まんしゅうきつこが男性サウナー2人とサウナ愛を語る

05.26 09:45 日刊SPA!

5月25日、異色マンガ家のまんしゅうきつこ先生のトークイベントが開催された。現在、SPA!で連載中の実録銭湯漫画『湯遊白書』では、アルコール依存ならぬ“サウナ依存”にハマっていく過程が描かれている。今回のイベントは、そんな、作品内でサウナデビューを果たしたきつこ先生(以下、きつこ)が、ヨッピー(銭湯神)、サウナーヨモギダ(プロサウナー)の2人を迎えてサウナ愛を語り尽くす「混浴サウナ放談」。いざ、入湯~!

 会場は満員御礼。司会進行役は年間サウナ浴数が700回にのぼるというヨモギダ。

 まずは銭湯神・ヨッピーが自己紹介。「本音は“サウナ神”を名乗りたかった……けど、編集からサウナはガチ勢が多いのでNGに……」という経緯を語り、笑いを誘った。

 一方のきつこは、「5年くらい前、アル中の診断を受けたことをヨッピーに話したら、『サウナと水風呂の交換浴がいい』とアドバイスをもらったのがサウナにハマり始めたきっかけ。水風呂に入れたのは、もう少し後のことでしたけど」と語った。

 人にサウナを薦めるのが好きなヨッピーらしいエピソードだが、実際、ヨッピーのもとには「自律神経失調症で休職していた夫が、サウナを知って職場復帰しました」「甲子園の取材でぶっ倒れそうだった朝日新聞の記者さんにサウナを教えたら、神戸サウナにハマり始めて、炎天下での取材も楽になった」などの感謝の報告が来たという。

 イベント自体は、一問一答形式で登壇者たちが「サウナあるある」を披露していく形式。

ヨモギダ:定番ですが、「サウナのここが好き」についてはどうですか?

きつこ:セルフお祓いができるところです。私、取り憑かれやすいんですよ。サウナを知る前は、山盛りの塩をお風呂に入れて日本酒を頭からかぶって入るって作法をしていて…。これがすごい効くんですけど、サウナと水風呂も同じ効果があったんです。

ヨッピー:サウナの中はみんなフルチンで上下関係がないところが好きですね。上司と部下で入ることもあるけど、上司がいくら威張ったところで、全部出してるじゃないですか。特に好きなのが、後輩が先輩を水風呂に誘うシーン。美しい光景だなっていつも思います。自分は好きな銭湯を紹介するので、銭湯で会って握手を求められることも多いんです。ただ、そのときは僕もフルチンですからね(笑)。

ヨモギダ:「自分流の入り方」ってありますか?

ヨッピー:首を伸ばしたり、ストレッチすること……かな。そんなにハードにはやりませんよ。せいぜい上半身をほぐすくらい。

ヨモギダ:たまに、すごく激しい人いるんですよね。今日もイベント前に銭湯サウナに行ってたんですけど、腕立てを10分以上したり。

きつこ:体を何回も洗うことですね。体洗ってサウナ入ったとき、すこしザラっとくるというか、垢が出るときってありますよね。だから、最近はサウナ→洗体→水風呂のローテーションが好きで。あがってからは、ボディクリームをベタベタに塗るから乾燥しないんですよ。

ヨモギダ:そんなに洗って大丈夫ですか、皮膚、なくなりません? それが正しいやり方かは微妙だと思うので、皆さん、自己判断でお願いしますね。ちなみに僕は、何回も言ってますが、水風呂スタート、水風呂フィニッシュです。

ヨッピー:冬でも!? 水風呂から入ります?

ヨモギダ:冬が一番気持ちいいんですよ。まったく寒くないですね。常に体が火照ってるのかわからないけど、冬、コートを着るのやめたくらい。サウナを始めてから、寒さにすごく強くなりましたね。

ヨッピー:それ、強くなったんじゃなくて、バカになったんじゃ……(笑)。でも、僕も体温高いほうで、夏場なんて露骨に奥さんから嫌がられます。寝てるときも、気づいたら布団の隅に追いやられる感じで。実際、サウナーって平熱高いんですかね?

きつこ:私、すごい冷え性だったのが、1度くらい平熱が上がりましたよ。

会場:おおーッ。

◆まんしゅうきつこが考える“ヌシ対策”

ヨモギダ:嫌いなマナー問題についてはどうですか?

きつこ:サウナの中で緑色のアカスリグローブで体をこすっている人がいるのはNGかな。人のマナー違反にはめちゃくちゃうるさい人なんですけどね。垢は出るけど、自分の体は綺麗になるからいいのかも。あとはサウナの床にタオル敷いて場所取りして、マーキングする人も。荷物をどかすと大激怒するんです(笑)。

ヨモギダ:それはいわゆるヌシ(注:女子サウナをしきるボス猿的な女性の存在)ですか?

