複数のバス会社で有効な大規模フリーパス
九州全域と下関のバスで使えるSUNQパス「全九州+下関版」4日間(1万4000円)の見本(画像:SUNQパス運営委員会)。
「九州はバス路線網が毛細血管のように広がっており、有名な観光地はもちろん、知る人ぞ知る観光スポットにもバスで行けます。『SUNQパス』さえあれば、九州観光をお得に満喫できますよ」――SUNQパス運営委員会の1社である西日本鉄道 自動車事業本部の赤瀬さんも、その利便性に太鼓判を押します。
「SUNQパス」が最初に登場したのは2005(平成17)年。もともと、国土交通省による実証実験として、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分5県内の高速バスを対象とした商品として販売されました。翌年には一般路線にも対象を拡大し、事業者も増加して九州全土で使えるように。いまでは韓国、台湾、イギリスの旅行会社でもこのパスが販売されており、2017年度には約147万人が利用。日本人よりも、地理的に九州と近い韓国からの旅行者が特に多いそうです。
「SUNQパス」、実際にどれくらいお得?
「SUNQパス」はどれほどお得なのか、福岡空港を起点に、九州の代表的なスポットを3泊4日で巡り、福岡空港へ戻るルートの料金を計算してみましょう。なお、カッコ内は旅程で使用する主な路線バスやフェリーの区間、運賃は大人片道の正規運賃です。
・1日目
福岡空港→福岡市内観光→(博多バスターミナル~佐世保バスセンター:2260円)→佐世保市内観光→(佐世保駅前~ハウステンボス:580円)→ハウステンボスのホテル泊
・2日目
ホテル発→(ハウステンボス~長崎駅前:1400円)→長崎市内観光→(長崎駅前~鹿児島中央駅前:6690円)→鹿児島市内ホテル泊
・3日目
ホテル発→鹿児島市内観光→(鹿児島中央駅~水族館前:190円)→(鹿児島港~桜島フェリーターミナル:160円)→桜島観光→(桜島フェリーターミナル~鹿児島港/160円)→(鹿児島中央駅前~熊本交通センター:3700円)→熊本市内ホテル泊
・4日目
ホテル発→(熊本交通センター~別府交通センター:4500円)→別府観光→(別府北浜~福岡空港:3190円)→福岡空港着
※記事制作協力:風来堂、松本玲子
【画像】「SUNQパス」が使えるバス事業者一覧
九州全域、40社以上が運行するほとんどのバスと、4社のフェリーで有効(画像:SUNQパス運営委員会)。