cat_11_issue_oa-businessinsider oa-businessinsider_0_bb9d95276515_顔を隠しても無駄! 中国の監視カメラは“歩く姿”だけで個人を特定 bb9d95276515 0

顔を隠しても無駄! 中国の監視カメラは“歩く姿”だけで個人を特定

2018年11月12日 10:30 AP

・中国の北京と上海の当局は、歩き方とそのシルエットで個人を特定できるという。
・「歩行認証」技術はすでに導入されていて、「顔認証」よりも進歩しているとAP通信が報じた。
・「Watrix」というこのソフトウエアは、人の姿をスキャンして作ったモデルをデータベース化したものだ。
・「足をひきずったり、大股で歩いたり、からだをかがめて歩いたくらいでは騙されません」とWatrixのCEO、Huang Yongzhen氏は言う。
・このソフトウエアは50メートル先の個人を特定できるといい、背を向けたり、顔を隠しても分かるとYongzhen氏は言う。
中国は北京と上海で、背を向けていても、顔を隠していても、その歩き方で個人を特定できる監視ソフトウエアを導入している。

この技術を提供しているWatrixのCEOは、この歩行認証技術が、高解像度のクローズアップ画像が頼りの顔認証ソフトウエアの課題を解決するだろうと語った。AP通信が報じた。

この歩行認証ソフトウエアは、監視カメラの動画が捉えた個人のシルエットとその歩き方から、その人物の3Dモデルを作る。

歩幅、歩長、歩調、スピード、進行ライン、足の角度、おしりの角度といったさまざまな動作を分析していると、アジア・タイムズ(Asia Times)は報じている。

監視カメラ映像を取り込んだソフトウエアは、それをデータベースと照合するのだと、WatrixのCEO、Huang Yongzhen氏は6日、AP通信に語った。

AP

実際、1時間分の監視カメラ映像をソフトウエアが照合するには10分かかる。

Huang氏は、このソフトウエアが50メートル先の個人を特定でき、その精度は94%だと言う。

「我々が個人を特定するのに、人々の協力は必要ありません。歩行認証は、足をひきずったり、大股で歩いたり、からだをかがめて歩いたくらいでは騙されません。全身のあらゆる特徴を分析しているからです」

Huang氏はまた、人民日報に対し、「捕まるまで、容疑者は自分がシステムに追跡されているとは気付かないでしょう」と語ったとアジア・タイムズは報じている。

中国政府は、会話から個人を特定するため、国民の音声サンプルも収集していると、2017年に人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)は報告している。同報告書は、中国警察が東部の安徽省の住民から7万件の音声サンプルを集めていたと指摘している。

個人の特定手段としての音声認証は、顔認証に比べればごく小規模だ。中国警察は10億件の"顔"の記録を持っていると考えられている。

中国は、イスラム教徒の取り締まりの一環として、新疆ウイグル自治区で監視を強化させている。 彼らの多くは再教育施設に送られている。

Huang氏は、道で倒れた老人を見分けるなど、歩行認証は他の目的にも利用できると考えている。
[原文:China says it has new surveillance camera technology that can recognise you just from how you walk]

(翻訳、編集:山口佳美)

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cat_11_issue_oa-businessinsider oa-businessinsider_0_fd6e9802283e_世界の富、中央値で見るとアメリカはトップ10圏外、日本は? fd6e9802283e 0

世界の富、中央値で見るとアメリカはトップ10圏外、日本は?

2018年11月12日 05:45 Beck Diefenbach/Reuters

・クレディ・スイス「2018年度グローバル・ウェルス・レポート」によると、アメリカは世界で3番目に豊かな国。
・だが、平均的な家庭が持つ資産で見ると、アメリカはトップ10にも入らない。
・レポートは、アメリカでの富の格差がどれほどひどくなったかを示している。
アメリカには、世界で最も多くのミリオネアが暮らしている。だが、アメリカが本当に世界で一番豊かな国かどうかは見方による。

クレディ・スイスが10月に発表したレポートによると、アメリカは富の量では世界を「リードしている」。だが、レポートの数字を詳しく見ると、違う側面が浮かび上がった。

アメリカの富は世界のどこよりも急速に増えていることは間違いない。だが成人1人あたり平均資産で見ると、アメリカは1番ではない。

成人1人あたり平均資産では、スイスがNo.1だ。

Shayanne Gal/Business Insider

「でも、アメリカは3位だから、そう、悪くない」

あなたはそう思うかもしれない。

上記のランキングは、国の富を総人口で割ったもの。つまり、アメリカの家計の上位0.1%が保有する富の量と、下位90%が保有する富の量は同じという事実を反映していない(莫大な富を持つ少数の人によって、数字が押し上げられている)。

「アメリカには、世界の富裕層の上位1%にあたる人が最も多く住んでおり、現在、世界のミリオネアの41%を占めている」とレポートは記した。

「我々の調査によると、アメリカでは2017年以降に87万8000人の新たなミリオネアが生まれ、世界の富の増加分の約40%を占めた」

世界で最も豊かな国のランキングを作るための、別の、そしておそらくよりフェアな方法は、その国の最も平均的な人々の資産を比較することだろう。

クレディ・スイスのレポートはもちろん、その数字も調べている。各国の保有資産の中間値の人がどれほどの資産を持っているかを比較した。

ランキングでは、オーストラリア人が最も豊か。そして、アメリカはトップ10にも入っていない。

Shayanne Gal/Business Insider

アメリカの成人1人あたり保有資産の中央値は6万1667ドル(約700万円)で18位、アイルランド(7万2473ドル)、台湾(7万8177ドル)、韓国(6万5463ドル)などに次ぐ数字となった。

隣国のカナダは6位、保有資産の中央値は10万6342ドル(約1200万円)。

経済学者はしばしば、富める人はますます富を得るというシンプルな真実を指摘する。それはつまり、多くの富を持っている人は次の世代にその優位性を渡すことができることを意味する。

こうした事実を是正するために、ニュースクール(New School)大学の経済学者、ダリック・ハミルトン(Darrick Hamilton)氏は、ある種のベビー・トラスト・ファンド・システムを提案した。

同氏のアイデアは、アメリカのすべての子どもに、生まれた時点で家庭の資産状況に応じて500〜6万ドルの現金を与えらというもの。

これはアメリカのすべての子どもたちに、豊かな未来への公平なチャンスを与えることになるだろうとと同氏は語った。

「富は経済の安全性と幸福を表す最も重要な指標」と9月、ハミルトン氏はニューヨークのTEDカンファレンスで語った。

「富がもたらす優位性をほとんど無視する一方で、不平等を1人1人の個人的な負債によるものとする間違った物語から脱却する時だ」

[原文:Canada is richer than the US, according to a new wealth ranking — in fact, the US doesn't even make the top 10]

(翻訳:一柳優心、編集:増田隆幸)

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cat_11_issue_oa-businessinsider oa-businessinsider_0_dfc21ba11f5a_ランウェイよりインフルエンサー、ZARAデザイナーの仕事術 dfc21ba11f5a 0

ランウェイよりインフルエンサー、ZARAデザイナーの仕事術

・ZARAと親会社のインディテックスは、スペインのアルテイショにグローバル本社を構えている。そこでは300人を超えるデザイナーが働いている。
・デザイナーはZARAのビジネスの中核。新しいスタイルを素早く生み出し、週2回、店舗に新しいアイテムを届ける。
・ZARAのデザイナーがどのように仕事をしているのか聞いた。
スペイン北部にある広大なZARA本社の奥で、約300人のデザイナーたちは次の大きなファッショントレンドを見つけるために日々、ハードワークしている。

