cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_9d310738ee3d_ポーランドの人気ポルノ雑誌を、フェミニストが大量購入した理由 9d310738ee3d 0

ポーランドの人気ポルノ雑誌を、フェミニストが大量購入した理由

2019年6月26日 11:30 Forbes JAPAN

ポーランドは長年悩まされてきた。埋まらない男女格差、間違った性教育の拡散、そして日常的に起こる性差別に。この国では伝統的な男尊女卑の価値観が、長い間女性を苦しめてきた。男女格差を数値化したジェンダーギャップ指数はEU諸国の平均を10ポイント下回り、男性たちはポルノから女性について学んでいると言われている。

「The Last Ever Issue(これっきりの最終号)」

 
こんな問題に「もう終わりを告げよう」と立ち上がった3社がある。ポーランドのリベラル系メディアのGAZETA.PL、欧州メガバンクのBNP PARIBAS、そしてクレジットカード会社のMASTER CARDだ。

3社はまず、ポーランドで最も人気なポルノ雑誌である「Twój Weekend(あなたの週末)」を買収した。そして2019年3月8日の国際女性デーに、自分たちが新たに編集し直した「The Last Ever Issue(これっきりの最終号)」を発行し、ポーランドで一番売れているポルノ雑誌に終止符を打った。
 
このポルノ雑誌については、ポーランド中の男性がこの雑誌とともに育ったといわれるほどの歴史がある。しかし3社が買収した後に出した最終号は、これまでのように女性を男性の「対象物」にしたような内容ではなく、今までにない「女性の姿」をうつしだした。今までの体裁を守りながら、読者に、性教育、ジェンダー、男女平等などを訴える内容に変えたのだ。


グラビアセクションでは、女性写真家によって様々な表情や姿を見せる女性が撮影された。表紙を飾った3人ははライター、女優、そして世界チャンピオンの武闘家の女性たちだ。真っ黒な背景に、3人の女性たちが気品のある表情でこちらを向いている様子はポルノ雑誌の最終号とは思えない。「何か問題でもある?」と言いたげな表情だ。


3社は発売された最終号をジャーナリストやインフルエンサーに配った。「ポルノ雑誌から女性を学ぶことは決してあってはならない」。そんなメッセージが共感を呼び、「The Last Ever Issue」はその雑誌の10年間の歴史の中で最高の発売部数を記録した。雑誌のSNSアカウントは、セクシーな女性の画像を消し、長期的な性教育のプラットフォームとして復活させた。


ポルノによる間違った性教育のカルチャーを、雑誌の買収によって変えてしまった。鳥肌が立つようなケースだ。

システムを変えるために、システムを利用

 
「The Last Ever Issue」は世界で最も権威ある広告祭、カンヌライオンズのグラスライオン(部門)でグランプリを勝ち取った。グラスライオンはジェンダーの課題を最もクリエイティブに解決しようとした作品に贈られる。同部門審査委員長のジェイミー・ロビンソンは、Forbes JAPANの取材に作品についてこう答えた。
 
「グラスライオンで評価される作品は近年、『アクションを起こす』企業です。この作品の素晴らしいアクションは、システムを変えるために、そのシステム自体を利用したということです」

そして、広告業界に身を置いてきた女性として以下のように発言した。

「私は数年前にモバイル部門の審査委員長も務めましたが、グラスライオンには特別な思いがあります。男性社会の広告業界の中で、時には自分の性別を隠しながら仕事をしてきました。女性が少なかったため、周りの男性たちと同じように振舞おうとしたのです。しかし、5年前にやめました。ちょうどグラスライオンができた頃です。自分らしくあろうと自分自身を変えました。このように自分らしくあることを称賛するグラスライオンの作品に出会えることを心から嬉しく感じています」
 
時には男性主義的だと批判されるカンヌライオンズだが、今年は歴史上最も審査員の女性比率が高かった。マイノリティのキャリアアップを妨げる見えない障壁「ガラスの天井」に苦しめられてきたのは、広告業界の女性たちも同じだ。彼女たちが審査員や審査委員長として採用されることでより多様な作品が評価されることだろう。グラスライオンはクリエイティブ作品だけでなく、カンヌライオンズ自体の変化も後押ししてきたのだ。

外部リンク

cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_4e16631bfc90_「あなたは女だから」の反発から生まれた、世界を切り開く力 4e16631bfc90 0

「あなたは女だから」の反発から生まれた、世界を切り開く力

2019年6月26日 08:30 Forbes JAPAN

Forbes JAPANでは、世界のセルフメイドウーマン100人に「わくわく」する瞬間を聞く「SELF MADE WOMEN 2019」プロジェクトをスタート。国籍、年齢問わず世界で活躍する女性たちの原動力とルーツを解き明かしていく。

音大志望から、経営者へ


ima(アイマ)の三浦亜美は、人並み外れた好奇心と突破力で自分の世界を広げ続けている。

まずは三浦の経歴を簡単に振り返る。幼少より音楽を専攻していた三浦は、音楽大学への道を歩んでいた。しかし、途中でビジネスに興味を持ち一転、一般大学へ進学。在学中に起業し、その事業をゆずった後、大学卒業後には世界30カ国を単身で渡り歩く。

帰国後、次のビジネスを模索する中で日本オラクル初代代表のアレン・マイナーとの交流からVCの立場で合弁会社設立やスタートアップ支援などに携わる。現在はつくば市のまちづくりアドバイザーとして働きつつ、2度目の起業となるいまの会社にて、日本酒や伝統工芸品を最先端技術と組み合わせることで新たな価値創造をする取り組みを行っている。

経歴を一見すると、よく分からない怪しささえ感じる彼女だが、話を聞くと信念は一貫している。まるで弾丸のように突き進む三浦の原動力とは。

──音大志望から経営者へ、一体何がきっかけだったのでしょうか?

