搭乗がスムーズに
日本航空(JAL)は2017年7月12日(水)、福祉機器メーカーのキョウワコーポレーションと共同開発した木製車いすを、全国の空港に順次導入すると発表しました。
シラカバの木と樹脂などでつくられているJALの完全非金属車いす(画像:JAL)。
この木製車いすは、主要パーツにシラカバの木を、留め具に樹脂を採用した完全な非金属製。金属を用いた従来の車いすでは搭乗の際、保安検査場で金属探知機が反応するため、係員による接触検査を受けねばなりませんが、この木製車いすならば「スムーズにご搭乗いただける」(JAL 植木義晴社長)といいます。また、木のぬくもりと優れたクッション性により、快適な乗り心地を実現したそうです。
JALは2011年に、空港への導入事例としては世界初となる非金属製の竹製車いすを一部空港へ導入していましたが、新たに木製車いすを開発したことによって、さらに多くの空港へ非金属製の車いすを配備可能になったといいます。また全日空(ANA)では2016年4月より、国内空港へ日本初となる空港・機内用の樹脂製車いすを導入しています。
JALは、木製車いすをまず80台導入。2018年度までに約250台を、全国の空港へ順次配備する予定です。なお、羽田空港国際線ターミナルではこの木製車いすではなく、就航各社共通の車いすが使用されます。
【写真】ANAは「樹脂製」を導入
ANAが2016年4月から国内空港へ導入した樹脂製の車いす(画像:ANA)。