝軒TOKYO」、元店長のスタンガンパワハラ提訴に反論「社長はその場にいなかった」 zjyr9shkboe0 zjyr9shkboe0 つけ麺「大勝軒TOKYO」、元店長のスタンガンパワハラ提訴に反論「社長はその場にいなかった」 oa-bengo4com

つけ麺「大勝軒TOKYO」、元店長のスタンガンパワハラ提訴に反論「社長はその場にいなかった」

「大塚大勝軒」の元店長の男性が、社長からスタンガンによるパワハラを受けたなどとして、運営元の「株式会社大勝軒TOKYO」(豊島区)を相手取り、損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こしたことをめぐり、同社が12月1日、「事実と異なる点がある」と反論した。

元店長側が11月30日、記者会見で話した内容に反論するもの。会見で元店長側は、従業員がスタンガンを顔に当てる動画を示していたが、「その場に社長はいなかった」と本人やほかの従業員が証言しているという。

また、反対に「元店長側が日常的に暴力をふるっていた」との証言も得られたとした。



●「従業員がスタンガンを当てたのは酒の席で、社長はその場にいなかった」と反論

元店長の男性Aさんは、11月30日に同社と社長を提訴したのち、会見を開いて経緯を説明した。

社長から蹴られたり、スタンガンを顔に当てて電流を流すよう命じられたりするパワハラがあったと主張した。また、1ヶ月の残業時間は140時間から160時間に及んだものの、残業代は支払われなかったとしている。

弁護士ドットコムニュースの問い合わせに、大勝軒TOKYOからは代理人を通じて以下のような回答があった。

「当職が社長本人や従業員らに確認したところでは、そのような事実(編注:大勝軒TOKYOの社長がひどい暴力やパワハラをしていた)は把握できていません。逆に『(元大塚大勝軒店長)が日常的に暴力をふるっていた』という証言が出てきており、そのような加害者ともいうべき人間の発信した内容に報道機関の皆様が振り回されていることは残念でなりません。

当社の従業員が自分の顔にスタンガンを当てる動画が広まっていますが、その場に社長はいなかったとスタンガンを当てた本人ほかの従業員が証言しています。その者らによると、酒に酔った席での出来事とのことでした。

なお、例えば残業の関係では、2020年4月以降はほとんどの期間当社は東京都からの自粛要請に従って営業時間を短縮しており、基本的に残業の実態はなかったことを申し上げておきます」



●「双方の主張については裁判で行いたい」

弁護士ドットコムニュースは、大勝軒TOKYOの反論について、Aさん側に再取材したところ、代理人を通じて次のような回答があった。

「会社側の主張については裁判の場で正式な書面が提出されます。ですので双方の主張については裁判で行いたいと思いますので、こちらからの回答は控えさせていただきます」



●編集部より

11月30日、Aさんが加入する首都圏青年ユニオンから提供されたスタンガンによるパワハラの証拠動画を弁護士ドットコムニュースではサイトにアップロードしておりました。

しかし、12月1日「大勝軒TOKYO」の代理人からの反論をもとに、Aさん側に事実確認のため再取材したところ、回答は得られませんでした。

事実関係の確認のため、動画は一旦、非公開とさせていただきます。

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cat_oa-bengo4com_issue_765cc903f0f1 oa-bengo4com_0_6i31kvpq4t84_名刺アプリを悪用する「営業行為」まん延か 「アドレス推測した」記者にもメール届く 6i31kvpq4t84 6i31kvpq4t84 名刺アプリを悪用する「営業行為」まん延か 「アドレス推測した」記者にもメール届く oa-bengo4com

名刺アプリを悪用する「営業行為」まん延か 「アドレス推測した」記者にもメール届く

スマホで簡単に登録、整理できる名刺管理アプリ。出先からでも名刺を確認でき便利なツールだが、それを営業に悪用する事例も起きている。

「名刺管理に使ってるけど、これ見てマンションとか土地絡みの電話かけてくるから超絶にうざい」
「名刺アプリEightの情報を頼りにワンルームの電話営業あり」

ツイッターでは名刺アプリを利用した営業行為に困惑する声が複数上がっており、中には会社の代表番号に電話があったケースなども報告されている。



●不審な営業行為は利用規約で禁止されている

運営側も注意を呼びかけている。名刺アプリ「Eight」を提供するSansanは11月29日、ユーザーに対して「不正利用防止強化に関する大切なお知らせ」と題したメールを送付。知り合いではないユーザーに対して、不審・不要な営業行為などの連絡をした場合、アカウントの利用を停止することがあると呼びかけた。

Eightサービス利用規約では、以下の3つの行為などが禁止されている。

(1)不審な営業行為:知り合いではないユーザーに対して、不審/不要な営業行為などの連絡をする
(2)なりすまし:他人や偽物の名刺をプロフィール名刺として登録する
(3)無差別な名刺交換:無差別に名刺交換リクエストを送信する