順を追って話すと、私の家族はみなアスリートなんです。曽祖父は柔道家、父は体操選手、弟は競泳選手で従姉妹は新体操選手。オリンピック出場歴もあるようなトップアスリート一家でした。

私は2歳から音楽を始めたので、他の家族と同じように何かの道を極めて、音楽家になるものとばかり思っていましたね。小さい頃なので将来の夢はころころ変わりましたが、高校までは音楽大学を目指していました。

振り返ると、転機は中学2年生の時に父からパソコンを買ってもらったときだったと思います。インターネットに触れ、はじめて世界と接続した瞬間でした。それまで音楽以外の選択肢は無いと思っていたところ、他にも無限の可能性があるように感じたんです。

小さい頃から父は、私が何か疑問を投げかけると「なんだろうな、考えてみようか」と議論をしてくれる人だったので、人と議論をすることが好きでした。だから、インターネットを介して画面の向こうの専門家と、宇宙の仕組みや脳についての議論をすることに没頭していました。今思うと、私の好奇心は、父によって植え付けられ、チャット上の会話によって育まれたのだと思います。

──音楽しか知らなかった人生にインターネットが登場して、他の選択肢が見えてきたと。

そうですね。さらに話すと、同じ中学2年生のときにラジオを聞いていたら「名古屋大学で留学生の集まりがある」という情報が流れ、単身自転車と電車をつかい名古屋大学へ向かい、大学生たちの中に紛れ込んで参加したんです。そこは、世界の発展途上国から国のお金を使って、日本の技術を学び祖国へ持って帰ろうとする夢を持った留学生の集まりでした。

ウクライナ人とお話ししていた時、彼らは自国を「発展途上国なんだよ」と話していました。私にとってのウクライナは、ロシア発祥の地で、キエフの大門という素晴らしい曲があるような歴史のある国。まさか発展途上国だとは思っておらず、「私の知っている”当たり前”と違う!」と、衝撃を受けました。他の様々な人と話をしていると、他にも「私の当たり前」と違う当たり前が沢山ありました。

フェアトレードを初めて知ったのもその頃です。日本のような世界から見ると、世界の中で弱い立場の人たちの当たり前を知りませんでした。自分の知っている世界をもっと広げたい、「世界の当たり前」を変えたいと強く思うようになったのは18歳、大学進学直前ころでした。

音楽は好きだけど、音大に行っても世界の当たり前を変えることはできない。世界の仕組み、人間の仕組みをもっと知りたい。そんな思いが強くなり、音大進学を入学直前で辞めたんです。

当たり前を変えるのは、熱量だ


──大学進学後に起業を?

どうやって「当たり前」をつくるかを考えた時、当時の私は「会社を作ればできるかも」と思いつきます。けれどお金も経験も信頼もなかったので、どうするか考えました。

そうして始めたのが、社会人向けのあるスクールビジネスになります。前金でできて、顧客から「ありがとう」と言われるビジネスモデルはうまくハマり、受講者も増え、受講生の成績も上がりました。しかし続きませんでした。事業として辛いことがおきたからです。

細かくは言えませんが、経験の無さとビジネスモデルの甘さから、次々に出てくる課題に対する打ち手が分からなかったからだと思っています。経営者として起こりうる事象に対して予め対策を練っておくべきですが、アウトオブコントロールの事象に振り回されていました。このままでは顧客、関係者、仲間にも迷惑をかけると感じて、事業をゆずり私は身を引きました。決して美談にはできない、今思い出しても反省しかない悔しすぎる過去です。

その後は初心に戻り、「”世界の当たり前”を変えるビジネスをしたい」と考え、ググって出てこないリアルの世界を見たいと思い、バックパッカーとして一人世界を回ります。いろいろな国々の現状を観てきて、ムハマド・ユヌス氏の取り組みに改めて感銘を受けたんです。帰国後、どうしてもユヌスラボの日本ブランチを設立したいと思い、ユヌス氏が登壇するイベントに参加し、控室へ行きお話をさせていただきました。

──イベント関係者にお知り合いがいたんですか?

いえ、全く。どうしても会いたかったので、関係者控室の入り口付近で全力の笑顔で「お話しさせてください」と話したら、お時間をとってくださいました。

全員がこれを真似すべきとは言えません。その時その瞬間はすごく恥ずかしいし人の目も気になるけど、行かなかったら絶対後悔すると分かっていた。だから動いてしまいました。そんなことの連続です。

──他にもそんなエピソードが?