Business Insiderは2018年8月に本社を訪れた時、4人のデザイナーたちと会った。4人はiPadとトレンド予測の本を囲み、11月に販売を開始する年末コレクションの最後の準備をしていた。

年末コレクションの作業には4月から取り掛かっていた。イメージボードとスケッチから始まり、最後にはサプライヤーから生地を調達した。

デザイナーは同社のビジネスの中核、新しさとスピードを重視している。

ZARAは卓越したサプライチェーンと流通プロセスにより、新アイテムを素早く生み出し、世界2238店舗に週2回届けている。だが、グローバルでのファストファッションの激しい競争においてトップを保ち続けるために、新しいファッションを生み出しているのはデザイナーたちだ。

インフルエンサーのパワー

ZARAの配送センター。スペイン・アルテイショ。
Courtesy of Inditex

ファストファッション業界は、歴史的にランウェイの最先端ファッションを模倣し、似たようなアイテムを高級ブランドよりも低価格で提供してきた。

ZARAとフォーエバー21(Forever 21)は、デザインを盗用し、模倣品を販売していると批判され、過去に厳しい視線を浴びた。

今もランウェイはデザインプロセスの重要な要素だが、ZARAはショーをインスピレーションの場として残し続けているに過ぎない。

現在、デザインプロセスはランウェイを超え、ソーシャルメディア、特にインスタグラム(Instagram)に拡大している。

「パリとイタリアのショーに行き、本を見て、デザインの方向性を決める」と匿名を条件にあるデザイナーはBusiness Insiderに語った(ZARAは会社方針として、従業員がニュースに登場することを許していない)。

その後、デザイナーたちはソーシャルメディアをチェックし、新しいアイテムを発売するのに最も適したタイミングを決める。インスタグラムのインフルエンサーたちも1つの要因になっているとデザイナーは語った。

あるデザイナーは、インフルエンサーが特定のファッションを好んで着ていたら、そのファッションは流行する可能性が高いと語った。

「突然、誰もが同じアイテムを欲しがる。『昨年も販売していたが、最悪の売上だった』ということもある」

インスタグラムは、デザイナーにとってインスピレーションを得る巨大な場。

「今はスマートフォンをであらゆることが分かる。ニューヨーク、上海、東京で着られているものを一度に見ることができる。15年前には考えられなかったこと」と別のデザイナーは語った。

これは幸福でもあり災いでもあるとデザイナーたちは語った。デザイナーたちは今、すべての情報を分類し、どれが本当に流行るのかを見極めなければならない。

そのため、ZARAはあらゆる年齢層のデザイナーを雇っている。各デザイナーは自分が属する年齢層に何が売れるかについて個人的な見解を示す。

ZARAのアイテムは特定の顧客を想定して作られている。例えば、極めてシンプルな服を好む人、露出の高い服を好む人といった具合に。そして多くの場合、インフルエンサーからインスピレーションを得ている。

またZARAのeコマースサイトもデザインプロセスの一部となっている。デザイナーは顧客がオンラインで何を探しているのか、どんなトレンドを追っているのかを知ることができる。

「我々は常に自己修正している」

ZARAの工場でコートを手直ししている従業員。
Business Insider/Mary Hanbury

インディテックスのブランドはすべて、売れないものは変更するという考え方のもとに作られている。

「当社にヒエラルキーはない」とインディテックスのチーフ・コミュニケーション・オフィサー、Jesús Echeverría氏はBusiness Insiderに語った。

「我々は常に自己修正している」

そのためにデザイナーは各国のセールス・マネージャーと密接に連携し、売上データと顧客の声を確認して売れているアイテムとそうではないアイテムを見つけ出す。

そしてデザインを変更する必要があれば変更する。変わらないものは1つとしてない。流行りのトレンドがあれば、次のコレクションではそれを大々的に展開する。

「我々はあらゆる種類の顧客を持ち、顧客が望むものすべてを提供しなければならない」とあるデザイナーは語った。それはつまり、96カ国のマーケット1つ1つに対して、スタイルや品揃えを対応させることを意味する。

こうしたトライ&エラー・システムは、ZARAの卓越したサプライチェーンによってサポートされている。

デザインチームからわずか数メートルの場所にパタンナーが座わり、何列にも並んだミシンがさまざまなデザインや生地でプロトタイプを作る。

また、1つのアイテムを大量生産することもない。

「売り尽くしたら、それで終わり」とEcheverría氏は語った。

[原文:These are the tricks that Zara uses to figure out the styles you want before you even do]

(翻訳:一柳優心、編集:増田隆幸)

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cat_11_issue_oa-businessinsider oa-businessinsider_0_62bdc2203f67_キリン、NTTドコモ、リクルート幹部らベンチャー・NPO支援へ。大企業人材は会社の外でも役立つか? 62bdc2203f67 0

キリン、NTTドコモ、リクルート幹部らベンチャー・NPO支援へ。大企業人材は会社の外でも役立つか?

大企業でキャリア築いてきた幹部人材は、会社の外でどう役立つのか?

企業の人材を、新興国やNPO法人に送り込む「留職プログラム」を行うNPO法人クロスフィールズが、新たに大企業の経営幹部の能力を「社外・社会」に生かそうとする事業に乗り出した。企業のノウハウや知見をNPOやスタートアップにシェアするとともに、幹部人材も「会社以外の場で新たなキャリアをつくる」という、一石二鳥の取り組みになるのか。

クロスフィールズがこれまでに行った「留職」風景。会社員が社外でも力を発揮すると、社会は変わるかもしれない。
提供:クロスフィールズ

10月のある日曜日、朝から東京・五反田にあるクロスフィールズの会議室に、40〜50代を中心とした10数名の男女が集まった。キリンホールディングス副社長、NTTドコモの執行役員、リクルートマーケティングパートナーズ社長など、日本を代表する企業の、いわゆる幹部たちだ。

この日開かれたのは、クロスフィールズの新規事業「Executives For Change(エグゼクティブズ・フォー・チェンジ)」の事前オリエンテーション。大手企業の社長や取締役、部長クラスの幹部らが、5つのNPOや社会課題解決型ベンチャーで、支援や相談に乗り出す第一歩となる。

経営幹部らは今秋から5カ月間に渡り、隔週のペースで、受け入れ先のNPOや企業の中に入り込み、ミーティングや支援活動を重ねるという。

次世代型経営者は生まれるか?

大手企業幹部が、経営支援に入る団体と参加者一覧。
出典:クロフフィールズ

2011年創業のクロスフィールズは、若手人材を途上国やNPOなどに送り込む留学ならぬ「留職」プログラムの事業を展開してきた。今回は、参加者を「日本企業の経営幹部」に絞るという、新たな試みだ。

「どんな発見ができるか楽しみです」

リクルートマーケティングパートナーズ社長の山口文洋さんは、今回のプロジェクトでは、聴覚障害者支援のシュアールの支援に入る。山口さんは、入社9年目で現職の社長に就任。最年少でリクルートホールディングスの役員となった、ハイキャリアの持ち主だ。

自社で手がけるスタディサプリという受験生向けサービス事業と、親和性の高い、教育・福祉のセクターのNPO法人へのサポート参加となる。

「株主の期待に応えるという使命をもつ企業から、公共性高いNPOの現場に入ることで、どんなことが起きるか。自ら被験者となって、社会と事業を結びつける次世代の経営者像を探りたいですね」