きつこ:そうですね。ただ、実は言うほどヌシって多くない。スーパー銭湯なんてほとんど見かけませんよ。

ヨモギダ:まんしゅうさんはヌシがいるほうが好きですよね。

きつこ:ヌシって、話すと実はむちゃくちゃ面白い。経験人数まで教えてくれますよ。60歳くらいで「両手、両足じゃ足りないくらいの人数」だって(笑)。

ヨッピー:僕は嫌いなマナーっていうより、「マナーマナー」ってうるさいのがマナー違反だと思うんです。人それぞれ、喋りながらサウナに入りたい人もいれば、静かに楽しみたい人もいる。そこに干渉することで、不機嫌なオーラが室内に蔓延するほうが、よっぽど辛いですよね。

ヨモギダ:それはわかります。ただ、例えばヌシの存在に困ってるってお店も多いんですよ。男性サウナにヌシ的な人は少ないけど、まんしゅうさん、ヌシ対策についてはどう思いますか?

きつこ:出禁は絶対にダメ、かわいそう。だって、三度の飯よりサウナが……って人たちですよ? 私が銭湯サウナに行き始めた頃、サウナの入り方がわからなくてよく怒られたんですけど、その時思ったのが、銭湯側が貼り紙とかで最低限のマナーを書いてくれればいいのにって。髪を洗ってからサウナに入るとか、タオルは敷いて座るとか。対策になるかわからないですけどね。

ヨモギダ:「サウナでのエキセントリックな話」についてはどうでしょう?

ヨッピー:あるサウナにスキンヘッドのヤクザみたいなおじさんがいて。刺青はないけど、顔はめっちゃいかつい。で、サウナの中で、T字カミソリで頭の毛を剃り始めたんですけど、荒っぽいんですよ! すごいシャッシャッとやって、後頭部に血がたれてるです。それが、亀頭みたいで……(笑)。血が出てるのも本人は気づいてないんですよ。

ヨモギダ:毎日歯茎から血が出てる人みたいな……そんな感覚なんでしょうね。

きつこ:水風呂で滝に打たれる荒業みたいに拝んでる人がいましたね。

ヨッピー:サウナとスピリチュアルって相性いいんですかね? 知り合いで、「しきじ(静岡県にあるサウナしきじ。サウナの聖地)に行くと宇宙と交信できる」って真顔で言う人がいて(笑)。

きつこ:水につかるって行為が邪気を払うんです。私は水風呂に入る前に水を体にかけるんですけど、それはすべて邪気を払うためですから。あと、エキセントリックというか、パイパンを目の敵にするヌシはいますね。パイパンの若いコを捕まえて、「あんたのお母さん、なんて思ってると思う?」って説教始めたり(笑)。

ヨモギダ:まんしゅうさんもパイパンにしたんですよね。ヌシに怒られたとか?

きつこ:いや、それが怖くてずっとそのヌシがいるサウナに行かなかったんです。だいぶ生え始めた頃に久々に訪れたら、「あんたがこないから、私を避けてるのかと思ったよ」って(笑)。だから私、「パイパンにしていたんです」って正直に告白しました。ちなみに、アダム&イブのパイパン率は高いですよ。ヤクザの情婦みたいな美人が、素っ裸でドライヤーかけたりして。

ヨッピー:あそこは有名人が多いことで有名ですよね。有名人といえば、六本木のロアビルにVIVIってサウナがあってたまに行くんですけど、サウナで「は・か・た・のしおっ」を大声で歌ってた人が、よく見るとTOKIOの松岡君で(笑)。よく来るみたいで、常連のおじさんと「ドラマ観たよ~」「あざーす」みたいなやりとりをしているのも見ました。

ヨモギダ:VIVIはロアビルの撤去に伴いなくなっちゃうんですよね。寂しい限りです。

◆3人がオススメ!13軒の温浴施設が協賛

 実に観客の8割がサウナファンということもあり、三者が繰り出すサウナあるあるに「そうそう」とうなずき、笑いながら、あっという間に時間は過ぎていく。特に「面白い注意書きコーナー」で、ヨモギダが発見したエピソードは、この日、一番の笑いを得た。

ヨモギダ:新宿の区役所前カプセル。カプセルの個室に有料のテレビがあるんですけど、投入口をイジるとタダで観れる裏技があるんでしょうね。それで書かれた注意書きが「ここをいじると爆発します」って(笑)。子供ダマシというか、いいオトナがその注意書きを見て、何を思うのかと(笑)。

 さて、今回のイベントでは多くの温浴施設が協賛し、180人近い来場者全員に、抽選で無料券やサウナグッズが配られた。協賛いただいた施設は、すべて登壇した3人がオススメするところばかり。それぞれ、コメントと合わせて見ていきたい。

THE BED & SPA 所沢
「水風呂が冷たく、高級な木材を使った良質なサウナがいいです」(ヨモギダ)

草加健康センター
「私のお気に入りです。今日もここの入浴剤を入れたお風呂に入ってきました」(きつこ)

スカイスパ横浜
「超優等生施設です。立地も最高で大好きですね。プレゼントのサウナハットはこちらの提供です」(ヨモギダ)

ニューウイング錦糸町
「女子開放デーで訪れましたが、ここのサウナが一番です」(きつこ)

タイムズスパレスタ池袋
「サウナー向けに改良を加えてます。チラー(冷却装置)も新しく、水風呂はキンキン」(ヨモギダ)

