写真:左から三浦宏規、財木琢磨 撮影/森田晃博
※この記事は2018年1月12日に取材したものです。
舞台で輝きを放ち、生で会える(見られる)俳優が本当に仲のいい俳優を指名してトークする「生で会えるイケメンリレー対談」、通称“生イケ対談”連載。
第28回は三浦宏規さんが財木琢磨さんを指名! 『週刊女性』本誌(2018年3月6日号)のスペシャル対談の続きを、たっぷりお楽しみください。
財木琢磨はけっこう寂しがり屋!?
――昨年のクリスマスイヴは、『真剣乱舞祭2017』の中国公演中で、二人で過ごしたそうですね。
財木 一緒に風呂に入りながら、神里優希に電話するっていうね(笑)。
三浦 ハハハ。語り継がれるやつ(笑)。
財木 俺の部屋でゲームしてて。宏規が「部屋、戻るわ」って言ったときに、俺は自分の部屋とか家に誰かに居てほしいから、「え! 居てよ」って言ったら、「じゃあ、居るわ」って言ってくれて。そのまんま泊まって、「風呂沸いたぞ~、入ろう~」って(笑)。
三浦 「いいよ」って(笑)。
――財木さんはけっこう寂しがり屋?
財木 う~ん。
三浦 俺も相当寂しがり屋なんですけど、しのぐね(笑)。
財木 ハハハ。でも最初に「何してるの?」って言ってきたのは宏規だから。
――ホテルの部屋は広かったんですか?
財木 普通より少し広い部屋で、お風呂も足が伸ばせるくらいだったし、ベッドもキングサイズだった。
三浦 うん、超キング。4人寝れるくらいの。
財木 そう、そこに2人で寝て。寝心地良かった~。
三浦 あの広さでひとりはちょっと寂しかったよね。
――ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs氷帝の稽古や舞台での印象深い出来事は?
財木 まあ、でも二幕が終わった後だよね。
三浦 ああ~、そうだね(笑)。
財木 “どっくんどっくんどっくん”っていう心臓の音が聞こえる演出がされた舞台上で、手塚と跡部の2人が対峙(たいじ)して、二幕が終わるんですけど。
三浦 その後の三幕から試合で。二幕の終わりで、これから試合が始まるってところで幕が降りる。その瞬間に……。
財木 無言で、いつも真顔で握手してた。
三浦 あれ、なんだったんだろうね?
財木 もうそれが、初日からルーティンになってたよね。
――どちらから始めたんですか?
財木 同時に。
三浦 うん。なんか知らないですけど。
財木 阿吽(あうん)の感じですね、ほんとにそんな感じでした。
三浦 うん、千秋楽までやってました。
家がもっと近かったら、たぶんもっと会ってる
――普段はどのくらいの頻度で連絡をとったり、会ったりしていますか?
財木 宏規から、たまに意味もない電話がかかってきて、意味のない話をしてっていうのはあって。プライベートでも温泉行こうねとか、家に泊まりにくるとは言ってるけど、なかなか実現してない。
三浦 家がもっと近かったら、たぶんもっと会ってるんだと思うけど。
財木 でもいつか絶対来るよね。俺んちに。
三浦 いつか行くけど……。自分の部屋みたいにすべてのものがそろってないから、人んちにいるといろいろ不便だし。
財木 大丈夫、全部そろってるから。
三浦 そろってる?
財木 びっくりするよ。
三浦 いや、いらないんで。自分のものがいいんで(笑)。
財木 何があればいいんだよ。
三浦 そうですね~。いいシャンプーといいリンスと……。いいトリートメントといいボディソープ、いい化粧水といい乳液。あと好きなエナジードリンクが数本。
財木 あるある! 布団もしっかり、ふかふかに干してるから(笑)。最近、ソファも買ったし。引っ越したから、すっごく居心地がよくて。
三浦 それならOK! 行く行く! たぶん、今年中には行くわ(笑)。
――恋愛観も伺いたいのですが、恋人に求める条件はどんなこと?
三浦 料理がうまいこと。以上!
財木 それで、ちょっとおしゃれなほうがいいんでしょ?
三浦 ああ~そういうところあるかも(笑)。ローストビーフとかキッシュとか。
財木 アハハハハ!
三浦 でも、俺のために頑張るんじゃなくて、シンプルに料理が好きな女の子がいいですね。そういうのって、なんか幸せな気分になれるじゃない。「作ってあげたよ」より「作ったから食べようよ」のほうが。そのちょっとの違いわかる?
財木 ああ~、なるほどね。わかる(笑)。俺はね、怒らない優しい人。わかる?
三浦 わかる。俺もそう!
財木 喧嘩が嫌いだから、穏やかな人がいい。ずっと笑っているような。ちょっとでも笑わしたいから、ちょっとしたことでも笑ってくれるような人がいいね。
三浦 ああ~、いいね。
財木 笑いのツボが同じような、円満な感じ。
三浦 「今日は天気がいい」とか、小さいことにも幸せを感じる女の子がいい。
財木 でも料理できる人はやっぱりいい。お菓子作ってくれるのもいいね。
三浦 それいいね。アップルパイとかいい! ポイント上がる!(笑)
役者としてはお互いに高め合える存在でありたい
――最後に、改めてお互いはどんな存在ですか?
