新サービスはE353系の特急に導入
JR東日本は2018年10月30日(火)、中央本線の特急「あずさ」「かいじ」に、新たな着席サービスを導入すると発表しました。
中央本線の特急に使われているE353系電車。2017年12月に特急「スーパーあずさ」として営業運転を開始した(2015年8月、恵 知仁撮影)。
新サービスは、「あずさ」「かいじ」の車両が新型のE353系電車に統一される2019年春に始まります。常磐線の特急「ひたち」「ときわ」に導入されている着席サービスが、新宿~甲府、松本間などを走る「あずさ」「かいじ」の普通車全車両にも導入される予定です(臨時列車など一部を除く)。
現在、「あずさ」「かいじ」の定期列車の普通車は、指定席と自由席が設定されていますが、新サービスでは、普通車の全席で事前に座席指定が可能になります。
確実に座りたいときは事前に「指定席特急券」を購入し、指定の座席に座ります。この場合、車内改札は省略されます。
乗る列車が決まってない場合は「座席未指定券」を購入し、乗車後は空席に座ります。空席は座席の上にあるランプが赤く光っています。
「座席未指定券」を購入したあとに乗車する列車が決まった場合は、指定席券売機や「みどりの窓口」で、追加料金なしで座席指定を受けられます。満席の場合は車内のデッキなどを利用します。
新宿~甲府間の改定後特急料金は1550円に
おもな区間の指定席特急料金は次のとおりです(カッコ内は現在の通常期の指定席特急料金)。
・新宿~八王子:750円(1030円)
・新宿~甲府:1550円(1860円)
・新宿~上諏訪:2200円(2680円)
・新宿~松本、信濃大町、南小谷:2500円(2900円)
新しい着席サービスの導入を告知するポスターのイメージ(画像:JR東日本)。
指定席特急券(指定席特急料金)と座席未指定券は同額です。また、これまで設定されていた通常期、繁忙期、閑散期の区分は廃止され、年間を通じて同一の料金になります。一方、車内で特急券を購入した場合は、事前に駅で購入する場合に比べて260円(子ども130円)が追加されます。
新サービス導入に伴い、スマートフォンや携帯電話で座席指定が受けられる「えきねっとチケットレスサービス」が、「あずさ」「かいじ」でも始まります。料金は指定席特急料金より一律100円(子ども50円)引きです。
このほか、10%割引の「えきねっとトクだ値(乗車券つき)」は新たな料金設定にあわせて新価格に。30%割引の「お先にトクだ値(乗車券つき)」は新発売されます。一方、現在販売されている企画乗車券の「あずさ回数券」「中央線料金回数券」「信州特急料金回数券」は、2019年春に発売を終了する予定です。
なお、この新サービスはグリーン車には導入されません。利用する際は、これまでどおり座席の指定を受ける必要があります。
【画像】空席/発売済みを知らせる座席上方のランプ
座席上方のランプのイメージ。赤は空席、オレンジはもうすぐ指定席発売済み区間に、緑は指定席発売済み区間であることをそれぞれ示す(画像:JR東日本)。
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