オアシスサウナアスティル新橋
「ミストサウナがめっちゃ気持ちよくて好き。テルマーベッドの入眠率はすごい」(ヨッピー)

サウナセンター大泉鶯谷
「サウナブームで、確実にお客さんを増やしてますね」(ヨモギダ)

ファンタジースパおふろの国鶴見
「色物系ですね(笑)。足つぼもすごい、楽しい施設」(ヨッピー)

ひだまりの湯 萩の湯
「銭湯でこんなに協賛していいのかってくらい太っ腹なプレゼントをご用意いただきました」(ヨモギダ)

寿湯 東上野
「まんしゅうさんのホームですね。全国の銭湯の経営者は寿湯に行ってほしい。雨の日には『サドルを拭いてね』ってタオルが置かれるなどサービスが秀逸」(ヨッピー)

薬師湯 押上
「この3つは、いわゆる“寿湯三兄弟”ですね。熱波甲子園にも出ていました」(ヨモギダ)

ロスコ駒込
「レストランが24時間やっててwifiも飛んでます」(ヨモギダ)

グリーンサウナ太古の湯平塚
「ロウリュもよくてサウナのこだわりがすごい。オーナーはマラソン大好き」(ヨモギダ)

 抽選時間と合わせて、計3時間に及んだ「混浴サウナ放談」。来場者の多くが、休日、サウナに直行するであろうことは想像に難くありません。〈取材・文/スギナミ 撮影/林紘輝〉

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女性自衛官の壮絶な苦労の歴史「女性用トイレもなかった」

05.26 09:44 日刊SPA!

「自衛隊ができない30のこと 30」

 女性自衛官の凛とした立ち振る舞いを様々な場目で目にすることがありますが、同じ女性として「かっこいいなー」と憧れてしまいます。

 現在では防衛大学、防衛医大、幹部候補生学校、一般曹候補生、任期制自衛官、航空学生等を含むほぼすべての領域で、女性も採用試験を受験できるようになりました。女性が自衛官になる道は開かれています。自衛隊のイベントで女性自衛官がいないことなどはほぼ皆無、潜水艦の部隊でも潜水艦救難艦には女性自衛官がいる時代なのです。しかし、ここに至るまでには様々な壁を打ち破ってきた女性たちの存在がありました。

◆女性自衛官のスタートは昭和49年

 女性の職場とされていた看護師のような職域以外に女性自衛官が登用されたのは、昭和49年の女性自衛官制度が始まりでした。当時は婦人自衛官という名前だったそうです。「女に軍人が務まるわけない!」という風潮がある中で任官した女性たちが大変な苦労したことは容易に想像がつきます。当時は社会全体に女性の職場進出への偏見があった時代です。純粋に男だけの職場だった自衛隊ではどうだったのでしょうか。

 その草創期に自衛官となり、様々な「女性で初めて」を海上自衛隊の歴史に刻んできた草分け的な存在、元一等海佐の竹本三保さんにお話を伺うことができました。

 巷ではパワハラ、セクハラが話題となっていますが、「もう昔の話だから」とにっこり微笑みながら話してくださった内容は、まさに身一つで男性の職域に斬り込んでいった女性たちの静かで壮絶な戦いの歴史でした。

◆女性用のトイレも更衣室もなかった

 竹本さんが自衛官になった当時は女性を受け入れる体制は全くできておらず、更衣室もありませんでした。当時は男性ばかりの職場でしたから、男性自衛官も職場の隅のロッカー前で着替えていたそうです。もちろん、トイレも男子用のみ。「男性トイレにすたすた~っと入ると、中にいた男性自衛官達がぎょっとなるので逆に申し訳なかった」と話す竹本さんは当時から肝が据わっていたようです。もちろん、今は女性のいる現場ではおおむね女性用のトイレや更衣室、居住スペースが完備されています。

 女性自衛官にとって人生の大きなターニングポイントはやはり結婚と出産だろうと思います。特に幹部自衛官は女性でも1~3年で異動があり、全国規模で常に引越を続ける生活です。竹本さんも結婚当初は別居生活でしたし、実家や保育園などの施設に子供さんを預けながらの子育てだったそうです。

 子どもを預けてでもしっかり仕事をしたいと考えているのに、上司からは連日「竹本辞めろよ!」と言われたのだそうです。その指揮官に「そのお言葉は、指揮官としてのお言葉ですか?」と尋ねたところ、「人の子の親としてだ」と言われ、こんなに一生懸命仕事をしているのにどうして理解してもらえないのだろうと感じたそうです。後日、その「辞めろ」と言い続けた上司が、仕事上のミスもない竹本さんに最低の勤務評価を付けていたことを知ります。その後の昇進もこの時の勤務評価の影響を受けていたのです。当時はまだそんな価値観がまかり通るような時代でした。