会社の看板を下ろして始まる挑戦

10月のとある日曜日、複数社にまたがる大企業幹部たちが、オリエンテーションに集まった。
撮影:滝川麻衣子

人生100年時代が言われるようになり、生涯一つの会社でキャリアを終えるのではなく、会社の外で自分の力を活かしてみたいという空気も生まれている。

「ドコモの大野ではなく、一個人の大野として成長の場にしたい。ドコモの看板を手放して、一個人として関わったときに何ができるのか?ということを考えました」

NTTドコモ執行役員でイノベーション統括部長の大野友義さんは、島根県雲南市で介護予防に取り組む会社、光プロジェクトの支援に入る。大野さんはNTTドコモで、AIを用いた技術やサービスの開発に携わってきた。その知見を役立てたいという思いの一方で、自身のキャリアにとって新たな挑戦の意味も大きい。

「企業がサービスをプッシュ型に提案する時代から、お客さんの課題解決に対してソリューションを提案する時代へと変わってきている。雲南市という地元に入り込み、顧客を知りたいという思いもあります」(大野さん)

両者が結びつくことで生まれるもの
「大きな企業ほど、業務の中で社会課題の現場まで入り込むことは難しくなる。一方で、NPOやソーシャルベンチャーは、経営ノウハウが十分でなく、大きなインパクトにつながりにくい。企業の経営幹部がこうした団体に入り、この両者が結びつくことで、社会課題の解決につながるのではと考えました」

クロスフィールズ代表の小沼大地氏は、新規プロジェクトの意図をそう説明する。

「日本社会の課題解決の新たな道筋になると共に、企業の経営幹部にとっても社内では得難い発見の機会になるという、両輪の役割が期待できる」(小沼氏)と、話している。

(文・滝川麻衣子)

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cat_11_issue_oa-businessinsider oa-businessinsider_0_5ec9361009f5_米「ねじれ議会」で世界経済に黄信号、目前に迫る「米中新冷戦」 5ec9361009f5 0

米「ねじれ議会」で世界経済に黄信号、目前に迫る「米中新冷戦」

トランプ政権の任期半ばでの信任が問われた米中間選挙は、与党・共和党が上院で過半数を維持したが、下院では野党・民主党が8年ぶりに過半数を奪回。その結果、両院で多数派が異なる「ねじれ議会」が出現した。アメリカの権力構造の変化は、世界経済にどんな影響を与えるのか。

追加の大型減税は困難、絶好調の米景気にブレーキ

米中間選挙の終盤、ミズーリ州であった集会で支持者に手を振るトランプ大統領。この選挙で与党・共和党は下院での過半数を失い、「ねじれ議会」が出現する結果となった。
REUTERS/Carlos Barria

まず問題となるのが、ねじれ議会の出現によって、野党との間で意見対立がある景気テコ入れ策を実現しにくくなることだ。

トランプ大統領が主張する「中間層への10%の所得税減税」や「大規模なインフラ投資」については、財源などを巡り民主党との間に意見の隔たりがあり、特に前者については法案が議会を通らない可能性がきわめて高くなった。

「トランプ大統領が実現させた企業と個人への大型減税や、財政支出の拡大によってアメリカの景気は押し上げられていますが、2019年にはその効果は薄れます。ねじれ議会のもとで共和・民主両党の対立が続くため、追加の減税や財政支出拡大による景気浮揚策は打てず、アメリカの景気は悪影響を受ける可能性が高い」

第一生命経済研究所の桂畑誠治主任エコノミストはそう分析する。

リーマン・ショック後のアメリカの景気拡大は10年目に入っている。歴史的な低失業率や株高に象徴されるように「絶好調」と言える状態が続いたが、2019年以降にはさすがに息切れする、という見方が多い。

ねじれ議会の制約によって有効な景気テコ入れ策が打てなければ、経済成長へのブレーキがより強くかかることになる。

桂畑氏はそうした要因を織り込んだうえで、2019年のアメリカの実質経済成長率は2.7%と前年を0.2ポイント下回り、2020年には1.9%にまで減速する、と予測する。他の専門家の予想もだいたい同じような内容だ。

グローバル経済をけん引する米景気の減速ぶりが想定を上回れば、おおむね堅調さを保ってきた日本を含む世界各国の経済への悪影響は避けられない。

内政がダメなら「貿易戦争で強硬姿勢」をアピールへ

中国の港に並ぶ輸出向け鉄鋼製品。アメリカは高関税の対象を段階的に広げ、米中貿易戦争は激化する一方だ。
China Daily via REUTERS

さらに重要なポイントは、激しさを増す米中貿易戦争の今後の展開への影響だ。

アメリカの政治システム上、外交や関税に関する政策については大統領の権限が大きく、議会の影響力は限られる。ねじれ議会によって、減税や財政支出拡大を含む内政面で自身が望む政策を実現しにくくなったトランプ大統領が、支持層へのアピールのために貿易戦争で強硬姿勢を強める——。そんな見方が専門家の間で広がっている。

そもそも、冷戦後に確立したアメリカの「一強体制」を脅かす中国への警戒感は、共和・民主両党に共通する。一党独裁のもとで強引に高成長路線をひた走る異形の経済大国は、軍事力も急ピッチで増強し、南シナ海の島々の軍事拠点化を進めるなど膨張主義的な動きを加速させているからだ。

「中国はほかのすべてのアジアの国々を合わせたのと同じくらいの軍事費を投じて、陸・海・空で米国の優位を侵そうとしている」

ペンス米副大統領は中間選挙に先立つ2018年10月の演説で、中国の軍備拡張から知的財産権の侵害、「アメリカの内政への干渉」まで、多方面にわたる中国批判を展開した。

トランプ政権の中国に対する姿勢を明示したこの演説の内容の激しさは、外交関係者らに大きな驚きを与えた。イギリスの首相を退いたチャーチルが旧ソ連を批判し、冷戦の到来を世界に印象付けた1946年の「鉄のカーテン演説」と重ねる論評も相次いだ。

計り知れない「米中新冷戦」のインパクト

中国とベトナムなどが領有権を争う、南シナ海の西沙(英語名・パラセル)諸島の島をパトロールする中国軍兵士。南シナ海の島々の軍事拠点化といった中国の膨張主義的な動きに対し、アメリカのエリート層は警戒感を強めている。
REUTERS/Stringer

「貿易戦争は米中全面競争の前哨戦、第1ステップに過ぎません。本質的には民主主義や法の支配といった価値観を巡る争いであり、米中は経済以外の面も含めて『対立』から『対決』に向かっていくでしょう」

日本総研の呉軍華理事はこう予測する。

現在の米中の経済的な結びつきの深さを踏まえれば、全面対決などあり得ない。そんな見方も根強かったが、「ここ数か月でワシントンの雰囲気はかなり変わりました。経済面での中国とのデカップリング(切り離し)も視野に入れている、と感じます」と呉氏は指摘する。

アメリカのエリート層の「いま中国を抑え込まなければ、いずれこちらがやられる」という危機感の高まりを背景に、「2020年の米大統領選でトランプ政権が交代するかどうかに関わらず、米中対立は長期化する」という観測が専門家の間で急速に広がっている。

米中貿易戦争による世界経済への悪影響は、短期的にはそれほど大きくないという見方が有力だ。しかし、世界1位、2位の経済大国が長きにわたる「新冷戦」に突入すれば、状況は一変する。

もちろん、米ソ冷戦時代の「世界が政治体制によって大きく2つの陣営に分断され、経済もブロック化する」という構図が完全に再現されるとは考えにくい。未来図はきわめて不透明だ。ただ、米中新冷戦が現実のものとなった時、世界経済に計り知れないインパクトを与えることだけは間違いない。

(文・庄司将晃)

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cat_11_issue_oa-businessinsider oa-businessinsider_0_9d66371f7ba2_世界最長フライト・パート2:帰路はプレミアムエコノミー、ビジネスクラスとどれくらい違った? 9d66371f7ba2 0

世界最長フライト・パート2:帰路はプレミアムエコノミー、ビジネスクラスとどれくらい違った?