Eightは「ユーザーによる不正行為が、当該ユーザーの所属する組織・会社として行われたものであると当社が検知・判断した場合には、当該組織・会社に対し、不正行為の差し止め等を請求することがあります」とし、是正されない場合には、裁判上での差止請求その他の法的措置をとることもあるとしている。



●記者の元にもメールが

記者の元にも2021年4月、「名刺アプリEightにてお名前とご経歴を拝見した」として、コンサル会社からインタビュー依頼のメールが届いた。

名刺画像の公開設定は「つながっている人」に設定していたため、どのようにしてメールアドレスを入手したのか尋ねたところ「弁護士ドットコムでEightを使っている人の中で、名刺を公開している人を元に、メールアドレスを推測して送っている」と説明された。

当時、同様のメールは、弁護士ドットコムの社員に50件ほど届いていた。

Eightはユーザーに対し、違反行為や営業行為などを受けた場合、違反報告窓口から通報するよう呼びかけている。

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cat_oa-bengo4com_issue_765cc903f0f1 oa-bengo4com_0_ef14361060fc_京王線、九州新幹線…模倣犯の共通点は「自殺願望」? 相次ぐ「無差別」事件の背景 ef14361060fc ef14361060fc 京王線、九州新幹線…模倣犯の共通点は「自殺願望」? 相次ぐ「無差別」事件の背景 oa-bengo4com

京王線、九州新幹線…模倣犯の共通点は「自殺願望」? 相次ぐ「無差別」事件の背景

ハロウィンの10月31日、京王線の車内で乗客17人が負傷する事件が起きた。報道によると、殺人未遂容疑で逮捕された20代男性は、今年8月に小田急線で起きた事件を「参考にした」としたうえで、「人を殺して死刑になりたかった」と供述した。

さらに、11月8日には、九州新幹線の車内で放火未遂事件が発生し、逮捕された60代男性は「京王線の事件をまねした」と話したという。相次ぐ電車内の事件は、「模倣犯」、あるいは京王線の容疑者の衣装や犯行にちなんで「ジョーカー」として、ネットで注目を集めている。

精神科医の片田珠美さんによると、こうした無差別事件の背景には、容疑者の「自殺願望」が潜んでいることが少なくないという。コロナ禍の混乱が広がる中、私たちはどう向き合えばいいか、片田さんに聞いた。(ライター・渋井哲也)



●無差別事件の犯人は「先行する事件を模倣する」

――電車内の殺人未遂事件が相次ぎました。どのように捉えるべきでしょうか?

明らかに「模倣」だと思います。たとえば、10月31日に起きた京王線事件では、容疑者本人が「2人以上殺して死刑になりたかった。(今年8月の)小田急線の刺傷事件を参考にした。誰でもよかった」と供述しました。11月8日に起きた九州新幹線事件でも「京王線の事件をまねようとした」と容疑者が話しています。

これはコピーキャット、つまり模倣という現象です。無差別事件の犯人は「先行する事件を模倣する」。これは、無差別殺人事件では重要な要因になります。たとえば、2008年6月8日の秋葉原事件で、加藤智大死刑囚は事件の4日前、その年の3月に起きた茨城県土浦市の通り魔事件を思い出したと掲示板に書いています。

――先行する事件は、なぜ起きているのでしょうか?

6つの要因が重なった結果、起きると考えられます。アメリカの犯罪心理学者が以下の点について明らかにしました。

1つは「長期間にわたる欲求不満」です。加藤死刑囚もそうでした。仕事も恋愛もうまくいかず、非モテであり、格差社会の中で理不尽な扱いをうけていると感じていました。それが、絶望感につながったのです。

2つ目は「他責的傾向」です。こうした無差別事件の犯人は「自分がそういう境遇なのは社会のせい。上司のせい。親のせい…」と思い込みやすい。「全部、他人のせい」という思い込みは、怒りや復讐願望につながりやすいのです。それが、無差別事件を起こす原動力になります。その多くは、自殺願望を含むため、「拡大自殺」とも呼べます。絶望感と復讐願望が重なっているのです。

3つ目は「破滅的な喪失」です。少なくとも、そう本人が感じたと考えられるような出来事があります。その典型が、大切なものを失うこと(対象喪失)です。喪失体験に直面すると、「自分はもうダメだ」「人生は終わりだ」と思ってしまう。そう本人が受け止めたと考えられる出来事が、直近で起きています。

京王線事件の容疑者は、福岡で6月ごろまで携帯電話会社のコールセンターで営業販売のオペレーターとして働いていました。5月ごろ、顧客からクレームがきて、上司からは配置転換の提案があったけれど、退職した。仕事を失ったことを、容疑者が破滅的な喪失と受け止めた可能性は十分考えられます。

秋葉原事件の加藤死刑囚も同じです。派遣切りの不安がありました。もっとも、加藤死刑囚の場合、本当は切られるメンバーに入っていなかったのですが、自分の作業着がなくなっていると本人が思い込んだ。この出来事を本人が破滅的な喪失と受け止めたのではないでしょうか。

今は、コロナ禍ということもあり、一つの仕事を失うと、次がなかなか見つからない。それによって、相当なストレスが溜まる。京王線事件の容疑者は派遣社員でした。容易にクビを切られる立場でもありました。




●「日付」も重要な要素となっている

――4つの目の要因はなんでしょうか?

