クラウド労務管理サービス「SmartHR」がIVSで優勝

05.27 01:53 TechCrunch Japan

5月26日〜27日にかけて宮崎県で開催中の招待制イベント「Infinity Ventures Summit 2016 Spring Miyazaki」。2日目の朝には恒例のピッチコンテストの「Launch Pad」が開催された。14社のスタートアップが6分間のプレゼンテーションに挑んだ。その中で見事優勝を果たしたのはクラウド労務サービス「SmartHR」を開発するKUFUだった。

2位は触感型ゲームコントローラーを開発するH2L、3位はスマートフォン向けの情報配信用プレートを開発するアクアビットスパイラルズ。4位はナレッジシェアアプリを開発するTANREN、チャット型の弁護士相談アプリを開発する弁護士トーク、運転支援システムを開発するPyreneeの3社。各社のサービス概要は以下の通り。

なおKUFUは僕らが手がけるイベント「TechCrunch Tokyo 2015」のスタートアップアトル、招待制イベント「B Dash Camp」のピッチアリーナなど、複数のスタートアップ向けのピッチコンテストで優勝している。

ハックフォープレイ:あそべるプログラミング「{{HackforPlay|https://hackforplay.xyz/}}」

ゲームを遊ぶことを通してプログラミングを学習できるサービス。ゲームをプレイしたり、そのゲームのプログラムを改造してプレイ・再投稿できるゲーム投稿サイト。他のユーザーのコードも見れるので、それを見つつ、技術を学ぶことを促す。現在700以上のゲームが投稿されている。その中心は小学生だという。また同社は金沢市でリアルなスクールを開講。子ども達のプログラミング学習の機会を提供している。

TANREN:ナレッジシェアアプリ「{{TANREN|https://tanren.jp/}}」

TechCrunch Tokyoのスタートアップバトルにも登壇してくれたTANRENは店舗販売員向けのナレッジシェアのサービス。接客業の営業ロールプレイングを動画で撮影・指導できる。マネージャーが課題を設定し、該当する店舗にメールで通達。その後は実際のロールプレイングを携帯電話で撮影してアップロードすることで、マネージャーが指導を行える。携帯電話販売業を中心にサービスを展開。最近ではRIZAPでも全店舗導入を実現した。

弁護士トーク:チャットでする新しい法律相談「{{弁護士トーク|http://www.bengoshi109.com/}}」

アプリを通じて無料で弁護士と相談できるサービス。テーマや弁護士名をもとに弁護士を検索。チャット型のUIで情報を入力していくことで弁護士に相談を行うことができる。写真などもアップロードして共有可能。より詳しい相談をする場合はアプリから弁護士に正式に依頼する。アプリリース6カ月で5万1000件の相談が寄せられている。特徴は一括見積もりでの弁護士の比較機能。プレゼンでは「弁護士ドットコム」を引き合いに出し、同サービスとの強みについて、弁護士スキルを比較できることこそが強みだと語った。

selfree:5分で電話窓口を開設できるクラウド電話システム「{{CallConnect|https://www.callconnect.jp/}}」

ブラウザベースのクラウド型電話サポートシステム。取得したい番号や会社情報などを入力すれば、すぐにも導入可能なのが特徴。音声ガイダンスの録音や音声ファイルのアップロード、転送機能など各種機能を導入。Salesforceなど各種サービスとの連携を実現。顧客情報の繋ぎ込みなどが可能だ。すでに個人事業主からコールセンターまで150以上の企業が利用している。

KUFU:クラウド労務ソフト「{{SmartHR|https://smarthr.jp/}}」

TechCrunch Tokyo 2015のスタートアップバトル優勝企業であるKUFUが提供するクラウド労務サービス。社会保険や雇用保険など労務手続き自動化をしてくれる。最近では開発者向けに「SmartHR for Developers」を公開。SmartHRのユーザー企業の社内システムや他社製クラウドサービスとのデータ連係を実現した。 すでに1000社がサービスを導入している。