Benjamin Zhang/Business Insider

・シンガポール航空は、ニューアーク・リバティ国際空港とチャンギ空港を結ぶ世界最長フライトを再就航させた。
・1万マイル(約1万6000キロメートル)、最大19時間に及ぶフライト。
・Business Insiderは、シンガポール行きの就航便のビジネスクラスに搭乗した。
・そしてニューヨークへの帰国便ではプレミアムエコノミーを体験した。
10月、シンガポール航空はニューヨークと本拠地のシンガポールを結ぶ長距離フライトを再就航させた。1万マイル(約1万6000キロメートル)、最大19時間に及ぶ世界最長フライト。

ただし、この記録を維持できるのは、カンタス航空が待望のロンドン ‐ シドニー間の20時間ノンストップ路線を就航させる時までだろう(だが、エアバスにも、ボーイングにも、20時間のノンストップ・フライトを経済的に実現できる旅客機はない。なので、あまり期待しないように)。

シンガポール航空は2013年、燃料の高騰によりシンガポール ‐ ニューヨーク間のノンストップフライトを中止した。当時はエアバスA340-500を使っていた。

エアバスA340-500は長距離路線向けの大型機として優れた航続距離と乗客数を誇る一方、1990年代の遺物とも言える機体で、豪華な4発エンジンは経済性に劣るものだった。

全席ビジネスクラスに変更したものの、路線を存続させるだけの収益を生むことはできなかった。

それから5年、事態は大きく変わった。シンガポール航空は新鋭機のエアバスA350-900ULRを7機手に入れた(ULRはウルトラ・ロング・レンジの頭文字)。

エアバスによると、カーボン複合材を使用したA350-900ULRの2基のロールス・ロイス製ターボファンエンジン「トレントXWB(Trent XWB)」は、最新の主翼とあいまって、前世代機と比較すると燃費を25%削減できる。

さらにエアバスはA350-900の燃料タンクを改良、6300ガロン(約2万4000リットル)の燃料の追加搭載を可能にし、A350-900ULRの最大1万1000マイル(約1万7700キロメートル)以上という航続距離を実現した。

我々は先日、ニューアーク・リバティー国際空港とシンガポールのチャンギ国際空港を結ぶ就航便、SQ21のビジネスクラスに搭乗した。

アジアで1週間を過ごし、今度はSQ22便のプレミアムエコノミーでアメリカに帰国した。世界最長フライト・パート2のスタートだ。

10月12日、シンガポール航空はニューアーク・リバティー国際空港とシンガポールのチャンギ国際空港を結ぶノンストップ・フライトSQ21便を再就航させた。

Benjamin Zhang/Business Insider


1万6000キロのフライトは約18時間かかった。大変だったが、ビジネスクラスは快適だった。

Benjamin Zhang/Business Insider


シンガポールで1週間を過ごした。SQ22便でニューヨークに変える時が来た。

Benjamin Zhang/Business Insider


シンガポール航空SQ22便は深夜11時35分にチャンギ空港のターミナル3から出発。

Benjamin Zhang/Business Insider


ゆとりをもって午後9時30分に空港に到着。チャンギ空港にはいつも圧倒される。清潔で整然としており、きらびやかで見るだけでも楽しい。

Benjamin Zhang/Business Insider


端末でパスポートをスキャンし、搭乗券と荷物のタグを印刷。そして検査済みのバッグを預けた。行列はなく、スムーズ。

Benjamin Zhang/Business Insider


パスポートのチェックを済ませた後、ショッピングエリアに向かった。しばらく免税店を見て回ったが、何も買わなかった。マオタイ酒は高すぎてまだ手が出せない。

Benjamin Zhang/Business Insider


出発1時間前、搭乗口へ。保安検査場はほとんどの空港では施設の中央にあるが、チャンギ空港では搭乗口ごとにある。

Benjamin Zhang/Business Insider


搭乗者は160人くらいだったので、手続きはスムーズに進んだ。

Benjamin Zhang/Business Insider


空港の他の場所と同様、搭乗待合室はとても清潔。

Benjamin Zhang/Business Insider


エアバスA350-900ULR。エアバスが納入したULRの初号機(9V-SGA)だ。

Benjamin Zhang/Business Insider


ビジネスクラス67席、プレミアムエコノミー94席の全161席。シンガポール航空のスタンダードなA350-900よりも約90席少ない。

Singapore Airlines


いよいよ搭乗。

Benjamin Zhang/Business Insider


笑顔で迎えられた。

Benjamin Zhang/Business Insider


ビジネスクラスを通り過ぎ、客室後部の3分の1を占めるプレミアムエコノミーへ。

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プレミアムエコノミーのシートピッチはなんと96.5センチ。足元は通常のエコノミーよりも約15センチ以上、ゆとりがある。

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シート幅は約48センチ。座席の間は10センチくらい空いていた。

Benjamin Zhang/Business Insider


リクライニングは最大20センチ、ふくらはぎを休めるカーフレストとフットレストもある。

Singapore Airlines


13.3インチの高解像度タッチスクリーン。シンガポール航空の機内エンターテインメント「クリスワールド(KrisWorld)」が利用できる。

Benjamin Zhang/Business Insider


筆者の座席は幸運なことに31A、最前列の窓際。

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足元はまったく問題なし。

Benjamin Zhang/Business Insider


ここなら、フライト中に立ち上がってストレッチする時も便利。

Benjamin Zhang/Business Insider


搭乗は素早く完了。すぐに出発準備が整った。

Benjamin Zhang/Business Insider


離陸! 搭乗予定時間は18時間25分。

Benjamin Zhang/Business Insider


離陸後すぐに機内サービスが始まった。オレンジジュースとミックスナッツ。

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歯磨きセット、滑り止め靴下も受け取った。

Benjamin Zhang/Business Insider


筆者の座席はプレミアムエコノミーの最前列だったため、スクリーンは中央のアームレストのすぐ前にあるコンパートメントに収められていた。パナソニック アビオニクスのeX3インフォテインメントシステムをベースにしたクリスワールドは、使い勝手がとてもよかった。レスポンスが早く、使い方は直感的に理解できた。シンガポール航空のアプリをスマホにダウンロードして同期すれば、パーソナライズが可能。

Benjamin Zhang/Business Insider


クリスワールドはタッチスクリーンあるいは有線リモコンで操作する。たくさんのボタン。

Benjamin Zhang/Business Insider


反対面はキーボード。

Benjamin Zhang/Business Insider


クリスワールドは1000時間分以上の映画、テレビ番組、音楽、ポッドキャストを提供。この路線ではさらに200時間分のコンテンツが追加されていた。筆者は「ミスターインクレディブル2」を見ることにした。

Benjamin Zhang/Business Insider


プレミアムエコノミーにもアクティブ・ノイズ・キャンセリング・ヘッドホンがあった。

Benjamin Zhang/Business Insider


離陸1時間後、機内食のサービスが始まった。

Benjamin Zhang/Business Insider


選択肢は3つ、魚のディルケッパーソースがけ、オリエンタルチキンライス、ローストカリフラワーステーキのタヒニガーリックソース。

Benjamin Zhang/Business Insider


魚を選んだ。しっとりとして味付けもよく、この写真よりもずっとおいしかった。ブラウニーはうっとりするくらい。ビール、ワイン、カクテルもあったが、水とダイエットコーラを選んだ。筆者の経験では、アルコールよりも喉が乾きにくい。

Benjamin Zhang/Business Insider


シンガポール航空のニューアーク ‐ シンガポール間のルートは3つ。太平洋北部を通るルート、大西洋を通るルート、そしてカナダを北上し、北極を通り過ぎてロシアと中国を南下するルート。