4つ目は「コピーキャット」、つまり、以前の犯行の模倣です。秋葉原事件の加藤死刑囚はレンタカーで交差点に突っ込んで刃物を振り回しました。7人が死亡して、10人が重軽傷を負いました。実は1999年9月に起きた下関通り魔殺人事件の模倣です。この事件でも、レンタカーで駅構内の自由通路に突っ込み、車から降りた後、包丁で無差別に切りつけて、5人を殺害し、10人に重軽傷を負わせました。

日付も重要な要素です。秋葉原事件が起きた6月8日は、児童8人が死亡、児童13人と教職員2人がケガをした大阪教育大付属池田小事件の発生日です。

1999年4月20日のコロンバイン高校銃乱射事件もある意味で同じです。同校の生徒2人が銃を乱射し、生徒12人と教師1人を射殺しました。生徒2人はヒトラーとナチスに心酔していました。この日は、ヒトラーの110回目の誕生日でしたが、彼は史上最大の無差別大量殺人犯です。

京王線の事件は10月31日です。この日はハロウィンで、「人が多い電車を狙った」と容疑者は供述していますが、象徴的な意味があるのではないでしょうか。この手の犯人には、"楽しそうにしているのが許せない"という心情があります。自分が楽しくないからこそ、楽しそうな人を復讐の対象にするのです。渋谷のスクランブル交差点は象徴的です。加藤死刑囚も秋葉原の歩行者天国を狙いました。

また、この日が総選挙の投開票日だったことも大きいのではないかと思います。どこまで容疑者が意識していたかはわからないのですが、"選挙をしても、何も変わらないんじゃないか"と思っていたのではないでしょうか。

ただ、容疑者は、上京する前、神戸や名古屋にも寄っていました。これは、歯止めになるものを探していたからではないかと思います。本人は意識していなかったにせよ、知らず知らずのうちに探していたのかもしれません。しかし、残念ながらそういうものが何もなかった。東京まで来たが、何もない。やるしかない、と追い込まれていったのではないでしょうか。

――残りの要因はなんでしょうか?

5つ目は「社会的、心理的な孤立」です。一連の事件ではみんな孤立していました。京王線事件の容疑者は、福岡から神戸、そして名古屋、最後に上京しました。東京まで来て、お金がないので、サラ金でお金を借りています。

小田急線事件の容疑者も同じく孤立していました。この事件の容疑者は「(事件の)数カ月前から生活保護を受けていました」と供述しています。生活保護につながったという面ではよかったのかもしれません。一方で、生活保護を受給することを惨めと感じ、被害的に受け止める場合もあるのです。ただ、この容疑者の場合、精神疾患を抱えている可能性も否定できず、精神鑑定が行われると予想されています。

6つ目は、大量破壊を可能にする武器の入手です。一連の事件では、刃物あるいは火でした。秋葉原事件や下関事件で使われたレンタカーは免許証があれば借りられます。小田急線事件で使用されたのはサラダオイルでしたね。2019年の京都アニメーション放火殺人事件以後、ガソリンを入手するのはむずかしくなったかもしれませんが、普通の油は簡単に入手できます。京王線事件で使われたのはライターの油。誰もが入手可能です。



●「発達障害について本人に自覚がない場合がある」

――格差社会の恵まれなさについて考えると、最近では「親ガチャ」という言葉が話題になりました。

精神科を受診する患者を見ていても、親の収入や受けた教育レベルで子どもが受けられる教育も変わってくると感じます。そうなると、必然的に子どもが稼げる収入も変わってきます。京王線事件の容疑者は母子家庭だったという報道がありますが、社会の格差を感じていたのかもしれません。そうした不満が復讐願望へつながった可能性もあります。

もちろん、それだけでかたづけられません。秋葉原事件の加藤死刑囚は恵まれていたほうです。父は金融機関に勤務しており、母は専業主婦で、教育熱心でした。加藤死刑囚は青森県内でトップレベルの高校へ進学しています。しかし、途中までは成績が良かったのですが、高校で挫折したタイプです。事件の4日前、6月4日の掲示板には「負けっぱなしの人生」と書き込んでいました。

――社会福祉や障害者雇用の社会的サポートを受けることで、不満や孤立は解消されるのでしょうか?