RENO:ソーシャルヘッドハンティング「{{SCOUTER|http://service.scouter.co.jp/}}」

審査を通過したユーザーが友人・知人を企業に推薦することで報酬を得られるサービス。ただし人材紹介の業務委託は違法になる。そこでユーザーがRENOの契約社員(スカウター)になる(弁護士ドットコムの契約サービスを利用)ことでこの仕組みを実現している。スカウターには時給および転職後の年収5%をフィーとして提供する。企業のニーズに対して、スカウターが人物を紹介。現在登録は200人。求人700件。すでに採用実績も出ているという。

Labit:10秒で出品できる、本のCtoCフリマサービス「{{ブクマ!|http://ブクマ.com/}}」

本に特化したCtoCのフリマサービス。書籍・雑誌につくISBNバーコードを撮影すると、書籍の情報やAmazon.co.jpでの最安価格などを自動で取得できる。あとは希望価格と本の状態を設定すればすぐに出品できる。現在サービスを開発中。6月下旬にもサービスをリリースする予定だ。 Labitではこのサービスとは別にクラウドファンディングサービスのCAMPFIREでリアルな書店立ち上げのプロジェクトを立ち上げている。

ウリドキネット:買取比較サイト「{{ウリドキ|https://uridoki.net/}}」

スマートフォンやブランド商品の ネット買い取りの価格比較サイト。これまでは価格比較の機能のみを提供していたが、最新版では価格の比較から直接買取申し込み(対応する店舗のみ)までをサイト上で実現した。買取業者はサイト上で商品の買取価格を設定可能。競合比較や買取依頼管理のステータス管理などの機能を提供する。この機能によって1日3時間の管理業務が1時間に短縮した事例もあるという。

Bizcast:YouTuberと企業のマッチングプラットフォーム「{{BitStar|https://bitstar.tokyo/}}」

YouTuberを起用したマーケティングなどを行うためのマッチングプラットフォーム。一部を除き、YouTuberの多くは収益化に悩んでいるのが実情。また一方で企業は最適なYouTuberと出会うことが難しい。これをオンラインでマッチングするほか、実際に動き出した案件についてはデータ解析機能を提供する。延べファン数2500万人のYouTuberが登録する。またInstagramなど各種のソーシャルメディア向けにもサービスを展開する。

CANDLIFY VR:Technologies すばやく、簡単に、結果を出すVR制作プラットフォーム「{{InstaVR|http://www.instavr.co/}}」

通常制作には数週間から数カ月が掛かるVRコンテンツを手軽に制作できるツールがInstaVRだ。360度写真や動画があれば、簡単にブラウザ上でVRコンテンツを制作できる。コンテンツ内に動画を埋め込んだり、電話発信やサイトへのリンクを付けることも可能。視線情報を取得しているため、ヒートマップの機能も提供する。サービスは2015年末にローンチ。これまで100カ国1000社が採用。スミソニアン博物館をはじめとして北米でも採用実績がある。

WHITE:世界初の触れるVRゴーグル「{{MilboxTouch|http://milbox.tokyo/milboxtouch/}}」

Google Cardboardやハコスコ同様の段ボール製VR筐体。競合との差別化ポイントは1枚のシール。導電性インクで描かれたこの回路シールを触ることで、スクロールやスワイプ、タップの入力が可能になる。この技術はすでに特許を取得しており、今後は各種VR筐体メーカーに対してOEM提供を進めていく予定だ。今後はSDKをオープンソース提供していく予定(Unityは提供済み)。プレゼンではVR版パックマンのプレイ動画なども紹介された。

H2L:世界初の触感型ゲームコントローラ「{{Unlimited Hand|http://unlimitedhand.com/ja/}}」

Unlimited Handは腕に電気刺激を与えることで触感を実現したVR向けのコントローラーだ。インプット、アウトプットの両方を実現しており、指ごとの操作が可能。ハードウェア、ソフトウェアともにオープンプラットフォームを採用、あらゆるVR端末、コンテンツに利用可能だという。2015年にKickstarterにプロジェクトを掲出。7万2000ドルを集めた。今後は反響の大きかった順に北米、ヨーロッパ、中国に出荷していく予定だが、本日から日米amazonで319.99ドル(3万5000円)で販売を開始している。