Benjamin Zhang/Business Insider


風向きや天候に応じて最適なルートを選ぶ。我々がニューアークからシンガポールに向かう時は北極ルートだったが、帰りは太平洋ルートだった。

Benjamin Zhang/Business Insider


夕食後、客室乗務員は乗客に水のボトルを配り、客室のライトを消した。就寝時間ということだろう。筆者はコメディの歴史に関するドキュメンタリーを見ていたが、眠ってしまった。5時間以上経ってから目が覚め、足のストレッチをして客室を歩いた。ほとんどの乗客はまだ眠っていた。トイレをチェックするために後方に向かった。

Benjamin Zhang/Business Insider


A350のトイレは小さいが、ひどく窮屈というわけではない。

Benjamin Zhang/Business Insider


予備の歯ブラシやクシがストックされていた。

Benjamin Zhang/Business Insider


オードトワレ、ローション、フェイシャルミストがあった。

Benjamin Zhang/Business Insider


マウスウォッシュはありがたかった。

Benjamin Zhang/Business Insider


席に戻る途中、水をもらうためにギャレーに寄った。客室乗務員が軽食を勧めてくれた。サンドイッチ、チップス、クラッカー、ナッツとドライフルーツ、フルーツから選べる。

Benjamin Zhang/Business Insider


ヒヨコ豆のマサラ、トマト、レタスのクロワッサンサンドを選んだ。あまり見たことのない組み合わせだが、おいしかった。

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朝だ。

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離陸から9時間、客室乗務員が軽食を配り始めた。

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チーズフォカッチャは温かくておいしかった。アガベ入りレモネードも楽しんだ。マンゴームースケーキは酸味が強く、私の好みには会わなかった。

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離陸から10時間、シートは飛行機の座席としては豪華なものだったが、次第に苦しくなってきた。

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そこで、最前列のゆったりとしたスペースを活用してストレッチをした。

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ルートと時間の関係で、外は夜から昼へ、そして再び夜へと変化した。
ルートとフライトのタイミングの関係で、飛行機の外は夜から昼へ、そして再び夜へと変化した。

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再び睡眠とテレビの時間。離陸から約13時間、客室乗務員が何度目かの軽食を持ってきてくれた。今回はダイエットコーラとチーズフレーバーのチップスを選んだ。

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離陸から15時間後の筆者。機内での体験にはまだ満足しているものの、そろそろ大地が恋しい。

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幸運なことに朝食の時間になった。メニューは、エッグキャセロール、焼き豚と野菜のエッグヌードル、リンゴのパンケーキ。筆者はエッグヌードルを選んだ。しっかりと調理されて香りもよく、焼き豚も野菜もとてもおいしかった。クロワッサンはバターの風味ゆたかでサクサク、甘いフルーツとヨーグルトで締めくくった。

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今回のフライトは、良い追い風に乗ることができた。スピードが時速約1100キロを超えることもあった。

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ニューヨークが見えた。

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メットライフ・スタジアム。

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4時45分、ニューアークに到着。予定よりも1時間15分早かった。

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最後にもう一度、シンガポール航空のエアバスA350-900ULRを眺めた。

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フライト時間は18時間25分の予定だったが、実際には17時間となった。それでも非常に長いフライトだったことに変わりはない。

行きのシンガポールへのフライトは何の問題もなかった。だがビジネスクラスだったからだ。率直に言うと、18時間ベッドでくつろぎながら、おいしい料理を楽しむことは、まったく不自由なことではない。

プレミアムエコノミーは違う。「エコノミー」と1文字しか変わらないシートで18時間過ごすと考えると、経験豊かな旅行者でも恐ろしくなるだろう。

だが幸いなことにシンガポール航空はプレミアムエコノミーにも力を入れた。広い足元とゆったりとリクライニングできることで、確かに違いが生まれた。

期待通り、サービスは完ぺきだった。機内エンターテイメントシステムには十分過ぎるほどのコンテンツがあり、飽きることはなかった。

ひと言で言うと、ぜひまた乗りたい。

[原文:I flew on the world's longest flight in premium economy — here's what the 18-hour voyage was like]

(翻訳:仲田文子、編集:増田隆幸)

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時価総額約4100億円、Box創業者が薦める“誰もが読むべき2冊”

2018年11月11日 08:00 Flickr/ TechCrunch Disrupt 2013

法人向けファイル共有サービスBoxのCEOアーロン・レヴィ(Aaron Levie)はクラウドサービスで富を築いた。だが33歳の彼は今も読書の時間を確保している。

Boxは従業員数1960名、年間売上高5億ドル(約550億円)、時価総額37億5000万ドル(約4100億円)。

レヴィはエンタープライズ・テック業界で最も面白いCEOとして広く知られており、彼の本のチョイスが極めて真面目なものだとしても驚きはない。

8月に開催された年次イベントBoxWorksに登壇したレヴィは、誰もが読むべき本として以下の2冊をあげた。

『NETFLIXの最強人事戦略 自由と責任の文化を築く』パティ・マッコード

Patty McCord

元ネットフリックスの最高人事責任者、パティ・マッコード(Patty McCord)は採用、従業員のモチベーションアップ、チーム・ビルディングについての考え方を『NETFLIXの最強人事戦略 自由と責任の文化を築く』に記した。

1998年から2012年までネットフリックスで働いたマッコードは、旧来型の人事制度を時間の無駄と考えて拒否。米アマゾンの解説によると、彼女は「職場では過激なくらいに正直であること、次々と現れる新しいニーズに合わない従業員は辞めてもらうこと、社員特典やボーナスではなく、挑戦しがいのある仕事でモチベーションをアップすることを推進した」。

シリコンバレーで同書に注目したのはレヴィだけではない。

2018年はじめに同書が出版されて以来、同書とマッコードは多くの話題を集めた。アリアナ・ハフィントン(Arianna Huffington)、ローレン・パウエル・ジョブズ(Laurene Powell Jobs )、そしてネットフリックスCEOのリード・ヘイスティングス(Reed Hastings)も同書を薦めた。

Business Insiderによるパティ・マッコードのインタビューはこちら。


『グレートゲーム・オブ・ビジネス―社員の能力をフルに引き出す最強のマネジメント』ジャック・スタック

Spine and Label

『グレートゲーム・オブ・ビジネス―社員の能力をフルに引き出す最強のマネジメント』にレヴィが注目したのは、マッコードが『NETFLIXの最強人事戦略』の中で触れていたから。出版は1992年だが、今もその影響力は衰えていない。

著書で起業家のジャック・スタック(Jack Stack)は、同書で「オープンブック・マネジメント(open-book management)」の重要性を述べた。社員全員が会社の財務状況を共有する手法で、社員は会社のさまざまな状況を知ることができる。

経営の透明性、従業員との信頼関係づくりについてのスタックの手法は、「閉鎖寸前」だったインターナショナル・ハーベスターの工場従業員にインスパイアされたものと同書の概要には記されていた。

同書もシリコンバレーのリーダーたちの心に響いた。スタックは、講師、セミナー、イベントなど、一連の仕組みを整え、この手法を広げた。
[原文:The 33-year-old millionaire founder of $3.75 billion Box thinks everyone needs to read these 2 books]

(翻訳:仲田文子、編集:増田隆幸)

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cat_11_issue_oa-businessinsider oa-businessinsider_0_5948de30025a_BTSのMステ出演中止決まったのは「前日」。「反日制裁」「バカにされた」ファンたちは… 5948de30025a 0

