世界のBuzzFeedコミュニティの人たちに、性教育で学んだことと、学ばなかったこと、本当に知りたかったことを聞きました。
学校や私生活。性を学ぶ機会はあるものの、本当に知りたかったこと、知っていればよかったことは教えてもらっていなかったのかも。そんな感覚を抱いている人は少なくないようでした。
自分の体は、他人のためにあるんじゃない
レイプと合意のもとのセックスの話。なぜ、この話が性教育のカリキュラムには出てこないのだろう。学校などでNOと言ってもいいのだと教育を受けていたなら、救われただろうことは何度もあった。自分の体は他人に利用されるためのものではないとハッキリわかっていたら、暴力的な関係に6年も身をおくことはなかったのに。
Aisha、24歳(カナダ)
オーガズムは自然なこと、罪悪感なんて感じないで
オーガズムは自然なことで、後ろめたさなんて感じなくていい。セックスにはポジティブなこともたくさんある。望まない妊娠や性感染症のリスクはあるけれど、愛する人との合意のセックスは相手と一体化するような素晴らしい体験。
オーガズムを感じることでストレスが軽減すると思う。オーガズムを頻繁に起こすことで、前立腺ガンのリスクが下がるという研究も性教育では語られていない。一般的に、アメリカではセックスの話はタブー。避妊しているかどうかばかりで、セックスのポジティブな面が語られることはない。
匿名(米マサチューセッツ州)
セックスは恥ずべきことではない
セックスは恥ずべき行為ではない。もし、仮にそうだとすれば、結婚したからOKです、なんてはずがない。
Akash(アラブ首長国連邦)
LGBTQ+のセックス、LGBTQ+コミュニティのこと
性教育では、LGBTQ+のセックス、そもそもLGBTQ+の人たちについて一切触れられていない。同じく、挿入なしで行なうセックスのテクニックや、体の違い、合意の重要性などについても触れられていない。
Tai、24歳(カナダ)
自分の体に触れるのは当たり前
性教育でもっとマスタベーションについて語ってほしい。10代は自分の体が気になり、あれこれチェックをはじめる頃だけど、10代というのはそもそも自信をなくしがちな頃でもある。自分の体に自分で触れるのは当たり前のことで、オッケーなことだってもっと言ってほしかった。
Caitlin、23歳(オーストラリア)
性感染症の存在、治療と予防
性感染症になる可能性は誰にでもある。けれど治療もできれば予防もできる。性行為のときは避妊用具を使おう。「つけなくてもいいよね?」なんてプレッシャーを相手の男性から感じる必要なし。気にするべきは自分自身と自分の健康、男のエゴじゃない。
匿名、26歳(アメリカ)
未挿入セックスは、たんなる前戯ではない
未挿入状態で行なう行為=前戯ではない。同性どうしのセックスについても、本に書かれてはいても、深く語られることはなかった。オーガズムのことは知っていても、どうしたらイケるのかは学ばなかった。男の人をイカせる術は学んだけれど、自分のことはさっぱり。これはおかしい。
Erika、28歳(スウェーデン)
ポルノはリアルじゃない
ポルノとリアルは違う。映像になった時の見た目のために男優はコンドームをつけていないけれど、つけなくていいという意味ではない。また、AVのような行為を相手に求めるべきでもない。
セックスは女性にとっても気持ちのいいもの。相手の男性のためだけにやるものではない。自分を知ること(マスタベーションや鏡を使ってよく見るなど)は、とても意味のあること。自分は何が好きかを相手に伝える自信がつく。その結果、より快感の得られるいいセックスができる。
Samantha、22歳(オーストラリア)
性感染症にはオーラルセックスでも感染する
オーラルセックスについて性教育を受けたことはないと思う。そんなものがあることも、性感染症がそれでうつることも知らなかった。またピルやコンドームの正しい使い方についても、学んだ記憶がない。
Laura、22歳(米ウィスコンシン州)
ピル以外の避妊方法もある