Pyrenee:いまある車に付けられる運転支援システム「{{Pyrenee Drive|http://www.pyrenee.net/}}」

人類が負傷する最大の原因である「交通事故」。そんな交通事故の約8割はドライバーの不注意で起こっているという。そんな交通事故を防ぐための後付け運転支援デバイスがPyrenee Driveだ。立体物を認識し、ぶつかるものがないかを確認。ぶつかりそうになった際はアラートを出す。最近の車には自動ブレーキも搭載されているが、それでも事故が起こる可能性はある。スマートフォンとBluetoothで連携し、プロダクトの透過スクリーン上で操作することができる。2017年3月には日本、米国、欧州、アジアで販売する予定。

アクアビットスパイラルズ:瞬間コミュニケーションで世界をつなぐ「{{スマートプレート|http://spirals.co.jp/smartplate/}}」

「ググらせない」をテーマにしたプロダクト。スマートフォンにタッチすることで、特別なアプリを導入することなく各種のアプリを立ち上げたり、情報をプッシュする小型のプレート。プレゼンでは技術解説はなかったが、AmazonのDash Buttonに近いイメージだ。例えばタッチすることでタクシーの配車を行ったり、商品のECサイトを立ち上げる、といったことを実現する。専用アプリ・クラウドでリアルタイムなデータ解析も可能。設置については特許技術を持っているという。

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SpaceX、ロケットの海上回収に3回連続で成功中

05.28 16:53 TechCrunch Japan

SpaceXにとって良い1週間だったことだろう。まずNational Reconnaissance Officeと高額の契約を結んだ。お固い政府機関で偵察衛星を扱っている組織だ。そして週末となり、ケネディ宇宙センターのケープカナベラル空軍基地第40複合発射施設よりOrbital ATKの通信衛星であるTHAICOM 8を打ち上げたFalcon 9の、4度目となる第一段部分の回収に成功したのだ。海上を動いている「ドローン船」にて回収したのは3度目となる。

出典: YouTube

THAICOM 8を宇宙に送り出した今回は、海上回収がさらに難しいものとなると言われていた。衛星が打ち出されたのは静止トランスファ軌道(Geosynchronous Transfer Orbit:GTO)だ。この静止軌道には、メインロケット(今回の場合はFalcon 9)に加えて、より小型のロケットも併用して打ち上げることになる。

静止軌道は36,000キロメートルほど上空にある軌道であり、この軌道にのった衛星を地上からみると、まるで静止しているように見える。一般的には気象観測や通信衛星を打ち上げるのに用いられる。THAICOM 8は商用通信衛星で、インドおよびアフリカ、東南アジアで利用される予定となっている。

前回の打ち上げについてもそうだったが、今回の打ち上げでは、低軌道に打ち上げるのに比較して、より多くの機材を搭載する必要があった。打ち上げ角度もはるかに急峻となり、それに伴って地上への帰還角度も急になってしまう。それにより、もちろん速度も増してしまうこととなった。

そうした状況の中で、Falconの飛行に許される精度上のブレは圧倒的に小さなものとなる。速度が増すことで、予期しないブレに対してロケットが対応する時間も少なくなるのだ。風や、ちょっとした大気の揺れによるごく微細なズレも重大な事故につながりかねないのだ。さらに、高い軌道まで打ち上げることにエネルギーを使い、自らの制御に使える燃料はごくわずかしか残っていないという状況にもある。

今回の最着陸成功によりSpaceXの技術の実用性がさらに強く認識されるようになる。打ち上げロケットを再利用できるようにすることにより、SpaceXは打ち上げコストを下げて、宇宙開発をより一般的なものにしようと考えている。さらには火星探検という大きな夢も描いていて、そのためにも打ち上げロケットの再利用可能性を高めていきたい考えなのだ(火星から地球に戻ってくる際に、ロケットを再利用できるようになる)。