◆「絶対子供を産ませないからな!」

 さらに、自衛艦隊司令部という作戦本部に異動になり、上司に挨拶しに行った時には「俺は男女区別なく扱うから、しっかり仕事してくれ。だから、俺の目の黒いうちは、絶対子供を産ませないからな!」と宣言され、目が点になったこともあったようです。たとえ将来を期待してのことだったとしても、上司の発言は今なら訴えられるレベルのものかもしれません。その後、第二子を妊娠した時、訓練中に具合が悪くなり報告したところ「今、休まれたら困るな」と一言言われたのみで、結果としてそのお子さんを流産してしまったことも『任務完了』(並木書房)という本に淡々と書き記されています。

 子どもを産む性である女性が厳しい職場でその職務をやり抜こうとする場合、本人の努力だけではどうすることもできないことがあります。竹本さんの場合は子供を預かってくれたご家族・ご親戚の協力、そして周囲の環境に奇跡的に恵まれたことも大きな要因だと思います。保育園の送り迎え時間に困っていた時に、「近くに自衛官をご主人に持つとてもいい人がいるから」とお子さんを預かってくれる人を紹介されたのです。

◆女性で初めて遠洋航海に

 通常、海上自衛隊の幹部は、幹部候補生学校を終えると練習艦「かしま」を先頭とする練習艦隊で遠洋航海実習をします。世界一周などの長い外洋航海を経験し、様々な国の情勢を知り他国の軍と交流することで幹部自衛官としてのシーマンシップを学ぶのです。しかし、当時の自衛隊には「戦闘する船、戦う船には女は乗せない」という旧日本軍の海軍から受け継いだ伝統的な考え方があり、幹部候補生学校を卒業した女性たちは遠洋航海には出してもらえませんでした。さらに、幹部候補生学校でも航海関係の授業は受けられなかったのです。

 そこで、竹本さんは新しく就役する船ができた時に「女性が乗る予定の艦艇については艦艇通信担当に私を指定しませんか?」と自ら手を挙げました。宿泊を許されず徹夜あけで早朝に帰宅する過酷な業務でしたが、練習艦「かしま」への女性初乗りを達成しています。

 リムパック90にも特別研修員として参加し、自衛艦艦隊各部隊の作戦運用の指揮管制システムの基本構想構築を学べるチャンスを勝ちとり、米国バルティモアにある国家安全保障局の専門教育機関・国家暗号学校に留学、暗号の開発や運用、セキュリティー技術などを勉強する機会を得て、中央システム通信隊司令などを重要な職を歴任したのです。

◆今では自衛隊の中に託児施設まで

そこには、逆境にも折れず向上心を失わず、周囲の理解と協力を得ながら実績を一つひとつ積み上げ、徐々にその能力や真摯な行動を評価されて後を続く女性たちの道を切り開いてきた先駆者たちの確かな歴史がありました。

 こうした積み重ねにより、現在では自衛隊の中に庁内託児施設が整備されるまでになりました。そこでは、なんと24時間体制の夜間保育、緊急一時保育なども行われています。0歳から未就学児までの子供を安心して預けられるところができたのです。すべての部隊に設置とはいかず、完璧には程遠いですが、問題は少しずつ解決されているのです。

 決して恵まれているとは言えない職場環境の中で、様々な縁と奇跡があったからこそ最後まで海上自衛官としての職務を全うすることができたのだと話す竹本さん。今後はそんな奇跡がなくても女性が普通に仕事を続けられるような環境が整備されればいいなと思います。女性自衛官に求められる職掌は確実に広がっています。強く、そしてしなやかに。女性がキャリアを磨きその能力を活かせる自衛隊であってほしいものですね。<文/小笠原理恵>

【小笠原理恵】
国防ジャーナリスト。「自衛官守る会」顧問。関西外語大学卒業後、報道機関などでライターとして活動。キラキラ星のブログ(【月夜のぴよこ】)を主宰

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結局イニエスタは何がすごい? わかりやすく説明してみた

05.26 09:43 日刊SPA!

「イニエスタが日本に行く」

 その第一報が出たのは、今から数週間前のことだった。当初は「さすがに飛ばし記事では?」とその信憑性を疑う声も多かったが、その後も現地メディアが続報をリリース。現実味が高まるにつれ「マジで来るの!?」とネット上でも盛り上がりを見せていた。

 Twitter上では「#イニエスタのヴィッセル神戸移籍報道をサッカー知らんおっさんにわかりやすく説明する」というハッシュタグが発生。「紅白歌合戦にレディー・ガガ」「新仮面ライダーの主役がジャスティン・ビーバー」といった例えが上がった。

◆イニエスタはサッカー界における世界最高峰の名脇役

 だがこれらの多くは、正直言って的を得ているとは言いがたい。仮に来日するのがC・ロナウドやメッシのようなスーパースターであればその例えがしっくり来るが、イニエスタはC・ロナウドやメッシのような主演俳優ではない。一言で説明するなら、「サッカー界における世界最高峰の名脇役」なのだ。

 ロナウドやメッシのうまさは、普段サッカーを観ない人たちにとっても実にわかりやすい。1人で何人もの相手をドリブルで交わしてゴールを決めてしまうプレーはインパクト抜群で、誰がどう見てもすごい。その華やかなプレー振りは、さながらヒーロー映画の主人公のようでもある。