アレン・マイナー(日本オラクル初代代表)と出会ったきっかけも似ています。米セールスフォースドッコムの10周年パーティーに参加したときのこと。当時、目新しかった分子調理でできたゼリーがあって、なんだこれは!と感動していたら、目の前に同じくひとりでお酒を飲んでいる人がいて、偶然目があったので「このゼリー美味しいですよ!新体験!」と英語で声をかけたら、それがアレンでした。そこからバックパッカーから帰国して2カ月だったので、色々ビジネスと関係のない話で盛り上がり、その中で「いま僕の秘書を探しているんだ」と言われました。

「僕の秘書はバックパッカーのようにパッションがある人じゃないと務まらない!」と言われたので、早速面接に行き、アレンがCEOを務めるサンブリッジでエグゼクティブアシスタントとして働くようになります。そこでは行政とのインキュベーション施設の立ち上げや、スタートアップ支援、合弁会社設立などアレンと共に色々と経験させていただきました。

現在、アレンは弊社のアドバイザーになってもらっています。

──すごいお話です。目の前にチャンスがあったら、絶対後悔しないようチャレンジして成し遂げる力が素晴らしいですね。

基本的に負けず嫌いなんです。私の弟が生まれたときに、まわりから「(男の子が生まれて)よかったね」と言われたことをすごく覚えていて。祖母からはよく「女なんだから、はやくいいところの人と結婚しなさい、初孫だけど女には事業を継ぐことはできないし、男に勝つと痛い目をみる」と言われていました。

性別によってこうあるべきという見えない圧力に、小さい頃から反発していたのだと思います。だからか、昔から絶対に負けない、後悔なんてしないという想いは何事にもありますね。

──まさに今、三浦さんが行っている伝統産業×最新技術の分野でも、その突破力は活かされそうです。

社名のima(アイマ)とは「合間を取り持つ」からきています。日本の伝統産業の中には、世界に誇るべきものがたくさんある。けれどこのままでは時代に埋もれてしまうと思っています。

例えば17年から始めた、AIに匠の技を学ばせて酒造りを行う「AI-sakeプロジェクト」もそうです。理解ある蔵と匠の協力もありプロジェクトは進みましたが、道を極めた職人に全く外の技術のことをわかってもらうのは難しかったです。

こういったプロジェクトではじっくり時間をかけて相手のことを理解し、自分たちのことも理解してもらうことが重要でした。このような活動を続ける中で、現在は全国各地の酒蔵さんや商工会議所、窯元、移住した若手、芸術家、たくさんの信念を持った方とお付き合いさせていただいています。

古い産業に最新技術を取り入れ、時間軸をアップデートし、その世界の「当たり前」を変えていく。そうすれば、もっと日本の良さを世界に広げられるのではないかと信じています。

世界と接続する、「当たり前」を変える。今考えると、昔からやりたいことや興味のあることは変わってないんだなあと改めて思いますね。

みうら・あみ◎1985年生まれ、愛知県名古屋市出身。2013年より株式会社ima(あいま)を立ち上げ、代表取締役として日本酒、伝統工芸品、ユニークな技術等の海外展開支援を行う。16年、一般社団法人awa酒協会を立ち上げ、初代代表理事に就任。商標、ビジネスモデルなどを整理した後、蔵元にゆずり、現在は事務局長として協会運営に携わる。17年、つくば市まちづくりアドバイザーに就任。

外部リンク

cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_df2c68ee0c3f_「プラごみ」で学費を払えるインドの小さな学校の取り組み df2c68ee0c3f 0

「プラごみ」で学費を払えるインドの小さな学校の取り組み

2019年6月26日 07:30 Forbes JAPAN

教育へのアクセスと地域の環境問題の改善を目指し、インドの小さな学校がプラスチックごみで学費を支払える取り組みを始動させている。
 
ヒマラヤ山脈南部のふもとの学校では、4~15歳の子供たちが週1回、ペットボトルやプラスチック製の包装紙、ストローが詰まった袋を持って学校の前に列をなす。子供たちは毎週、25個以上のプラスチックごみを学費の代わりに持ち寄っている。
 
2016年6月、インド北東部アッサム州でParmita SarmaとMazin Mukhtarの2人が「Akshar School」という小さな学校を設立した。彼らが直面した課題の一つが、近隣住民が冬場に暖を取るためにプラスチックごみを燃やし、有害な煙が教室に充満していたことだ。
 
現地では暖房代わりにプラスチック製品などを燃やすことが一般的で、健康や環境に与える被害について知らない人も珍しくない。学費の支払いに苦しむ生徒らのために、2人は学費としてプラスチックごみを持参するよう促した。
 
貧困家庭が多い地元では、多くの家庭が子供を通学させずに、日給約2.50ドルの稼ぎがある石切場で働かせていた。
 
創設者2人の努力によって開校当初は20人だった生徒数は、今では100人を超えた。貧困のため学校に行けない子供たちが、プラスチックごみで学費を払えるようになったのだ。
 
同校のカリキュラムでは環境問題や地域社会への貢献の大切さを教えている。生徒らはソーラーパネルの取りつけやDIY、電子工学などの幅広い知識を身に付けている。Akshar Schoolを創設した2人は、同様の学校を今後5年間で100校開設する予定という。

外部リンク

cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_38248ce07397_米中貿易戦争、1ドルショップが価格引き上げを検討 38248ce07397 0

米中貿易戦争、1ドルショップが価格引き上げを検討

2019年6月26日 06:30 Forbes JAPAN

アメリカと中国が引き続き関税戦争を繰り広げていることで、1ドルショップ大手「ダラー・ツリー」では、全商品1ドルという約束が取り消されてしまうかもしれない。

ディスカウントストアの同社はすでに、売上向上を目指して、「ダラー・ツリー・プラス(Dollar Tree Plus)」という、価格が1ドルより高い商品を試験的に販売している。