もちろん、現在の段階では夢の実現はまだまだ不可能の範囲内だ。打ち上げロケットの回収には成功しているものの、完全な「成功」をいうためにはロケットの再利用に繰り返し成功することが必要だろう。それが実現しないううちは、Falcon 9の垂直離着陸も単なる「驚き」に過ぎなくなってしまう。Space XのCEOであるElon MuskはTwitter上で、数ヶ月のうちに回収したロケットの再利用を行う旨をツイートしている。SpaceXはケープ・カナベラルにて最初の回収に成功したFalcon 9の再起動を試し、そして本社前に配置してはいるものの、今のところは再度のフライトは行なっていない。今のところ、回収したロケットが最利用可能であることの証明は行われていないことにはなる。

誤差の許容範囲が小さく、また着陸角度が大きかったことは、すなわち今回の最着陸が高速を保ったまま行われたことを意味する。アルミのハニカム素材も熱や衝撃で大きなダメージを受けていることだろう。これはロケットの(再利用時の)安定性に問題をきたすことになると思われる。ただしMuskによれば最も衝撃を受ける部分は着陸時に用いる「脚部」であり、これは「crush core」と呼ばれている。「crush core」である限り衝撃を受けるのは当然のことで、簡単に取り替えられるようになているのだそうだ。ただし、再着陸後のロケットにリスクを生じる可能性があることについては認めていた。


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(翻訳:Maeda, H

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背中に背負うVR専用機をHPとMSIが開発

05.28 11:29 TechCrunch Japan

出力は、ひたすらヘッドセットに固執している企業が多いようだ。コントローラに関しては、かなり流動的だが、良さそうなソリューションがいくつかある。でも、PCの部分はどうか?

たしかに、多くのコンピューターメーカーがVRブームに乗り遅れまいとして、強力なシステムを作っているが、しかし、 デジタルの自由、のようなものを提供するために設計された技術にしては、どれもこれも、牛や馬のようにつながれていて、束縛がきつい。

と考えるのはぼくだけではないようで、MSIとHPの天才たちが、どこにもつながれないポータブルなソリューションとして、どちらも同じことを考えた。そう、映画「ゴーストバスターズ」のように、必要なものを背中に背負えばよいのだ。〔参考: 映画のファンによるコスプレ。〕

昨日(米国時間5/26)、ゲーム専用機Omenシリーズを発表したHPが今日は、VRゲームのためのPCを披露した。それは、プレーヤーが文字通り背中にくくりつけるマシンだ。この、HP Omen X VR PC PackとかOmen X by HP VR PC Packと呼ばれるシステムは、同社にとってまだかなり初期的な形のようだ。まだ詳しい情報はないが、重量は10ポンド足らずで、電池寿命は短いらしい。

HPがこのプロトタイプを披露する前に、MSI Backpack PCという、もっと分かりやすい名前の製品が発表された。これはIntel Core i7プロセッサーとNVIDIA GTX980グラフィクスカードを搭載している。すでに製造ラインに乗っているかのように見えるこのシステムは、今年台北で行われるComputexでデビューする。

スペック以外にも知りたいことは山ほどある。お値段も、もちろん重要だ。どちらのシステムも、VR専用のPCを求める消費者がターゲットのようだけど、そうなると、PCというより一種のコンソール(ゲーム機)のように見えてくる。そして、実際にはどれくらいポータブルなのか、そこが売れ行きを決めるだろう。

バックパックは必ずしも、もっともエレガントなソリューションではないけど、伝統的なPC企業が、伝統的なボックス以外のデザインを考えたのは、おもしろいね。腰痛になりそうな、気もするけど。

出典: CNET

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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元早稲田の24歳、20万ドル調達で留学支援サービス

05.26 23:27 TechCrunch Japan

早稲田大学国際教養学部に在籍中の2年生だったときにアメリカのポートランドへ1年間留学した森川照太氏は、まだ24歳の起業家だ。留学経験のある森川氏が台湾系アメリカ人でシリアルアントレプレナーのMark Hsu氏と2015年9月に共同創業したST Bookingは21世紀の留学プラットフォームとなる、という大きな目標を持っている。

留学にまつわる学校紹介や海外生活支援、翻訳サービスなどのマッチングを行う留学業界は古くからあり、この業界では約60年前に創業したEF Education Firstが最大手かつ老舗。約4万人の従業員と世界500拠点を抱えている。EF Education Firstを創業したスウェーデン人のBertil Hult氏はForbesの富豪ランキングに登場するほど成功したビジネスパーソンだ。

