天気が回復した午後、宮城県や岩手県内で南北に走る長い棒のような雲が現れました。
巨大な柱を寝かせたような雲は異様な光景にも見えます。
衛星画像でも確認
気象衛星ひまわり8号から見た雲の様子でも、岩手県内に2本、宮城県内には1本、南北に走る雲の帯が見られます。
雲の正体は「ローター雲」
低気圧や前線が去った後、東北地方の上空は、強い西風が吹いています。
上空に湿った空気が残った状態で、強い西風が吹き、奥羽山脈を越えた反動で、風下側に上下の気流の波が発生し、雲の帯ができたようです。
富士山など単独峰の頂上を越えた場合は、レンズ雲やつるし雲ができますが、長く連なった山脈の場合、「波状雲」や「ローター雲」と呼ばれる長く伸びる雲が現れます。
冬型が強まって、太平洋側に湿った空気が減ってくると、雲は消えてしまいます。
西寄りの風が強い冬の季節には、山脈が南北に走る東北の太平洋側で、たびたび見られるため、今後も風が強い日には再び見られるかもしれません。