財木 弟みたいでもあるけど、役者としてはお互いに高め合える存在でありたいっていうか。『テニミュ』ではいいライバルのキャラクターであったし。『テニミュ』の先輩の城田優さんと加藤和樹さんのように、この先も交遊関係を持ちつつ、お互いが刺激し合って活躍してどんどん大きくなって、でもずっと変わらない関係性でいられたらいいなと思いますね。
三浦 いいこと言いましたね。すごい!(笑)
財木 言ってないわ(笑)。
三浦 ひと言で表したいんだけど難しい……。もう、好きで溢れてます!
財木 ありがとう!
スペシャルQ&A【三浦宏規編】
――財木さんには言ってないけど、感謝していることは?
三浦 僕は、よく夜中に電話をかけるんですよ。別に特別な用件はないんですけど、なんとなく話したくて、1時とかにかけちゃうんです。でも出てくれるから、絶対(笑)。優しいんです。たぶん寝てるときもあるんでしょうけど、俺に起こされても、いつも「へい!」って感じで出てくれます(笑)。いつでも変わらない感じで出てくれるから、うれしいですね。昨日も夜の11時半にかけました。「明日、待ち合わせして取材一緒に行こうよ」って(笑)。
――財木さんに直してほしいところは?
三浦 彼はちょっと減量しようと思って、稽古中とかにサラダとかを買ってくるんですけど。なんかしょっちゅうよくわからないものも買ってて。この間もミドリムシのジュースみたいなのを買ってきて。買うのはいいんですけど、僕にも飲ませるんですよ。やっぱりそんなにおいしいものじゃないんで、僕に分けてくるのは、本当にやめてほしい(笑)。
――財木さんのトリセツを教えてください!
三浦 たぶん、前々から予定を立てるのが嫌いだと思います。なんか、“今!”っていうときがよくある(笑)。今からご飯行こう! 的な。でも、僕は絶対に行かないんですけどね(笑)。フットワークが重いんで。(財木さんが今行きたい)理由は、今その気分でも来週はその気分じゃないかもしれないから、らしいです。だから、「今、来て!」って言ったときに、行ってあげると喜びます!
――仕事や人間関係など、頑張ってもうまくいかない友人にかける言葉は?
三浦 「適当にやんなよ」って言いますね。そういうときは、考え込んでも煮詰まるだけだし、なんでももう、時の流れに身を任せて生きていたらなんとかなるでしょ。人間関係とか、人目を気にし過ぎないことじゃないかな。自分をしっかり持っていたら、「どうなろうが俺はこうだからいい」って、そんなに悩まないんじゃないですか。
人間関係では悩んだことないですけど、僕も仕事ではしょっちゅう悩みます(笑)。悩んだときは、ひたすら自分で考える。人にはあまり相談しないです。で、煮詰まって、投げ出して。投げ出すっていっても投げ出したふうにしておいて、頭の隅に置いておく。それで時が経って、いつの間にか解決していたりとか、しなかったりとか。解決しなかったら、それは自分のダメなところとして次に生かそうと思います。
――今まで見た舞台作品で、一番印象に残っているものは?
三浦 去年観たミュージカル『ビッグ・フィッシュ』は、やばかったですね。カーテンコールで泣いたのは初めてです。芝居も歌も舞台美術も、総合芸術として本当に素晴らしくて、作品を見てても泣きそうでしたけど。カーテンコールでスタンディングオベーションになって、そのときの川平慈英さんの座長としての立ち居振る舞いから、この舞台を全身全霊でやっていることや、キャストやスタッフに対しての思いが伝わってきて。川平さんの本当にうれしそうな顔が忘れられなくて。すごく感動しました。
あと、ミュージカル『ビリー・エリオット』も感動しました。僕もクラシックバレエをやっていたので原作の映画『リトル・ダンサー』を見ていて、思い入れもすごくある作品だから、生で観られたときはうれしかったし。子役のレベルがすごかったです。芝居も上手いし、ダンスはバレエも、ジャズも、タップも、アクロバットもやるし。将来、怖い存在になるなと思った(笑)。
――(あまり聞かれないけど)取材でホントは聞いてほしいことは?
三浦 思いつかないので、財木ちゃんと同じ(※編集部注:財木さんのQ&Aをお読みください)子どもの頃の話にします。子ども頃の僕は、バレエをやってて、生意気で、このままちっちゃくなった感じなんですけど(笑)。バレエは5歳の頃に熊川哲也さんに憧れて始めました。テレビで熊川さんを拝見して、かっこいいって思って衝撃を受けて。舞台では誰よりも喝采を浴び、フェラーリの限定車に乗り、腕時計もすごいのを持ち……。5歳の僕にとって熊川さんは仮面ライダー的な存在だったから、“俺もこうなる!”って。
バレエは好きで、大好きな『仮面ライダー555(ファイズ)』の曲をかけて、家でもひたすらずーっと踊ってましたね。でも、ホントに生意気で、ちっちゃい頃に母に「あんた何様なの?」って、めっちゃ怒られて、「俺様だ~!」って言い返したんですよ(笑)。リアル跡部でしょ?(笑)。『テニミュ』で跡部役が決まったときに、それを親から聞いて。母が「あんたは跡部をやる運命だったんだよ」って(笑)。
スペシャルQ&A【財木琢磨編】
――三浦さんには言ってないけど、感謝していることは?
