突然ですが、ここは大阪府にあるサントリー山崎蒸留所。
日本を代表するシングルモルトウィスキー「山崎」を作っている。
この山崎蒸留所のウィスキーアンバサダー、佐々木太一さんがおすすめする「究極に美味しいハイボールの作り方」を紹介する。
これ本当に家で飲むハイボールの味が変わるんです!
2分でわかる動画はこちら。
じっくり読みたい人のためにテキストでもレシピを書いていく。
1.グラスを冷やす
まず大事なのがグラス。しっかり冷やしたグラスで作ったハイボールは美味しい。ではどうやって冷やすかというと、
冷蔵庫で冷やすのはダメ。
「よく家の冷蔵庫で冷やしている人がいます。冷やすのはすごくいいことなんですけど、冷蔵庫で冷やすと水滴がつきますよね」
食べ物と水蒸気がまざった水滴がついてしまう。
「その水滴ってどこから来たかって言ったら、冷蔵庫の中の食べ物と水蒸気が混ざった水滴なんです。当然匂いもつきます」
氷でグラスを冷やすのが正解。
「最初に氷を入れます。氷を入れた状態でグラスを冷やしてあげればいいんです」
氷だけ入れて回す。
「キューブアイスならもっと冷えるスピードが早いです。だいたい指先が冷たくなってきたら、これだけで相当氷が溶けますので、1回水を切っていただいて…」
水が出るので1回切る。
2. ウィスキーは普通に注ぐ。
「メジャーカップなんて使わないで、自分の好きな量を入れちゃいましょう」
ここでソーダを入れちゃダメ。また回す。
「普通だったらここでソーダをじゃばじゃばと入れると思うんですよ。ここが一番肝です。ここでもう1回氷をまわします」
氷とグラスとウィスキーを同じ温度にする。
「アルコールと他のものが混ざると『希釈熱』といってものすごい熱が出るんですね。だからいまのところでソーダを入れちゃうと一気に温度が上がって、炭酸が飛んで氷が溶けちゃう」
どれくらい回せばいいか?
「だんだんね、楽しくなってくる。楽しくなってくるまで回す」
ソーダは、まだ入れない。
「またここでソーダを入れちゃうと、氷が少ないので一気に温度が上がっちゃう。だから温度を上げないようにさらに氷を入れます。1個。グラスにフルで入りました」
3.ついにソーダを注ぐ。
「この状態でソーダを入れるんですけど、当然ソーダは氷の上からかけるんじゃなく、なるべく炭酸が飛ばないように、ゆっくりと」
かき混ぜるのは一瞬。差し入れたマドラーをすっと抜くだけ。
「アルコールの比重というのは軽いのでこれでほとんど混ざってます。ここでガシャガシャって混ぜると炭酸が飛んじゃうので、もうマドラーを入れて縦に抜くくらいでいい」
ついに完成!
「できあがったハイボールがどうなってるかというと、下までばっちりに氷入ってますよね。最初によく冷やしててソーダもいま泡が立ってないです」
「ぬるいウィスキーに入れるとソーダってぼこぼこ発泡するじゃないですか。これは冷えてるので発泡しないんですよね」
「うまっ…!」
「氷も絶対溶けないし、グラスの霜も出てる。ウィスキーと混ざったソーダと氷とグラスが同じ温度になってる。ということは、10分この状態で飲み続けても温度は変わらないし、炭酸も抜けないんです」
以上、簡単なようで奥が深いハイボールの作り方でした。
この作り方で山崎ハイボールを飲んでみましたが、本当に素晴らしかったです。
いままで飲んだどのハイボールよりも美味しかった。
ウィスキーの味わいが広がり、ソーダが静かに喉に刺激を与える。完璧に冷えていて、飲んでも飲んでも薄まらない。
山崎の旨味とソーダの発泡を極限まで楽しめるハイボール……。バーで飲むハイボールがなぜ高いのか、よーくわかりました。
ちゃんとしたウィスキーと、コンビニでも売ってるロックアイスがあれば誰でもできちゃいます。ぜひ週末とかにやってみてください。
ハイボールを作るなら、やっぱり「山崎」で。
日本を代表するシングルモルト。スーパーや酒屋ではかなり入手困難ですが、Amazonならちゃんと売っています。