3月11日に運転再開、3月18日に開通式典
大井川鐵道(静岡県島田市)は2017年2月28日(火)、井川線・接岨峡(せっそきょう)温泉~井川間10.0kmの運転再開にあわせ、3月18日(土)に開通式典や記念イベントを開催すると発表しました。
2014年9月2日、閑蔵駅(静岡市)の南およそ600m付近で土砂崩れが発生してるのを巡回中の係員が発見。同日から接岨峡温泉~井川間が不通になりました。大井川鐵道によると、復旧作業は二次災害も想定されたことから慎重に進められ、開通までに約2年半を要することになったといいます。運転再開は式典1週間前の3月11日(土)です。この日、井川線の千頭~井川間全線が復活します。
3月18日(土)午前9時30分から、井川線の始発駅である千頭駅(静岡県川根本町)では出発セレモニーを開催。同駅10時19分発の記念列車には、SBSテレビ(静岡放送)の情報番組「イブアイしずおか」に出演しているシンガーソングライター、朝倉さやさんが特別車掌として乗務します。この列車を牽引(けんいん)するディーゼル機関車は「DD206」で、1990年代初頭までの塗色がこの日にあわせて復刻されます。
電気機関車3重連で汽笛聞き比べも
アプトいちしろ(11時01分発)~長島ダム間では電気機関車3両をつなげての重連運転を実施。通常は1両もしくは2両での牽引ですが、このときは特別に在籍する3両すべてが使用されます。「機関車ごとに違う汽笛の音色(スイス、日本)もお楽しみください」(大井川鐵道)とのことです。
なお、アプトいちしろ~長島ダム間は、現在の日本で唯一、機関車の歯車と線路の歯型レール(ラックレール)をかみ合わせ、急坂を登り降りする「アプト式」を採用している区間です。
当日はこのほかにも、井川ビジターセンター(静岡市)での地域芸能「井川神楽・井川小唄」の披露や朝倉さやさんのミニコンサート、また、千頭駅前軽トラ市や長島ダムツアーなども行われる予定です。