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松江藩の財務、民間にお任せ 年貢収納や支出業務

2019年1月25日 13:21 山陰中央新報

 松江藩が年貢収納と支出業務を藩の部局から切り離し、庄屋などが務める郡・村役人へ「民間委託」していたことが、松江市史専門部会・近世史部会の調査で分かった。1762年には始まっており、借金を藩の財布に抱えない仕組みとして財政健全化にプラスだった。小規模な領地ではよく見られる仕組みだが、松江のような18万石級の藩で確認された例はないという。3月発刊の「市史通史編近世1」に掲載する。

 近世史部会専門委員で、日本近世の藩政や行政機構に詳しい東谷智甲南大教授(48)が中心になり、秋鹿郡(現松江市湖北地区)の役人による文書「御用留(ごようどめ)」(1782年)を解読し、判明した。

 民間委託の仕組みは「御勝手御任せ」と呼ばれた。年貢を一括納入するのではなく、必要に応じて出てくる藩の求めに従い、郡・村が米や上納物を納入。藩が発行する受け取り手形を基にして、後で単年度決算をする。上納物が年貢額に達しない時は、郡・村側が追納。支払い超過の場合は、藩が返金するか、郡・村に債権が残る。

 郡・村の役人は年貢収納だけでなく、馬の飼料調達や、藩士の給与支払いに充てる米を藩の蔵に運んだり、米市場のある尾道に米を輸送したりする業務など幅広く担当していた。

 藩は当初、勘定奉行など財政担当の行政機構を持っていたが、60年に幕府から比叡山延暦寺(京都府)の修復を命じられ、財政が逼迫(ひっぱく)したのを機に、御勝手御任せを導入した。

 その後、松平治郷が藩主の時代に断行した「御立派(おたては)の改革」では、藩が領内で作った借金を棒引きにしたり、臨時に課税したりした。民間委託の制度は、改革後の藩が借金を抱え込みにくくなる構造をもたらす一方、郡・村への財政の依存体質も強めた。

cat_18_issue_oa-sanin-chuo oa-sanin-chuo_0_a210c635feac_浪人の県外転出や自宅学習増避ける 米子東高内に予備校開設 a210c635feac 0

浪人の県外転出や自宅学習増避ける 米子東高内に予備校開設

2019年1月25日 13:10 山陰中央新報

 鳥取県立米子東高校(米子市勝田町)の同窓会などが4月、同校内にある同窓会館に予備校を開設する。浪人生の県外転出や、自宅浪人増加を避けるのが狙い。県西部の高校卒業生を対象に50人程度を受け入れ、志望大学へ再チャレンジしてもらう。

 予備校は、同窓会を中心にPTAなどが加わって組織するNPO法人が運営する。校名は「勝田ケ丘志学館」で、米子東高の山根孝正前校長が館長を務める。

 同校には1960年に県教育委員会が設置した専攻科があり、浪人生を受け入れてきた。まだ予備校などの受験ビジネスが未発達の時代に受け皿となってきたが、現在は米子市内に予備校が3校以上あるほか、衛生予備校や学習塾も発達。民業圧迫との批判や「民間でできることは民間へ」という流れの中で、2013年に専攻科は廃止された。

 しかし同NPOの山根館長によると、廃止に伴い、現役合格者が増えて浪人生の人数が減少するとの見方があったが、影響はなかった。さらに浪人生の進路を調べたところ、県外予備校や自宅学習を選択する若者が増える傾向にあったといい、予備校開設を決めた。

 講師陣は県立高校の元教員4人。国語、英語、数学を教え、理科と社会は講座配信で対応する。授業は日曜日を除く週6日で、自習の場を提供するため、盆と年末年始を除き、休館日は月1回程度。年間50万円の授業料と、3万円の入館料に加え、教材費や模擬試験代金がかかる。

cat_18_issue_oa-sanin-chuo oa-sanin-chuo_0_1e3500ed816c_錦織全豪棄権 開星高校テニス部員「誇れる成績」声援 1e3500ed816c 0