ST Bookingの森川氏によれば、ヨーロッパから登場したEF Eduation Firstが今や留学業界最大手となっている現状はあるものの、次の留学のメインストリームとなる「アジアから英語圏への留学」という部分は、まだこれから。東南アジアなど各国の留学エージェントは小さく、そして情報やマッチングは「足、紙、電話」というように前時代的なのだという。留学エージェントが留学受け入れ先を探すときには現地へ通訳を雇った上で訪問して直接交渉などをしている状況という。だからST Bookingの狙いは「教育機関へアクセスできずにいた留学エージェントへワンストップソリューションを提供する」というものだ。受け入れ先の教育機関だけでなく、滞在先や家賃の保証人、アルバイト先確保などの生活支援における課題を解決するプラットフォームを目指していて、ここにアジア発の留学スタートアップとしてのチャンスを見ている。

「不動産業界と構造が似てます。レインズとかSUUMOみたいなマーケットプレイスがない」(森川氏)。情報流通がネット時代のスピードに追いついていない業界であることから、情報の不透明性や非対称性が存在していて、学生がぼったくられるようなケースもいまだに存在しているという。

まずは日本へのインバウンド留学でナンバーワンを目指す

ST Bookingの狙いは「アジア、英語」という大きなところだが、まずは日本へ来たいという日本向けインバウンド留学生にターゲットを絞る。「東南アジアから日本への留学生の流れは伸びています。2014年は14万人でしたが、政府も2020年前でに30万人にするといっていて、ほぼ2倍です。今までは中国人や韓国人が圧倒的に多かったのですが、今はベトナムやネパール、ミャンマーが年率40〜90%で増えています。伸びているところでナンバーワンを取りたいです。日本留学といえば、ST Bookingというブランドを作りたい」(森川氏)

日本国内ではアウトバウンドでは留学ジャーナル、EF Education Firstといった強豪がいるし、インバウンドでもベネッセなどが事業展開をしている。勝機はどこにあるのかと聞くと、「テクノロジーや仕組みで勝負したい」という。まず学校データベースの充実、遅れている情報の多言語化などを進める。利用価値があるのに知られていない奨学金制度なども少なくないそうだ。

ST Bookingは、すでに台湾で400社、タイで300社など東南アジアで約1200社の留学エージェントをクライアントにかかえていて、日本の受け入れ側として日本語学校や専門学校、大学など約60校がパートナーとなっているそうだ。今のところST Bookingは受け入れ側のターゲットの獲得人数を決めて、そこで発生するコミッション手数料を受け取るビジネスで売り上げを作っているが、留学生はインバウンドの「上流」。ここを抑えることで、今後は不動産や求人、旅行などの市場も取り入れ、海外の人が日本で活躍するプラットフォームへと成長させたい考えだという。

ST Bookingは日本向け留学支援プラットフォームとして今日、シンガポールに拠点を置くVC、BEENEXTなどから総額20万ドル(約2400万円)のシード資金を調達したことを発表している。

六本木で先輩起業家や同世代起業家に刺激を受けて

ところで森川氏がぼくに語ったことで興味深いと思えたことがあるのでヒトコト付け加えておきたい。

ST Booking 共同創業者の森川照太氏

森川氏の祖父や父親は事業家だった。だから、いずれは自分も事業を立ち上げたいと考えていた。ただ、まず商社かコンサルで修行を積んでから。そう思っていたそうだ。それが、以前六本木にオフィスを構えていたEast Venturesに集まる2周めや3周めの連続起業家(例えばメルカリ創業者の山田進太郎氏)や、若くして事業を伸ばしている起業家(例えばBASE創業者の鶴岡裕太氏)などを見ているうちに、自分も若い時期から挑戦するのが大事だと考えるようになったそうだ。

「進太郎さんとか鶴岡さんとかを見て、実は過去に失敗していたりするのを知って意外に普通の人だと分かったんです。あるいは最初から凄かったわけじゃなくて、若いうちから小さな成功や失敗を重ねながらやっていく中で成功してきたんだということが分かってきたんです」

