代謝や解毒を行う肝臓。機能が低下すると、全身にさまざまな悪影響をおよぼします。肝機能が低下すると、体に合わないフードが解毒できなくなることも。肝臓病についてよく知って、愛犬の健康を守りましょう。
代謝異常が起こる肝臓病。 症状が出にくいので注意
肝臓は、血液を通して多くの栄養素が集まり、体の中で機能するさまざまな物質につくり替えられる代謝が行われる器官です。このため、肝機能が低下すると、摂取した栄養が使われなくなったり、体に悪い物質が解毒できなくなったりします。
慢性肝炎は徐々に進行し、重症化すると肝硬変になります。できるだけ早期に発見し、治療とともに、肝臓の修復と機能のコントロールを目的とした食事で栄養管理をします。
また、出生後に閉じるはずの血管が残り、肝臓に流れる血液が減る門脈体循環シャントという病気があります。手術をする場合のほか、内科的治療や食事療法をおこなうこともあります。
肝臓の役割って?
肝臓には、大きく分けて3つの役割があります。
(1)栄養の代謝
栄養素を分解・合成したり、糖をグリコーゲンとしてたくわえたりする。
(2)胆汁をつくる
脂肪を分解するために必要な胆汁をつくる。
(3)有害物質の無毒化
体内に入ってきた、あるいは体内で生じた有害物質を分解して無毒化する。
引用元:いぬのきもち『愛犬の栄養学事典』