 それに比べイニエスタのプレーは、そのすごさを一言で説明するのは少し難しい。トラップ、パス、ドリブルといったボールを扱う技術はどれも世界屈指だが、かといって決して派手さがあるほうではない。ゴールやアシストももちろん決められるのだが、むしろそれ以外の「数字に残らない気の利いたプレー」にこそ、その真髄があるのだ。

◆メッシとは異なるイニエスタのすごさ

 3年前、イニエスタとクラブ(バルセロナ)、代表(スペイン)の両方で長年ともにプレーしてきた左サイドバック、ジョルディ・アルバが来日した際、幸運にも長時間話を聞く機会に恵まれた。フットボールトークの流れの中で、「一緒にプレーした中で別格に上手いと感じた選手は誰ですか?」と質問したところ、彼は「メッシとイニエスタだ」と即答した。そしてメッシとは異なるイニエスタのすごさについて、次のように説明してくれた。

「イニエスタのすごいところは、常に試合の流れを読んでいて、どんな味方ともうまく合わせられるところだよ。バルサもスペイン代表もみんな個性が強いけど、イニエスタが入ることでチームの選手みんなが気持ちよく、ストレスなくプレーできるようになるんだ。味方をフォローするタイミングやパスの強弱の付け方、テンポの変え方などが常に絶妙で、僕としてもとてもやりやすい。彼と一緒にプレーすると、自分が本来持っている以上の力が出せるんだ」

 要は機械でいえばメインのパーツや大きな歯車ではなく、それらが淀みなく連動して動くために欠かせない潤滑油のような存在なのだ。料理に例えるなら、メイン食材ではなく出汁(ダシ)である。主役になることは多くないが、その存在が料理の完成度を決定付ける。食材の旨味を引き出すことに関しては右に出る者はいない。イニエスタとはそんな選手なのだ。

 ヴィッセル神戸には、バイエルン・ミュンヘンなどでエースとして活躍したルーカス・ポドルスキという世界最高峰の“食材”がいる。ドイツ代表としてW杯も制覇したレジェンドだが、現時点では彼本来の旨味を100%出し切れているとは言えない。いわば神戸牛的なメイン食材であるポドルスキの旨味を、イニエスタはいかにして引き出していくのか。そして脇を固める日本人選手たちのポテンシャルをも目覚めさせてくれるのか。日本にやってきた「世界最高峰の名脇役」、世界が認めるいぶし銀の手腕に、サッカーファンならずともぜひとも注目していただきたい。 <取材・文/福田 悠>

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日大会見“ぶちギレ司会者”の意外な素顔 関係者が明かす

05.26 09:42 日刊SPA!

 報道陣からの「この会見は、みんなが見ているんですよ」という声には、「見てても見てなくてもいいんですけど。同じ質問を繰り返されたら迷惑です」と我関せず。「司会者のあなたの発言で、日大のブランドが落ちてしまうかもしれませんよ」という問いかけには、「落ちません!」と断言──。

 日本大学アメリカンフットボール部の宮川泰介選手が悪質な反則で関西学院大の選手を負傷させた問題は、25日に日大学長の緊急謝罪会見が開かれた今も、依然として沈静化する気配がない。それどころか、22日の宮川選手の会見の後に開かれた23日の日大側の会見でますます批判が集中。この会見で内田正人前監督と井上奨コーチを食う“存在感”を見せたのが、司会を務めた日大企画広報部・米倉久邦氏だった。

◆日大広報・米倉久邦氏は、いったい何者なのか?

 会見開始から1時間半が経った頃からだろうか。米倉氏は苛立ちを隠そうともせず、記者たちに高圧的な言葉を投げかける。「あなたは黙ってください!」「記者会見を打ち切りますよ!」「これ、何十人もやるのですか? いつまでかかるかわかりませんよ!」「さっきから、しつこい!」「同じ質問なので、もう打ち切ります! これ以上やっていてもきりがないです!」などなど……。さらに、こうした米倉氏の強硬な態度にしびれを切らした記者が「違う質問をします」と声を挙げると、「違えばいいというものではありません!」と一刀両断する有様だった。

 これにはネット上も大炎上で、「なんなの、あの白髪のジジイは?」「火に油を注ぐスタイル」「“これだけはやっちゃいけない”という悪手の宝庫」と非難轟々。橋下徹氏もTwitterで「何よりもあの司会者が最悪だね。危機管理対応の記者会見なのに、あの司会は何なんだ?ほんと日本大学の危機管理能力はまったくないな。日本大学危機管理部は何してる!!」とこき下ろした。

◆共同通信時代から「失言マシン」だった

 “稀代のヒール広報”として一夜にして主役に躍り出た、この米倉氏とはいったい何者なのか? マスコミと激しく対立した米倉氏だが、実は元共同通信の記者。自身も「取材する側」の人間だった。
 社内でのキャリアも申し分なく、ワシントン特派員、経済部長、ニュースセンター長、論説委員長など要職を歴任している。通信社における論説委員といえば、社説を執筆する部署のこと。つまり通常なら「適切な危機管理とは~」「大学教育におけるスポーツのあり方」などと、したり顔で解説する立場だったのだ。米倉氏を古くから知る共同通信の関係者が証言する。

