東京五輪に向け図記号を議論
経済産業省は2017年3月22日(水)、東京オリンピック・パラリンピックに向け、外国人観光客にもわかりやすい案内用図記号(ピクトグラム)を検討する委員会を開催し、6つの図記号と「ヘルプマーク」について、最終案を決定しました。
案内用図記号は言葉によらない、目で見るだけで案内を可能とするもので、駅、空港などの交通機関や公共施設などで広く使われています。
今回の検討に際しては、日本の国内規格(JIS)と国際規格(ISO)の図記号でどちらがわかりやすいか、日本人と外国人それぞれ約1000人を対象にアンケート調査などを実施。そして警察庁や文部科学省、国土交通省、観光や交通、障害者関連団体などで構成するJIS改正原案作成委員会で審議し、さらにパブリックコメント(意見公募)の結果を踏まえて最終案を取りまとめたといいます。
温泉マーク、なぜ選択制に?
焦点となった温泉マークは、日本人と外国人とで理解度の評価が分かれたため、従来の湯気だけのもの(JIS)と、入浴する3人の姿が加わったもの(ISO)の選択制とされます。表示者らは、適切な図記号を選ぶことになります。
駐車場、手荷物受取所、救護所、乗り継ぎ(飛行機)、乳幼児用設備(ベビーケアルーム)の5つは、アンケートの結果から理解度の高かったISOの方に決定。2年の移行期間を経て、現行のJISは廃止されます。
このほか、援助や配慮を必要とする人が、そのことを周囲に知らせる表示である「ヘルプマーク」が追加されています。
今後、必要な手続きを経て、7月20日(木)にJISが改正される予定です。