避妊の方法は15通りある。ピルだけが選択肢じゃない。女性は、どの避妊法が自分にあうかチェックすべき。とりあえずピル、ではなく、まず学ぶべき。避妊する若い世代/10代の子のとりあえずピルという考えには辟易する。
Olivia、23歳(イギリス)
なぜ妊娠するのかよくわかっていない
妊娠についてきちんと語られていない。なぜ妊娠するのかすらわかっていない場合もあり、実際にオーラルセックスやアナルセックスでも妊娠すると心配していた女の子たちがいた。妊娠するぞ妊娠するぞと言うだけで、ただ脅してセックスを禁じているだけ。
合意セックスや安全性についても語られていない。男の子は発情して強引になる、女の子は嫌なときはNOと言う責任があると教えられただけで、それに対して質問はできなかった。
Kelsey、22歳(米インディアナ州)
同性間のセックスでも性感染症になる
私はバイセクシャルの女性だけど、初めて女性と経験をもつまで、Dental Dam(オーラルセックス用のコンドーム)の存在を知らなかった。ゲイの友達で、同性とのセックスでも性感染症のリスクがあることを知らない子がいた。
匿名、15歳(米ミシガン州)
セックスしなくてもいい
ムラムラこなくても、禁欲生活でも、なんでもOK。恋愛関係にある相手とは絶対セックスしなくちゃだめ、たくさんセックスしまくるものだという考えを植え付けられた気がする。セックスしない恋なんて変だと。でもまったくそんなことはない。カジュアルにセックスするのがいいなんて流れに迎合することはない。昔ながらの純愛もいいもの。
匿名(オランダ)
性的嗜好は人それぞれ
性的嗜好が人それぞれなのはOKだということ。男性用コンドーム以外の避妊法、中絶の方法。自分にどんな選択肢があって、それにどうリーチするかを知るのは悪いことではない。
Caitlin、22歳(オーストラリア)
性感染症以外にも性に関する健康の話をしてほしい
性感染症以外で、性的健康についても語られるべき。例えば、女子ならば、性的行為以外での感染症、イースト感染症や細菌性膣炎の症状など。男子ならEDや性器の異変についてなど。
男女どちらの場合も、何か変だと思ったら、まずはすぐ病院に行こうとすすめていくべき。また、どの世代でも起きるリスクがあるので、生殖器系の癌の症状も教えるべき。
匿名、24歳(イギリス)
生理中にあまりにひどい痛みを感じるのは普通ではない
避妊の種類、体への影響についてもっと教育が必要。それと、生理中じゃなくても月のどこかで、あまりにひどい痛みを感じるのは普通じゃないということも教えてほしかった。ホルモンによる問題は、いろんな人が経験しているはず。
Bronwyn、25歳(米ワシントン州)
好きな人が女でも男でも、好きな人がいなくても、みんな好きでもいい
好きになるのはいつも、男子、女子とは限らない。私は女子校出身だけど、16歳の頃には7人がLGBT+になっていた。男子を好きなのも、女子を好きなのも、好きな人がいなくても、みんなのことが好きでもいいって教わってたらよかったと思う。
Helen、20歳(イギリス)
タンポンの使い方
保健の先生は、タンポンの仕組みをさっと紹介しただけで、入れ方まで教えてくれなかった。まだまだ無垢な13歳の自分にとってこれは問題で、タンポンを使っても処女膜は破れない、バージンのままだとわかったのはその10年後。この先生は、セックスとは何をすることなのかもきちんと教えてくれなかった。
挿入はただ痛くて、きちんとすれば赤ちゃんや性感染症の問題は避けられるという話しか頭に残っていない。
あの頃、10代の多くの少年は、女性にオーラルセックスをしてあげるのは、気持ち悪くて、男として恥ずべきことだと思っていた。
Lely、22歳(カナダ)
自分のは変な形なんだと思ってた
18歳の時に、高校生の姉が図を書いてくれるまで、おしっこがどこからでるのかまったくわかっていなかった。ただ、姉の図も結局間違っていて、尿道は本当はどこにあるのかわかったのは、19歳、大学2年の時。
もっと小さい頃は、アンダーヘアがはえることも知らなかった。図ではいつも毛がない。人形のイラストみたいなものでしか女性器を知らなかったので、自分のは変な形だと思い込み、初めての婦人科検診は怖くてしかたがなかった。
