能楽の謡(うたい)を大人数で唱和する「能楽大連吟」の公演が1日、京都市下京区の京都駅ビル室町小路広場であった。巨大なクリスマスツリーが飾られた広場で約130人の参加者が「高砂」を披露、大階段に響く謡の大合唱が師走の駅ビルを彩った。
京都の観世流若手能楽師の呼びかけで2008年に始まり、京都コンサートホールや百万遍知恩寺などでの公演を続けている。今年は参加者の半数ほどが初心者といい、夏以降プロの能楽師について稽古を重ねてきた。
大階段の下に立った参加者は、笛や太鼓の音が響く中、高砂の舞に合わせて謡を披露。観客が体験する企画もあり、会場一体となって能の魅力を堪能した。
主催者の一人、能楽師の松野浩行さん(44)は「普段は8人ぐらいで謡うことが多く、合わせるのは難しいが、ウエーブのように音が重なった時の迫力がすばらしい」と話していた。
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