犬は人間に比べて暑さや湿度に弱い生き物。高温・多湿にさらされると体温のコントロール機能が失われ、みるみるうちに体温が上がってしまいます。
人の感覚で大丈夫と思っても、犬の体には負担になっていることも。愛犬を生命の危機に陥らせてしまわないよう、前もって理解しておくことが大切です。
では、どのような犬がとくに暑さ・多湿に弱いのでしょうか?
ここでは、「とくに熱中症になりやすい犬」の7つの特徴を紹介します。
【1】シニア犬
シニア犬は老化で体内の循環が悪くなっているうえに、生理機能が衰え、体温調節がうまくできないことがあります。
【2】大型犬
大型犬は肺が大きく、熱い空気が体内にたまりやすい傾向があります。また、夏でも運動量が多い点も、熱中症の原因に。
【3】短頭種
パグやフレンチ・ブルドッグなどの短頭種は、気道が狭いため呼吸がしづらい犬種です。もともとハアハアしがちで、体温調節が苦手な犬が多いのでご注意を。
【4】寒い地方が原産の犬
シベリアン・ハスキーなどの寒い地方が原産の犬は、寒さから身を守るため被毛が密に生えています。そのため熱がこもっても逃がしにくく、暑さに弱い子も多いのです。
【5】持病がある犬
持病がある犬は、健康な犬よりも呼吸器機能が低下していることが多く、体温調節がスムーズにできない傾向にあります。
【6】肥満の犬
肥満気味の犬は、皮下脂肪が原因で熱の発散がしにくい傾向に。また、首周りの脂肪が原因で呼吸しにくいことも。
【7】完全室内飼いの犬
快適な温度や湿度に保たれた部屋で生活する犬は、その環境に慣れてしまっているために、暑さに弱い子も多いようです。
以上が、「とくに熱中症になりやすい犬」の特徴です。これらの犬の飼い主さんは、より注意して暑さ対策を心がけるようにしましょう!
出典/「いぬのきもち」2016年7月号『少しの油断が命とりになるから知っておいて 本当に怖い熱中症の真実』
文/サモ江戸