ビジネスニュースサイト「カルチャーバンクス(CultureBanx)」によると、全米のマイノリティ層で今後、出費が増える可能性がある。こうした層は、ローエンドな消費者をターゲットにする小売店、特に、商品の大部分が中国製であるようなディスカウントストアの値上げの影響を受けて苦闘するとのことだ。

背景


アメリカのトランプ大統領は5月はじめ、中国からの輸入品2000億ドル相当(約21兆4500億円)に対する関税を引き上げると発表した。多くの小売店はそれを受けて、関税引き上げによるコストを消費者に転嫁しようと考えている。

ダラー・ツリーは、販売商品のおよそ40%を中国で製造している。そのため、そうしたコストに対応する手段を見つけなくてはならない。ビジネス・インサイダーによると同社は5月、一部の店舗において、価格が1ドルより高い商品の試験販売を開始。その店舗数を100店舗以上に増やし、都市や郊外、地方で展開していく予定だという。

また、1ドルショップ大手「ダラー・ゼネラル(Dollar General)」の最高財務責任者(CFO)ジョン・W・ガラット(John・W・Garratt)は5月、関税引き上げの影響を最小限に抑えるために同社はさまざまな戦略を取り入れているとしたうえで、次のように述べた。「そうした努力をしても、1ドルショップの利用客は、2019年の年末までに値上げに直面するだろう」

関税の罠


ダラー・ツリーの平均的な利用客は、年収が4万ドル(約430万円)か、それ以下の世帯だ。

アメリカ国勢調査局が2017年に公表したデータによれば、アフリカ系アメリカ人世帯の年収中央値は3万9490ドルで、まさにダラー・ツリーの利用客に当てはまる。

とはいえ、1ドルショップに足しげく通っているのは低所得者ばかりではない。世帯収入が7万ドルを超える層も、ディスカウントショップで買い物をすると認めている。

ダラー・ツリーは、売上の伸びを維持するため、競合する大手他社の戦略をまねたいと考える可能性がある。ダラー・ゼネラルは、アフリカ系アメリカ人が年間5400万ドル近くを注ぎ込んでいるヘルスケアと美容分野の取り扱い商品を強化していく予定だ。さらに、食の砂漠(food deserts)と呼ばれる、スーパーマーケットや生鮮食料品店が近くにない地域を、次の大きな成長機会としてターゲットにしている。米農務省の報告書によると、アメリカでは2350万人が食の砂漠で暮らしている。

ダラー・ツリーは5月末、第1四半期の業績を発表。利益はアナリストの予測を上回ったが、同社株価は2019年に入ってから6.5%低下している。

同社の第1四半期売上は51億ドル(約5470億円)だったが、関税による悪影響が強まる見込みから、第2四半期と2019年度の売上予想は下方修正された。

コストコやウォルマートなど、その他の大手小売店も、関税の引き上げが価格上昇を招く可能性があると警告している。ウォルマートは2018年、新たな価格戦略を開始。低価格志向の消費者を獲得し、同消費者層で優勢を誇る1ドルショップを王座から引きずり降ろそうとしている。

証券会社レイモンド・ジェームズは、大手小売店がディスカウントチェーンに与える価格インパクトについて分析している。「洗剤やシリアルなど消耗品のナショナルブランド(メーカーが商品につけたブランドのことで、プライベートブランドの対義語)につけられたウォルマートの価格は現在、ダラー・ゼネラルより4.4%、ファミリー・ダラーより6.5%安くなっている」とのことだ。

外部リンク

cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_b1e3558e0546_避けられないイタリアの債務危機、混乱収束の唯一の方法は? b1e3558e0546 0

避けられないイタリアの債務危機、混乱収束の唯一の方法は?

2019年6月26日 06:00 Forbes JAPAN

英国は欧州連合(EU)を離脱するのか?──それどころでない。欧州には、それよりはるかに深刻な進行中の問題がある。イタリアの債務問題が、ユーロ圏を存亡の危機にさらそうとしているのだ。

EUはこの問題の解決を図ろうとしているが、専門家らは、起こりつつある惨事から逃れることは難しそうだとみている。ロンドンに拠点を置く調査会社TSロンバードは先ごろ公表した報告書で、「…起きるかどうかではなく、いつ起きるかという問題だろう」との見方を示した。

さらに、報告書によれば、それが実際に起きたとき「重要なのは、イタリア政府が国民に対し、”自らユーロ圏を離脱しようと望んだのではない、ユーロ圏がイタリアを見捨てるのだ”という立場を取ることだ」という。

つまり、イタリア政府はEUに対しては「もうたくさんだ」と言い、自国民には「全ての責任はEUにある」と言おうとしている。実際にこうしたことが起きれば、報告書が指摘するとおり、世界中の株式市場を金融津波が直撃することはほぼ間違いないと考えられる。

経験豊富な市場関係者の中には、10年前に起きたギリシャの債務危機を思い出す人もいるだろう。当時と同じことが起きるということだ。ただし、イタリアの経済規模は世界で8番目の大きさであり、ギリシャの約10倍だ。影響ははるかに大きなものとなる。

迫り来る嵐の原因は全て、高まり続けるイタリアの債務水準にある。国際通貨基金(IMF)をはじめとする国際的な金融機関によれば、2018年に132.2%だった同国の公的債務の対国内総生産(GDP)比 は、2020年には135%に上昇すると予想されている。

