皆さんは、次のような話をよくご存じかと思います。
新しい家に引っ越してきた若くて魅力的な家族が、そこに幽霊が居ることを知ります。でも、何らかの理由によって、その家に居続けることに…。これが幽霊屋敷を舞台にした、映画の基本的な話の筋になります。
そしてこの単純なプロットには、バリエーションもいくつかあります。さらにホラー映画の製作者たちは、オリジナリティーあふれる工夫を凝らし、幽霊屋敷を舞台にした映画…いわゆるホラー映画というジャンルを開拓してきたのです。
ここでは、これまでに製作された開拓者精神にあふれる(!?)幽霊屋敷映画の中から、ベストな作品を選んで紹介します。
『パラノーマル・アクティビティ』(2010年)
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』公開から約10年後、『パラノーマル・アクティビティ』は幽霊屋敷を舞台にした映画を題材にしたその斬新な手法で、「偶然見つけたビデオ(に映っていた怖い話)」というホラー映画の人気に再び火をつけました(その後、「パラノーマル・アクティビティ」シリーズに6つの続編がつくられました)。
この映画は、新しい家に引っ越してきたカップルが、「次第にその家に霊が取り憑いていることを気づいていく」というお馴染みのもの。ただし、カップルが監視カメラを使って霊を記録するというひねりが、この作品には加わっています。
『呪われし家に咲く一輪の花』(2016年)
オズ・パーキンス監督(映画『サイコ』の主演男優、アンソニー・パーキンスの息子)は、ルース・ウィルソン演じるリリーという住み込みの看護師についてのミステリーを映画にしました。
この映画でリリーは、認知症を患う年老いたホラー作家の面倒をみるために、作家の所有するニューイングランドの田舎にある邸宅にやってきます。そして彼女はまもなく、この家のなかで起こる不可解な現象が作家の書いた小説の話とそっくりであることに気づくのでした…。
『ハウス』(1977年)
このカルト的な人気を持つ日本生まれのホラー・コメディーの古典作品をご存じですか? この作品を観なくては、人生を楽しんだとは言えません…(ちょっとオーバーですが)。
この映画は、人里離れた山奥にある不思議な屋敷を訪れた7人の女子高生が家に食べられてしまうという話。怪物のようなアニメのネコなど、頭がおかしくなるような特撮もあります(笑)。ちなみに大林宣彦監督の劇場映画デビュー作であり、池上季実子、大場久美子も出演しています。
『アザーズ』(2002年)
アレハンドロ・アメナーバルが脚本と監督を担当した、ニコール・キッドマン主演のこのゴシック・ホラー映画は、日光に当たれない2人の病気の子供とその母親についての話。
ある日、3人の使用人が親子の屋敷にやってくると、暗くて気味の悪い屋敷の中で不可解な現象が起こり始めます。そして子供たちが幽霊を目撃し、母親が正気を失っていく中、徐々に高まっていった緊張感は予想外にひねりのきいた結末で頂点に達するのでした…。
『ヘレディタリー / 継承』(2018年)
トニ・コレット演じるアニーは、長年疎遠にしていた母の死後、自分の家のまわりで怪現象が起こっていることに気づき始めます。そして、別のショッキングな悲劇の後、アニーはコントロールが効かなくなり始めるのです…。
はたして、彼女の家族を操ろうとする超常的な力が働いているのでしょうか? それとも、すべては彼女の頭の中で起きていることなのでしょうか?
『悪魔の棲む家』(1979年)
観ておかないといけない、幽霊屋敷が舞台のホラー映画の筆頭と言える作品です。この作品をきっかけに、その後一連の続編がつくられ、またリメーク作品も生まれました。つまり、この作品は過去40年間にわたって、このジャンルの基準となっているのです。
前の住人がショッキングな大量殺人事件で死んだという家に、ある家族が引っ越してくるという設定。この映画でジェームズ・ブローリンとマーゴット・キッダーが、主役のカップルを演じました。
そして皆さんの予想通り、家族が引っ越してくるとすぐに恐ろしいことが次々と起こるのでした…。
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