2018年6月、富山県のファーストフード店で働いていた男性が、上司とトラブルになり、叱責されたあと、殴打して、ケガを負わせました。その後、交番へ行き、警察官を刃物で殺害した。さらに、銃を奪って、近所の小学校の正門へ向かい、警備員を射殺した。小学校に向かったのは、無差別殺人を起こそうと思っていたからではないかと言われています。

この事件の裁判のとき、新聞の取材を受けました。被告人は自衛隊にいたことがありますが、どこでもコミュニケーション能力が低く、いじめにあっていました。母親が精神科に連れて行ったことがありますが、医師に対して、「こんなやつに言っても、何も変わらない」と思ったらしく、何も話さなかったようです。事件後、精神鑑定で自閉症スペクトラム障害と診断されています。

この事件の被告人のように、困っていても、発達障害について本人に自覚がない場合があります。当然、診察を受けても拒否的で、きちんとした診断がついておらず、治療も受けていませんでした。こういう場合、社会福祉や障害者雇用といったサポートにつなげるのは難しいのです。

また、たとえ障害者雇用で働けても、本人が不満を募らせる場合があります。すると、イライラして、攻撃衝動をコントロールできないので、どうしてもトラブルが起きやすい。そのため、上司の配慮でしばらく休むようになることもあるのですが、本人は「休みたくなかったのに、上司のせいで休職に追い込まれた」と被害的に考えるわけです。

また、障害者雇用だと、もともと賃金が低いうえ、なかなか上がらないので、なぜ上がらないのかと不満を募らせることもあります。自分の問題や状況を受け入れられず、怒りと恨みを抱く。そんな状況で、もしクビになったら復讐願望の塊のようになりかねません。



●「死刑制度があっても別の方法を考える」

――すべてではないにせよ、一定の自殺願望と表裏一体ということでしょうか?

そうです。欲求不満があり、そして孤立している。そこに、破滅的な喪失と本人が受け止めるような出来事が起きる。すると、自分はもうダメ、人生は終わりと思い込んでしまう。自殺願望が芽生えても不思議ではありません。

秋葉原事件の加藤死刑囚は、何度か自殺未遂をしています。大阪教育大付属池田小事件の宅間元死刑囚も自殺未遂をしています。「捕まえて死刑にしてほしかった」と話していますし、犯行の1週間前にはネクタイを使って自殺未遂をしています。土浦の事件の金川元死刑囚も強い自殺願望を抱いていて、死にきれないので、誰かを殺して死刑になりたいと考えるようになったのです。「自殺は怖い、痛い。死にきれないかもしれない」。そう考えていたようです。

見逃せないのは、非常に強い復讐願望があることです。その根底には強い他責的傾向が潜んでいる。とにかく、ほかの誰かのせいにせずにはいられないのです。社会のせい。他人のせい。環境のせい。誰でもいいから巻き添えにしたい。そして、一矢を報いたい、と。

――死刑願望を抱いている人もいます。

土浦の事件の金川元死刑囚は死刑願望を抱いていました。金川元死刑囚は「自殺を考え始めたが、痛い思いをするだけで死ねないかもしれない。手っ取り早いのが死刑」と言っていました。ただ、精神鑑定で金川元死刑囚は「こんなに時間がかかるなら自殺すればよかった」とも話しています。

こういう人は、他人を殺害し、死刑になることによって自殺を完遂しようと思っているため、あまり未練がありません。当然、死刑制度が犯罪の抑止力になりえないわけで、それが一番怖いと私は思います。

ただ、死刑制度があっても、別の方法を考える場合もあります。たとえば、アメリカの銃乱射です。アメリカでは、もし銃を乱射したら、すぐ警察官に射殺される。それを最初から期待して事件を起こす場合もあります。警察官に射殺されることをあらかじめ想定して銃を乱射するわけで、スーサイド・バイ・コップ(Suicide By Cop)と呼ばれています。



●諦めて生きるのは難しい時代

――一定のサポートが目の前にあれば、事件は起きないということになりますか? 福祉や医療、教育が受け止めきれないのでしょうか? それとも、犯罪者の個性に帰結するのでしょうか?

たしかに、社会的サポートが必ずしも十分ではないという側面もあるでしょう。もっとあればいいとは思います。しかし、ある程度サポートがあっても、そのサポートを受けるかどうかは結局のところ本人次第です。コミュニケーション能力が低く、どこの職場でもうまくいかない場合、障害者雇用で働く人もいますが、同時にこのようなサポートを受けたくない人、受けるのが嫌な人も一定数います。とりわけ、自己愛が強く、プライドが高い人に多い。"自分は心療内科や精神科に行くような人間ではない"と思っている人はいる。自分の身になって考えるとわかるのですか、なにかしらの障害を持っていることを受け入れるには、ある程度の高さのハードルを超えなければなりません。

「親ガチャ」という言葉は、親の収入、教育レベル、職業、血縁などによって、受けられる教育、ひいては得られる収入も結婚相手も変わるという現実を表しています。あまり高い教育を受けておらず、収入が低い人は、結果として、報われない。だから、努力なんかしてもムダと思い込んでいる人が非常に多く、真っ当な努力も地道な努力もしない。当然、学力も伸びない。収入も得られない。余計に報われない。だからこそ貧困の連鎖が生まれるのです。努力しても報われないと思い込んでいる人をなんとかしないと、この手の事件はもっと増えるのではないでしょうか。

――こうした事件は恐ろしいですが、多くの人は、一生に一度、遭遇するかどうかです。そのため、他人事にすることもできますが、向き合う必要はありますか?