「あれだけのキャリアだから、仕事はできる人ですよ。ただ、あの会見は彼の悪いところが全部出てしまった。豪放磊落(ごうほうらいらく)な性格で表裏がない。そして普段から失言マシンなんです。もともと共同通信時代も、部下を叱りつけるときはあんな調子でしたしね。上に立つ期間が長かったから、つい他社の記者陣にも部下を押さえつけるような感じになってしまったのかもしれません。おそらく今もムカついているということはあっても、反省はしていないんじゃないですかね(笑)」

 新聞畑出身の米倉氏だけに、テレビマスコミやネットメディアの対応に慣れていなかった可能性は高い。また記者クラブでは事前に各社で質問を照らし合わせることも多いので、重複する質問にイラ立ったのではないかという意見もある。建物側の時間制約はないのだから、質問を全部受け流したうえで「それは先ほどと同じですね」などとチクリと嫌味ったらしく反撃する手もあったのではないか。

◆森林インストラクターで、ハードロック好き

 ところで’02年に共同通信を定年退職した米倉氏は、フリージャーナリストとして活躍。『六十歳から百名山』(新潮社)など、著作も多数抱えるに至る。その一方、非常勤として日大企画広報部に勤務するようになった。

「実は日大と共同というのは昔から結びつきが強い。日本大学新聞を共同通信OBが制作するなどの流れもあって、米倉さんも日大で働くようになったようです。とはいえ、共同通信の現役社員やOGも、彼が日大で働いていることを知らない人が多かったはずです。わざわざ自分から言いふらすことでもないですしね。もっとも酒の席では、“日大の待遇面は悪くない”などと話すこともあったようですが……」(前出・共同通信関係者)

 早稲田大学在学中から山岳部の一員として汗を流し、森林インストラクターの資格も取得している米倉氏。趣味の幅も広く、音楽ではハードロックが好きという意外な一面も持っている。前出の共同通信関係者も含め、周囲からの評判は決して悪くない人物なのだ。
 日大側としては「マスコミ対応のエキスパート」として米倉氏を投入したはずだが、皮肉なことに真逆の結果となってしまった今回の一件。学長の謝罪会見時には別の男性が司会を務めたが、かくなるうえは、米倉氏自身の謝罪会見が必要なのかもしれない。

〈画像/ニコニコ動画より 取材・文/日刊SPA!取材班〉

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ハプニングバーの摘発逃れ、懲りない客…元スタッフが暴露

05.26 09:41 日刊SPA!

 見知らぬ男女が集まり、性的な行為をしたり、それを鑑賞したりするハプニングバー。数年前から摘発が続いており、2017年にも上野や神戸の店舗の経営者らが「公然わいせつほう助」容疑で逮捕された。

 そんな中、ハプニングバーでバーテンをしていた男性Bと知り合った。店はどんな摘発逃れをするのか?警察に踏み込まれる危険をおかしてまで、一体どんな客が来るのか?Bさんに聞いてみた。

◆主婦や教師も…普通の人たちが一体なぜ?

「顧客は、本当にさまざまですね。20代から60代くらいまで、職業も一部上場企業から学校の先生までいました。女性はすごく可愛い人もいるし、主婦もいましたよ。遊んでいるイメージの人ばかりではなく、『え、こんな人が?』というような、化粧っ気のない地味目な人も多かった。

『夫と14年もしてない。みんな面倒見てあげるからおいで!』と言って定期的に通ってくるパート女性もいたり、本当に、性の欲求は誰にでもあると実感しましたよ」(Bさん、以下同)

 一晩で女性2人が男性34人を相手にした大盤振る舞い(?)もあったという。

「完全に性依存症の人もいましたね。ものすごい巨漢の女性が、わざわざ新幹線に乗って店まで来て、徹夜で次々と男を平らげていました。そういう女性が来る日は盛り上がるんですよ。サイトで、来る予定の人がわかるようになっていたので、それをチェックして男が釣られてくるんです。

『相手が1人じゃ満たされないから、いっぺんに8人を相手にする』なんて女性もいました。ランジェリーナイトなどのコスプレデーもあったし、今、映画『娼年』が話題ですが、あれに負けない性の多様さを垣間見ましたよ」

 客同士の痴話ゲンカもあったという。

「女性のほうが相手男性に情が移ることがあって『××さんが来るって聞いたから来たのに、他の女性とからんでる』なんて怒り出す人がいて、困りましたよ。こういう場所に来る人ですらそうなので、やっぱり完全に割り切って体の関係を結べる女性は少数なのかもしれないです。

 あとは『私、鬱なんです』なんて明るく言う人もいて、身分を隠して知り合う人間付き合いの気安さを感じましたね」

◆店はどんな摘発逃れをしているのか

 店は鉄の扉を入ると、さらに扉がある二重構造。その扉を入ると、カウンターがある。そこで男女が意気投合したら、奥にある部屋に入る仕組みだ。奥の部屋はカーテンでいくつかに仕切られているが、申し訳程度。いつでも覗けるようになっている。

