ETCレーンの配置に、ある傾向
高速道路の本線上にある料金所に差し掛かると、それまでの道路空間が大きく広がり、10以上のレーンが設けられている場合もあります。「ETC」レーンや「一般」レーン、「ETC/一般」混在レーンと、利用できるクルマの種類も決まっています。
10以上のレーンがある常磐道 三郷料金所付近(2016年12月、佐藤 勝撮影)。
本線から敷地が左に広がる料金所では、その手前で追い越し車線側を走っていると、左側にあるレーンへと移動することが難しくなります。料金所の手前で、あらかじめ左側の車線に移っておいたほうが、早く通過できることもあるのでしょうか。NEXCO東日本関東支社に聞きました。
――料金所の手前で左側の車線に移っておいたほうが、早く通過できることもあるのでしょうか?
一概にそうとは言えません。現地の環境や交通特性によっても変わりますが、本線料金所では原則としてETCレーンを料金所の左右両側に分けて配置しており、そのうち左側のETCレーンは、左側車線を走る大型車や低速車の利用を想定したものです。通過後は、本線に合流する際に割りこむ形になりますので、それで余計に時間がかかることもあります。
右側車線のほうがいい?
――では、料金所の手前では中ほどあるいは右側の車線を走っていたほうがよいのでしょうか?
右側のETCレーンが混雑しているように見えることもありますが、通過に要する時間はレーン間であまり変わらないでしょう。ただ、たとえば本線が3車線の場合、右側のETCレーンは第2、第3車線からまっすぐ進めるように配置されているので、料金所前後での斜め移動は少ないといえます。
――空いていればETCで一般レーンを利用してもよいのでしょうか?
いえ、ETCでご利用されるときは原則、ETCレーンまたはETC/一般の混在レーンをご通行ください。ただし、利用証明書の発行を希望される場合や、係員の処理により障害者割引措置を受けられる場合、もしくは出口料金所のETC車線の利用ができない場合などは、一般レーンでいったん停止して係員にETCカードを手渡ししてください。
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料金所を安全かつスムーズに通過するコツはあるのでしょうか。NEXCO東日本関東支社は、「通行するレーンを決めて、なるべくまっすぐ移動し、通過の前後で割り込みなどの斜め移動を抑えることです」と話します。たとえば料金所の先にJCTがあると、分岐車線側に早く移動しておこうと焦ってしまうケースもあるとのこと。料金所の通過直後ではなく、落ち着いてから車線を移動したほうがよいそうです。
なお、本線上で追い越し車線を走り続けることは違反になります。
【写真】レーン配置は事前に案内されている
料金所手前の標識では、ETCレーンが料金所の左右に配置されていることが案内されている(2016年12月、佐藤 勝撮影)。