錦織全豪棄権 開星高校テニス部員「誇れる成績」声援

2019年1月24日 14:50 山陰中央新報

 【メルボルン=本紙特派員・木幡晋介】テニスの全豪オープン男子シングルス準々決勝で23日、松江市出身の錦織圭選手(29)=日清食品=が途中棄権で敗れた。初の4強入りはならなかったが、今大会は3試合でフルセットを制するなど、勝負強さが光った日本のエース。会場のセンターコート、ロッド・レーバー・アリーナのスタンドからは、惜しみない拍手が送られた。

 開星高校(松江市西津田9丁目)では、テニス部の男女15人がテレビ観戦し、錦織圭選手がポイントを取るたびに拳を突き上げた。途中棄権という残念な幕切れとなったが、今大会、持ち味を出しきった錦織選手をねぎらい、さらなる活躍に期待を寄せた。

 開始早々にブレークを許す苦しい展開となり、1年の横田七帆さん(15)は「これまでの試合のように挽回してほしい」とエールを送った。錦織選手が華麗なストロークでポイントを奪うと、2年の神谷優希主将(17)は「よっしゃ」と手をたたいて喜んだ。

 第2セット途中の棄権に落胆の声が漏れたが、2年の金塚聖弥さん(17)は「8強入りは誇れる成績。もっとレベルアップして四大大会で優勝してほしい」と話した。

cat_18_issue_oa-sanin-chuo oa-sanin-chuo_0_8b8d8630e02f_「手術する子なくしたい」 島根大病院医師ら無料出前検診 8b8d8630e02f 0

「手術する子なくしたい」 島根大病院医師ら無料出前検診

2019年1月24日 14:03 山陰中央新報

 島根大医学部付属病院の医師や理学療法士などでつくる島根スポーツ医学・リハビリテーション研究会(代表・内尾祐司島根大医学部教授)が、野球の投球動作の繰り返しで発症する「野球肘」の予防を目指し、無料の出前検診を行っている。エコー検査でチェックし、ストレッチ法を伝える取り組み。一人でも多くの選手が充実した競技生活が送れるよう、島根県内全域に広げる考えだ。

 19日、松江市内の公民館で、島根大医学部付属病院整形外科の門脇俊助教(39)が、地元の野球スポーツ少年団「宍道ファイターズ」の22人にエコー検査を実施。モニターを見ながら、肘に異常がないかを確かめた。

 講義では「体が硬いと、きれいなフォームで投げられない」と股関節や腰をはじめとした体全体の柔軟性を高めるよう促し、理学療法士が肩や尻のストレッチを教えた。宍道ファイターズの持田充監督(42)は「スポーツを楽しむには、けががないのが前提で、リスクを減らせる無料検診はありがたい。定期的に依頼したい」と喜ぶ。

 門脇助教によると、同病院で、投球時にストレスのかかる肘の骨軟骨を痛める「肘離断性骨軟骨炎」を発症し、膝の骨軟骨を肘に移す手術実施数は年間5~10件ある。ほとんどが小中学生で、投げすぎや不適切な投げ方が原因とみられる。

 手術をする子どもをなくしたいと、出前検診を思い立ち、門脇助教が中心となって2018年4月に出雲市内で初回検診を行った。検査のほか、骨が成長する段階で軟骨の弱い子どもが正しい投球フォームを身に付けられるよう理学療法士によるコンディショニング指導を行う。

 さらなる普及を目指し、新たにポータブル検査機を導入した。門脇助教は「出前検診を機に、選手をはじめ指導者、保護者が障害予防の意識を持ってくれればうれしい」と話した。

cat_18_issue_oa-sanin-chuo oa-sanin-chuo_0_6b2e7ac7dd18_ドラム缶風呂、竹皿作り・・・子どもの感受性育む遊び場提供 6b2e7ac7dd18 0

ドラム缶風呂、竹皿作り・・・子どもの感受性育む遊び場提供

2019年1月24日 13:48 山陰中央新報

 松江市新庄町で子どもたちに遊び場を提供する男性がいる。元県議の三島治さん(69)=松江市西津田5丁目=で、自然と触れ合ってほしいと同町内に「いけずご王国」を設立した。まき割りや竹皿作り、ドラム缶を使った入浴などユニークな体験を通じて、子どもたちの豊かな感受性を育もうと力を注ぐ。

 三島さんは議員引退後、知人に学校設立を打診された。「自然の声が聞こえる環境で子どもたちを育てたい」と新庄町内の約2千平方メートルを自費で買い取り、2018年8月にいたずらっ子を意味する「いけずご王国」を開設。施設の代表として、これまでハゼ釣りやヤマモモの記念植樹などを手掛けた。