問題を解決する3つの方法


英調査会社キャピタル・エコノミクスの報告書によれば、増加する債務に対応するための一般的な方法は、3つある。だが、残念ながらイタリアは、これらのいずれも実行することができない。

第一の方法としては、経済成長を後押しすることが挙げられる。大半の国はそれによって、借金から抜け出すことができる。

だが、「1999年以降の平均成長率がわずか0.4%、世界経済が急速に拡大していた1999~2007年の間もわずか1.5%しか成長しなかったイタリアにとって、これは無理な注文のように思える」。

つまり、イタリア経済がこの問題を解決するのに十分な速度で成長する見込みはないということだ。

第二に、政府は緊縮財政政策を取ることができる。だが、残念ながら過去の経験から、イタリアではこの方法もうまくいかないことが分かっている。

「イタリア政府は過去25年間のうち23年において、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字を維持してきた。それでも債務の対GDP比は上昇している」と報告書は述べている。

プライマリーバランスの黒字は、政府の歳入が借金返済のための元利払いを除いた歳出を上回った状態だ。要するに、これまで同国政府の倹約が国を助けたことはないということだ。

第三の方法は、インフレを引き起こすことだ。それによって、負債の実質価値を減少させることができる。ただ、これも残念なことに、ユーロを導入しているイタリアは、自らインフレをコントロールすることができない。EUの金融政策に関する全てを決定する欧州中央銀行(ECB)が、イタリアの債務問題の解決を可能にするためだけに、ユーロ圏全体のインフレを認めることはないだろう。

それではイタリアは、どうすればこの混乱から抜け出すことができるのだろうか?唯一の選択肢と考えられるのは、債務不履行に陥ることだ。そして、金融市場を通じて衝撃波を送ることだ。

それが実際の債務不履行となるのか、それとも返済期間を延長した新たな借り入れを行う債務再構成(別の種類の債務不履行にすぎないが)ということになるかは分からない。評論家の中には、何らかの支援が行われる可能性を指摘する人もいるだろうが、それもやはり、実質的には債務不履行か、IMFからの借り入れによる債務再構成のどちらかになると考えられる。

つまり、イタリアはいずれにしても、債務不履行に陥る可能性が高いということだ──ウォール街からは、苦悩の叫び声が聞こえてくることになるだろう。

外部リンク

cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_56decec74b5b_ミレニアル世代の8つの特徴 年長世代との違いは「意識の高さ」 56decec74b5b 0

ミレニアル世代の8つの特徴 年長世代との違いは「意識の高さ」

2019年6月25日 17:00 Forbes JAPAN

世界人口に最大の割合を占めるミレニアル世代(1981~1996年生まれ)は、年上の世代とは大きく異なる特性を持つ。彼らは平等や公正、平和の実現、貧困撲滅、気候変動対策などに関して国連が掲げた「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現に特に熱心だ。

この世代はその消費動向からも、SDGsの実現を支援しようと考えていることが分かる。そのため企業には持続可能で倫理的なビジネス慣行が求められるようになっており、多くが環境や社会、ガバナンスに関して、多様性や包括性、透明性などを重視する方針を明確に打ち出すようになっている。

ミレニアル世代が就職したい、投資したいと考えるのは、そうした持続可能なビジネスを行っていることが目に見える企業だ。

この世代の大きな特徴として挙げられるのは、次の8つの点だ。

1. 社会的意識が高い

ミレニアル世代の労働者の79%が、企業が自らの社会への影響力を意識しているかどうかにこだわる。インターネットやソーシャルメディアと共に成長してきたこの世代にとって、社会意識は労働生活の一部をなすものだ。

ミレニアル世代は、企業の社会的責任は貧困の軽減や人々の生活の向上において極めて重要なものだと考えている。そのため、従業員に「時間を寄付」することを勧めたり、利益の1%を慈善団体に寄付したりしている企業もある。

ソーシャルメディアを通じて自身の社交性を示すこの世代は、より積極的に情報を共有している。それが彼らを、最も他者とのつながりを持った世代にしている。

2. テクノロジーが全ての基本

米国の労働力人口に占める割合は、3年前にミレニアル世代が一つ上のX世代(1965~1980年生まれ)を上回った。

ミレニアル世代には、インターネットに精通している、好奇心や独立心が強い、寛容であるといった特徴がある。また、オンライン環境で育った彼らは、新しいスキルを習得することに強い意欲を持っている。

3. 民族的に多様・楽観的

ミレニアル世代は、最も民族的に多様な世代だ。ネットワーク化された世界で育った彼らは、他者に対して寛容だ。テクノロジーを信頼するデジタル世代の彼らは、持続可能な未来に対して楽観的でもある。人種や民族、性別にかかわらず、さまざまな人たちと友情を育み、積極的に多様性や包括性の推進を支援している。

4. 体験と倫理的な支出を重視

ミレニアル世代は体験を重視する。旅行中の経験やデジタルノマドとして働く日常、参加している大学の交換プログラムや海外赴任中の仕事の様子など、自分の体験をデジタルな世界で紹介している。

また、宿泊にはエコロッジを利用するなど、倫理的で持続可能な選択をすることも特徴だ。二酸化炭素の排出量を減らすべきだと考えていることから、エコツーリズムも重視する。

5. 教育を受けている

ミレニアル世代は最も教育を受け、知識のある世代だといわれている。高等教育を受ける機会を与えられており、学ぶことに意欲的だ。また、この世代の教育水準の向上には、学生ローンが果たした役割も大きい。

