新幹線N700系の3編成で実施
JR東海は2017年11月、東海道新幹線の新型車両「N700S」に採用する予定の着雪対策を、現在、営業運転で使用しているN700系で試行すると発表しました。
新型車両「N700S」で採用予定の着雪対策(画像:JR東海)。
冬は、新幹線の車体に付いた雪が塊になって線路に落ち、バラスト(砕石)を跳ね上げて車両などを破損させる事故が起こる可能性があります。これを防ぐため減速運転が行われるときがありますが、安定輸送を実現するため、新型の「N700S」には着雪対策として、「台車カバーの形状改良」と「融雪ヒーター付きフサギ板」が採用される予定です。
「台車カバーの形状改良」は、台車(車輪のある部分)下部の開口面積が最小限になるようカバーの形状を改良。流れ込む空気を抑えて雪の舞い上がりによる着雪を低減します。
台車カバーの形状改良の概要(画像:JR東海)。
「融雪ヒーター付きフサギ板」は、最も着雪の多いフサギ板に脱着可能な融雪ヒーターを取り付けて、着雪を低減します。
今回の試行はN700系3編成で実施され、最終仕様について検討が進められます。「N700S」の営業車両は、2020年度に投入される予定です。
【画像】融雪ヒーター付きフサギ板の概要
融雪ヒーター付きフサギ板の概要(画像:JR東海)。