 このほどあったイベントには、松江市在住のスタッフと保護者20人、幼児から高校生まで17人が参加。子どもたちは、住民の手ほどきで竹を加工したほか、まき割り、飯ごう炊さんを体験し、昼食はギンナンご飯とサトイモを煮込んだ汁をお代わりした。

 続いて耐火れんがにまきをくべ、湯を張ったドラム缶を浴槽にして入り「温かい」と歓声を上げた。初めてドラム缶風呂を体験した松江市立本庄小学校4年の大谷虎太郎君(10)は「湯加減がちょうどよかった」と喜び、会社員の父敦是(のぶゆき)さん(39)=松江市新庄町=は「息子と一緒に遊べる機会ができてうれしい」と笑みを浮かべた。

 三島さんは今後もさまざまな企画を計画しており「自然に親しみ、自然の中での遊びを通じて、自分で考えて行動できる大人になってほしい」と願った。

cat_18_issue_oa-sanin-chuo oa-sanin-chuo_0_6c95590daa12_電動低速車生かし高齢者の福祉に ワークショップで課題探る 6c95590daa12 0

電動低速車生かし高齢者の福祉に ワークショップで課題探る

2019年1月24日 13:30 山陰中央新報

 ゴルフカートを改装した電動低速車を活用して地域課題の解決を目指すワークショップがこのほど、雲南市加茂町宇治のラメールであった。同市が人材育成を図る幸雲南塾の若者や市職員らが参加し、高齢者の生きがいを生み、福祉に利用する案を出し合った。

 企業やNPOなどでつくり、全国各地で乗り物を使ったまちづくりを進める団体「まちノリ☆ラボ」(東京都)が企画し、雲南市が開催した。

 会場では、ヤマハ発動機(静岡県磐田市)が製造する「ランドカー」(長さ4メートル、幅1.3メートル、高さ1.9メートル)が紹介され、参加者が時速19キロで走行する車に試乗した。

 ワークショップでは参加者20人が5班に分かれ、活用のアイデアを発表した。ある班は、農業に励む中山間地域のお年寄りが産直市に持って行けず、捨てている野菜を市に運び、非常時に初期消火に使う「ベジレスキュー」を提起。このほか、お年寄りを温泉まで運び自家製漬物などを販売してもらう「美肌カー」や、市内に30団体ある地域自主組織に無償で貸し出し、使い方を競う案が出された。

cat_18_issue_oa-sanin-chuo oa-sanin-chuo_0_e06ecbc662df_歴史ある有福温泉街盛り上げへ ゆかりの3人活動始める e06ecbc662df 0

歴史ある有福温泉街盛り上げへ ゆかりの3人活動始める

2019年1月24日 13:27 山陰中央新報

 江津市有福温泉町の有福温泉のにぎわい創出を目指し、ゆかりのある20~30代の3人がイベント企画を始めた。第1弾となるカフェ教室がこのほど、同温泉街であり、地域住民たちが、おいしいコーヒーの入れ方や味わい方を学んだ。今後、土産物となるオリジナルブレンドの開発をはじめ、石見神楽の公演などを企画し、歴史ある温泉街を盛り上げたい考えだ。

 コンサルティング業の小堺光倫さん(26)=相模原市在住=、温泉街のカフェでおととしまで働いた葉柴聖さん(32)=浜田市在住=、地元の旅館「ありふく よしだや」の若女将、佐々木文さん(32)の3人。

 小堺さんは東京大工学部に在学中の2014年9月から1年間、同温泉街の旅館で就業体験をした。卒業後にコンサルタントとして独立し、各地の町づくりに携わる中で「温泉街を盛り上げる力になりたい」と、就業体験中などに知り合った葉柴さんと佐々木さんに声を掛け、活動を始めることにした。

 よしだやが古民家を改築してオープンしたカフェ「茶々 よしのや」であった教室には、江津市や浜田市から10人が参加。葉柴さんからコーヒーの深い味わいを引き出すお湯の注ぎ方や水の種類などを学び、実際に体験もした。

