10月21日に営業運転開始
大阪モノレールが、新たに導入した3000系車両の報道機関向け試乗会を2018年10月12日(金)に実施しました。
万博記念公園駅に入線する3000系の試乗列車(2018年10月12日、伊原 薫撮影)。
3000系は、大阪モノレールで17年ぶりとなる新型車両です。これまでの1000系や2000系が直線を基調としたデザインだったのに対し、3000系は前頭部が丸みを帯びており、どことなく愛くるしい顔つきとなっています。
車内に入ると、従来車両よりひと回り大きくなった窓が、とても開放的な印象。ほぼ全区間が道路の上空を走る大阪モノレールならではの、高い位置からの景色がさらに楽しめます。
座席幅は通勤車両としては最大級の48cmを確保し、大人が座っても窮屈さを感じません。つり革や出入口付近の床を視認性が高い色としたり、車いすスペースやベビーカースペースも確保されていたりして、それらを利用する人はもちろん、大きな荷物を持つ空港利用客にも喜ばれそうです。
「遠足」など多様なLED行先表示を用意
大阪モノレールの車両は、乗務員室の真後ろに2人掛けの展望シートがありましたが、3000系はこれに加え、運転席の後ろが「キッズスペース」になりました。床が一段高くなっていて、運転士の背中越しでも前面がよく見えるほか、縦長の側窓からは真下の景色が眺められます。パーテーションや背もたれとなるクッションに描かれたかわいらしいイラストも特徴です。
明るくまとめられた3000系の車内。報道公開時に撮影(2018年9月18日、伊原 薫撮影)。
新たに導入された「キッズスペース」。床が一段高くなり、側窓も縦長に(2018年10月12日、伊原 薫撮影)。
大阪モノレールでは初導入の半自動ドアスイッチ。車内には鏡も設けられた(2018年10月12日、伊原 薫撮影)。
万博記念公園駅(大阪府吹田市)を出発した試乗列車は、大阪空港駅(同・豊中市)までのあいだを1往復しました。
折り返しとなる大阪空港駅では、大阪モノレールの車両として初めて装備された半自動ドア(乗客のボタン操作で開閉できるドア)の体験も実施。また、各種のイベントに合わせたイラスト入りのLED行先表示も特別に表示されました。たとえば、「遠足」の貸切表示には、リュックサックと水筒のイラストが描かれており、さらに子どもに配慮して「えんそく」と読みがなまで表示されるなど、楽しい配慮がいっぱいでした。
3000系は、抽選で当選した人などを対象とした試乗会を今後数日間に分けて実施。そして10月21日(日)に出発式を行った後、営業運転を開始します。10月中は、本線と彩都線の全線を固定運用で走るとのこと。運用情報は同社ウェブサイトなどで告知される予定です。
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