米調査機関のピュー・リサーチ・センターによると、ミレニアル世代の63%が大学教育を重要なものと考え、実際に受けたいと考えている。すでにこの世代の19%が大卒者であり、44%が在学中だ。

6. 健康志向である

ミレニアル世代は、ファストフードより健康的な食事を好む。およそ8割が、長寿と健康の鍵を握るのは健康的な食事だと考えている。ワークライフバランスを最も重視する世代でもある。

ミレニアル世代がこれまでになく健康志向だといわれるのは、体のために食べるべきものや、避けるべき行動などについての情報がオンラインで簡単に入手可能になったためだ。

7. お金に対する意識が高い

ミレニアル世代は両親の世代より収入が20%少ない。低収入であることはこの世代の不動産の所有率を低下させ、ベビーブーマー世代(1946~1964年生まれ)を下回る水準にしている。これは、自動車を購入せずに配車サービスなどを利用するといった「シェアリングエコノミー」が拡大する一因にもなっている。

低収入であることから、ミレニアル世代の多くが貯蓄に力を入れている。バンク・オブ・アメリカが行った調査によると、23~37歳の16%が、すでに老後のために10万ドル(約1070万円)を貯めているという。

また、ミレニアル世代は社会的責任投資(SRI)やインパクト投資(グリーン投資)に積極的だ。世界にプラスの影響を与えている企業に投資している。

8. 精神性に対する意識が高い

バージニア大学のマシュー・ヘッドストロム准教授(宗教学)は、ミレニアル世代は年上の世代よりも、精神意識が高いと指摘する。平等の精神を持つことや、地球を救うための目標に向けて協力し合おうという考え方は、この世代の精神意識に基づいたものだという。

彼らは組織宗教よりも精神性に共感を持ち、宗教より人権を信じている。ピュー・リサーチ・センターが2015年に行った調査によると、34%が信仰する宗教はないと答えた。全ての人間は平等だと信じており、性別や人種、宗教、政治的志向にかかわらず、助け合うことに深い心のつながりを感じる。

外部リンク

cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_9b0e6b8afc41_グーグルマップを乗っ取る1100万社の「ニセ業者」の悪行 9b0e6b8afc41 0

グーグルマップを乗っ取る1100万社の「ニセ業者」の悪行

2019年6月25日 16:30 Forbes JAPAN

グーグルマップ上には、1100万件を超える偽業者が登録されている実態が、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道により明らかになった。グーグルマップのプロダクト・ディレクターを務めるEthan Russellは、報道内容が事実であることを認め、次のように述べた。

「これらの偽業者は、様々なテクニックを使って我々のシステムを騙そうとしている。我々が検知して削除すると、彼らは新たなテクニックを使ってすぐに再登録しているのが実情だ」

WSJが「グーグルマップに登録されている数百万もの企業がフェイクである」と報じると、グーグルは直ちに事態の改善に努めていると釈明した。しかし、WSJによると、毎月数十万もの偽業者がグーグルマップに登録しており、検索結果には数百万件もの偽業者の名称や住所が含まれているという。騙されたユーザーは、大きな代償を支払う危険性がある。

偽業者の摘発は、いたちごっこの様相を呈している。偽業者の多くは、配管工や電気技師、車の整備士など、緊急時に利用する業者に成りすましているケースが多い。グーグルは、問題を通報するポリシーやツールを導入し「より良い対策を常に講じている」と述べている。

グーグルは、声明の中で次のように述べた。「偽業者は、本来は無料のサービスをビジネスオーナーに提供して料金を請求することがある。また、実在する業者に成りすまし、詐欺行為を働いたり、見込み客リストを正規の企業に売りつけるといった行為も働いている」

司法省は、反トラスト法違反でグーグルを調査することを検討しているが、グーグルマップが地域社会に及ぼす影響も調査対象になると思われる。偽業者問題は、地域社会における商取引を歪め、リスクを生み出している。

グーグル検索に偽業者が表示されると、消費者に経済的な被害だけでなく、物理的な危険が及ぶ可能性がある。偽業者が、家庭に入り込んでサービスを提供する業者に成りすましている場合は、特にリスクが大きい。

巨大化し過ぎたプラットフォーム

グーグルによると、同社は2018年に300万件以上の偽業者を削除しており、このうち90%以上は検索結果に表示される前に削除したという。同社は、不正行為を働いたアカウントを15万件閉鎖したが、この数字は2017年から50%増加している。

「これらの詐欺は、グーグルを含め、関係者のほぼ全員が儲かる仕組みになっている。損をするのは、消費者と正規の業者だ」とWSJは述べている。

「毎月、世界中で10億人以上がグーグルマップを使っている。偽業者の割合は小さいが、彼らが詐欺行為を働き続ける限り我々は取り締まりを行い、より良いサービスの提供に努めていく」とグーグルは述べている。

グーグルの回答は、大規模で利便性の高いサービスを完全にコントロールすることは困難であることを示唆している。グーグルのプラットフォームを利用するユーザーの数は増加を続けており、消費者側もこうした問題の存在を受け入れているのが実情だ。

グーグルをはじめ、大手テック企業に対するセキュリティ向上の圧力は強まっている。しかし、これらの企業が巨大化し過ぎ、責任を逃れられるようになったことが問題の本質なのかもしれない。

外部リンク

cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_a8a38b452431_すぐに何枚でも法人カードを発行可能──クレカの上限金額に悩むスタートアップを救うサービスが登場 a8a38b452431 0

