1996年生まれのアメリカを代表するラッパー、リル・ピープが21歳の若さで死去したと複数の海外メディアが報じている。報道によると、死因は薬物の過剰摂取(オーバードーズ)、または自殺。8月15日にファーストアルバム「Come Over When You’re Sober, Pt. 1」をリリースしたばかりだった。
リル・ピープはニューヨーク出身で、ヒップホップクルー、ゴス・ボーイ・クリークのメンバー。リル・トレーシーとの楽曲「Awful Things」や英ロックバンド、オアシスの代表曲「Wonderwall」をサンプリングした「yesterday」など、エモやグランジの音楽を使用し、ボーカルスタイルとラップを融合。メーンストリームのヒップホップとは一味違う独自のサウンドで“ラップ界のカート・コバーン”と賞賛され、音楽ストリーミングサービス「サウンドクラウド」での活動から人気を得たことから“SoundCloudラッパー”とも呼ばれた。
また、顔を含む全身に入れたタトゥーとスタイリッシュなファッションセンスから、音楽シーンだけでなくファッションシーンからも注目を集め、「ヴィーロン」2018年春夏パリメンズでモデルとしてランウエイを歩いた経験も持つ。
リリック(歌詞)には薬物や自殺願望、セックスなどが頻出し、報道前日にはインスタグラムに「When I die You’ll love me(俺が死んだらみんな好きになる)」といった意味深なテキストや薬物を摂取する写真などを複数投稿していた。
突然の報道に、コラボ曲の制作の話があったというDJのマシュメロや17歳のインドネシア人ラッパーのリッチ・チガ、白人ラッパーのポスト・マローン、DJでプロデューサーのディプロ、女優のベラ・ソーン、リッチ・ザ・キッド、メトロ・ブーミンら生前に親交のあった関係者はSNSに悲しみの声を寄せている。