森ビル株式会社とチームラボが共同で運営する「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderless」。世界に類を見ない全く新しいミュージアムであり、チームラボによる全く新しい体験を創る世界となることから、オープン前にもかかわらず注目を集めています。
■作品と作品、作品と鑑賞者が融合する“Borderless”な世界
広さ10000平米という圧倒的な巨大空間は5つの空間で構成され、世界初公開作品を含む約50作品を展示します。展示作品は他の作品との境界がなく、部屋から出てきて通路を移動し始め、他の作品とコミュニケーションし、時に融合します。作品と鑑賞者の境界もないため、アートの世界に没入することができるのです。
また、施設にフロアマップのようなものはなく、自分の足で歩いたり階段を上ったり下りたりしながら様々な作品と出会うことができます。5つの空間をどのような順番で訪れるかは自分次第、あるいは運次第とも言えそうです。
□1. 自らの身体でその世界に迷い込む「ボーダレスワールド」
部屋から出て自ら動き出すアートは他の作品と影響を受け合い、時には混ざり合います。それらの作品群による境界のない1つの世界が「チームラボボーダレス」です。
そこに鑑賞者が迷い込むと、作品群は人々の存在によって変化します。
□2. 空間認識能力を鍛える「チームラボアスレチックス 運動の森」
「身体で世界を捉え、世界を立体的に考える」をコンセプトに、脳の海馬を成長させ、空間認識能力を鍛える新しい「創造的運動空間」。
身体ごとインタラクティブなデジタルアート空間に没入できるので、子どもたちが楽しみながら身体を動かすことができます。
□3. 共同性を育む実験的な場「学ぶ!未来の遊園地」
「お絵描き水族館」をはじめ、各地で大人気の「学ぶ!未来の遊園地」も常設。他者と一緒に身体を動かしながらものを考え、一緒にものを作り上げる体験ができます。
「運動の森」と同じエリアに位置しているので、子どもが夢中になって遊びそうです。
□4. 美しく輝く光が連続する「ランプの森」
人がランプの前で立ち止まり、しばらくじっとしていると、最も近いランプが強く輝き音色を響かせます。
ランプの光は最も近い2つのランプに伝播し、同じように連続していきます。この「呼応するランプの森」は、2016年にパリで開催された「メゾン・エ・オブジェ」でも好評を博しました。
□5. お茶そのものがアートになる「En Tea House」
佐賀の肥前で作られた新しい茶「EN TEA」が注がれた茶器の中に、花が咲いていく作品を体験できる空間。
お茶を飲むという何気ない動作の中にもアートが存在しているという、新感覚の体験ができます。
(鬼木 智子)