どんなところに住んでいても、この手の事件は起こりえます。地方だからといって、起こらないというわけではない。田舎ほど、職は限られていますし、人口の流動性もないからです。職を失うと次がない。恋愛や結婚のチャンスも限られている。そのため、今は「いつ、どこで無差別殺人が起きても不思議ではない」ということを認識しなければならないのです。

そのうえで、どう向き合うか。どう対処するのか。いつも逃げられるようにしておくとか、すぐに鉄道会社がドアを開けるようにするとかいう対処も必要でしょう。しかし、何より大切なのは、先ほど挙げた6つの要因をできるだけ減らすことだと思います。

とくに重要なのは、破滅的な喪失と受け止められる出来事、つまり犯行の引き金をできるだけ減らすことです。具体的には、たとえ失職しても経済的に困窮しないようにするとか、生活保護を申請しやすいようにするとかいうこと。

ただ、小田急線事件の容疑者は、生活保護を受給していました。プライドが傷ついた生活保護受給者を数多く診察してきた長年の臨床経験から申し上げると、若いほど諦めきれないし、生き甲斐も感じられなくて悩むようです。強い承認欲求の持ち主が増えている現代社会において、「生活保護で最低限の生活を送れればいい」と諦めて生きるのは難しいのかもしれません。

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cat_oa-bengo4com_issue_765cc903f0f1 oa-bengo4com_0_492c58780859_不倫経験アンケート「やったもん勝ちの法制度に憤り」「罰は当たる」両当事者の声 492c58780859 492c58780859 不倫経験アンケート「やったもん勝ちの法制度に憤り」「罰は当たる」両当事者の声 oa-bengo4com

不倫経験アンケート「やったもん勝ちの法制度に憤り」「罰は当たる」両当事者の声

芸能人の不倫報道が相次ぐなか、「弁護士ドットコム」の法律相談にも日々不倫や離婚に関する相談が寄せられています。

弁護士ドットコムが一般会員1460名を対象に不倫経験に関するアンケートを行ったところ、結婚しているときに不倫をしたことがある人は約4割となりました。

また、これまで何人と不倫したか尋ねたところ、「1人」が29.8%ともっとも多く、ついで「5人以上」が28.9%となるなど、不倫を繰り返す人が多いことも分かりました。

自由回答には、不倫をした人、不倫をされた人、過去に不倫をしていた人など様々な立場からのコメントが寄せられました。

(弁護士ドットコムの一般会員は、オンライン法律相談サービス「みんなの法律相談」への投稿や弁護士検索サービスなどの利用者です)



●「ある」と回答した人の割合は39%

調査は今年10月、弁護士ドットコム一般会員を対象にウェブアンケートを実施し、1460名(男性882名、女性570名、性別不明8名)から回答が得られました。その中から、現在結婚している899名と以前結婚していた247名の計1146名を対象に、不倫経験を調査しました。

結婚しているときに不倫をしたことがあるか尋ねたところ、「ある」と回答した人の割合は39%、「ない」は61%となりました。法律相談を利用する人が対象のため、一般よりも割合が高くなった可能性もありそうです。

男女別では「ある」が男性が46.1%、女性が27.8%となっており、男性の方が不倫経験の割合が高くなりました。




これまで何人と不倫したか尋ねたところ、「1人」が29.8%ともっとも多く、「5人以上」が28.9%、「2人」が22.4%と続きました。「1人」と「5人以上」の差はわずか0.9%(4人)で、1度の不倫経験で終わる人がいる一方、ほぼ同数は相手を変えて不倫を繰り返していくことがわかりました。


不倫したことがパートナーにバレたかという質問では、「バレたことがある」が40.7%、「バレたことはない」が59.3%でした。


「不倫が原因で離婚しましたか」と尋ねたところ、「はい」が13.2%、「いいえ」が86.8%でした。約4割の人が「不倫したことがパートナーにバレたことがある」と回答していましたが、離婚にまで至ったケースは1割程度であり、再構築の道を選ぶ夫婦が多いようです。


配偶者に不倫の慰謝料を支払ったことがあるかを問う質問では、「ない」が93%となりました。あると答えた32人のうち、「300万円以上」が2.5%ともっとも多く、ついで「51〜100万円」が1.6%、「支払ったが金額は覚えていない」が0.9%等となっています。