すぐに何枚でも法人カードを発行可能──クレカの上限金額に悩むスタートアップを救うサービスが登場

2019年6月25日 14:00 Forbes JAPAN

この10年ほどで起業家を取り巻く環境は大きく変わった。独⽴系VC(ベンチャーキャピタル)やCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)など資金の出し手が増えたことで、ずいぶんと資金調達も行いやすくなった。また、サービス開発を進める際もAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)があることで、インフラ周りのこともあまり気にしなくて済む。

起業家が”事業の成長”に集中しやすい環境が整いつつあるが、昔から変わっていないのが起業家に対する「社会の信用」だ。審査が通らず、法人銀行口座の開設が難しいほか、法人クレジットカードも作りにくい。

それは海外でも同じ悩みのようで、スタートアップ向けに法人クレジットカードを提供する「Brex(ブレックス)」はサービスローンチから1年半でユニコーン企業入りを果たすなど、急激な成長を見せている。

日本でもスタートアップの”法人クレジットカード問題”を解決しようとするスタートアップが存在する。それが法人向けウォレットサービス「paild(ペイルド)」の開発を進めているFintechスタートアップの「Handii」だ。


同社は2019年6月25日、ニッセイ・キャピタルとCoral Capitalから総額3億円の資金調達を実施したことを明らかにした。これによりHandiiの累計調達額は4億円となる。

また、資金調達の発表に併せ、Handiiはオリエントコーポレーション(以下、オリコ)との提携も発表。paildの今秋リリースに向けて、国際ブランドの対応業務を進めていくほか、今後提供する新しい金融サービスについて検討を行っていくという。なお、本日からpaildの、事前登録の受付を開始している。

何枚でもすぐ発行できる法人向けウォレットサービス


paildは企業がウォレットを開設すると、国際ブランド加盟店で利用できるカードがオンライン上で即時に何枚でも発行できるサービス。バーチャルカードだけではなく、プラスチックカードの発行にも対応しており、全世界の約5300万以上のVisa加盟店で利用できるという。

”何枚でも法人カードを発行できる”ため、立替経費の多い現場の社員が決済に利用することで、立替経費精算にかかっている時間やコストの削減、用途に応じた支払いカードの使い分けによって予算管理もシンプルに行える。

また、paildは入金した金額分だけ決済が行える”ウォレットサービス”のため、出張や広告費の出稿など、急な出費が伴う場面でもクレジットカードのように与信を気にすることなく決済が可能。従来の法人カードと異なり、「カードの発行・停止・個別の利用上限額の設定・ユーザーの権限管理」など、全てがオンラインの管理画面で完結するので社員が無駄使いしないよう管理することもできるという。


Handii代表取締役社長兼CEOの柳志明は、JPモルガン証券投資銀行部門でM&Aや資金調達についてアドバイスを行っていた経験を持つ人物。「起業当初から、このサービスを開発しようと思っていたわけではないんです」と語りながらも、なぜこのサービスの開発に行き着いたのか。その経緯について、柳は創業当初の苦労を話す。

利用上限金額は月30万円、これでは急な出費に対応できない


「起業当初に法人クレジットカードを発行したときのことです。 まず発行したときの利用限度額が、たったの月30万円だったことに驚きました。この金額だったら、個人のクレジットカードの利用限度額の方が大きい。

会社を設立したばかりのときは、月30万円でも何とかなっていたのですが、途中でどうしても広告を打つ必要があり、利用限度額を月300万円まで引き上げてもらえないか、とお願いしたんです。事業的にも急いでいて、何度か催促したのですが、2〜3週間ほど待って実現できたのは、たった月60万円。 そのときは仕方なく、小さく広告を打って何とかごまかしたのですが、これは多くの起業家が困ることじゃないかな、と思ったんです」(柳)

クレジットカード会社からすれば、カードの利用上限金額を上げることは追加融資をするようなもの。特にまだ売上が立っていないスタートアップに関しては数年後、倒産している可能性の方が高く、追加融資はより一層リスクが高くなってしまう。

ただ、柳は「私が求めていたのは”追加融資”ではなく、”オンライン決済したい”というものだったんです。この認識のギャップに違和感を覚えました」と言い、実際、周りのスタートアップの経営者にも話を聞いてみると、クレジットカードの利用上限金額の問題はどの会社にも存在しているペインであることがわかったという。

「売上高で与信し、決済の利用上限を決める。このスキームに問題があると考えています。もちろん、資金繰りを良くするために、法人カードを作ることもあるでしょうが、ウェブ決済が増えている現状では後払いをしたいのではなく、シンプルに決済だけをしたい会社も増えているのではないでしょうか。与信と決済の利用上限がセットになっている従来の法人クレジットカードでは、この課題の解決は難しいと思いました」(柳)

その結果、もっと気軽にたくさんのオンライン決済を行え、なおかつ様々なユースケースに対応できる柔軟性を持ったカードサービスがあるべきと考え、paildが生まれた。


「今まではカード発行のプロセス自体が数週間程度かかる長いものでしたが、paildを使えば、短時間でカードが発行可能です。これにより、今までカードを利用してこなかったユースケースにおいても気軽にカードを発行できます」(柳)

例えば、部署ごと・社員ごとにカードを発行する、プロジェクトごとにカードを発行する、といったケースが想定されるという。また、クラウド会計ソフトなどと連携すれば、煩雑だった経費精算処理のプロセスも省力化することも可能になる。

