謎のキス女(門脇麦)によって、何度も死のループを繰り返す主人公・旺太郎(山崎賢人)の運命を描く「トドメの接吻」(日本テレビ系)。このドラマでホストの旺太郎が狙う”個人資産100億円”の社長令嬢・美尊(新木優子)の兄・尊氏を演じているのが、新田真剣佑だ。
「尊氏は旺太郎がタイムリープを繰り返していることを知らないのですが、撮影的には同じシーンを少しずつ変えながら撮っているので、気持ちをつなげるのが難しいです。でも、完成した作品を見ると、タイムリープがうまく使われていて、新しいタイプのドラマになっていると思います。個人的に衝撃的だったのは、門脇さんが演じているキス女。走り方なんて、かなり不気味でしたよね(笑)」
脚本は「ROOKIES」('08年TBS系)のいずみ吉紘によるオリジナルストーリー。ゆえに先読みできない展開が見どころだ。
「キス女とキスすれば時間が戻り、全てをなかったことにできるわけだから、何でもできるというか、可能性が限られていないところが面白いなと思いました。でも、人の人生なんて、すぐに壊せるんだと思うと、ちょっと怖いですよね。もし自分が旺太郎のように死の苦しみを味わっても時間を巻き戻したいかと聞かれたら、答えはNOかな。現実では戻れないし、葛藤や苦しみがあったからこそ、今があると思っているので。でも、もし今の経験値を持ったまま戻れるのなら、あのときの芝居をやり直したいと思ってしまうかも(笑)」
尊氏は並樹乗馬倶楽部の部長という設定。劇中には、新田がさっそうと馬を乗りこなすシーンも。
「乗馬は7歳から習っていました。最初は乗馬のキャンプスクールみたいなものに通って、あとは時間のあるときに練習する感じで。でも、今回は久々の乗馬だったのと、和鞍は初めてだったので大変でした。あと、流鏑馬(疾走する馬上から的に矢を射る競技)は、このドラマで初めてやりました。とはいえ、すぐに勘を取り戻すことができたので良かったです」
第3話のラストで、並樹家から籍を抜くと宣言し、妹の美尊にプロポーズした尊氏。第4話ではさらに尊氏の過去が明かされていく。
「尊氏がプロポーズするところは、脚本を読んでいても鳥肌が立ちました。第4話から尊氏がどんどん出てきます。具体的には言えないけど、今の関係が変わってしまうのは確実です。それがどう変わるのかは楽しみにしていてください」
ことしは「不能犯」(2月1日木公開)、「ちはやふる−結び−」(3月17日土公開)など出演映画の公開ラッシュが続くのに加え、舞台にも挑戦する新田。ことしの目標を聞いてみると。
「ことしの終わりには、今よりいい役者になっていたいです。いい役者が何なのかは分からないけど、いろんな現場で経験を積み、自分のものにしていきたいです」