不倫相手の配偶者に不倫の慰謝料を支払ったことがあるかと尋ねると、「ない」が94%となりました。あると答えた27人のうち、「300万円以上」が1.6%ともっとも多く、ついで「〜30万円」が0.9%、「支払ったが金額は覚えていない」が0.4%等となっています。

また、アンケートの回答者全員に「もし、あなたが配偶者の不倫相手のみに慰謝料を請求した場合、不倫相手はあなたの配偶者に対して慰謝料を一緒に支払うことを求める『求償』ができることを知っていますか?」と求償権について尋ねたところ、「はい」は43.1%、「いいえ」は56.9%でした。


例えば、夫が不倫した場合、夫と不倫相手は共同で妻に対し、不法行為をしたことになります。そのため、二人とも慰謝料を支払う義務を負いますが、仮に妻が不倫相手にだけ慰謝料請求をした場合、不倫相手は夫に対し一部負担を求めることができます。これを求償といいます。



●「やったもん勝ちの法制度に憤り」「自然と不倫に興味がなくなった」

自由回答には、不倫をした人、不倫をされた人、過去に不倫をしていた人など様々な立場からのコメントが寄せられました。一部を紹介します。

・不倫をされた人

「元夫が何度も不倫を繰り返し、何度も心を殺してきた。今でも悔しくつらい」(40代女性)

「離婚後に不倫を知ったが、不倫相手の出産時期が婚姻時期とかぶっていた」(40代女性)

「妻の職場不倫が原因で離婚した。本人が認めなかったため、当時は慰謝料を請求せず協議離婚したが、慰謝料という形で考えさせるべきだったと悔やまれる」(40代男性)

「子どもの学費が多額なので、離婚・別居は不可能です。なんとか耐え忍び、一緒に生活しています。私のような境遇の妻は沢山いると思いますが、やったもん勝ちの法制度に憤りを感じます」(50代女性)

・過去に不倫をしていた人

「承認欲求を満たすために一時期不倫を繰り返しましたが、あまり得られるものは無いと思い知り、今は自分の心を整えることに努めている」(40代男性)

「既婚者と付き合うとその人が必ず何らかの事故に遭ったので、配偶者にバレなくても罰は当たると思った」(30代女性)

「30代は本気になる危険あり。40代は遊び。本気の趣味を見つけたら時間とお金を趣味に使うようになり、自然と不倫に興味がなくなった」(40代男性)

「独身時代に当時の上司と不倫したことがある。ブラック企業だったため、家に帰らずとも不審に思われなかった」(30代女性)

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日大・田中理事長に敗訴した教員ら、脱税事件は「常識の枠を超えた非行だ」と批判

日本大学の田中英壽理事長が所得税法違反の疑いで逮捕されたことを受け、日大の新旧教員ら有志らによる「新しい日本大学をつくる会」は11月30日、「教育と研究を目的とする大学の長として、常識の枠を超えた非行と断ずるほかありません」などと批判した。

同会は日大に対して、学生や保護者らに速やかに陳謝することや、文部科学省に十分な説明をすることなどを求めている。



●訴訟は敗訴も… 

日大をめぐっては、2018年にアメフト部の危険なタックルや、医学部卒業生の子どもを優遇した不正入試があいついで問題化。大学のガバナンスに問題があったなどとして、2018年度の私学助成金が前年度と比べて割合で35%、金額にして約33億円減らされた。

同会は、こうした事態を招いた責任を追求するため、田中理事長ら新旧執行部の8人を相手取って、減額された助成金の1割に相当する3億5000万円を日大に支払うことなどを求める訴訟を2019年に提起していた。

この日、判決があり、東京地裁(武部知子裁判長)は同会の請求を却下した。組織が負った損害について、組織に変わって賠償を求めることは住民訴訟などで見られるが、大学をめぐっては異例。判決は、同会側に「当事者適格を認めることはできない」と判断した。

このほか、同会側は執行部の一連の対応などにより、大学の評価が下がったとして、愛校心の侵害などを理由として、原告一人につき5万5000円の慰謝料も求めていたが、判決は「愛校心が法律上保護される利益であると認めることはできない」として請求を棄却した。

同会は判決後の会見で、「現行法では難しい戦いになることは覚悟していた」とコメントした。

一方で、東京地検特捜部が田中理事長を逮捕するなど、大学のガバナンス問題に切り込んでいることについて、「私たちの請求の基礎にあった『大学存亡の危機』が単なる抽象的懸念に留まらず、根拠ある現実のものであることが刻一刻と明らかになっている」と述べ、大学を立て直す契機にしたいとの認識を示した。

