父・ジェームズ・ダイソンと2人で家電メーカーを立ち上げたジェイク・ダイソン氏。
ダイソンは10月23日、新たなヘアケア製品「Airwrapスタイラー」(エアラップスタイラー)を発表した。同日からダイソン公式オンラインストア、ダイソン直営店などで発売開始する。価格は、5万9400円(税込)から。
ダイソンは2016年4月に同社初となるヘアドライヤー「Supersonic」(スーパーソニック、直販価格4万5000円)を発売。今回のAirwrapスタイラーは、スーパーソニックと同様のV9デジタルモーターを使った、ヘアスタイル製品の横展開と言えるものだ。
ダイソンの持つモーターのコア技術の決勝の1つ、デジタルモーターV9の実物。手のひらにのるような小型モーターだ。
ダイソンは製品の特徴に科学的アプローチを取り入れたアピールで知られるが、Airwrapでも空調家電などでも利用した、流体力学の「コアンダ効果」を応用した。
コアンダ効果:丸い曲面に流れを当てると、その面に沿って流れようとする性質のこと
この作用を利用して、カールドライヤーの先端の6つの吹き出し口から流れる温風に、湿った髪の毛を当てるだけで、髪の毛がくるくると巻きつき、自由にスタイリングができる仕組みを開発した。
6種類のアタッチメントを装着した状態。カールドライヤーは口径に応じて複数ある。
Airwrapスタイラーの構造。底部から吸い込まれた空気がV9モーターを経由、センサーにより温度管理された温風が前方のアタッチメントから吹き出す仕組み。
ダイソン デザインエンジニアのベロニカ・アラニス氏。最終エンジニアリングデザインを担当。実際にヘアメイクするデモを見せながら、製品の魅力を説明した。
発表会で登壇したジェイク・ダイソン氏は、Airwrapスタイラーを「過度な熱を加えずに思い通りにスタイリングできるツール」と説明する。
製品はブラシやカーラーのセットに応じて2種類が用意されている(下記写真)。またダイソン直営店で取り扱うブラック/パープルの限定モデルでは、プレスタイリングドライヤー以外の5つのアタッチ面とから、好みの3つを選べるとしている。
エントリーモデルである「Volume+Shape」セット。プレスタイリングドライヤーのアタッチメント(左側で6つ並んだ右上のもの)のほか、5つのアタッチメントが付属。直販価格5万9400円。
ブラシ類が充実した「Complete」。直販サイトでの価格は6万4800円。
直営店限定モデルのブラック/パープル。店頭での販売価格は5万9400円。
左から、プロトタイプのブラシを経て右の製品版のブラシができあがるまでの流れ。発表会場のエンジニアによると、日本や中国、イギリスといった国々でのユーザーヒアリングを元に開発を進めた。
表参道のヘアサロンSUN VALLEYの朝日光輝氏。ダイソンのヘアケア製品のデモではおなじみの人物。壇上で3人のモデルを使い、ヘアスタイリングのデモを披露した。
会場のAirwrapスタイラー体験コーナーは即席の美容院のようになっていた。
(文、写真・伊藤有)