京都府内の多くの消防組織で消防車が過積載の状態になっていることが7日分かった。京都市消防局での過積載判明を受けて調査したところ、水や資機材などの総重量が車検証が定める積載量を超えていた。
宇治市消防本部では、消防車5台が車検証で規定されている総重量を超えて積載していた。水槽付きポンプ車4台、化学消防車1台で、うち水槽付きポンプ車1台は350キロ、化学消防車は510キロ超過で車検を再登録し、違法状態を解消した。残る3台は資機材を調整し、総重量を抑えたという。
八幡市消防本部も、消防ポンプ車など計5台で100~500キロの過積載があった。「出動隊数が少なく、救助資機材の積み込みが増えた」のが要因という。精華町消防本部も、救助工作車など計3台で最大730キロの過積載があった。いずれも事故はないという。現在、資機材や水量で総重量を調整しており、車検証の記載事項変更を進めている。
舞鶴市消防本部では消防ポンプ車5台で過積載があった。10月中旬~11月上旬の調査でそれぞれ100キロ前後、基準を上回っていたことが判明。資機材や水を減らし11月9日までに解消した。同本部は「現場の判断で資機材を積み過ぎたのが原因とみられる」としている。綾部市消防本部では、消防ポンプ車や救急車など計8台が120~900キロ超過。救助資機材を車検証記載時より多く積んでいた。現在は使用頻度の少ない機材を下ろして重量超過を無くし、記載の変更も検討している。
宮津与謝消防組合では水槽付きポンプ車など5台で275~600キロの過積載があった。資機材を調整するなど対応しているが、現在も過積載の状態が続いている。京丹後市消防本部は「確認していない」と話している。
一方、京都市消防局が10月に公表した上京消防署の小型水槽車の事例は、その後の詳しい調査で過積載でないことが分かったという。
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