BTSのMステ出演中止決まったのは「前日」。「反日制裁」「バカにされた」ファンたちは…

世界的な人気を誇る韓国のヒップホップボーイズグループ「BTS(防弾少年団)」が、今日2018年11月9日に出演予定だったテレビ朝日「ミュージックステーション」の出演を見送られた。

テレビ朝日は、メンバーが過去に着用していた原爆の写真がプリントされたTシャツを問題視したという。

BTSの出演中止問題は国内だけでなく、CNN、BBCなど海外のメディアでも大きく報じられ、Tシャツのデザイナーが謝罪するなど波紋を呼んでいる。背景には、Twitterなどで拡散された彼らの出演への抗議があると見られるが、一方でBTSのファンたちからも……。

キャンセル連絡は前日、テレビ局に届く「様々なご意見」
テレビ朝日は今回の「出演見送り」の経緯について、ミュージックステーションのウェブサイトで、「以前にメンバーが着用されていたTシャツのデザインが波紋を呼んでいると一部で報道されており、番組としてその着用の意図をお尋ねするなど、 所属レコード会社と協議を進めてまいりました」と説明。

Business Insider Japanの取材に対して同社広報部は、「問題を把握したのは10月下旬」だという。協議の詳細については明らかにしなかったが、出演見送りの決定をしたのはテレビ朝日側だと回答した。

BTSの出演に関しては電話やメールで「様々なご意見が寄せられている」が、詳細については「従来お答えしておりません」との回答だった。

テレビ朝日と協議を進めていたユニバーサルミュージック広報によると、番組の出演中止について同社から連絡があったのは「前日の11月8日」だという。

Tシャツに関しては「音楽作品について取り扱いをしているため、アーティストに関するコメントはする立場にない」(ユニバーサルミュージック広報)。

今後の日本でのプロモーションについては「コンサートは主催者の判断なので、こちらから申し上げることはできないが、握手会は予定通り開催する予定。また、今後のイベントがキャンセルになる情報は特に入っていない」とのことだった。

「Mステ終わった」「テレ朝の反日制裁」

テレビ朝日が問題視したというBTSメンバーが着用したTシャツ。
出典:ourhistoryウェブサイト

BTSの出演見送りがミュージックステーションの番組ホームページで公表されると、Twitterには賛否両論が巻き起こった。まずはテレビ朝日の対応について。

映画・音楽ジャーナリストの宇野維正さんは「Mステ終わったな。マジで。さよなら」と一言。

「いや問題の種作ったのBTSだろ?w」というリプライに「この国のメインストリーム文化を取り巻くダサすぎる状況を変えてください。もう自分はお手上げです」と返信した。


「日本のテレビ局は、世界やネットの中で変わりゆく自分たちの立ち位置を考えた方がいいと思う」(脳科学者・茂木健一郎さん)


「そりゃ炎上する要素はあるとは思うけど、政治とマスコミの反応するトーンが1つしかないのがマジで恐ろしいね」(ジャーナリスト・津田大介さん)


そもそもの騒動の発端となったTシャツには、「PATRIOTISM(愛国)」「LIBERATION(解放)」「KOREA(韓国)」などの言葉と、原爆投下後のキノコ雲の写真があしらわれていた。

販売するウェブサイトには、日本統治からの解放を祝う韓国の記念日「光復節」を表現したものだという説明があったが、BTSの出演中止を受けて、デザイン事務所の代表が「原爆が投下され日本が無条件降伏したために韓国は解放されたという、歴史の順序を表現するものだった。反日感情と日本に対する報復などの意図はなかった」と謝罪する事態に(WoW!Korea・11月9日)。

『さよなら、韓流』などの著書がありK-POPなど韓国の文化に詳しい作家の北原みのりさんは、今回のテレビ朝日の決定を「安易な反日制裁」だと言う。

「大手メディアが一部の偏った声に過剰に反応し、判断基準の前例をつくってしまったことに危機感を感じます。そもそも光復節は韓国にとって帝国主義からの解放の象徴で民主主義の根幹なんです。原爆で亡くなった朝鮮人もたくさんいますし、あの写真は日本人への揶揄ではない。韓国サイドの歴史認識を知ろうともせず、すぐに反日だと反応するのは残念です」

ファンの声、届いてる?

BTSはアメリカの週間アルバムチャート「ビルボード200」で韓国人アーティストとして初めて1位を獲得した。
写真:Frazer Harrison/Getty Images

一方で、Tシャツに対しては批判の声も多い。

「広島出身です。怒りを覚えます」「長崎や広島をバカにされたような気がして残念です」

「先日広島へ行った、原爆ドーム見るときに、あの歴史の重さ一瞬で僕を襲いかかった。これはアメリカや日本や朝鮮のことだけではありません、全人類に関わることです。決してTシャツで冗談することではありません」(原文ママ)


日本のBTSファンたちも複雑だ。

多くのファンたちが心配していた、9月中旬から始まる東京、大阪、名古屋など4大ドームツアーについて、BTSの事務所側は韓国メディアに対し「ドームツアーは予定通りおこなう」と伝えている(WoW!Korea・11月9日)。

しかし問題が解決したわけではない。BTSのファン、通称「ARMY」たちに話を聞いた。日本のファンクラブ会員の40代の女性は言う。

「韓流ブームの浮き沈みを知っている世代としては日韓の歴史観の違いはすぐに埋められないのは織り込み済み。相手のすべてに賛同するわけではないけど、ヨン様が政治家が100年かかってもできないことを成し遂げたと言われているように、エンタメを通じて違いの距離が縮まってきたのは絶対的な事実です。瞬間的に煽ることに意味を見出している右寄りの人たちとは相容れないですね」
他のメディアが忖度し始めることを心配している人も多かった。

2011年にはフジテレビが韓流ドラマやK-POPを重視しすぎていると批判するデモが起きている。

「韓国のアイドルが『独島は我が領土』という歌を歌った後、テレビやラジオからK-POPが消えた時期もありました。同じようにBTSもテレビに出なくなったら悲しいです。女性アイドルグループTWICEは9人中3人が日本人。やっぱり日本人が入っていないと生き残れないのかな……」(女性・30代)
「ネットで騒いでいる人の声ばかりがメディアで強調されて、ファンの思いが伝わらないままテレビ出演キャンセルにまで発展してしまったのが悲しい」(女性・20代)
「アイドルと政治」について、思いを巡らせるファンも多かった。

「もう日本市場なんて価値がなくなってきてるはずだから、BTSが来なくなったらどうしてくれるのか!とヒヤヒヤです。アイドルが政治的な主張をできない日本の方がおかしいですよ」(女性・20代)
「少し前に、他の韓国アイドルが日本の“嫌韓”タレントの画像をSNSに投稿したと言われ炎上しました。どちらのウヨも水を差さないでほしい。こちらは日々の癒しがほしいだけなのに」(女性・30代)
若者、子ども、元慰安婦の女性たち……BTSのメッセージ

国連でスピーチするBTS。「どこから来て、どんな肌の色で、どんなジェンダーであってもあなた自身を語ってください」と呼びかけた。
Reuters/Caitlin Ochs

この出演中止問題は瞬く間に海を超えた。韓国のファンたちがつくった「#光復Tシャツ」のハッシュタグは、一時、韓国のTwitterでトレンド入りした。

「誇らしい。君のおかげで(私は光復節の)Tシャツを買うことに決めたし、多くの人が(このことを)知るきっかけになってすごく良かったと思う」


「品のない相手にはしっかり線引きをして後ろも振り返らないようにしなきゃ」


韓国のARMYは物言うファンとして知られる。9月に秋元康氏がBTSの歌詞を書き下ろすことに対してファンが猛反対し、撤回したことは日本でも話題になった。

アイドルが政治や社会を語ることがタブー視される韓国で、その閉塞感を打ち破り自身を愛することの大切さを歌ってきたのがBTSだ。

「防弾少年団」というグループ名の由来は、「10代・20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬく」という意味。

