男の子と女の子の違い、よく聞く”性別”にまつわるジンクス、疑問について、産婦人科医の小川隆吉先生に解説していただきました。
赤ちゃんの性別は、受精の瞬間に決定
卵子と受精できるのは、いちばん先に到達した精子だけ。精子にはX染色体とY染色体の2種類があり、X精子なら女の子、Y精子なら男の子になるため、性別は受精の瞬間に決定します。
妊娠12~13週ごろから性別判断が可能に
男女の区別は、外性器の特徴的な形で判断します。男の子の外性器は12~13週ごろに急速に発達するので、角度がよければ、超音波検査で性別の違いが確認できるようになります。
超音波写真でわかる男の子・女の子の特徴
妊婦健診の超音波検査で役立つ、見分け方のヒントを紹介します。
★シンプルにおちんちんが見えたら男の子!
お股におちんちんが確認できたら、「男の子」です。30週後半くらいになると、陰囊(いんのう)が大きくなり、おちんちんよりも大きく写るように。
★木の葉形の外陰部が見えたら女の子!
お股のあたりに突起物が見えず、木の葉の形をした外陰部や割れ目が見えたら、「女の子」です。妊娠後期には、超音波で子宮の存在もわかるように。
★健診時にいわれていた性別と異なるケースも
おちんちんが見えなければ女の子と判断されますが、まれに女の子のクリトリスが男の子のおちんちんに見えることが。赤ちゃんのポーズや位置によっては、判断が難しいケースもあります。
赤ちゃんの性別”あるある疑問”の真相は?
赤ちゃんの性別にまつわる素朴な疑問をドクターに聞いてみました。
Q.おなかが突き出すと男の子?ママがやさしい顔つきになると女の子?
A.いずれも科学的な根拠はありません
おなかの形やママの顔つきなど、性別にまつわる言い伝えがありますが、科学的な根拠はありません。でも、それらをもとに赤ちゃんの性別をイメージするのは楽しいですね。
Q.産み分けって本当にできるの?
A.排卵日当日は男の子の確率がアップ
XとYの精子のどちらが生き残るか、腟内のpH値が影響します。男の子を希望する場合は排卵日当日、女の子を希望する場合は排卵日の2日前に射精すると、確率が高くなるといわれています。
受精の瞬間に性別は決まりますが、性別の判明は早くても12~13週以降になります。男の子、女の子どちらでも、元気に生まれてきて欲しいだけ。その気持ちに変わりはありませんが、性別がわかると、名前を考えたりグッズを揃えたり、出産がより楽しみになりますね。
ただし、臨月や出産直前に「健診で言われていた性別と違った!」という体験をした先輩ママもいます。赤ちゃんの顔を見てから、という選択も残して。(文・たまごクラブ編集部)
■監修:小川クリニック 院長 小川隆吉先生
1975年日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。
■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)