「”枚数”という観点において、日本で法人カードは浸透してきませんでした。それは、今までの法人カード自体が、消費者向けのクレジットカードを法人向けに横展開しただけのものだったからです。paildでは短時間でのカード発行や、利用金額上限の設定、利用停止などのプロセスをオンライン上で提供することにより、より法人の皆様に使いやすい新しいカードサービスとすることを目指しています」(柳)

今年の秋にリリースを予定している、法人向けウォレットサービスpaild。柳は同サービスを通じて、法人決済のキャッシュレス化に貢献していきたいという。

「paildは今まで社会で認知されてきた、いわゆる”法人カード”とは発行プロセスの段階から異なり、違ったユースケースにも対応していける柔軟性を持っています。そのため、”法人向けウォレットサービス”と呼んでいます。今後はどういった活用方法があるのかを発信し、社会的に認知してもらうことが普及に向けた重要な一歩だと考えています」(柳)

外部リンク

cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_6c9462306333_ジョージ・ソロスら米国富豪19人「超富裕層の増税」を提案 6c9462306333 0

ジョージ・ソロスら米国富豪19人「超富裕層の増税」を提案

2019年6月25日 11:30 Forbes JAPAN

著名投資家でビリオネアのジョージ・ソロスら19人の米国の大富豪たちが6月24日に公開した書簡で、「超富裕層への増税」を呼びかけた。

ソロスらは5000万ドル(約54億円)以上の資産に対し2%、10億ドルを超える資産にはさらに追加で1%の税を科すことを提案した。これにより、10年間で3兆ドルの税収が見込まれるという。

この書簡は2020年の米大統領選候補者宛てとされており、次のような主張が盛り込まれた。

「米国は道徳的、倫理的、経済的に我々の資産にさらなる課税を行う責任がある。富裕税による税収は気候変動対策や公共衛生の改善、経済の発展、公正な機会創出に向けて用いられ、米国の民主的自由を強化する。新税の導入は、我々が一丸となって望むものだ」

さらに、超富裕層と中間層の間のギャップが広がりつつあることを指摘し、「新たな税収の源は中所得層や低所得層ではなく、最も資産に恵まれた層からであるべきだ」と訴えた。

この書簡は無党派の主張であり、特定の大統領候補者を支持するものではないとされたが、民主党候補を目指すエリザベス・ウォーレン、ピート・ブータジャッジ、ベト・オルークらが富裕税構想を支持しているとされた。一方で、バーニー・サンダース上院議員の名前は含まれていなかった。

サンダースは過去に、350万ドルを超える遺産の相続に最大77%の遺産税を科すべきだと述べていた。また、女性下院議員のアレクサンドリア・オカシオ・コルテスも、年間収入が1000万ドルを超える世帯の最高税率を70%にすることを主張していた。

今回、ジョージ・ソロスらが公開した書簡にはウォルト・ディズニーの共同創業者の孫娘のアビゲイル・ディズニーや、フェイスブック共同創設者のクリス・ヒューズ、富豪一族のレーガン・プリツカーらも賛同した。

外部リンク

cat_11_issue_oa-forbesjapan oa-forbesjapan_0_c023b15bb6c6_北極圏で進む氷の融解、1日「20億トン」消失の異常事態 c023b15bb6c6 0

北極圏で進む氷の融解、1日「20億トン」消失の異常事態

2019年6月25日 08:00 Forbes JAPAN

アメリカ南東部を襲った熱波が襲来した北極圏のグリーンランドでは、わずか1日で20億トン以上の氷が解けた。北極海と北大西洋の間に位置するグリーンランドは、年間を通して雪に覆われている。しかし、6〜8月は気温が上がり氷河や雪が解けるため、一般的に氷の総量は減る。

2019年は雪解けが早く始まり、氷の融解の頻度も高くなっている。6月13日には、この時期には珍しく2ギガトン(20億トン)の氷が解けた。例年では年間最大の融解が起きるのは7月に入ってからで、しかもこれほど大規模ではない。

背景にはグリーンランド周辺の大西洋の空気が温かくなり、晴天が増えたことがあげられる。アメリカ南東部に熱波をもたらした高気圧がグリーンランドに到達し、例年より気温が上昇し、融解が急速に進んでいるのだ。

氷の融解が起きると悪循環に陥る。地表の白い雪や氷が溶ければ、太陽光が反射しにくくなり、吸収される熱の量が増えることでさらに融解が進むのだ。

実は2012年にも同じように大規模な氷の融解が起きていた。この年もグリーンランドでは夏の間、高気圧が居座り続けていた。その結果、記録的な氷の融解が起き、一時はグリーンランドの氷床の97%で融解が起きていたほどだった。

2019年も氷が例年より速いペースで解け始めたことと、気象パターンが2012年と似ていることから、科学者らは再び記録破りの年になると見ている。

グリーンランド氷床と海氷の状態を監視しているデンマークの研究機関「Polar Portal」が、現在のグリーンランドの氷の状況を図とグラフにした。その図を見ると特に北部、西部、南部の沿岸部で融解が進んでいることが分かる。

Polar Portalのデータで、今年の氷の融解のペースが例年の7月中旬ごろのレベルに達しており、6月中旬にしては極めて異例な状況であることが分かった。これらのデータはグリーンランドで2019年も記録的な氷の融解が起き、海面が上昇することを意味している。

外部リンク