2020年就航予定
JR九州高速船は2018年8月27日(月)、博多~釜山間などの日韓航路向けに2020年に就航を計画している新型高速船の名称とデザインを発表しました。
日韓航路に就航予定の「QUEEN BEETLE」の外観イメージ(画像:JR九州高速船)。
船名は「QUEEN BEETLE」です。同社によると、30年近くにわたり運航している「BEETLE(ビートル)」を継承しつつ、船旅の楽しさ、豊かさを感じてもらえるような豪華客船を思わせる名前にしたといいます。シンボルマークは王冠を水滴で表現しています。
デザインは、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」などを手掛けた工業デザイナーの水戸岡鋭治さんが担当。新型船のコンセプトは「大航海時代」です。
現行の「BEETLE」は噴射推進式水中翼船「ジェットフォイル」であり、航行中はシートベルトの装着義務がありました。しかし、新型船は装着が不要で、座席も倍以上の502席に増えることから、「高速船から客船に生まれ変わる」というコンセプトで設計されます。
カフェ、免税店、展望サロンなど設置 夜間航行も可能に
全長は83m。3つの船体から構成された三胴船(トリマラン)で、福岡~釜山間を速度約37ノット(約69km/h)、約3時間40分で結びます。
内部は3階建てで、1階はスタンダードクラス席を中心に、セミコンパートメント席、車いす対応席、カフェ、ラウンジ、授乳室、6歳以下の子どもが対象のキッズスペースが配置されます。2階はビジネスクラス席を中心に、九州の逸品を集めた免税店を設置。3階は展望サロン、展望デッキが配置されます。船内は無料Wi-Fiを導入。また、1階と2階にはロッカールームも設けられます。
外装は「夢・ロマン・情熱」を表現した赤色に。ダイヤ面では、現在の「BEETLE」は日中の運航しかできませんが、「QUEEN BEETLE」は夜間航行もできるため、時刻が繰り上がる冬季ダイヤのような制限がなくなります。
今後、2018年11月に起工式(アルミカット)、2019年夏ごろに運航スケジュールや料金発表、団体予約の受付開始、2020年1月に通常の予約受付開始、同年7月に就航の予定です。
【画像】正面からの三胴船「QUEEN BEETLE」の外観
日韓航路に就航予定の「QUEEN BEETLE」の外観イメージ(画像:JR九州高速船)。