財木 一番はミュージカル『テニスの王子様』での共演で、跡部という役を宏規が演じて一緒に戦ってくれたのが、僕としてはすごくうれしかった。跡部が宏規で良かったなって思ってるし、その出会いは自分の中ですごく大きいです。年下なんですけど、“あ、ヤバい負ける”って思った瞬間もあったし、“勝ちたい”って思わせてくれたし。僕が手塚で宏規が跡部のキャラクターで出会えたことに、すごく感謝してます。
――三浦さんに直してほしいところは?
財木 直してほしいこと……、ないな~。今のまま自由に生きてほしい(笑)。強いて言うなら、“行く行く詐欺”をしてくること。俺んちに行くとか言ってても、来ない(笑)。まあそれは俺も一緒なんですけど(笑)。最近、お互い忙しくてそんなに会ってないから。あとは、この間、宏規が財布を買うのを迷ってて、「財木ちゃん、どんな財布なの?」って聞かれて見せたら、1週間後に、同じブランドの俺のよりちょっとバージョンが上の財布を買いよったんですよ。だから俺より上を行こうとするなよって(笑)。
――三浦さんのトリセツを教えてください!
財木 寝起きがちょっと悪いので、そういうときはちゃんと起こしてあげてください。あとは、褒めてあげると、過剰に喜ぶ(笑)。だからたくさん褒めてあげてください。ダメ出しされると、すごい機嫌悪くなるから、注意してくださいね(笑)。
――仕事や人間関係など、頑張ってもうまくいかない友人にかける言葉は?
財木 「そういう時期なんだよ」と言うと思います。どうにかなるよって。時間が解決してくれるというか。例えば人間関係でも、あんまり良くないときって、仕事も恋愛も全部が空回りしてしまうような時期があるけど、自分が想像していない転機が訪れることが絶対あると思うから。だから、今はたくさん悩んでたくさん考える時期なんだから、あんまりジタバタしないでって。近くにいてあげることはできるし、相談にものるし。話を親身になって聞いてあげて、共感できることは共感してあげて、違うって思うことは絶対違うって言うし。本音を言ってあげたいなと思う。
僕自身は悩みがあるときは、寝て忘れようと思うタイプ。人にはそんなに相談しないかもしれないですね。
――今まで見た舞台作品で、一番印象に残っているものは?
財木 最近でいうなら、『テニミュ』の仲間の本田礼生が出てたTHE CONVOY SHOW『asiapan』。昨年の暮れに観たんですけど、衝撃でした。ダンスも曲も、舞台自体が全部カッコよくて、観に来てよかったなって思えた作品だった。あとは2年前くらいに観たんですけど、ISSAさんが出演されていたミュージカル『4BLOCKS』。これがプロのパフォーマンスだなって思いました。僕が初めて観た舞台『タンブリングvol.4』も印象に残ってます。
――(あまり聞かれないけど)取材でホントは聞いてほしいことは?
財木 この質問ムズイなぁ。ムズイ。基本自分の場合は、1つの質問に対して話がそれて行って、関係ないことをしゃべってたりするから、聞いてほしいことってもうないですもん(笑)。じゃあ子どもの頃に太ってた時のことは、あんまり話したことないからそれにします。
小3くらいから父が単身赴任になって、家に怒る人がいなくなったから、たぶん自分に甘くなっちゃったんだと思うんですけど(笑)。ご飯とか好きなお菓子とかどんどん食べるようになって、それで太っちゃって。兄弟喧嘩すると、姉2人にも太ったことをいじられてた。それでも、意外と走るのは早かったし、ドッジボールも強かったんですよ。最大に太ってた小6のときでも、告白されたことあったし(笑)。そんなぽっちゃり時代がありました。
<プロフィール>
みうら・ひろき◎1999年3月24日生まれ、三重県出身。特技は5歳より始めたクラシックバレエ。’13年舞台デビュー。’16年ミュージカル『テニスの王子様』3rd シーズンに跡部景吾役で出演し注目を集める。今後はミュージカル『陰陽師』~平安絵巻~(プレビュー公演:3月9日~3月18日@日本青年館ホールほか)に出演。
ざいき・たくま◎1992年10月15日生まれ、福岡県出身。’12年、第25回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト フォトジェニック賞。’14年、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン手塚国光役で舞台デビュー。以降、舞台を中心に活躍。’17年はドラマ『水戸黄門』(BS-TBS)で佐々木助三郎役で初の本格的時代劇に出演した。