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cat_oa-bengo4com_issue_765cc903f0f1 oa-bengo4com_0_80f0fdd27f40_つけ麺「大塚大勝軒」元店長「スタンガンでパワハラ受けた」運営会社を提訴 80f0fdd27f40 80f0fdd27f40 つけ麺「大塚大勝軒」元店長「スタンガンでパワハラ受けた」運営会社を提訴 oa-bengo4com

つけ麺「大塚大勝軒」元店長「スタンガンでパワハラ受けた」運営会社を提訴

人気つけ麺店「大勝軒」から暖簾分けした「株式会社大勝軒TOKYO」(豊島区)の社長からパワハラを受けたとして、同社が運営する「大塚大勝軒」元店長の男性が11月30日、同社を相手取り、慰謝料と残業代など約1070万円をもとめる裁判を東京地裁に起こした。

提訴後の会見で、元店長Aさんは「おまえもやってみろと言われて、(自分自身に)スタンガンを当てました」「大勝軒に入って、日常的な残虐的な暴力があり、主張も行動もかなり制限されて生活している日々」と涙を浮かべ、悔しさを滲ませて被害の詳細を語った。



●「従業員自らの顔にスタンガンで電流を流させる行為を繰り返し」

Aさん(20代半ば)が加入する労働組合「飲食店ユニオン」の会見で経緯が説明された。

「ラーメンの神様」と呼ばれた故・山岸一雄さんの興した「東池袋大勝軒」運営会社から暖簾分けされた会社が、大勝軒TOKYOだ。

訴状によれば、原告のAさんは、同社の千葉県の店舗で2015年2月からアルバイトとして働いたのち、2018年3月に入社した。ほかの店での勤務を経て、2019年11月から2021年1月7日まで「大塚大勝軒」(同社の提携事業店)の店長として働いた。

そこで、社長から日常的に蹴られたり、タオルを投げられたりする暴力やパワハラを受けたと主張する。

また、社長は、ミスをした従業員に命じて、従業員自らの顔にスタンガンで電流を流させる行為を繰り返していたという。

別の従業員への行為が動画で残されており、会見でも流された。

動画は2019年3月4日に、社長からAさんに送られてきたもので、社長が別の従業員に撮影させたものだそうだ。

「おべっかは使いません。有言実行します」と発言した男性従業員が、バチバチと鳴るスタンガンを顔にあてると、あまりの痛さに顔に手を当て、後ろにのけぞる様子が映っている。

さらに、顔の映らない男性が何か発言したあとに、従業員がもう一度電流を流した。

Aさんによれば、発言しているのが社長で、「痛いというのは反省していない。反省しているのであれば、あんなに悶絶しない」という趣旨の内容だという。

なお、Aさんもまた、2018年9月ころ、スタンガンを当てることを命じられ、やむなく自分のこめかみに電流を流し、大きな痛みを感じたという。

従業員の被害現場に居合わせた際に「痛いのかな」と口にしたところ、やってみろと指示されたそうだ。



●1カ月の残業時間は140〜160時間

Aさんは、1日あたり午前10時から午後11時まで、週6日で働き、1カ月の残業時間は140〜160時間に及んだという。2020年9月1日から、大塚店の17時以降の営業は1人で運行することになった。

長時間労働にもかかわらず、2019年、2020年の月給はそれぞれ19万5000円、20万5000円で、残業代は支払われなかったとしている。また、「店長手当」を含む手当などもなかったそうだ。

その後、Aさんはユニオンに加入し、11月12日に残業代と慰謝料を求める団体交渉をおこなった。会社側はAさんが「管理監督者」であるとして、ユニオンの主張に反発したというが、ユニオン側はAさんが管理監督者の裁量はなく、労働者であると主張している。早期解決が見込めなかったとして、提訴に至った。



●元店長、涙で会見


Aさんは涙をにじませ、手で何度もぬぐいながら、訴訟の理由を話した。

「社会的経済的に弱い人を長期にわたって拘束・洗脳して、圧倒的立場での残虐なことがおきています。僕はユニオンと弁護団に相談してこの環境を抜けることができました。しかし、今も残虐なことが起きています。

このままでは自分がつぶれると思って、身勝手かもしれませんが、あの場所から逃げることを決めました。ほかの従業員を助けたいという気持ちは変わりません」

Aさんの代理人の深井剛志弁護士は「飲食業界において、正社員の店長にワンオペで回させたり、1人に責任・負担を生じさせ、人件費を削減させる。そのような構造的な欠陥が出た事件だ」と話した。

弁護士ドットコムニュースは11月30日、電話で同社にパワハラや長時間労働について電話で問い合わせた。「担当者不在で回答できない」としたため、メールでも見解を求めていた。

大勝軒TOKYO側は12月1日、代理人弁護士を通じてメールで回答した。

「当職が社長本人や従業員らに確認したところでは、そのような事実は把握できていません。逆に「(元大塚大勝軒店長)が日常的に暴力をふるっていた」という証言が出てきており、そのような加害者ともいうべき人間の発信した内容に報道機関の皆様が振り回されていることは残念でなりません。