「緊縛できるように天井にはフックがついています。緊縛とかフェティッシュ系、全身タイツに身を包むゼンタイとか、定期的にイベントを開催して顧客を集めていましたね」

 警察は、摘発する前に客を装って潜入することもあり、それを防ぎたい店側との攻防があるという。

「身分確認は、店の扉の前で行います。インターホンを鳴らすと来客の姿がモニターに映るので、そこでまず様子をチェックします。カメラに向かって身分証明書を出してもらい、詳細を確認します。身分証明書を2種類出してもらい、職業を判断するんです。写真付きのもの、社員証か免許証と、保険証が一般的ですね。警察の場合はまず国民健康保険ではないですし、保険証を見ればそれとわかるんです。

 警察の場合は男性2名で来ますから、怪しい2人組みが来た場合は、店長が先に見に行くことになってます」

◆3分以内で正体を隠す研修

「もし警察だった場合の対処も研修で習うんですよ。店長が外からインターホンを鳴らすので、そうしたら店員が3分以内に店内を片付けるんです。脱いでいる客には服を着てもらい、ゴミを隠す。

 カラミのスペースにはテーブルを出して、仕切りを取り外す。意外とやってみると3分以内にできるものだなと思いましたね」

 しかしBさんは店長とそりが合わず、半年ほどで退社したという。

「今は昼間に普通の営業をしていますが、機会があったらまた戻りたいですね。時折、女性から誘われることはありましたが『仕事中です』と言って断ればいいし、気に入った相手なら店外で会えばいいし(笑)。とにかく刺激的だったんで、毎日楽しかったですね」

 たとえ違法だとしても、性の奥深さを知った人間はその沼から這い上がれないらしい。<TEXT/和久井香菜子>

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ダービーはゴーフォザサミットに注意

05.26 09:39 日刊SPA!

 競馬界最大の祭典とも言われるダービーがいよいよ5月27日に東京府中競馬場で開催される。普段は馬券を買わないがダービーだけは……という方も多いだろう。今週もまたまた『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』の著者、競馬予想家・TARO氏にダービーの注目馬について聞いた。

◆ダービーはお祭り

 先週のオークスは断然人気のアーモンドアイが完勝。見事2冠を達成しました。馬券的には2着のリリーノーブルがポイントだったですかね。僕はといえば、サトノワルキューレとの一騎打ち、割って入る穴馬はルーラーシップ産駒のパイオニアバイオ、という見解でしたが、別のルーラーシップ産駒(リリーノーブル)が来てしまいジ・エンド。この悔しさは、今週末のダービーで晴らしたいですね!

 さて、日本ダービーといえば、競馬の祭典といわれるように、1年のなかで有馬記念とともに最も盛り上がるレース。お笑いでいえばM-1グランプリ、F1でいえばモナコグランプリ、小説でいえば芥川賞のようなものでしょうか。ダービーを当てれば、ほかのハズレはなかったことになる…とは言いませんが(笑)、それくらい盛り上がるレースということです。

 そして、ダービーウィークともなれば、普段連絡をあまり取らない知人友人からも連絡が来たりします。久々に連絡が来て「お金貸して」と言われるとテンションはダダ下がりですが、「ダービーの予想教えて」と言われると、ちょっと嬉しくなったりするものです。

 もっとも、本音を言えばその答えはこうです。

「ダービーくらい、好きな馬を買えばいい」

 そう、ダービーはお祭りです。お祭りは盛り上がってこそ。確かに儲けることも大事ですが、競馬はギャンブルでもあり、またロマンでもあり娯楽でもあります。楽しく買って、それで勝った負けたを楽しんで熱くなってまた明日から頑張れればいいじゃないかと、本音を言えばそう思います。仮にも予想家を名乗るやつが何を言うかと思われるかもしれませんが、競馬で勝つために大事なことは、まずはカンタンに勝てないことを知ることです。戦いにおいて大事なことは、相手の戦力を知ること、これはどのスポーツにおいても同じです。

 90%以上が負ける競馬という強敵と対峙するわけですから、これは平幕力士が横綱白鵬や絶好調の栃ノ心に挑むようなものです。そんな相手に、「絶対勝つ!」と意気込んでぶち当たったところで、良い結果が出るわけはありません。挑戦者のスピリットで、気楽に思い切って挑んだ方が良いんです。相手が強いと理解できていれば、立ち合いで変化することもできるし、押してもダメなら引いてみれば良いし、いろんな作戦も浮かんでくるというものでしょう。

 まずは肩の力を抜いて、楽しむ気持ちを忘れずに買いましょう。逆説的ではありますが、そういう気持ちが結果として思わぬ勝利を呼び込むのです。

◆ダービーは素直な人が当たるレース

 さて、気持ちの準備もできたところでダービーの話をそろそろ始めます。結論から言ってしまうと、ダービーは「素直な人」が勝てるレースです。難しく考えるより、シンプルに。だからなのか、僕自身あまりダービーの馬券には良い思い出がないんですよね(笑)。もう21年前になりますが、初めてダービーを予想した中学2年のまだド素人のときに◎サニーブライアン、○シルクジャスティスで大的中して以降は、コレといった爆発をした記憶がなく、小爆発程度。素直さが失われてしまったのでしょうか…。さて、素直な予想とは何かといえば……