17歳の時、兄が下品な冗談を言ったことで初めて男性の勃起を知った。この冗談が通じず、兄は男性の体のことを説明する羽目に。
Samantha、25歳(米アイオワ州)
そもそもセックスとは知らないことだらけだった
高校時代、恋愛に積極的ではなかったので、何も知らなかった。中にいれるってことも、前戯のことも、女性がマスターベーションすることも、男性器が本当はどんな形なのかも、体位もローションの存在も、本当に何もわかっていなかった。知らないことだらけだった。
最近、海外や他の州での性教育について読んだけれど、自分とパートナーを喜ばせるためになんてことを教えるのに驚いた。私が受けた性教育は、とにかくアンチセックスで、話すことすらできなかった。また、もって産まれた性別以外の性についても学ぶことは大切だと思う。
Cassie、22歳(米イリノイ州)
現在40歳、未だに性について遅れている
南部出身なので、学校以外に教会での性教育の授業がたくさんあった。ただ、これが大人になること、セックスを考えることの弊害になったと思う。この教えを信じていたせいで、今40歳だけど、周りから性に対して10年くらい遅れている気がする。
匿名、40歳(米ジョージア州)
妊娠したらどうなるのか
もし、自分/相手が妊娠してしまったら、どうすればいいのかをまったく習わなかった。誰に相談して、妊娠検査はどうすればいいのか。特に10代にとって、妊娠は怖くてパニックになってしまうもの、知識として妊娠を知るのは重要。母親にも、父親にも、お腹の赤ちゃんの健康にも影響すると思う。
Emily、16歳(米ペンシルベニア州)
NOと言うことの大切さ
16歳の時の彼氏が、私の意思に反してやりたいようにしていた。その上、私がその気にさせたからするのは彼の権利だと私に思い込ませた。数年してやっとあれはおかしいと気づいたけれど、合意に基づくセックスについての性教育があれば、NOと言うこと、NOという意志をしっかり持つことの大切さがわかっていたのに。
匿名、24歳(ニュージーランド)
何度経験しても緊張することはある
何度経験しても、セックスの途中で緊張することがあると知っているのは大切。今23歳だけど、今でも相手との関係に困惑することがある、それが愛する相手であっても。何年間も自分の体に自信が持てなかったから、緊張しないようにというのは難しい。セックスは映画で見るのとは違うけれど、それで問題ない。
匿名、23歳(米ワシントン州)
相手が変われば検査を
別れの後は性感染症の検査をすべき。症状も自覚もなしでクラミジアを1年も抱えていたことがあった。
Amy、21歳(米ミシガン州)
大人のオモチャの安全性
挿入しない性的行為でも気をつけるべきとは教えてもらわなかった。これで尿路感染症になること、どう予防すべきなのかまったく知らなかった。また、異性との恋愛/異性とのセックス以外の教育も十分ではない。
大人のオモチャの安全性についても学ぶ機会がなかった。危険なものもあるし、どう選び使えば安全なのかわからない。合意に基づくセックスの必要性も説明されておらず、どういう話をしたら合意なのかさっぱり。何をもって暴力的な行為、関係だと判断すべきか、どこに助けを求めるべきか、教えてほしかったことを挙げればきりがない。
Kai、29歳(米カリフォルニア州)
結婚相手との間にもレイプはある
私の国ではセックスはタブー。何をするのか、どうするのかが語られることはなく、セックスという行為がありますよというだけ。性感染症や合意に基づくセックス、結婚相手からの行為の強要(パキスタンでは日常的な問題)、バースコントロール、セーフセックス、マスタベーションなど学ぶべき大切なことはたくさんある。
Maahirah(パキスタン)
初体験のプレッシャー
誰も、堕胎や避妊の詳しいこと、合意かどうかという話はしてくれなかった。初体験を焦らなくていいと言われただけで、レイプやドラッグ、セクハラのことは教えてくれなかった。男子も女子と同じように初体験にプレッシャーを感じているなんて知らなかった。
私の場合は、学校では教えてくれないことを母親が教えてくれたのでラッキーだった。