9月にアメリカの国連本部で「あなたの声を聞かせてください」と訴えたスピーチは世界で大きな話題を呼んだ。ユニセフとともに子どもに対する暴力の撲滅を目指して展開しているキャンペーン「Love Myself」は、この1年間で約1億5000万円の寄付を集めている。

メンバーは「マリーモンド」という元慰安婦の女性たちを支援するために若者が立ち上げた韓国ブランドの服やスマホケースを使っており、ファンクラブも同じような支援活動を行う市民団体に寄付を行っている。しかし、この取り組みも日本では批判を集めた。

前出の北原さんは言う。

「BTSはアメリカのビルボード・アルバムチャートでK-POPで初めて1位になったり世界的な人気がありますが、ファンが惹かれているのは彼らが与えてくれる『自己肯定感』や『哲学』です。『反日』という枠で雑に括らずに、彼らが何を大切にしているのかも、もっと知ってほしい」

(文・竹下郁子、西山里緒)

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cat_11_issue_oa-businessinsider oa-businessinsider_0_6420997869f6_トランプ大統領生み出したのはオバマ政権。マイケル・ムーアが最新作『華氏119』で暴いた不都合な真実 6420997869f6 0

トランプ大統領生み出したのはオバマ政権。マイケル・ムーアが最新作『華氏119』で暴いた不都合な真実

『華氏911』『ボウリング・フォー・コロンバイン』などで大ヒットを飛ばしてきたマイケル・ムーア監督の新作『華氏119』が11月2日、日本で公開された。トランプ政権後のアメリカを独特のタッチで描き出す。

Business Insider Japanでは特別試写会を開き、朝日新聞元ロサンゼルス支局長で、米映画業界にも詳しい藤えりか氏とBusiness Insider Japan統括編集長の浜田敬子の特別対談を実施した。

“トランプ現象”はオバマ時代から始まっていた

出典: YouTube

浜田:マイケル・ムーア監督のこの映画は、決してトランプ政権にだけ矛先を向けているわけではない。ラストベルト(と呼ばれる主要産業が衰退した米中西部から北東部にかけて)での雇用の問題や格差の問題は、すでにオバマ時代から顕在化していたのに、民主党政権は何も手を打たなかったと描いています。

藤:オバマ前大統領に期待しすぎていた面もあったと思います。例えばオバマ前大統領は、実は内部告発者の摘発という意味で、またメディアに対しても非常に厳しい大統領だったと言われています。

ウィキリークスに内部告発したチェルシー・マニング上等兵については最後は減刑したんですけれども、エドワード・スノーデンについてはそのままですしね。

チェルシー・マニング:元・アメリカ陸軍の情報分析官。内部告発サイト「ウィキリークス」に大量の米軍機密情報を漏えいした罪で2013年、禁錮35年の罪を言い渡された。

朝日新聞記者の藤えりか氏(左)と、ビジネスインサイダージャパン統括編集長の浜田敬子。
撮影:西山里緒

浜田:この映画は、中間選挙に合わせて日本でもアメリカでも公開されているそうなのですが、アメリカではあまり熱狂的には見られていないんですよね。

藤:2004年に公開された『華氏911』は、イラク戦争を始めたブッシュ政権に対してよく言ってくれた、という評価があった。『ボウリング・フォー・コロンバイン』も、銃社会アメリカについてみんなが言えなかったことを言ってくれた。

実際に『華氏911』はカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞し、実は今だにアメリカのドキュメンタリー映画史上興行収入1位なんです。

浜田:まだ破られていないんですね。

藤:だから『華氏119』も、もうちょっと公開が早かったらという感じはしていて。

今、アメリカのケーブルテレビやコメディー番組で、トランプをコケにする番組や真面目に批判する番組を散々やっているので、ムーア監督ならではのインパクトを感じさせづらくなっている。

トランプ批判が響きづらくなっているという現実もあります。

今、アメリカはドキュメンタリーブームなんですよ。Netflixなどでも良質なドキュメンタリーが多く制作・配信されています。

『華氏119』の公開前の8月から、アメリカで『Death of a Nation(ある国の死)』という映画が商業上映されているのですが、この映画を制作したのが、超極右のコメンテーターなんです。

出典: YouTube

浜田:極右勢力までドキュメンタリーを。

藤:『華氏119』には、現代アメリカをファシズムになぞらえ、ヒトラーの描写もあるんですが、この『Death of a Nation』は民主党こそがファシズムでナチスだと言い、トランプをリンカーンにになぞらえているんです。

映画の公開延期に、#Metooの影響?

ハーヴェイ・ワインスタインの過去のセクハラ・パワハラが告発されたことが、#Metoo運動の引き金となった。
写真:Stephanie Keith / Getty Images

浜田:実は、この映画はアメリカで公開が遅れたんですよね。その背景に#Metoo運動が関係しているとか。

藤:ワインスタイン氏は、2004年の「華氏911」や2009年の『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』など、多くのムーア監督の作品の製作に関わっていたんです。

彼はインディペンデント映画製作の出身者で、本当にすごい目利きと言われてきました。

それまで大作スタジオ系が主流だった映画界にあって、インディペンデント映画の宣伝にお金をかけ、成功させてしまう。『華氏119』も巨額の資金を出す予定だったんですけれども、2017年10月にセクハラや強姦を大量に告発され、それが#Metoo運動の引き金を引いた。映画界からも身を引くことになり、資金を出せなくなってしまった。

それで『華氏119』の制作も一時中断に。そのあとに付け足した部分もあり今の映画になった。

ワインスタイン氏の宣伝力や影響力はすでに少し陰っていたと言われていますが、彼がもし告発を受けないまま関わり続けていたとしたら、アメリカ国内の興行収入とか上映館数はもうちょっと違ったものになったんじゃないかなと思いますね。

浜田:#Metoo運動の影響を受けたのが、マイケル・ムーアというのはちょっと皮肉ですよね。

ムーアは白人労働者層の出身

マイケル・ムーア監督はトランプの支持者が多いと言われる「白人労働者階級」の出身。
ⓒPaul Morigi / gettyimages

藤:ムーアは、トランプが支持者として取り込んだと言われている、白人労働者層の出身なんです。ミシガン州フリントというまさにラストベルトの出身。ゼネラル・モータース(GM)の工場のお膝元で、おじいさんもお父さんも工場労働者でした。

だからトランプ大統領もあんまりムーア監督とは対立したくないとも言われています。

浜田:であれば、ムーア監督のトランプ批判は今、支持者にも響くはずですが。

藤:やっぱりトランプ支持者の結束が強大すぎますよね。終身大統領制だって提案するのでは、なんていう話も上がるくらいですから。

浜田:それを聞いて思い出すのは、ブッシュ政権時代ですね。私はイラク戦争開始の前の年(2003年)に米中間選挙の取材に行ったんですが、その時にブッシュ家は永遠と言われていた。「Bush Dynasty(ブッシュ王朝)」という言葉があったくらいです。

テキサス州は伝統的に「共和党の牙城」と言われている。
T photography / Shutterstock

ブッシュ元大統領のお膝元のテキサスでブッシュ支持者も取材したのですが、彼らはとても“善き市民”なんです。

日本から取材に行くと歓待してくれて親切だし、ボランティアなどにも熱心。でもその人たちが虐げられてきたり、白人が少なくなってきたことで不満を貯めていった。

また、そんな“善き市民”である彼らにイラクの子どもたちの話をしても、「僕たちは第三次世界大戦が起きても構わない、なぜならフセインは悪だから」というんですね。すごく単純化されたストーリーを信じきっていました。「善い市民」だからこそ、正義感からブッシュ氏を支持していました。