これは、ぼくが初期のY Combinatorの起業家の多くから何度も直接聞いた言葉と同じだ。2000年代後半にY Combinatorが出てきたころに、このシリコンバレーのアクセラレーターの代名詞ともなったプログラムに参加した起業家たちはみんな、「Why not me?」と思う瞬間があったという。オレ(わたし)にだってできるかも、ということだ。起業家の中には、ずば抜けた頭脳や感性を持つ人がいることは事実だけど、みんなが最初から超サイヤ人というわけじゃない。1つめや2つめの起業で成功しているとも限らない。

まだまだM&AやIPOといった分かりやすい成功の絶対数は少ないものの、成功している起業家をみて why not me? と考えるようになる人が出てきている。そういうことが日本のスタートアップ業界でも起こり始めているのかなと思う。

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日本流ホームシェアを目指しAirbnbとCCCが提携

05.27 06:41 TechCrunch Japan

本日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)Airbnbは、日本でホームシェアリングの普及を目指し、パートナーシップ契約を締結したと発表した。日本を訪れる外国人観光客が急増し、宿泊先の確保として民泊に注目が集まっている。だが、日本でのAirbnbなどの認知率はまだ低く、実際に利用したことがある人もまだまだ少数だ。AirbnbはCCCと協力することで、CCCのカスタマーベースを通じてサービスの普及を目指したい考えだ。

TechCrunchの読者にはお馴染みのサービスかもしれないが、2008年8月に創業したAirbnbは、物件オーナーが所有する空部屋や空き物件をAirbnbに登録することで、他のユーザーに貸し出すことができるマーケットプレイスだ。Airbnbは現在、世界190カ国以上に広まり、登録件数は200万件に登る。2014年5月にはAirbnb Japanを設立し、日本市場への進出も果たした。

AirbnbのCPO(チーフ・プロダクト・オフィサー)兼共同創設者のジョー・ゲビア氏は、「日本全国には3万5000件の部屋がAirbnbに登録されていて、日本はAirbnbの中でも急成長している市場の1つです」と説明する。「2015年、Airbnbは日本で500%成長しました。つまり、2015年には130万人以上がAirbnbを使って日本に宿泊したということです」。今回、CCCと組むことでAirbnbは日本市場でさらにホームシェアリングを広めたい考えだ。ゲビア氏はホームシェアリングを広めることによって、地方の地域活性や日本が抱える空室問題の解消に貢献していきたいと話す。

CCCはAirbnbと「日本流のホームシェアリング」を広めるために、マーケティング面で支援する。CCCは全国1400店舗以上の「TSUTAYA」を運営し、共通ポイントサービス「Tポイント」の会員数は5854万人(2016年4月末時点)に登る。そのリソースを活かした店舗でのプロモーションやマーケティング活動を行うという。具体的には本日から代官山 T-SITE、5月31日からはSHIBUYA TSUTAYAの店舗でのプロモーションを開始するという。

私も会見の後「代官山 T-SITE」を覗いてみたところ、屋外広告、そして店舗内に複数あるデジタルサイネージがAirbnbの紹介になっていた。旅行やライフスタイルを提案するAirbnbの書籍コーナーも特設されていた。店舗の外にはAirbnbの宿泊物件に見立てたバンがあり、サービスの紹介を行っていた。

代官山T-SITEでのAirbnbプロモーション

オンラインでは、AirbnbとCCCが共同制作したホームシェアリングを提案する特設サイト「Airbnbホストナビ」を本日より開設している。このサイトは、ホスト向けにAirbnbを紹介するためのサイトのようだ。Airbnbのサービス内容やホストとして自分の物件を登録する方法を紹介する他に、これまでAirbnbで自分の部屋にゲストを迎えたことのあるホストのインタビューストーリーなどを掲載している。まだ詳細は出ていないが、Airbnbに自分の部屋を登録したいと考えるホスト向け説明会も今後TSUTAYAの店舗で行う予定のようだ。

