国の重要文化財である門司港駅の駅舎
JR九州は2017年3月21日(火)、保存・修理工事を進めている門司港駅(北九州市門司区)の駅舎復原方針と今後の日程を発表しました。
門司港駅は九州における鉄道の玄関口として、1891(明治24)年に「門司」駅として開業。1914(大正3)年に移転し、このときから現在の駅舎が使われています。1942(昭和17)年、関門海峡をくぐる関門トンネルの開通にあわせ、「門司港」駅に改称。1988(昭和63)年には鉄道駅として初めて、駅舎が国の重要文化財に指定されました。
駅舎の工事は2012年に着手され、以降、解体調査・工事が進められてきました。復原方針としては、創建(1914年)当時の姿に戻すことが基本とされます。ただし駅舎正面の時計(1918年設置)や西側の通路上家(1931年増築)などについては、その歴史的価値を尊重しそのまま残されます。修理後の駅舎は、これまでと同様、駅として使われます。
今後の工事スケジュールは
工事完了は2017年度末の予定でしたが、耐震補強工事などにより繰り下げに。2018年秋ごろをめどに、現在、駅舎を覆っている素屋根の解体を終えるとともに、仮駅で営業している駅機能のみが新駅舎1階に移ります。
そして2019年春ごろをめどに、2階部分を含めた駅全体の使用を開始。同年度に全体工事が完了する計画です。
新駅舎開業に向けたイベントなどについては、今後、JR九州と北九州市で協議され、決まり次第、別途、告知されます。