二面性を持つアメリカ

フロリダ州パークランドの高校での銃乱射事件を受けて、多くの学生たちが銃規制を求めるデモに参加した。
Mario Tama/Getty Images

藤:アメリカって両極端、かつ二面性を持っている国だなと感じています。ハリウッドでも、人権問題について表面上はすごくいいことを言うんですよ。でも結局、セクハラ・パワハラ三昧のワインスタインがいた。

非常に男性白人中心でマイノリティは長年なかなか登用していなかったり、やっていることと言っていることが全然違う。

その欺瞞的な部分が民主党にもあり、支持者からも見透かされてきたし、本当はヒラリー・クリントンも初の女性大統領としてそういうものを覆す存在であったはずなのに、結局、既得権益層の代表としてしか見られなかった。

浜田:とはいえアメリカの希望といえば、フロリダ州の高校の銃乱射事件がきっかけとなって高校生が主導した抗議デモがありますよね。この間のブレット・カバノー性暴力疑惑の時にも、300万人がワシントンで抗議のために行進したというのを見ると、反トランプの人はすごくアクションを起こしていますよね。それは日本と違うところだと思います。

ブレット・カバノー:連邦最高裁判所判事。トランプ大統領から判事の指名を受けた後、過去の性的暴行疑惑が明らかになった。その後、連邦議会上院での最終採決により、僅差で承認された。
けれど、トランプ支持の人達は外から批判をされればされるほど懲り固まってしまうという現状がある。その分断がますますこの2年でひどくなってきているような気がしますね。

藤:「たたかう」ってなんだろうというのは、感じますよね。

浜田:お互いが批判し合うのにもう疲れてしまっているし、お互いが言うことを頑固として受け入れなくなっている、という部分はありますよね。

(構成・西山里緒)

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ジョニー・デップ、約28億円の裁判の原因となった桁外れの不動産

2018年11月9日 15:45 Reuters/Chinese Stringer Network

・2017年1月、ジョニー・デップは詐欺行為や不正管理があったとして、元マネージャーらに対して2500万ドルの裁判を起こした。
・マネージャーらは、デップが14の不動産と156フィートのヨットを購入し、さらに40人のスタッフに年間360万ドルを費やすなど、 "贅沢で極端な"ライフスタイルを送っていたと反論した。
・裁判は2018年7月に和解。詳細は発表されなかったが、デップの広報担当者は声明で、デップは結果に「喜んで」いると述べた。
・デップが愛し、失った不動産、いまだに保有している桁外れな不動産を見てみよう。
2017年1月、ジョニー・デップは数百万ドルの詐欺行為や不正管理があったとして、元マネージャーらに対して2500万ドル(約28億円)の裁判を起こした。

その際、デップは「贅沢で極端な」ライフスタイルを送っていると元マネージャーらから反論を受けた。

デップの元ビジネス・マネージャー、ザ・マネジメント・グループ(The Management Group)のマンデル兄弟は、デップは一緒に仕事をした10年以上の期間に6億5000万ドル(約740億円)を稼いだと語った。

だがハリウッド・リポーターの2017年5月の記載によると、デップは14の不動産、156フィート(約48メートル)のヨットを購入、そして40人のスタッフに年間360万ドル(約4億1000万円)を費やすなど、贅沢な生活を送っていた。

裁判は2018年7月に和解、だが詳細は発表されなかった。デップの広報担当者は声明で、デップは結果に「喜んで」いると述べた。

デップが愛し、失った不動産、そしていまだに保有している桁外れな不動産を見てみよう。

裁判で元マネージャーらは、デップは「14の住宅の購入と改装」に7500万ドル以上を費やしたと主張した。

Getty/Atsushi Tomura

出典 : Hollywood Reporter


マネージャーらは、毎月200万ドルにのぼる請求をカバーするために、これらの不動産の一部を売却するようデップを説得。200万ドルの月額費用には、150フィートの豪華ヨット「Amphitrite」の維持費も含まれていた。ヨットは1800万ドルで購入したと伝えられた。

Curtis Stokes & Associates

出典 : The Telegraph


元マネージャーらは、デップは月35万ドルのヨットの維持費を支払うことができなかっただろうと主張した。デップの会計士ジョエル・マンデル (Joel Mandel)は、ヨットを売却するようデップを説得、2016年にJ・K・ ローリングが購入したと伝えられた。

Courtesy of Curtis Stokes & Associates

出典 : Business Insider, AOL, and Hollywood Reporter


J・K・ローリングは購入後、わずか8カ月でヨットを売りに出したと伝えられた。ヨットは2017年7月に売却された。

Courtesy of Curtis Stokes & Associates

出典 : Business Insider, Hollywood Reporter


ヨットのプロモーションビデオ。

出典: YouTube


当時、まだ売却されていないものもあった。デップはフランス南部に37エーカーの不動産を所有。その後の2017年、オークションハウスのクリスティーズに出品された。クリスティーズの広報担当者は、2017年末に売却されたとBusiness Insiderに語った。

Courtesy of Michael Zingraf

出典 : Christie's


不動産はフランス南部の海沿いの高級リゾート、サントロペの郊外にあった。

Wikimedia Commons

出典 : Christie's


最後に出品された時、価格は明らかにされていなかった。だが、過去には2500万ドルで出品された。 デップは18世紀に作られた建物の改装に約1100万ドルを費やした。

Courtesy of Michael Zingraf

出典 : Christie's, Variety


メインハウス、6つのゲストコテージ(そのうちの1つはチャペルに改装)、レストラン。合計で寝室は15、バスルームは14ある。

Courtesy of Michael Zingraf

出典 : Christie's


さらにプールが2つ、アートスタジオもある。以前の出品リストによると、アートスタジオはデップのお気に入り。

Courtesy of Michael Zingraf

出典 : Christie's


ハリウッド・リポーターによると、デップはバハマに3つの島も所有している。535万ドルで購入した。

Google Maps

出典 : Hollywood Reporter


「リトル・ホールズ・ポンド・ケイ(Little Halls Pond Cay)」には、ビーチが6つある。

Google Maps

出典 : Vanity Fair

隣の島ホールズ・ポンド・ケイ(Halls Pond Cay)は現在、Chestertons Internationalが7500万ドルで販売している。


だがデップの最も贅沢な買い物は、おそらく5つのペントハウス。すべてロサンゼルス中心部の同じ建物内にある。

JAMES LANG/BERLYN

出典 : Hollywood Reporter


アールデコ調の「イースタン・コロンビア・ビル」の中。

JAMES LANG/BERLYN


デップは2007年から2008年にかけて、この部屋を約720万ドルで購入した。

JAMES LANG/BERLYN

出典 : Business Insider, Variety


当初、まとめて1278万ドルで売りに出されたが、別々に売却され、総額1088万ドルとなった。

JAMES LANG/BERLYN

出典 : Los Angeles Times


最後の1つは2017年11月、140万ドルで売却された。

JAMES LANG/BERLYN

出典 : Los Angeles Times


だがデップは、ハリウッド・リポーターによるとハリウッドヒルズにまだ家を5軒、所有している。USウィークリーによるとデップは、5軒の家をつなぐトンネルを作ることを考えていたようだ。

Bing Maps

出典 : Hollywood Reporter, US Weekly

[原文:Johnny Depp was embroiled in a massive lawsuit over his 'extravagant and extreme' lifestyle — here's a look at his insane real estate portfolio]

(翻訳:一柳優心、編集:増田隆幸)

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