高層ビル群の中に楕円球がとけこんでいた。
「新宿ラグビーまつり2018」が8月24日(金)に始まった。
東京・新宿中央公園、水の広場にラグビー愛好家、その予備軍が大勢駆けつけた。楽しみ方はそれぞれだった。
このイベントは、「オープンラグビー」をキーワードに実現したものだ。
ラグビーワールドカップ2019日本大会の開幕は1年後。ジャパンラグビートップリーグ2018-2019の開幕間近。そんな中で、これまでは自分たちの世界にとどまっていた日本ラクビーの扉を開け放とうというイメージだ。
楕円球の魅力を通して、ラグビー界と企業や自治体、地域がつながれば、新たな世界が創出される。素敵なプランだ。
昼間は強い日差しが照りつけるも、夕方には心地よい風も吹いたイベント初日。会場には早い時間からファンの姿があった。
この日のトークイベントに出演する高橋克典さん(俳優)がお目当ての人。グループでテーブルを囲み、ビールで喉を潤すグループ。仕事帰りに誘い合わせて来たファンもいた。
特設芝生フィールドではストリートラグビーを体験する人たちの笑顔があった。
トークショーは盛り上がった。
高橋克典さん、伊藤剛臣さんがそれぞれ独自のラグビー愛を語り、叫んだからだ。
9月1日からNHKで始まる土曜ドラマ「不惑のスクラム」に出演する高橋さんは、その撮影エピソードや学生時代のラグビー部での日々を熱っぽく語った。
「ラグビーには、誰かひとりに突然いいことがあるわけではない。みんなで押していくことがいい」
ラグビーマンが集まればすぐに垣根を取っ払い、仲間と認め合うところも好きだと言った。
伊藤さんは、特にFWの絆や素晴らしさを大声で話した。
「釜石シーウェイブスでは(スクラムで)10代のお尻を押し、10代にお尻を押されていました」
年齢を超えてFWとして結束できる素晴らしさ、日本ラグビーが世界へ挑むことの魅力を訴え、ワールドカップへ向けてもっとラグビーファミリーで機運を高めようと呼びかけた。
子どもも大人もストリートラグビーを楽しんだ。
新宿でラグビー。発信力は大きい。