◆「すごく良いホームランだった」
ヤクルトが1分1敗で迎えたDeNAとのカード3戦目を制し、勝率の差で阪神をかわして2位に浮上した。「1番・中堅」で先発出場した塩見泰隆は第4打席に9号3ランを放ち、先発の原樹理を援護。同級生右腕の今季初白星も呼び込んだ。
塩見はこの試合前までの直近5試合で打率.167(18-3)と当たりが止まっており、この試合も第2打席まで凡退。1点リードの5回二死満塁で迎えた第3打席は三遊間を破ろうかという打球を放つも、遊撃手・大和のファインプレーに阻まれていた。
それでも1点リード7回、二死一・二塁で2番手右腕のシャッケルフォードと対峙すると、カウント1-1から3球目のカットボールを左中間席へ放り込み、貴重な追加点を叩き出した。
29日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説を務めた大矢明彦さんは「ここのところあまり状態が良くなかった。今日も5回に大和に捕られてツイてないなと思ったんですよ。それが最終打席にこのホームランが出る」と塩見の打席をプレイバック。
「不振のバッターが大仕事。やはり上位を狙っていくときには“日替わりヒーロー”というのは必ず出てくるのでね、そういう意味ではすごく良いホームランだったんですよ」と、上位を狙うチーム状況も含め、塩見の一発を評価した。
また「ずっと塩見が良いかはわからないんだけど、ゲーム毎にこういう選手が出てくる強さがあるんじゃないかな」と、前評判を覆し首位争いを演じているヤクルトの現状にも言及。
シーズン最終盤の優勝争いへ向けて、ラッキーボーイ、日替わりヒーローの存在はプラス材料になりそうだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』