【Q】坂を上るときなど内ももがつることがあります。内転筋を鍛える方法は?
走った後に、腿の内側のがつることがあります。調子よく坂を下って、次に駆け上がるときによく起こります。たぶん疲労のためと思うのですが、効率よく鍛える方法はありませんか? (ハッスル後藤さん・男性)
【A】坂道トレーニングとフォームチェックを。ヒザのボール挟みも有効!
内転筋を鍛えるための、坂道トレーニングやフォーム改善、手軽にできるトレーニングなどの対策案が、多くのランナーから寄せられました! 「この部分がつってしまう」その理由を知って取り組みたいですね。
●フォームチェックでガニ股改善を
質問者さんは、ガニ股気味で、普段はあまりアップダウンを走らないのではないでしょうか? 日本人に多いといわれるガニ股の走りは、つま先もヒザも外側を向き。脚の外側の筋肉に頼るため、内転筋はあまり使われません。
一方、下り坂では太ももの前面の大腿四頭筋群が伸びながら力を出します。これは下り坂を走ることでしか鍛えられないため、平坦な道でばかりで練習している人がアップダウンを走ると筋肉の疲労が起こります。
まずはフォームのチェックをし、普段から歩くときもヒザと足先をまっすぐ進行方向に向かって出すようにするといいです。
●坂道トレーニングを増やす
坂でのトレーニングを繰り返すのがいちばんだと思います。すぐつってしまうようでしたら、はじめは階段を歩いての上り下り(5~10分)から始めてみて、それから坂道を走ってみてはいかがでしょうか。
●小さなバランスボールをヒザの間に挟む
イスに座って小さなドッジボールぐらいのサイズの柔らかいボールを両ももの間に挟み、ヒザを内側に閉めるように力を加える運動を繰り返したり、両ヒザにボールを挟んだままのスクワットがおすすめです。
●下り坂ではペースを上げない
つま先が必要以上に内側に入っていると、腿の内側が圧迫を受けて血管が圧迫され、血流が悪くなってつるのかもしれません。下り坂はあまりペースを上げないのが原則です。下りは衝撃が大きく、そのダメージを筋肉が受けやすいもの。上手くペースコントロールをする技術や自制心が必要です。ピッチは多少速めで、ストライドは少し狭くするとラクに走れます。結果としてその後の上りが強くなるのです。
●空気いすトレーニング
仕事中やリビングなどでもできる、私の内転筋トレーニング法。まず椅子の前方部にお尻をずらします。ヒザを座っている姿勢の角度で曲げたまま固定した状態でお尻を宙に浮かせ、ヒザをぎゅっと締めます。これを繰り返すと、体幹も同時に鍛えられますよ。テレビを見ながらでも無理なくできるので、おすすめです!
●ワイドスクワットとランジ
内転筋を使っている、効いている!と感じるのは、肩幅より少し広く脚を広げ、ストレッチもかねてゆっくりスクワットを行うときです。また、走り終わった時に片脚を一歩踏み出して深く沈む「ランジ」を行った後、その部分が筋肉痛になりますので、これも効いていると実感しています。横になって寝て、下側の脚をゆっくり上げ下げするのも、鍛えられます。