会見でCCCの代表取締役社長兼CEOの増田宗昭氏はAirbnbについて「体験してみないとその本質が分かりづらいサービス」とし、それを伝えるにはテレビコマーシャルではなく、別のアプローチでマーケティングを行っていきたいと話していた。CCCは以前にも「湘南 T-SITE」をAirbnbの宿泊先として提供するなどAirbnbとのコラボ企画を行ってきたが、今回の提携ではさらに新しい価値を提供ができることに期待していると増田氏は話している。

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オンデマンドで獣医を派遣するペットのためのTreat

05.29 17:14 TechCrunch Japan

ペットの様子がおかしくなって、どうすれば良いのかわからなくなったことはおありだろうか。Googleで検索してみても異なる対処方法が出てくるばかりだし、獣医の予約を取るのにも時間がかかってしまう。そういう事態に対処しようとするのが、iOSアプリケーションとして登場してきたTreatだ。アプリケーションを経由して獣医師とチャットしたり、あるいは訪問を依頼したりすることができるのだ。さらにこのアプリケーションを使って、ペット関連製品を購入したり、あるいはトレーニングやグルーミングの依頼をすることもできる。

つまりTreatはペット医療系のコンシェルジュとして機能するわけだ。

まずはサンフランシスコおよびオークランドを対象にサービスを開始することとなった。下に4匹の子猫について相談する様子をFacebookのライブストリームで流したものを掲載しておこう。

サービスを開始したばかりではあるが、SlackのApril Underwoodや、ペットケア分野で戦略投資を行う人物からの資金を獲得している。iOSアプリケーションを使えば午前8時から深夜まで獣医師に無料で相談できる。また獣医師に訪問してもらう場合の費用は99ドルとなっている。また30分のトレーニングセッションを行う場合は59ドルで爪の手入れが29ドルだ。

Treatはペットオーナーの悩み全般を解決することも目的としている。関連市場は、餌市場をあわせて600億ドルとなる。Treatがチャットを通じての結びつきを築くことができれば、食べ物からコスメ、健康関連まで、さまざまな面でのワンストップサービスを提供することができるようになる。

サービスのアイデアは共同ファウンダー兼CEOのSteve Simitzisの猫が発作を起こした関連で思いついたのだとのこと。猫は理学療法および人工栄養により回復したそうだが、病が発症したのは午前2時のことで対応に困り、また自身の仕事中にどのように処遇すれば良いのかでとても悩んだのだとのこと。「今の世の中、答えはネット上にあると思っていました。しかしそうではなかったのです」。そこで共同ファウンダーのMarta Croweおよび獣医のKait Linkとこのサービスを考えだした。

Treatの競合としてはオンデマンドで獣医を派遣するVetProntoや、犬の散歩に付随するサービスを展開するWagWalkingなどが想定される。しかしTreatとしては、PetcoやPetSmartなどのペット関連の小売サービス全体をライバルとして成長したいのだとのこと。ペット関連の小売サービスでは現在、緊急時に対応するようなサービスを展開しているところはない。飼い犬の吐いたものが緑であったり、飼い猫の様子がいつもとまったくちがうとき、インターネットに答えを探してもたいていは不安が増すばかりとなってしまう。

確かに、Treatもペットが骨折したような場合に自宅でレントゲンをとったり、麻酔を施したりするようなソリューションは提供していない。「基本的な、予防的手段を提供しようと考えているのです」とSimitzisは言っている。ただしTreatはいくつかのクリニックと提携し、深刻な症状についてはそちらで対応できるようにも考えている。

ペットの具合が悪くなったら獣医につれていく、という発想を変えることが、Treatにとって必要なことだろう。自宅で医療ケアを受けたり、あるいは医師に相談するというのは一般的なことではない。しかしUberは外出時の振る舞いをまったく変えてしまった。それにならって、料金を支払うことによってペットの健康に関する不安を和らげるというあり方を探っているわけだ。

サービス提供開始のプロモーションとして、Treatはベイエリアに子猫を持ち込んでみる予定となっている。これは捨てられた猫などの住まいを探すためのプロジェクトとの共同で行われるプロモーションだ。このプロモーションには獣医も帯同する。この一環としてTechCrunchにも4匹の子猫を連れてきてくれたわけだ。子猫の様子やTreatがどのようなチームなのかについてはFacebook Liveのビデオ(上に掲載した)にて確認することができる。

