甘いイチゴが出回る季節になりました。イチゴを食べるときにヘタを取るのは当たり前ですが、ヘタの取り方やタイミングでイチゴの栄養分が大きく変わるそうです。管理栄養士の柴田聡美先生が教えてくれました。
イチゴの栄養分はヘタ付近にある
「イチゴのビタミンCは100gあたり62mgでレモン果汁より多いので、ビタミンCを摂るにはイチゴがオススメです。イチゴのビタミンCはヘタ周りの白い部分に多く含まれています。酸っぱくてちょっと嫌がられますが、栄養面から言えばヘタ周りこそ食べていただきたい部分です」(柴田先生)
ヘタの周りにビタミンCが多く含まれているとは意外です。ヘタの周りを余すことなく食べられるようにするには、ヘタをどうやって取ればよいのでしょうか。
「よく包丁で周りごと切り落とす人がいますが、これはビタミンCが多いヘタ周りを捨てることになるのでNGです。手でヘタの葉の部分をやさしくつまみ、ねじり切ってください。そうすると芯が残りますが、そのまま食べても気になりません」(柴田先生)
ヘタを取るタイミングで変わる栄養分
ヘタを取ってから洗う方も多いと思いますが、ヘタはいつ取ればいいのでしょうか。
「ビタミンCは水に溶けやすいので、ヘタをとってからイチゴを洗うと、ビタミンCが6割も流れ出るといわれています。ですから、まず洗ってザルにあげて水を切り、ヘタを食べる直前につまんでねじり取ってください。
イチゴはデリケートな果物なので、手でつまんでヘタを取るだけでダメージを受けて傷み始めるので、食べる直前に取るというタイミングも大事なのです」(柴田先生)
ヘタの取り方やタイミング一つで、摂れる栄養分が変わるイチゴ。イチゴには、腸内環境をよくする水溶性食物繊維であるペクチンも含まれているそうです。小さな果物なのに、栄養価は抜群。ヘタを上手に取って、余すことなく栄養分を摂りましょう。