当社の従業員が自分の顔にスタンガンを当てる動画が広まっていますが、その場に社長はいなかったとスタンガンを当てた本人ほかの従業員が証言しています。その者らによると、酒に酔った席での出来事とのことでした。

なお、例えば残業の関係では、2020年4月以降はほとんどの期間当社は東京都からの自粛要請に従って営業時間を短縮しており、基本的に残業の実態はなかったことを申し上げておきます」

(12月1日:大勝軒TOKYOの回答を追記しました)

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伊藤詩織さん「一人一人に責任と認識を持ってもらいたい」リツイートだけでも賠償責任

ツイッターの投稿で名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さんが漫画家のはすみとしこさんら3人を相手取り、慰謝料など計770万円の支払いと投稿削除、謝罪広告を求めた訴訟の判決が11月30日、東京地裁(小田正二裁判長)であり、はすみさんに88万円の支払い、はすみさんのツイートをリツイートした他2人に対しては、それぞれ11万円の支払いが命じられた。

伊藤さんははすみさんに対し謝罪広告の掲載も求めていたが、伊藤さんが自身の主張を広く一般に発信できること、はすみさんのアカウントが現在凍結されていることなどから認められなかった。

判決後、都内で記者会見した伊藤さんは「他の人の表現でもリツイートは自分の表現行為と認められたことは、SNSを使う環境下でとても大切な判決だったのではないか」と話した。


代理人の山口元一弁護士は「賠償金額はもう少し多くても良いと思ったが、日本の名誉毀損事件全般に関わる問題であり、今回に限ったことではない」と一定の評価をした。



●一人一人の方に責任と認識を持ってもらいたい

リツイートについて判決は、2人がいずれもコメントを付すことなくはすみさんの投稿をリツイートし、前後のツイートにその意図が読み取れるようなものがうかがわれないことなどから、「被告らによる、被告ら自身の発言ないし意見でもあると言える」とし、賠償責任を認めた。

山口弁護士によると、2人は「人の意見を紹介しただけ」といった趣旨の反論をしていたという。

伊藤さんは「リツイートはすごく簡単にできる行為かもしれないけど、ネットの世界ではどんどん拡散されて残っていく。一人一人の方に責任と認識を持ってもらいたいと思ったので、今回判決で認められたことは大きなこと」と評価した。

はすみさんがイラストを「MeToo運動に対する風刺画」などとしていたことについては、「こうしたことが風刺という言葉で流されてはいけない。この判決はどんな金額であっても、どんな言葉でもあっても、一つの大きな一歩だと考えている」と話した。

また、今回の訴訟に関して「#伊藤詩織さんを支持します」と伊藤さんのイラストを付記した応援のハッシュタグが広がったことについて「すごく嬉しいこと。心から感謝しています」と笑顔を見せた。

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真夏の炎天下にランニングや腕立て、訓練中に死亡した救急隊員の遺族が都を提訴

東京都の多摩消防署に救急隊員としてつとめていた山崎勉さん(当時50歳)が訓練中に亡くなった公務災害事故で、山崎さんの遺族が11月30日、国家賠償法に基づいて、都を相手取り、約7000万円の損害賠償をもとめる訴訟を東京地裁に起こした。



●真夏の炎天下にランニングや腕立て伏せ

訴状などによると、山崎さんは2017年8月13日昼、多摩消防署の上司に呼び出されて、「体力錬成」と呼ばれる訓練をマンツーマンで受けさせられた。真夏の炎天下、ランニングや階段昇降、腕立て伏せなどに限界をうったえていたが、その後、急性心機能不全を発症し、搬送先の病院で亡くなった。

遺族は2019年8月、公務災害を申請して、2020年10月に認定された。地方公災基金の調査資料によると、同僚から「体力錬成の目的は本人にお灸をすえること」「本人を苦しめるため、体力を超えた体力錬成」「度が過ぎています」「かなり強い口調で指導」「腕立て時、平手打ちを受けていた」といった証言が寄せられていたという。

遺族が今年8月、東京都を相手にして、損害賠償や真相究明をもとめて、民事調停を申し立てたが、都側が「違法と評価されるべき職務行為が存在するものと必ずしも認識しておりません」と賠償責任を否定し、不成立に終わった。そのため、遺族は今回の提訴に踏み切った。



●「兄が受けたことが公になり、パワハラが少しでもなくなることを願う」

この日の提訴後、原告である山崎さんの弟は、都内で記者会見を開いて、「裁判により、兄が受けたことが公になり、パワハラが少しでもなくなり、全国の消防で働くみなさんが安心して働ける環境ができることを強く願います」と語った。

弁護士ドットコムニュースは、都側(東京消防庁)にも取材を申し込んでいる。

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