Treatは現在iOS版のみ提供されており、また利用できるのはサンフランシスコおよびオークランドに限定されている。

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(翻訳:Maeda, H

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ケータイが発する電磁波とラットの発癌に相関

05.28 02:27 TechCrunch Japan

【抄訳】
国による大規模な毒物研究事業National Toxicology Program(NTP)が、携帯電話などが発している電磁波への被曝とラットの発癌とのあいだに、わずかながら正の相関があることを発見した。ただしそれは、雄の個体のみだった。

ピアレビュー(同僚審査)を伴うこの2年間の研究は、何千匹ものラットに2年間毎日、一定量の電磁波を照射した。電磁波をまったく当てないコントロールグループも、同期間養育した。被曝したラットの2ないし3%が脳に神経膠腫を生じ、1ないし6%が心臓に神経鞘腫を発現した。

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奇妙なことに、雄のラットのみがこれらの発症を示した。さらに不可解なのは、電磁波の露爆を受けないコントロールグループのラットの方が、寿命は短かったことだ。

効果が微弱なので、この結果を安易に人間に外挿することはできない。しかしまた、効果が存在しなかった、とも言えない。

研究の最終結論はまだ出ていないし、経過的報告にすぎないとはいえ、有意な結果であることは確実である。

国立癌研究所(National Cancer Institute)によると同機関はこのニュースに基づいて、携帯電話からの電磁波の放散に関する同研究所のファクトシートを改訂中である。ただしそれに関する詳細説明は得られず、彼らは、研究結果について目下検討中、とだけ言った。

国立衛生研究所(National Institute of Health)は声明を発表し、その中で、この研究は癌との関連を見出さなかったこれまでの研究を置換ないし無効化するものではない、と述べている:
マウスとラットによるこの研究を、今外部の専門家たちが吟味している。これまでの、大量の人間に対する観察データでも、携帯電話の使用が癌発症リスクを増加させることの、限定的な証拠が見つかっていることは、ここで指摘しておくべきである。
元NTPのトップChristopher Portierは、Scientific American誌で述べている:
これは群を抜いて細心に行われた携帯電話に関するバイオアッセイ(bioassay)、すなわち生物学的評価である。人間に生じる問題については、今後の大量の研究評価事業が必要だが、ラットで結果が得られたことは大きな成果だ。
【中略】

今日(米国時間5/21)bioRxivに載ったレポートは、きわめて部分的なものだが、その前に一部のデータがMicrowave Newsで報じられたため、それを補う情報の発表が必要、と研究者たちは判断した。完全な研究論文は来年、発表される。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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声でオーダー、AmazonのAlexaにWeb版登場

05.28 00:53 TechCrunch Japan

Amazonの音声で応答するAIソフトウェアAlexaは、これまでEchoやDot and Tapで使われていたが、今度はそれをWebブラウザーから利用できるサイト、Echosim.ioがオープンした。

ログインはAmazonのアカウントで行い、マイクの形をしたボタンを押してAlexaに質問する。

Alexa、お天気やニュース、音楽などに関する質問に答え、家の中のほかのガジェットをコントロールできる。またEchoの重要な差別化要因は、サードパーティのデベロッパーが自分のサービスに利用できることだ。

Amazon Echoは今では、ピザの注文受け付けや、Uberの呼び出し、ギターのチューニングなどにも利用されている。

しかしこれまでは、Echoという専用の端末装置がなければAlexaの能力を利用できなかった。でも、NexmoのSam Machinが2015年のハッカソンで作ったEchosim.ioを使えば、誰もがWebにアクセスしてAlexaを試せる。

Amazonはこれまで、Alexaの活躍の場所をAmazonのハードウェア以外にも広げようとしてきた。最近同社はSDKとAPIの提供を開始したので、ハードウェアとソフトウェア、両方のデベロッパーがAlexaを自分のプロダクトに統合できる。

でも、ユーザー人口が圧倒的に多いのは、なんと言ってもWebだ。

Alexaをブラウザーで試してみたい人は、Echosim.ioへ行こう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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