最も注目をすべきマーケティング手法の1つが「コンテンツマーケティング」だ。簡単に説明すると、顧客との関係を構築することで、最終的に商品やサービスの購買につなげる一連の活動のことだ。興味がある企業経営者、WEB担当者のために、今すぐ始めるべき7つの理由を検証したい。
そもそもコンテンツマーケティングとは
そもそもコンテンツマーケティングが分からない人も多いだろう。「コンテンツ」を使った「マーケティング」手法のこと。コンテンツとはWEBサイト、SNS、動画、メルマガ、DMなどの媒体を通じて、ユーザー(視聴者)にとって価値ある情報のことだ。マーケティングであるためこれらの媒体を有機的に結び付け、見込み客に育てていく一連の活動となっている。
コンテンツを使って見込み顧客を育てていく活動だと認識しておけばいいだろう。
コンテンツマーケティングを導入する7つの理由
コンテンツマーケティングは見込み客を育てる活動だ。ただし、コンテンツマーケティングを今すぐ始めたほうがいい理由は他にもある。以下7つのポイントに絞ってみた。
(1)売上アップ・契約数アップを見込める
コンテンツマーケティングに取り組むと、企業と接点のなかったユーザーを顧客にするできる可能性が高まる。売上アップや契約数アップにつながると期待できる。
ただしすぐに成果が出るわけではないことには留意したい。長期的なビジネス戦略の下で有効な手段になるので、将来的に安定したビジネスを展開するのに役立つだろう。
(2)リーズナブルにメディア展開ができる
コンテンツマーケティングの多くは、自社メディアを構築して運用する方法が取られている。その結果、従来の広告手法に比べて安価にできるようになった。
また自社メディアを作成しやすいようにと「CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)」をIT企業が提供している。わずかなWEBの知識だけでもオウンドメディアを展開できるようになっている。
(3)ブランド価値を醸成できる
大手企業から中小零細企業まで多くの企業で取り組むことができる。そして無名の会社でも優秀なコンテンツさえ投下できれば、ブランド価値を醸成できるようになっている。
特に最先端のコンテンツを生み出すことができれば「オピニオンリーダー」としての地位を確立できるだろう。これによって企業ブランドを高められる可能性がある。
(4)ターゲットを明確にできる
コンテンツマーケティングに取り組むと、顧客の状態を管理できるようになる。「ターゲットを明確にできる」のだ。
具体的に言うと興味や関心の度合いをチェックしておき、これらの度合いが高い人に「試供品」や「キャンペーン」などをアナウンスする。これによって購買行動を促せるようになると考えられる。
このように顧客の状態を把握でき、最適なマーケティング手法を選べるようになる。
(5)人材採用にも貢献できる
企業にとってステークホルダーは顧客だけではない。他にも従業員や取引先金融機関などが考えられる。こうしたステークホルダーにもいい影響をもたらす。
特に人材採用面での効果が期待できるだろう。コンテンツを通して「楽しいそう」「働いてみたい」という感情を起こすことで、会社に対して忠誠心が高い人材が集まると考えられるからだ。
(6)社内環境が改善される
コンテンツマーケティングに取り組み始めると、従業員の多くが顧客のことを意識し始める。その結果、社内環境が改善されることがあります。
特に「自社がどのような取り組みをしているか」などをコンテンツにする場合には、顕著に効果が見られる。その結果、より面白いコンテンツを生み出すために、従業員が本来のポテンシャルを発揮してくれるのだ。
(7)顧客が新たな見込み客を発掘してくれる
コンテンツを提供すると、顧客から何らかのリアクションを受け取ることができるだろう。例えば「シェア」や「口コミ」、「レビュー」といったものだ。
こうした顧客の反応を見て、別のユーザーがコンテンツに興味を持ってくれるようになる。大きなヒットは「バズる」といった表現をするが、このように顧客が新たな顧客を発掘してくれるのだ。
これからコンテンツマーケティングに取り組もうとする経営者やWEB担当者のために基礎の説明と7つの導入すべき理由について見てきた。これらの効果が期待できるため、今後のマーケティング手法で重視されると考えられる。注目され始めている今だからこそ、「まずはどんなものか」と試してみるといいだろう。(吉田昌弘、フリーライター)