Becky、34歳(米ペンシルベニア州)
ポジティブな話をもっと聞きたかった
特に教会での性教育では、若者がセックスに走らないように、大げさで怖がらせるような作り話ばかりだった。
特に女子だけの授業では、セックスが原因で起きる悪いことばかりで、快感やポジティブなことにはまったく触れていなかった。
Tilly、17歳(米ジョージア州)
クリトリスについての知識
これです、こうします、こうすれば大丈夫です。今思えば、とてもドライな授業だったと思う。体のどこをどうすれば気持ちいいのかにはまったく触れず。大学に入って二次創作小説を読むまで、オーガズムすら知らなかった。女性がイクことも、マルチプルオーガズムのことも、そもそもクリトリスのことすら知らなかった。
学校での性教育で学んだことはほぼゼロ。けっこういい学校にいったはずなんだけど。
Maggie23歳(米メリーランド州)
オーラルセックス、アナルセックス、マスタベーション
オーラルセックスも、アナルセックスも、マスターベーションも授業では語られず、姉や兄、クラスメイトから教えてもらった。正直、あまりに個人的なことで、これらのことを性教育で語るべきかどうか自分でもわからない。学校で教えれば、やりたくなくてもやってみなくちゃと思う子がでてくるかも知れず、心や体に傷を追う可能性もある。
Becky、31歳(アメリカ)
女子が好きな女子を好きになることはある
ゲイについて教えてほしかった。女の子を好きになったのに、そんな話している人は1人もいない、全校で女の子が好きな女って私だけなんだ!って思ったのを覚えている。
Janet、39歳(米カリフォルニア州)
セックスはヨガみたいなもの
セックスを過大評価しすぎ。処女喪失はとても痛くてとても大きな問題だと思って、バージンじゃなくなることが怖くてしかたがなかった。今思えば、そんなことないのに。
セックスは、体を使ったアクティビティ、ヨガみたいなもの。いいこともあるけれど、多くの人にとって1日でやることは他にもいろいろあるわけだし、中にはセックスは好きじゃないって人もいる。初体験が1番よかった体験になることはない、リラックスできていないし上手くいかないし。とにかく、初めては思っているほど大事件ではなく、をれを体験したからって魔法みたいに体が変わるわけでもない。
初体験で重要なのは、自分の心の準備ができているかどうか。そして、相手が自分と同じ気持ちではないかもしれないということを、きちんと心にとめること。初体験以降も、これは重要。
Erica(米ニューヨーク州)
男性が中で射精したものは出てくる
誰も教えてくれなかったけど、中で男性がイッても、出たものは出てくる。これがわからなくて怖くてしょうがなかった。
Ruby(ニュージーランド)
セックス=不良は間違い
セックスをしたからって、不良、不真面目、だらしないということはない。セックスはとても自然な行為で、不真面目で恥ずかしいことだというのはおかしい。
Dalton 、18歳(米ネバダ州)
自分らしくいればいい
学校で習うことが全てと思ったらいけない。疑問を持つのを恐れてはいけない。やりたくないことを無理にする必要はなく、自分らしくあればいい。もし、ノンケやゲイというカテゴリに自分は当てはまらないと思ったら、無理して既存の枠内に自分を収めなくていい。
自分の性的なアイデンティティがわかっても、恥なくていい。同じ問題に直面している人はあなただけじゃない。自分らしく!
Margaret、20歳(米フロリダ州)
楽しいことだよ
相手との合意のもと、コミュニケーションをもって楽しむべき。性の喜びやどうすれば快感を得られるかについてはまったく教えてくれなかった。性教育前後では知識はまったく変わらず。結局AVから学んだ。
あの子はこうだ、こうしてくれるはずだなんていう考えはつっぱねること、挿入以外にもセックスの形があることを教えてほしかった。勝手にいろいろ言う前に、セックスをやっている人たちはみな、わくわくして楽しんでいるということを教えて欲しかった。
Emily、32歳(米ニューヨーク州)
この記事は英語から翻訳されました。担当:SOKO