 小堺さんは「有福の静かな町並みにはコーヒーがよく合う。ほっと一息できる場所にしたい」と話し、佐々木さんは「コーヒーを旅館の宿泊プランに組み込むなどし、もてなしたい」と構想を膨らませた。19年度以降、オリジナルブレンドの商品化、宿泊客向けのコーヒー販売、神楽公演などを検討しているといい、小堺さんは「地域の方々と一緒に、温泉街ににぎわいを生み出したい」と力を込めた。

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愛され続けた半世紀振り返る 米子市民レガッタ記念誌発刊

2019年1月24日 13:24 山陰中央新報

 昨年7月に50回大会の節目を迎えた米子市民レガッタの歴史を紹介しようと、大会実行委員会(内田正志委員長)が記念誌を発刊した。参加者の回想や写真を多数掲載。半世紀にわたり市民に愛され続けてきた大会の奥深さを記した一冊に仕上がった。

 市民レガッタは錦海ボートコース(米子市西町)を会場に1969年に第1回大会を開催した。当初は40程度だった出場クルーも種目の追加などにつれて増加し、50回大会では市内外から88クルーが集まった。

 記念誌は大会50周年記念事業の一環で刊行し、17年12月から編集を進めた。50回大会を振り返る写真では、おそろいの衣装でボートに乗り込むクルーの姿や、競技後に笑顔で記念撮影をする楽しげな参加者の姿が目を引く。また、明治大体育会端艇部や米子市役所の漕艇(そうてい)クラブのメンバーなどが思い出を振り返るコーナーもあり、大会の臨場感と妙味を伝えている。

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石州瓦、北海道で需要掘り起こす 耐久性や耐寒性アピール

2019年1月24日 13:16 山陰中央新報

 石州瓦販売の丸惣益田(益田市横田町、斎藤修二社長)が北海道への出荷を伸ばしている。もともと石州瓦が使われていた寺院などのふき替えとともに、板金屋根が主流の現地で耐久性や耐寒性が高く、塩害による腐食も少ない屋根材としてPRし、需要を掘り起こしている。

 社全体の出荷枚数約150万枚は変わらないが、北海道向けは17年が約2万枚、18年は約3万枚となった。役員が定期的に出張するなどして営業を強め、寺院の瓦工事に力を入れる現地の工務店と取引関係を構築し、一般住宅の屋根材としても使われている。

 石州瓦の施工エリアは札幌市から同じ道央の新ひだか町や岩内町などにも広がっており、将来的に年間10万枚の出荷を目指す同社の宮本秀郎専務は「板金屋根に比べて瓦のほうがメンテナンスに手間がかからないという認識が広がりつつある」と手応えを示した。

 (写真は石州瓦工業組合提供)

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3昼夜 燃え盛る炎 日刀保たたら、今年の操業始まる

2019年1月24日 13:09 山陰中央新報

 日本古来のたたら製鉄で、日本刀の原料となる玉鋼を製造する島根県奥出雲町大呂の日刀保たたらで23日、今年の操業が始まった。3昼夜約72時間、炉を燃やし続ける作業を2月9日まで計3回行う。

 操業前の火入れ式には、同町や日刀保たたらを運営する日本美術刀剣保存協会(東京都)などの関係者約30人が出席。玉串をささげて安全を祈った。

 操業が始まると、技師長の村下(むらげ)を務める木原明さん(83)と渡部勝彦さん(79)が、最高温度1500度まで熱くなる粘土製の炉(長さ約3メートル、幅約80センチ、高さ約1.2メートル)に、「初種」と呼ばれる最初の砂鉄を投入。その後、30分ごとに砂鉄と木炭を交互に入れる作業を続けた。

 炎は、ふいごから風が送られるたびに「ゴーッ」と呼吸のような音を上げて燃え盛り、炉の間近で作業する木原さんたちを関係者が真剣な表情で見守った。

 村下と村下養成員の計14人で作業し、1回当たり砂鉄10トン、木炭12トンを使う。初回の操業は26日早朝に終了予定。炉を壊し、砂鉄が溶けてできる鉄塊の鉧(けら)を取り出す。鉧から約2.3トンの玉鋼が取れるという。

 木原さんは「平成最後の年なので、一つの区切りにいい成果を上げたい。連携しながら、一人一人が真心を込め、任務を全うする心構えで取り組む」と話した。