1、皐月賞で脚を余した馬を買う
2、別路線組で前走強かった馬を買う

 基本的にはこの2つです。

 昨年のダービーの覇者レイデオロは皐月賞で上がり2位、上がり最速馬は出走していなかったので実質的には1位でした。一昨年の勝ち馬マカヒキは皐月賞で上がり最速、3年前の勝ち馬ドゥラメンテも皐月賞で上がり最速、3着サトノクラウンは上がり2位、4年前の勝ち馬ワンアンドオンリーも皐月賞で上がり最速…

皐月賞=中山芝2000m
日本ダービー=東京芝2400m

 このコースの違いにより、皐月賞で最後に追い上げた馬が、ダービーの直線が長い舞台でさらに浮上する、というのが近年のシンプルなパターンになっているわけです。

 前走で追い上げていた馬を次で狙う…という実に単純なパターンで、長く競馬をやっているとそういう馬は嫌いたくなるものですが、下手に捻るよりは素直にそういう馬を買う方が結果が出ているのです。ちなみに、もうひとつ注意するパターンは、別路線組です。

 2011年のウインバリアシオンは青葉賞1着から参戦しダービーは10番人気ながら2着。2012年のフェノーメノも青葉賞1着から参戦しダービーでは5番人気2着、同年のトーセンホマレボシは京都新聞杯1着→ダービー7番人気3着。2015年のサトノラーゼンは京都新聞杯1着→ダービーは5番人気2着。青葉賞&京都新聞杯という皐月賞組以外の主要ステップで好走してきた馬が、勢いそのままに本番でも通用する、このパターンは結構穴馬も多いので、波乱狙いならこちらも面白そうです。

◆今年狙いたい馬は

 さて、今年はどうでしょうか? 皐月賞で追い上げて届かなかった馬は3頭います。

4着 ステルヴィオ
5着 キタノコマンドール
6着 グレイル

 この3頭はいずれも上がり最速で追い上げていて、例年通りなら日本ダービーで買いのパターンです。内枠が有利ということで言えば3枠5番でデムーロが騎乗するキタノコマンドールでしょうか。また、前走は不利もありながら伸びてきた人気薄の7枠13番グレイルも怖い一頭でしょう。

 もちろんこれらの馬でもいいのですが、僕としては今年は別路線組に注目しています。というのも、今年は皐月賞に断然の主役になるはずだったダノンプレミアムが出られず、例年にも増して別路線組が充実しているためです。

 その中で、世間的な注目は弥生賞から直行、1番人気確実なダノンプレミアムでしょう。最内枠(1枠1番)を引いたことで運もありそうですし、当然有力だと思うのですが、どうしてもこの大事な時期に順調さを欠いたこと、また距離が伸びるのがプラスとは思えない点は少し気掛かりです。

 そう考えると、注目したい別路線組は以下の2頭です。

ブラストワンピース(毎日杯1着)
ゴーフォザサミット(青葉賞1着)

 4枠8番ブラストワンピースは3戦3勝で毎日杯から直行というかなり異例のローテーションです。プロ野球でいえば、高校卒業から直接メジャーリーグに挑むようなものなので、有力馬との比較ができないのですが、これまでの3戦はいずれも完勝で、距離への不安がないのも強みです。いきなりの大舞台でも通用するとみています。

 ただ、ブラストワンピースは恐らく2番人気。夢を見るにはもう少し穴を狙いたいものです(この捻りが余計な可能性大なのでそこはお察しください)。というわけで、個人的なイチ押しは3枠6番ゴーフォザサミットです。本馬は皐月賞に出走できず、ダービーに目標を切り替えて前走の青葉賞に出走。そこで2馬身差の完勝、大一番に再び挑んできました。

 ゴーフォザサミットの父はハーツクライ。ハーツクライ自身がやはり皐月賞では大敗、京都新聞杯で本番への切符をつかみダービーで2着した馬で、同馬の産駒は前述のウインバリアシオンやワンアンドオンリーなどダービーでの活躍馬を輩出しています。ゴーフォザサミットの青葉賞はゴール前どこまで伸びていきそうな余力がありましたし、この時期の成長力に期待したいです。また、鞍上の蛯名騎手はこれが25度目のダービー挑戦。過去にはハナ差の2着など悔し涙を飲んできたベテランジョッキーの悲願達成の瞬間を見てみたい、そんな思いもあります。

 って、結局思い入れかよ! って話ですが、競馬はそれくらいの方が当たるんですよ。綿密な理論のピースを最後に埋めるのは、思い切りの良さや印がなくても買い切る勇気だったりします。

 というわけで、今年もダービーが始まります。身の丈に合った金額で楽しみつつ、できれば馬券で儲けて、美味しい夜ご飯を食べられたら最高ですね。

 TARO氏の直前予想は「TAROの競馬」でも配信。ぜひ参考にして欲しい。

構成/宮下浩純 長谷川大祐(SPA!)

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